2年Z組銀時先生!~変人生徒でクロスオーバーだ コンチキショー~   作:雄大

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今度発売される銀魂コミックスの最新刊と公式ガイドブック銀魂くんのあゆみ…… 私は勿論二つとも買います!
というかんけいない話は置いといて今回はある生徒のお話です。



第5話 人は誰しも本当の自分を隠している

誰かが言った。綺麗なフグには毒がある。いや違う、綺麗なバラには棘がある。

実際その通りであり、数多くいる美女たちのなかにはその美貌とは相反して性格が悪い者も極一部ではあるが存在する。

それはZ組も同様である。

 

「おはよう、相変わらずのウジ虫色の頭に吐き気を覚えそうだわ」

朝のHRがあと数分ではじまるという時に自身の受け持つZ組へと赴いた銀時。

そんな銀時出に会い頭、挨拶という名の暴言を放ったのは雪平だ。

名前のイメージをそのまま体現したかのような、白みを帯びた髪は綺羅びやかな雪原を思わせる。

それに加え非常に整った顔立ち、いわゆる美少女。

そんな彼女の口から出る暴言に男たちは次々と涙を流しながら去っていくだろう。

銀時も同様、酷く心を傷つけたようで少し涙目で反論する。

 

「おまっ! 朝から担任の俺に対してそれはなくね!? 俺の淡いハートは今にも崩れていきそうだよ! つーか今も崩壊気味だぞ、こらぁ!」

「ちょっとした虫ジョークよ。そんな事で傷つくなんて銀時先生も流石のミジンコの心臓ね」

 

「なにそれ、新しい言葉!? ノミの心臓でいいよな!わざわざミジンコに変える必要ないよな!」

 

「先生の髪色ってミジンコみたいな色だから、つい」

 

「いや、お前も似たような頭してっからね!」

 

二人が途方もない言い争い繰り広げていると時間ギリギリに生徒が一人教室へと入ってくる。

 

「お、ギー君、おっはようぅ!!」

「ぐがはぁ!!」

 

入るなり弾丸のように抱きつく理子に銀時は、白眼を剥きながら倒れた。

「うわ、大変だ、ギー君が! 保健委員!」

 

「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ン!!」

理子の呼びかけに応じ、突如天井からニャル子が現れた。

ニャル子は銀時を見つけると頭で考える前に巨大な針を鞄から取り出す。

ちなみにこの針はテスト編で使われたものです。

 

「先生! ニャル子が今、助けますよ!」

 

「よーし、ギー君のお尻に刺しちゃえ~!」

 

「いや、ちょっと待って! 先生死んじゃうから!」

 

暴走気味のニャル子に小鷹が止めに入った。

 

「あれぇ? 小鷹いたの?」

 

「いやー、全く気がつきませんでしたよ!」

 

本気で驚いている理子とニャル子に小鷹は、半場ショックを受けつつもニャル子を説得する。

 

「いや、俺の事はおいといてそんなことしたら先生、死んじゃ……」

「戻ってこい、石川ぁ!」

 

「ぐぎゃああああ!!!」

 

ブスッという音とともに銀時の悲鳴が鳴り響いた。

 

「いや、話を聞けよ! つーか石川って誰!」

 

朝から悲惨な光景にZ組はたいして驚きもせず、いつものことと大半の者は呆れている。

甘草もそれは同じでいつものことだと苦笑いをしながら雪平に何げなく話しかける。

 

「相変わらずだよな本当…… なあ、雪平。雪平?」

 

しかし雪平は甘草の話に耳をかさずただ一点を見つめている。

理子やニャル子などといった美少女に絡まれまくり白眼を剥き泡を吹きピクピクと痙攣をしだす男、銀時を。

 

 

「つまりですね坂田先生、あなたのところの生徒雪平ふらのさんの暴言をどうにかしてほしいんですよ」

 

