2年Z組銀時先生!~変人生徒でクロスオーバーだ コンチキショー~   作:雄大

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今回長めです。
どうぞ楽しんでください。


第4話 テストは学生にとっての大魔王

「ここはやっぱりですね、普通に勉強するしかないと思うんですよ」

 

前回、教師と生徒を交えた吊るし上げという、PTAに見られたら発狂されそうな暴行から解放された小鷹は言った。

「んなこと言ってよー、お前らに出来んのかよ? ババロアな脳ミソのくせに」

 

今更ながらも教師らしかぬ発言をする銀時に対し小鷹はめげずに続けて言う。

 

「しんどいとは思います。でもやっぱり勉強しよう! ちゃんと真面目に勉強して正々堂々八十点以上取りましょう!」

 

小鷹の表情には決意が込められていた。

それに賛同するかのように雪平が立ち上がった。

 

「さすがね、羽瀬川君。実は正々堂々やりたいと私も思っていたのよ」

 

そう言う雪平の両腕には上腕部から前腕部にかけて、タトゥーのように数学の公式やら英語の単語などが書きまくられていた。

 

「いや、ヘビメタのベーシストか、お前は! って俺のツッコミもよくわかんねーけどさ!」

 

小鷹は怒りのままに勢いよく机を叩いた。

 

「だから、カンニングのことは忘れるんだ! 勉強しよう! 勉強!」

 

「けどよ、羽瀬川」

 

小鷹のまあ、次くらいには常識あると思われる男子生徒、遠山金次が聞いてくる。

 

「勉強するにしても、どの科目にするんだ?」

 

小鷹が確かにと頷くと、ショコラが涎を滴ながら立ち上がった。

 

「だったらチョコレート工場見学がいいと思いますよ!」

 

「ねえよ、つーかテストでもなんでもねーし」

 

銀時が冷ややかにツッコム。

 

「美術!」

 

と椎名も意見をだす。

 

「ねえよ、少なくともうちの学校は」

 

「ケンカ」

 

と逢坂大河。

 

「いや、物騒だな。発想が」

 

「ケンカが駄目ならローションプロレスはどうでしょう?」

 

と横寺。

 

「なんでローションだよ。普通にプロレスでいいだろ。いや、よくねーけど」

 

「宇宙人探しいに行きましょうよ」

 

とハルヒ。

 

「お前は本当に自由な。つか駄目に決まってんだろ」

 

「受給金額の計算はどうじゃ?」

 

と秀吉。

 

「社労士か、できるならスゲーけど」

 

「お前らいい加減にしろよ!」

 

と鍵が怒りの形相で勢いよく立ち上がった。

 

「大喜利大会やってる場合じゃないんだよ! もっと真剣になれよ! というわけで先生、組体操はどうですか!」

 

「お前を真剣で殺したいよ。つかそんな試験、日本大でもでねーよ、多分」

 

「英語は…… どうだ?」

 

流石にそろそろ頃合いだろうと思った小鷹は切り出した。

 

「英語なら、たぶん勉強しやすいと思うんですよ。それに休み明けのテストの英語だと、ワークブックの応用問題から一部出題されるんです。それを丸暗記すれば二十点は固いと思いますよ」

 

英語かぁー、でもなー、俺日本人だしーとZ組の面々はまだブチブチ言い続ける。

その様子に小鷹は少しばかり殺意を覚えたが胸にしまっておく。

ほら、一応は常識人だからさ。

小鷹が説得に出ようとすると驚く事に銀時が口を開いた。

 

「こうなりゃウダウダ言っても仕方がねーだろ。科目は小鷹の勧めた通り英語にしよう。んで毎日放課後まで残って勉強だ」

 

先生…… と小鷹は嬉しくなる。

放課後の補習回避の為に放課後残って勉強ってなんか変だけど、でも小鷹は嬉しかった。

いつもらダメダメだけど、少しば熱いハートを残してるのかも…… と銀時を見ながら思う。

 

「休み明けのテスト、自力で勉強して、ぜってー八十点以上取るんだ。じゃねーと、俺の授業、ハードル走しながら俳句作ってもらうからな」

 

