【本編完結】仄かな焔は璃月を舞う   作:サツキタロオ

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稲妻に来た玄鳥!

幼馴染が帰ってこないから心配な胡桃!

稲妻に向かった蛍!

乞うご期待!


第10幕:漂流先は稲妻!?

 

………

 

とある日、伏龍と玲瓏はゴムボートを漕いでいた。

「…はあ…なんでゴムボートなんかで…」

「しょうがないだろ。遭難者で、璃月の英雄が遭難してるんだ。探すのは当然だろう。」

 

二人は玄鳥捜索のために大海に出ていた。

渦の魔神との戦いから数ヶ月。

 

璃月はすっかり落ち着きを取り戻して復興しつつあり、旅人は稲妻に旅立った。

しかし、玄鳥は今だ見つからず、伏龍と玲瓏の二人に捜索の依頼が届いていたのだ。

「…でもなんでこんな奴と一緒なんだ…甘雨が良かったなぁ〜…」

「俺も…こんな仙人よりは刻晴の方が良かったなぁ…」

「…なんだよ、俺じゃ嫌なのか。」

「当たり前だ。」

「なんだと!?」「なんだ、やるか!?」

 

伏龍と玲瓏は睨み合って怒る。

すると、背後から大波が来た。

「「はぁ!?」」

 

伏龍と玲瓏はゴムボートから離れようとするも、そのまま大波に流されてしまった。

 

……一方、その頃。

「マジで稲妻だ…」

玄鳥は街を歩きながらそう言葉を吐露する。

鎖国令の為、来られなかった稲妻に玄鳥は初めて来ていた。

玄鳥は暫く歩いていると、向こうに豪華な袴を着ている青年と、誰かが話している様子だった。

気になった玄鳥は近くに寄る。

 

「なぁ十夜。最近、仕事の方はどうなん?千岩軍に居た頃より大変なんちゃうん?」

「大丈夫だ。筆の持ち方ぐらい習ってる。ああ、宵宮の方はどうなんだ?」

「大丈夫や。最近鎖国令も終わったから、仕入れが楽になったんよ。」

「そうか。また休みの日があるなら、手伝ってやるよ。」

「あのー…すみません。お伺いしてもよろしいですか?」

二人が振り返ると、男の方が、「おっ」という顔をした。

「…お、お前か。起きたんだな。」

「…?」

玄鳥は何のことだかさっぱりという顔をした。

玄鳥はこの青年に会ったことも無かった。

「俺は榊原十夜。こっちは宵宮。お前、砂浜で倒れてたのを介抱したんだぜ。」

「そうそう。十夜が君を連れてきて慎重に介抱してたんよ。」

(そうか…俺は渦の魔神を倒した後…海に落ちたのか…じゃあ璃月は…どうなったんだ?)

「俺は玄鳥。璃月から来たんだけど…璃月はどうなったんだ?」

十夜は新聞を見て玄鳥に見せる。

「新聞を見ると、『英雄の活躍によって無事に救われた。』…って書いてある。」

「じゃあ璃月はもう大丈夫か…良かった…」

「お前…璃月に帰りたいのか?」

玄鳥は二人にことの経緯を説明した…

「なるほど、つまり、危機を救った後に気絶して、ここに流れ着いたってわけか…」

「そうなるのかな。にしても1ヶ月か…胡桃たち心配してるだろうな…」

玄鳥は落ち込む顔をしたので、十夜は肩をポンポンと叩いた。

「安心しろ。以前は無理だったんだが、最近になって雷電将軍が鎖国令を終わらせたから、楽に稲妻を出入りできる様になったぜ。」

「確か旅人が活躍したって聞いたけどなぁ…」

玄鳥が宵宮の言葉に反応する。

「蛍がこっちに来たのか!?」

「あ、ああ…でもすぐにスメール方面に行ったって聞いたから…」

十夜にそう言われたのち、玄鳥は少し考え込む。

すると……

 

「おい。」

「!?」

玄鳥はいきなり肩を叩かれ、ビビりながら振り返る。

そこには玲瓏と伏龍が紙を確認しながら玄鳥の顔を見ていた。

「見つけたぜ。お前が玄鳥だな?俺は伏龍。こっちのバカは玲瓏。」

「ああ、あの青髪の人に凍らされてた人と、玲瓏。何で稲妻に?」

伏龍はため息を吐いたと同時に紙を見せつけた。

 

そこには『この人 探してます』という言葉と玄鳥の写真が載っていた。

「俺!?」

「せっかく璃月を救ってくれた英雄が、稲妻に漂流してるし、生死不明って話だ。探されないって訳はねぇだろうよ。」

「…確かに…」

「すぐに帰ろう…と言いたいが…あいにく俺たちのゴムボートは壊れて使えない。どうやって帰ろうか…」

「…なら、イカダ作って帰ろうぜ!」

「無理だな。ただでさえ漂流したんだからな。」

「あれは運が悪かっただけで…」

伏龍と玲瓏は苛立ちながら喧嘩しようとする。玄鳥はすぐに二人の間に割って入り慰める。

「まあまあ!落ち着いて。こんなとこで喧嘩したって何にもなんないよ!」

「………一理ある。」

玲瓏が腕を組んで微笑みながらうんうんと頷いた。

「…まあなんだ…俺たちもお前の帰るのを協力するよ。宵宮はいいか?」

「大丈夫よ。ウチも丁度休みたいと思っとったし。」

宵宮は伸びをして頷いた。

「よし!玄鳥だったな?俺は伏龍!イケメンで!モテモテの!仙人さ…」

「……………」

玄鳥はジト目で伏龍を見つめる。同じくその様子を見ていた玲瓏はコホンと言いながら…

「改めて挨拶だ。俺は玲瓏…よろしくな玄鳥。」

「おう!よろしく!」

玄鳥は元気に挨拶し、手始めに何をしようか考えだした。

「どうしようかな…ていうか稲妻に来た事ないから何処行けばいいか分からない…」

「任せろ、俺たちが色んなとこを案内してやる。宵宮、行こう。」

「やな。みんな、行くで!」

十夜は走って街から抜け出した。宵宮もその後に続いて走る。

 

玄鳥、伏龍、玲瓏の三人はお互い見合って黙り込んだ。

「なあ、俺たち無事に出られると思うか?」

「さあな、最悪の場合泳いで行くかぁ。」

「大丈夫。二人は俺が守るよ!」

玄鳥が元気にそう言うが、伏龍は頭をグリグリして笑う。

「驕るなよガキンチョ。俺らの強さ舐めんなよー?」

「……早く行くぞ。」

玲瓏は二人にそう言って、三人は街を飛び出して行った。




新キャラ登場。
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