昼休み前の職員室、自分たちの受け持つ授業がない者は各々が独自の残した仕事をこなしている。

そんな中、ニャル子によって尻を負傷し下半身を包帯ぐるぐる巻きにした銀時は、不機嫌そうな顔をした男性教諭竹原から問題を指摘しされていた。

普段から気難しく生真面目な竹原は銀時の教師らしからぬ行動から校長以上によく思っていいない。

そのせいか今回のように何かと文句をつけることが多い。

 

「いや、それはわかってますよ。でもねぇ俺は生徒の意思を尊重したいんですよ、タケノコ先生」

 

「竹原です! 意思を尊重したいってあなた、めんどくさいだけですよね!」

 

「あ、ケーシィー出てきた」

 

「いや、聞きさいってば! あんた何ゲームしてんですか!」

 

「何言ってるんすか。ケーシィー早く捕まえないと逃げちゃうじゃないすか」

 

「あ、それはすいません…… じゃないですよ! なんか謝ってしまいしたよ! そんなのゲーム閉じてスリープ状態にしておけばいいじゃないですか!」

 

「あー、もうわーりました、わーりましまよ」

 

銀時はそういうとめんどくさそうにゲームを閉じ席をたつ。

時刻は既に四時間目終わり間近となっていた。

銀時は職員室を出ていく前にゲーム機を、

 

「ケーシィー捕まえといて」

 

と、サボテンのような頭をした、生徒たちから何故かキバオウと呼ばれる男性教諭に渡した。

 

「なんでや!」

 

キバオウ秘伝のツッコミが炸裂した。

 

 

 

昼休みのチャイムが鳴りZ組生徒たちはたちは、ガヤガヤと騒ぎだしながら弁当を出したり学食へと向かう。

銀時も普段は宴に無理矢理学食へと連れ込まれる。

だが今回は竹原からしつこく注意された銀時は渋々、とりあえず言っとくだけ言っときゃいいか、というのりで雪平に会いに教室へと赴いた。

 

「おー、いたいた。あいつ一人で食ってんのか」

雪平は窓際の席で一人日光を浴びながら黙々とおかずを口へと運んでいた。

彼女の口の悪さからZ組生徒といえども近よりがたく、必然的に一人となってしまうのだ。

銀時が近づこうとするとその前に雪平が先に気づき、じっとこちらを見据え始めた。

え、なんで?

銀時は思わず固まってしまいその場に微妙な緊張感が生まれる。

すると雪平は椅子から立ち上がり銀時へと一気に迫った。

雪平は銀時の瞳を覗きこむように見つめると、

「先生…… いくら私が可愛いからといって生徒と教師の間で恋愛はいけないわ」

 

「いや、ちげーよ。俺はただお前に話があんの、つーかそのドヤ顔やめてんくない?」

 

「話!? まさか…… やめて! 私を体育館倉庫に連れていかないで!」

 

「連れてかねーよ! 普通に教室でいいっつーの!」

 

「仕方がないわね、付き合ってあげるわ、お・は・な・し、に」

 

「おもてなしみたいに言うんじゃねーよ。つーかふりーよ」

 

話ついでに教室で昼飯を食べるため雪平の空いた前席に座る。

 

「それで話ってなにかしら? 天然パーマ補完計画?」

 

「そんな計画、碇司令が許しても俺が許さねーよ! 話ってのはお前の言動についてだ」

 

「言動?」

「ああ。今朝もそうだが、お前の口の悪さをちゃんと直さなきゃなんねぇ。まあ、俺は別にそれも個性なわけだからどうでもいいんだが、周りがうるせーしよ」

 

「……」

 

雪平は相変わらず黙って話をききつづける。

 

「まあ、つーわけだ。別に性格良くしろとまではいわねーが、もう少し言動に気をつけろよって話だ」

 

「……」

 

「雪平?」

雪平は銀時の食べている丼型弁当に入った宇治金時まみれのご飯を指差し、

 

「先生も糖尿病に気をつけたほうがいいわよ。まあ、先生の場合、糖分は頭にいってるみたいだけど。白いし」

 

「だからその言動に気をつけろって言ってんの! てかお前もだよね!」

 

銀時は淡いハートを痛めた。

 