朝と変わってんだろ! と誰かがツッコミはしたが、何だかんだでまとまりかけたZ組だった。

 

 

 

平日の放課後、青春を謳歌する他生徒達が部活やカラオケやらへ向かう中、Z組は勉強会に勤しんでいた。

ひたすらワークブックの応用問題を丸暗記するという勉強方法。

 

「ノ…… ノウ・ベター・ザン・トゥ…… なにをするほど愚かではない…… ノウ・ベター・ザン・トゥ…… なにをする愚かでは…… お、おろ、おろろろろろろろ!!!」

 

熟語を唱え続けていた明久は滝のように嘔吐する。

 

「がはぁ! む、無理だ…… 僕にはこんなの無理だぁ……」

 

「弱気な事を言ってんじゃねーぞ、明久! さっさと起きろ!」

 

真紅の髪を揺らしながら宴は自身よりも大きな竹刀を床に打ち付け怒鳴る。

「ぐはっ…… 闇の力を持ってしても駄目だというのか……」

 

「意味不明な事を言ってないで起きろや、中二病娘!」

 

聞こえた六花の愚痴にも宴は容赦なく竹刀を叩きつける。

「えーと…… マイクはナンシーに詰め寄り電気を消してくだされと……」

 

「横寺ぁ! そんな卑猥な文章はねーだろうが!」

 

「A…… アップル。B……ブック。C……キャット」

 

「高校英語だっつってんだろうが、春咲ぃ!」

 

「A……アクセルワールド。B……バッカーノ! C…… これはゾンビですか?」

 

「有名ラノベのタイトル上げてんじゃねえぞ! 加納!」

 

「うーん…… オールボワール~」

 

「それはフランス語だろうが、理子ぉ!」

 

「このユニークスキルを会得するには、このクエストを……」

 

「なにホロウ・フラグメントの攻略本読んでんだ、桐ケ谷ぁ! ワークブックを読め!」

 

「イーティ~」

 

「E.Tの授業は中学までだろうが、エリォ!」

 

「アー・ユー・ハッピー?」

 

「永ちゃんは関係ねーんだよ、櫛枝ぁ! それと、なんか腹たつ、羽瀬川ぁ!」

 

宴は怒りの一撃を小鷹の背後へと向けた。

 

「いたぁ!? ちょっ、なにするんですか!」

 

「お前らが真面目にやんねーからだろうが!」

 

「少なくとも俺は真面目にやってますよ!」

 

苛ついているからか小鷹は珍しく宴に反論するも、宴のドスのきいた睨みに黙りこむ。

 

「おらおら! テメーらが八十点以上とんなきゃあたしまで給料カットされんだからな! しっかり取り組みやがれ!」

 

竹刀を振り回しながら吠えまくる宴だが、やはりZ組の面々は、ついついボケに逃げてしまう。

しかし勉強会が進むにつれてボケのバリエーションは減っていき、生徒達はらしくもなく黙々とワークブックに取り組むようになっていた。

その様な現状が続き三日後。

Z組の体調は既にレッドゾーンへの突入しかけていた。

目の下に濃いくま、げっそしとした頬、なんてのはまだマシな方で、鍵は泡を吹き、六花は幻聴をきき、ショコラはお菓子と唸りながら自身の髪を噛みまくり、エリオはなにかをひたすらに受信しだすといった奇行に走っていた。

横寺なんかは喀血、吐血、下血という三重苦に喘いでいた。

かろうじて健康なのは元々勉強は多少出来る数人足らずという有り様である。

「しょーがねえな」

 

グロッキー状態の生徒たちを見渡し銀時は言った。

 

「これじゃテスト本番までにぶっ倒れちまう。おい、保健委員!」

 

銀時の呼びかけに、男子生徒と女子生徒が二人立ち上がる。

 

「お呼びでしょうか、先生」

 

答えた少女は、変にカーブした目立つアホ毛に腰にまで届く銀色のロングヘアをした、美少女、ニャルラトホテプ、通称ニャル子である。

もう一人は執事服に身を包み、このクラスに所属しているスーパー金持ち涼月家のご令嬢、涼月奏に仕える美少年、近衛スバルだ。

 

「お前、ちょいとこいつらに活を入れてやってくれ」

 

