2年Z組銀時先生!~変人生徒でクロスオーバーだ コンチキショー~ 作:雄大
わかる方はわかるでしょうが今作はリメイク版です。
第1話はほとん変わりませんが、それ以降は色々と変わっています。
今後ともよろしくお願いいたします。
〈公立クロス高校〉クロスって何やねん。そう思う人もいるだろうが、気にしないでほしい。そう思ってほしい。
高等部、中等部とあり、流石に少等部なんてのはないが、それでもこの学校はとんでもないマンモス高だ。毎年多数の入学希望者が出る一つの理由としてはその話題性だろう。
元々空港滑走路として使うはずだった人工島を買い取りその島、人工島メガフロートを丸々クロス高校の生徒育成機関として設立したのだ。
さらに驚くことに、この学校は大きく二つの基本学科にわけられ建物が多く建てられている。
基本的な普通科。
武装探偵を育成する武偵科。
この二つの学科をまとめたのがクロス高校だ。
数多くの生徒、教師が存在するこの学園のクラスの中の一つ2年Z組へ向かい一人歩く見るからにヤル気のない白衣の男がいた。
~教室にて、
朝8時もうすぐHRが始まる時間、三列目の一番前に座る頭が半分黒色、半分金色という濁った髪色の少年、羽瀬川小鷹は一人頭を抱えていた。
理由は単純、クラスメイトが超変人だからだ。
「はあ……朝から酷すぎるだろう」
ため息をつきながら呟く小鷹の周りにはもはや日常の風景となっているアホみたいな光景が広がっていた。
小鷹の隣に座っている三日月夜空は、彼女の一つ後ろの席に座っている雪平ふらのと言い争いを繰り広げていた。
夜空は黒色の長い髪を揺らす日本人形の様な美くしさ、ふらのは雪の様な白髪に傷一つない純白の肌をした、妖精の様な美くしさ。見るからに美少女なのだが如何せん、かなり口が悪く男達に近づく余地は微塵もない。
実際今も彼女のたちの口論を止めてくれる者はいない。
「雪平お前という奴は、いい加減にその下品な口調を、やめたらどうなんだ! 後ろでパイ乙パイ乙聞かされる方の身にもなってほしいのだか」
夜空は眉間にシワを寄せながら言うが雪平は構わず無表情でいる。
「あら、何を言ってるのかしら三日月さん。私がいったいいつそんな事を言ったというの? 証拠はあるの? だいだいパイ乙だなんて下品な言葉をあまり連呼するものではないわよ」
「何を言う! パイ乙と言ったのはお前だろ! それに証拠ならあるぞ!」
夜空はブレザーのポケットから四角い物体を出した。
「ボイスレコーダーだ! これはお前の声がしっかりと録音されている! 聞いてみるがいい!」
『甘草君。パイ乙というのはねえ~以下自主規制~』
「どうだ驚いたか! 雪平!」
夜空は得意気に言うがふらのは表情を全く崩さない。
「三日月さん。盗聴だなんて何を考えているの? もはや犯罪よ」
「ふん。話をそらそうと無駄だぞ雪平。お前の負けだ!」
「負け? 最初から勝負なんてしてるつもりは無いのだけれど。というか話をそらしているのは、あなたではなくて?」
その後も負けじと三日月は反撃するがふらのも同じく反撃を入れるという無限ループ地獄が続いていく。
本来ならばいつも言い合いを止めてくれる人物、このクラス一の美少年、甘草奏がいるのだが、彼は今奇妙な行動をとっていた。
「がはははは! これが益荒男の心意気じゃあ!」
彼は何故か上半身裸になり窓に向かって叫んでいた。
小鷹は最初変人だらけのこの学園では数少ない常識人だと思っていた、が何故かいきなり今のような奇行に走るという行為によって変人認定された。
そんな奏の後ろの席に座る鍵は、隣の席の寝ている青髪の美少女(布団によって簀巻き状態にある)藤和エリオに向かって手をワキワキとさせていた。
「ぐふふ。寝ている今がチャーンス! エリオちゃーn『くぉらあ!』げふ!」
危うく警察ザタになりそうだったどころを桜野くりむが小学生と勘違いしてしまいそうな程に小さな体で宙を華麗に飛び必殺の蹴りを鍵にくらわした。
更に小鷹の一つ右後ろの席に座るツンツン頭のガタイのいい男子生徒、坂本雄二とその隣の席に座っている悪友、吉井明久は二人で話をしていた。
「おい明久。朝からいったい誰とメールしてんだ?」
「ん? ああ雄二。今僕は霧島さんにデートのお誘いをしているんだ」
「そうか、ならいいんだ。お前が俺のケータイでメールしなければなぁぁぁぁ!!!」