 

 

後日、クロス高校昼休み。

学食へと向かう銀時はとある問題にぶち当たっていた。

 

「だーかーら! あんたがあーしにぶつかったのが原因でしょうが!」

 

「それならもう謝ったでしょ? あなたも少ししつこいんじゃない?」

 

廊下の真ん中で金髪と白髪の美少女が終わらな言い争いを繰り広げていたのだ。

金髪の美少女はT組の生徒、三浦優美子。

金髪縦ロールでギャル風の生徒だ。ケンカの相手は、白髪頭は、雪平だった。

それを見た銀時は流石に見過ごすわかにもいかずケンカの仲介に入る。

 

「あー、二人とも。なにがあったか知らねーが、やめとけ」

 

三浦は銀時に気づくとキッと睨み付け、

 

「銀時先生! この女、先生の生徒だよね? いったいどういうしつけしてるわけぇ?」

 

しつけ、という言葉に雪平はムッとしたのか眉をほんの少し上げる。

 

「いや、そう言われてもな…… とにかくどうしたんだよ」

 

「この女があーしにぶつかってきたの! そのせいであーしが買ったコーヒーが溢れて制服にかかっちゃったし!」

 

見ると確かに、足元には無惨に転がったコーヒーの缶、スカートには落ちた時に溢れたであろうコーヒーの染みが残っていた。

 

「そのことならもう謝ったし、クリーニング代だって払うと言ってるでしょ」

 

「それだけはあーしも許してやるよ! だけどこいつ、なんて言ったと思う?」

 

「あー、なんて言ったんだ?」

 

「この女『ちょっと制服汚れたくらいで騒がしくしすぎよ。そんなのだから皆から一歩引かれるのよ』とか言ってきたし!」

 

確かにこれは雪平に非がある、しかし雪平は負けじと反論する。

 

「あなただって私の、む、む…… 胸がないくせに生意気なこと言うなとか言ってきたじゃない」

 

雪平にとって胸というワードは禁句だった。

恐らくそれが原因で売り言葉に買い言葉となったのだろう。

しょうがねーなと、呟き銀時は雪平に顔を向ける。

 

「雪平、昨日も言動には気をつけろって言ったろうが。今回は本当にお前が原因みたいだし」

 

「…… でも…… 胸……」

 

雪平はボソボソと言うが銀時には全く聞こえない。

銀時は構わず話を続ける。

「とにかく今回はお前が悪い。ちゃんともう一回謝ってだな……『糖尿病男!』え?」

 

いきなり飛んできた罵倒に銀時は目を丸くし雪平を見る。

 

「先生の天然パーマ糖尿病死んだ魚の目、マダオ三大柱ダメやろう」

 

「いや、ちょっと、待って……!」

 

次々に雪平の口から出てくる罵倒に銀時は叱りつける暇もなく、たじろいでしまう。

三浦も目を丸くして固まっている。

 

「先生の…… 先生のバカ……」

 

放たれた罵倒はあまりにも小さく三浦には聞こえなかった。

しかし銀時の耳には確かに聞こえた。

雪平らしかぬ、あまりにも単純で捻りのない罵倒。

雪平はそれを最後に銀時に背を向け、走っていってしまった。

 

「ゆ、雪平!」

しばらく固まっていたが銀時はすぐに我に返り雪平を追いかける。

 

「あ、先生!」

 

背後に三浦の呼ぶ声がしたが銀時に構っている余裕はなかった。

振り返りもせず雪平の後を追う。

雪平が階段をかけ上がるのを見たが、追ううちに見失ってしまった。

既にここは最上階の五階にまで来たが雪平の姿は見えない。

「あいつ、どこに行ったんだ? くそ…… 待てよ…… この上は……」

 

銀時は最上階であるはずの階に作られた屋上までと続く階段を見る。

 

「屋上にまで行ったか……」

 

銀時は行き着いた考えを呟くが屋上は一般生徒以外は立ち入り禁止だ。

やっぱそれはないかと一瞬思ったが、あの雪平に三年の知り合いがいるとは思えない。

 