「わかりました……」

 

ニャル子はうっすらと死神の様な笑みを浮かべると教室中を見渡した。

やがてスバルが一人の生徒、横寺に目をつけ、ニャル子と顔を見合せると頷きあう。

二人は横寺のもとへと死刑宣告を伝える看守の様な雰囲気を醸し出しながら近づく。

 

「あなたが一番重症そうですね」

 

「え、ぼ、僕ですか……?」

 

ニャル子の蠱惑的な声に横寺は妙な恐怖感を感じながら声を震わせて言った。

 

「そう。横寺君、あなたです。今から私たち二人で活を入れてあげますよ」

 

ニャル子が指をパチンと鳴らすとスバルはボストンバックから長さ三十センチほどもある、巨大な針を取り出した。

「え、あの…… なんすかそれ?」

 

「針治療だ」

 

スバルは無表情で答える。

 

「さ、あなたが元気になるツボはどこかな?」

 

ニャル子は明るい声で言うが横寺にとってはたまったものじゃない、怯えた声で否定する。

 

「いや、どこかなって…… 知らないらなやらないほうが……」

 

しかし抵抗むなしく二人がかりで机に押さえつけられ、ズボンとパンツを下ろされてしまう。

 

「多分ここですね」

 

スバルから針を受け取ったニャル子は横寺の尻へと針を向けた。

 

「ちょ、や、やめて…… やめて! 僕、変態キャラで通ってるけどマニアックなのはちょっと…… い、いや、やめて! やめてとめてやめてとめてやめてとめてーー」

 

横寺は学校内全体に響きわたるほどの世紀末的悲鳴を上げると昇天した。

その場にはビクンと体を震わし白目を向く横寺の骸が。

 

「さーさ! 気合い入れろよ、お前ら! じゃねーと保健委員に活入れられっぞ!」

 

銀時の脅迫めいたセリフに生徒たちは青ざめた顔でワークブックへと取り組み始める。

その後も残虐保健委員の援護、合法ロリの竹刀ラッシュもあってかなんとか勉強会を戦いぬいたZ組。

彼等はついにテスト本番の日を向かえた。

 

 

テスト当日、英語の試験。

配られた問題用紙を見て、小鷹は思った。

全然問題違うじゃねーか!

その通り小鷹が言っていた二十点分出題させると思われていたワークブックの問題は一つもなかった。

だが、予想外なのはそれだけではない。

残りの六十点を自力で得点できるように、この1週間英語の単語や長文などを覚えまくった。

しかしそんなのは役にたたねーんだよと言わんばかりに難しい問題が並んでいるのである。

知らない単語に熟語のオンパレード。長文なんかは何これ、英語? 宇宙語じゃねーの? みたいな問題が出されていた。

顔に気色の悪い汗を浮かていると小鷹は左後方向からバギッという破壊音が聞こえた。

音の方を見るとそこには、へし折られたシャーペンを握りしめながら鬼の形相で睨みつける雄二がいた。

てめえ、どういうことだよ、話が違うじゃねーかと目でつげている。

他の生徒たちも同じく非難の目を小鷹へと向ける。

小鷹は頭を抱え泣きたくなった。

んなこと言われたって俺もビックリだよ! どうすんだこれ!

小鷹が一人うろたえる中、試験官として教室にいた銀時は壁にもたれながら、じっとある一点を見つめていた。

黒板の上の額、「糖分」を。

 

 

 

休み明けテストが終わり、全てのクラスにテストは返却された。

で、Z組はどうかというと、早い話がダメ。

ハルヒや夜空などは八十点以上なんとかいけたか、明久、六花といった面々がとれるはずもなく結果は惨敗。

Z組は全員、補習決定となった。

全員が無言でいるなか、明久が立ち上がった。

 

「決めたよ! 僕、英語のワークブック、ちり紙交換に出す!」

 

「好きだな、ちり紙交換。つーかどんだけ生活に困ってんだよ」

冷めた声で銀時は言った。

 

「けどよぉ!」

 

雄二が大声で言う。

 

「学校内のテストに出ないワークブックなんて、もはやワークブックじゃねえだろ! 『英語好きな人はどうぞブック』だろ!」

 