雄二の言う通り明久の手には雄二のケータイが握られていた。
ちなみに霧島とはBクラスの生徒であり、この雄二という少年に恋心を抱いているのだ。しかし直ぐ部屋に侵入したりとあまりにも行き過ぎた愛情表現に雄二は恐怖心を覚えていた。
「うるせー! この間僕が餓死しそうになった時に助けてくれなかったお返しだ!」
「何言ってんだ! それはお前の自行自得だろうが!」
そのまま二人は取っ組み合いのケンカへと発展した。
はあ、何やってんだが。小鷹はあきれていた。
寝よう。そう思った小鷹だったが、視界の隅に入った右隣の席の女子、アホ毛をピョコピョコと揺らしながら眼帯少女、小鳥遊六花が黙々とノートに書き込んでいるところを見て少し興味を持ち、睡眠を止めて見てみる。
そのノートには、漆黒の服に身を宿したイケメンの青年が描かれていた。
普通に見れば格好いいが、おそらく意味もわからず書いたであろう英語の羅列がアホな感じを際立たせている。
気にしないでおこう。騒いでいるクラスメイト達をほっといて小鷹が眠りにつこうとしたとき教室の引き戸がガラガラと開いた。
「ギャーギャーうるせーんだよ。発情期ですか? コノヤロー」
突然の教師、坂田銀時のの登場に生徒達はとりあえず静かになる。
それにしてもだ。小鷹は思う。このやる気の微塵も感じられない人が何で教師なんてやってるんだ?
この男坂田銀時は見た目からして教師の常識から逸脱している。
授業中だろうが構わず加え煙草、教育者とは思えない死んだ魚のような目、銀髪天然パーマ。
「おいこら。天然パーマは関係ねーだろ。リメイクしなきゃいけねー事態にしたくせによ」
「いや、作者をイジめないでください」
いきなり天井に向かって話す銀時に小鷹はツッコム。
「ちっ、わーったよ。じゃ、日直、号令たのまー」
言われて小鷹は気づく。そういえば俺が日直だった。
「起りーt『あ、ちょっと待て羽瀬川』」
小鷹が、号令をかけようとした時、銀時が待ったをかける。
「今日から、「起りーつ」「礼」「クロス!」にする」
完璧に思いつき100%の提案に小鷹は黙って従うことにする。このまま反論しても意味がない。そう考えたからだ。
しかし小鷹が号令をかけようとしたところに疑念の声を上げた者がいた。
他の生徒達とは違い執事服に身を宿した近衛スバルだ。
「先生! 着席からクロスにする意図がわかりません」
「意図だぁ? 意図なら生徒手帳の隠しページに書いてあるから読んどけ」
そこで今度は明久が手を上げる。
「先生! 僕、生徒手帳をチリ紙交換に出してしまいました!」
「あんな小さな手帳でトイレットペーパー何センチ貰えたんだよ。つーかお前を出すぞチリ紙交換に」
頃合いだな。そう思い今度こそ小鷹は口を開く。
「起りーつ、礼、クロス!」
全員が立たそして席につく。
それを見ていた銀時は、こともなげに言った。
「うん。面白くねーな。やっぱ元に戻そう」
もう戻すんかい! でも小鷹はツッコまなかった。絶対面倒くさいことになるからだ。
「じゃあ、今日のHRの議題に入る」
銀時は黒板に体を向けチョークで字を書いていく。
そこには〈休み明けテスト〉と書かれていた。
銀時は再び生徒達に体を向けて言う。
「が、ある。来週からな。お前ら一科目でもいいから80点以上とれよー。じゃねーと再来週以降俺の授業マラソンにするから」
ええーっと、クラス中がどよめいた。
「以上」
と言って、銀時はそのまま教室を出ていこうとする。
「いや、先生!」
何の説明もなしに去ろうとする銀時に小鷹は声を上げる。
「どういうことすか! 八十点以上?」
「そーだよ。取れなかったらお前らランナーズハイな」
「何でだよ!あんた国語教師だろうが!何で自分の授業をマラソンにするんすか!?」
「じゃあ走りながら『万葉集』でも詠んでもらおうかな」
「難度アップしてるじゃねーか! 無理矢理国語に繋げてんじゃねーよ!」
そこで鍵が異議を唱える。
「そうだよ、先生! 『古今和歌集』にしてくれよ!」
「どっちでもいいわ! つーか先生。ちゃんと事情を説明してください!」
「あー実わな。今朝校長室に呼ばれたんだけどよ……」
話はじめて言葉を切ると、
「話すのがかったりーから次回に話まわすわ」
いや、あんた小説を何だと思ってんだぁぁぁぁ!!!!
小鷹の怒声を華麗にスルーし銀時の一言。
「次回に続く!」
質問、ご要望、感想を待っています。