「いっちょ行ってみるか」

 

銀時は立ち入り禁止の看板を無視し階段を上がり屋上の扉の前に立つ。

すぐ逃げられないよう雪平に感づかれないためにゆっくりと扉を開き外を除きこむ。

するとそこには驚くべき光景があった。

屋上には確かに雪平がいた。

しかし雪平は地面に四肢をつき、がっくりとうなだれ四つん這いの状態となっている。

「え…… 雪平? おい、雪平、おーい」

 

遠くから声をかけてみるが反応がない。

気づいていないようだ。

ゆっくりと近づいていくと何やらボソボソと呟いている。

 

「どうして…… どうして私ってこうなんだろ……」

「……?」

 

「うう~、三浦さんにあんな事言っちゃって悪いのは私なのに…… 胸のこと言われたらつい…… それによりにもよって先生にまで…… あんなことを…… 他の人ならまだしも…… 銀時先生に……」

 

え!? なにこの人! 本当に雪平!? 違う人じゃないの! モノマネ得意なコロッケさんじゃないの!?

脳内で一人混乱しまくる銀時にいまだ気づかず雪平は続ける。

 

「銀時先生…… 私のこと嫌いになったかな…… いや…… 最初から私のことなんて……」

 

「おーい、雪平」

 

流石にこれ以上聞き続けるのはいけないかもしれないと思った銀時は雪平の肩を叩く。

するのそれに気づいた雪平は銀時へと顔を向け、

 

「え…… せ、先生?」

 

「えーと、どうもー」

 

「う……そ……」

 

「ゆ、雪平?」

 

「う…… うああああああああ!!!」

 

「ぐげらぁ!?」

 

雪平が悲鳴を上げたすぐその後、顎に鈍い痛みを感じながら銀時は上空を流れる雲を見ながら意識を飛ばした。

 

 

「あり…… ここどこ?」

 

目を覚ますと雪平がいつもと同じ冷たい眼差しで銀時の顔を除きこんでいた。

 

「あら、起きたの先生?」

 

「ゆ、雪平? あれ…… 俺なんか壮絶な光景を見た気がしたんだが、なんだ? 全然思い出せねー」

 

「あー、私が銀時先生の後頭部をひたすらコンクリートに打ちつけたからよ」

 

「いや、お前何してくてんの!? 生徒からなる教師への暴力!?」

 

「ごめんなさい…… 前に道楽先生に教えてもらった直近の五分間の記憶を失わせるツボを試したから」

 

「なんでそんな事をする必要があんだよ!」

 

「実は吉井君と坂本君がいかがわしい行為にふけっていたの。それを目撃してきまった先生の記憶をトラウマにならないように私が…… うぅ」

 

雪平は完全にまるわかりの嘘泣きをしだす。

 

「まじかよ…… あの二人…… いやそれよりも」

 

銀時は本来の目的を思い出す。

自分は雪平を追いかけていたのだ。

 

「雪平…… 今回の事はやっぱりお前が悪い」

 

「……」

 

「だが俺も悪かったよ。考えてみたらお前も嫌な事は言われたみたいだったしな。なのにちゃんと、お前の言い分聞かなくてよ」

 

銀時は雪平の話を聞かずにいたのがいけなかったという考えに行き着いたのだ。

いつもはだらしない銀時も今回ばかりは素直に頭を下げた。

 

「…… 別に、先生の言う通り私が悪いのだし。それに……」

 

雪平は顔を伏せるとか細い声で、

 

「私の事を心配して追いかけてくれたみたいだし……」

 

「あ? なんつった?」

 

「…… なんでないわ。堕落ニートまん」

 

「そうか、なんでもないか…… ってだからその口の悪さなんとかしろよな!」

 

銀時のツッコミと共に昼休み終了のチャイムが鳴った。

勿論昼飯は食べていない。




なんか今回ギャグ少ない…… というかただの出来損ないの青春物語になってる?
と思ったので次はギャグ全開の話をやります。
楽しみにしていてください。
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