「坂本、もういいからデカイ声出すなブック」

 

「ブック関係ないだろ! なんだよ、その語尾は!」

 

雄二はつっこんだが、クラスのムードが湿っぽいせいか、どうも不発気味だ。

無理もないだろう。これから毎日土日も残って補習、銀時と宴は給料をカットれるのだ。

 

「みんな、すまん!」

 

意を決して小鷹は立ち上がった。

 

「俺のせいだ…… 俺が英語にしようなんて言ったから……」

 

小鷹の心からの謝罪に教室はより一層静になった。

やがて、宴がゆっくりと口を開いた。

 

「羽瀬川。顔を上げな」

 

慈悲深さを感じさせる優しい声だった。

「先生……」

 

「しょうがねえよ、みんな頑張ったんだ。結果はダメでもクラスが一致団結したんだ。いいじゃねえか」

 

「せ、せんせい……!」

 

くそ! これはこれで涙が止まらない!

 

「ただな、羽瀬川」

 

宴はしばし間をとると、

 

「やっぱ、お前のせいだろうがあァァァァ!!」

 

突然宴が豹変し怒声を上げた。

やったれやあァァァァ!!! という宴の声を合図に、なだれを打ったようにクラスメイトたちが小鷹に襲いかかってくる。

 

なめてんのか、てめえは! なにが情報持ってますだ! 使えねーにも程があんぞ! このプリン野郎! チキン! ヘタレ! 原作で無駄にモテやがって! 闇へと消え去れ! これだからただの人間は! 死ねやぁ!

 

と罵倒と共に小鷹に降り注ぐ拳、足の裏、手刀、消火器。

 

「今? 今なの!? 今、クラスが一致団結してんの!?」

 

暴力の爆心地から小鷹が叫んでいると、教室の引き戸が開き、

 

「ホーッホッホッ」

 

高笑いとともにハタ校長と教頭が入ってきた。

 

「やあやあ、学級内暴力の中、失礼するよ」

 

校長は言いながら教壇に上がり、意外にも小鷹に暴力をふるわなかった銀時のの横に立った。

 

「なんの用すか」

 

「いやいや、なんの用ということはない。ちいとばかり、負け犬クラスの顔を拝もうと思ってな」

 

そほ言いぐさに生徒達が殺意を抱く。

宴がなんかは今にも拳をふるいそうだ。

 

「ところで諸君、知っておるじゃろうが、君達は今日の放課後から補習じゃからな。坂田先生と道楽先生も給料カット。この二点忘れてはおらんだろうね」

 

「その件ですがね校長。どうしても納得がいかねーことがあるんすよ」

 

「な、なんじゃ?」

 

「うちのバカども、今回のテストを英語にかけてたんすよ。でも、なんすかありゃ一体。バカテスの問題がまぎれこんでじゃねーの? みたいに難しかつったんすけど」

 

「いやいや、ここはクロス高校であって文月学園ではないぞ」

 

「んなことぁ、わかってますよ。なんで今回だけ問題がごっさ難しかったか、その辺をはっきりしてもいてーんすけど」

 

銀時の声には、普段にはない凄みが加わっていた。

いつのまにか教室の空気も張り詰めたものになっている。

「な、なんでってそりゃあ君。そういう時もあるじゃろ。テストなんて時と場合によって……」

 

「時と場合だぁ? よく言うぜ。どうせあんたらの差し金だろ。大方うちの教師どもに言ってごっさ難しい問題出させたとかよぉ」

 

「そ、そんなもの、何を根拠に。だいだい君たちが英語にかけているなんてわしが知るよしもなかろうに」

「知るよしもないってか…… よく言うぜ」

 

銀時は静に呟くと、右の拳を握りしめた。

それを見て校長がうろたえる。

 

「お、おい、君…… ボ、ボボ、暴力は……」

 

先生ダメだ! と小鷹が止めようすると宴がそれを手で制した。

道楽先生なんで? と小鷹が思うと宴は黙って見てろと目でつげる。

 

「うるあぁぁ!」

 

銀時の固めた拳、それは校長の鼻先でカーブを描き、黒板に打ちつけられた。

ドカンっという派手な音が鳴り響き、その衝撃によって上に飾られていた額が落下した。

ガラスが割れ、中身の糖分と書かれた書がハラリと床にこぼれた。

 

「じゃ校長、この監視カメラはなんすか?」

 

クラス中の視線が、額が飾られていた黒板の上へと注がれる。

 

「あーー」

 

と小鷹を含めた生徒全員が声をもらす。

その部分の壁には穴が空き、監視カメラのレンズが突き出ていたのだ。

 

「や、これはその」

 

と声をもつらせる校長。

そうか、これで合点がいく。小鷹は気づく。このカメラで校長は俺たちを監視していんたんだ。

 

「カメラで撮られてたなんてもうお嫁に行けないよ! ギー君~」

と抱きつこうとする理子のボケを銀時は無視した。

でも待てよ? と小鷹は疑問を感じる。

カメラのレンズが隠された状態でどうやって撮影してたんだ?

小鷹が考えていると銀時が口を開く。

 

「きたねー真似しやがって。額の裏側と、糖って字の米の真ん中辺りに、上手い具合に穴開けてそっからいい感じにレンズ覗かせてたなんてよ」

 

えらく説明的だが、おかげで小鷹たちは理解した。

 

「校長、こんなことしてピーチーエーだか教育委員会だか、武偵だかにチクってもいいんすかね?」

 

「いや、武偵は関係ないよね、物騒だしさ」

 

校長は小さく言った後、銀時に指を突きつけた。

 

「や、だから、このカメラがわしが仕組んだっていう証拠はあるのかね!」

 

「証拠ってあんた、本当往生際悪いな」

 

「へん! そんなの関係ないもんね! 証拠ないんだから、わしの勝ちだもんね! わし偉いからか、教育委員会もわしの方を信用するもんね!」

 

「「てめぇ……」」

 

銀時と今度は宴も一緒に動く。

この二人今度こそ殴る。小鷹が息を飲んだ瞬間だった。

「もうおよしよ」

 

教室の後方から誰かが言った。

全員の視線が声の主に向けられた。

そこにはこのクロス高校高等部学園長、お登勢がいた。

年の頃は五十代、薄墨色の着物を粋に着こなした、学び舎の母である。

 

「学園長……」

 

校長はうめくように言った。

「校長、嫌がらせはここまでしときな。あんたが英語教師どもを校長室に呼びつけて、テストを難しくさせたのは全部ばれてるよ。なんせ……」

 

学園長は袖口から一巻のテープを取り出した。

 

「ここに全部録音されてるんだからね」

 

「うそーん!」

 

校長はすっとんきょうな声を出してのけぞった。

学園長は続けて言う。

 

「銀時。校長はね普段からだらしないあんたが妙にモテるのが許せなかっなのさ。だから今回みたいは手にでたんだよ」

 

「けっ小せぇ、男だぜ」

 

「だってわし、だって」

 

校長はもうな泣く寸前だ。

 

「とにかく、つまんない争いはこれで終わりだ。補習も給料カットもなしで、銀時もこの件はどこにもチクったりしないってことでいいだろ」

 

銀時と宴は一度顔を見合せるた後、溜め息をつきながら言った。

 

「学園長が言うなら仕方ねーな」

 

「だな、まあ聞いての通りだ校長。補習はなし俺の給料もアップだ」

 

「アップは言ってねぇだろうがぁ!」

 

学園長はピシリとツッコム学園長の声は、さすがと言いたくなるような鋭さだった。

 

「わ、わかった……」

 

校長は消え入りそうな声で言い、頷いた。

「ま、今回はあんたの負けだよ」

 

校長の肩に手をおき、教頭が爽やかに言った。

「いや、お前はこっちのチームじゃん! なにその傍観者チックなふるまい!」

 

キレる校長となだめる教頭。

二人は言い争いながら教室を出ていった。

ひとまず一件落着して生徒たちは安堵する。

小鷹は銀時を見て思った。

先生、あんたいつも滅茶苦茶だけど、さっきはちょっと格好よかったよ……

小鷹は銀時が担任で本当に良かったと思えたのだった。




次回から旧版にはなかったオリジナルストーリーをやります。お楽しみに!
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