今回は3100文字くらいなんで短めですね
ちょっと6話ではヒロアカ編が終わりそうにないんで、もう少し続くかもしれません
オールマイトに前世のオリハルコンで用意した装備を渡したりもした夏休みの最中、ヒーロー科では林間合宿があるようだが、ヒーロー科ではない俺には関係のない話だと思いながら、工房で心操のコスチュームのデザインを心操と一緒に考えていた。
黒を基本とした忍者のようなデザインがいいとは言われたが、何度か忍者に似たデザインを絵として描いて見せてみても、しっくりくるものがあまりなかったらしい。
心操と2人して工房で頭を悩ませていると「そろそろ昼だぞ。今日はランチラッシュ休みだから、飯は外で食ってきな」と俺達に言ってきたパワーローダー先生。
「じゃあ飯でも食べに行くか心操」
「そうだな、そうするか金造」
2人で工房を出て、何処で飯を食べるかということになったが、店の中で食べる気分ではなかった俺達は、ファーストフード店で購入したハンバーガーを公園のベンチに座って食べていった。
冷めると味が格段に落ちるポテトも食べていき、炭酸飲料を飲んでいた俺達に近付いてきたのは、パトロールが終わって食事を食べようとしていたオールマイト。
「これは奇遇だ、金造少年と心操少年。きみ達も食事をしていたみたいだが、ハンバーガーセット1つだけで足りるのかな?」
そんなことを聞いてきたオールマイトはファーストフード店の紙袋を8つも持っていた。
「ハンバーガーセットは、おやつみたいなもんなんで、もっと食べようと思えば俺は食べれますが、心操は?」
「胃袋が大きくなったからまだ入るな。ハンバーガーセットだけじゃ足りないかもしれない」
「そうか、それでは久しぶりのファーストフード店で思わず舞い上がり、買い過ぎてしまったわたしだけでは食べきれないこれを、一緒に食べないか?」
8つの紙袋を見せながらそう聞いてきたオールマイトは、俺達と一緒に食事がしたいようだ。
会話しながら、紙袋に入っていた大量のハンバーガーとナゲットにポテトを3人で食べきって、最大の大きさなコーラも全部飲みきったが、全員が腹一杯になっていたな。
満腹の状態ではあまり動きたくはなかったが、ヒーローであるオールマイトは、そうも言ってられない。
近場で暴れていたヴィランが居れば「食後の運動がてら、私が来た!」と言いながら突撃していった。
食べた後に直ぐに走ったからオールマイトは横っ腹が痛くなってるんじゃないか、とは思ったが、そこら辺はきっと我慢しているんだろう。
ヒーローは、やっぱり大変そうだ。
それでも心操や尾白がヒーローになりたいのなら、手助けを惜しむつもりはない。
食後に胃がこなれてから雄英高校サポート科の工房に戻った俺と心操。
腹一杯食べて頭に栄養が回ったからか、心操がしっくりくるデザインが完成し、ヒーロー科に編入する可能性が高い心操のコスチュームのデザインが決まる。
その日はデザインだけで終わらせて、パワーローダー先生を通してコスチューム製作会社に完成したデザインを送った俺達。
林間合宿で尾白は頑張っているか、と思いながら就寝した日から2日後。
どうやら林間合宿に参加していた雄英高校のヒーロー科の生徒達が何名か入院し、1名が行方不明となっていたそうだ。
尾白からの連絡で尾白本人が入院していると知った俺は、果物を買って病院にまで見舞いに行った。
林間合宿に参加していた尾白は狙われていたラグドールというプロヒーローを守りながら、脳無という改造人間と戦っていたようで、傷を負いながらもなんとかラグドールを守りきったらしい。
「ラグドールにとって尾白はヒーローだな。胸を張れよテイルマン」
そう言っておくと照れくさそうな顔をした尾白だったが、尾白が言うには他のヒーロー科の生徒も同じ病院に入院しているそうで、誰よりも重傷だったのは緑谷だったとのことだ。
一応顔でも見ておくかと考えて、緑谷の病室にまで向かうと、拐われたという爆豪を「自分達だけで助けに行こう」と言っている切島が居た。
オールマイトよりも遥かに弱い切島と緑谷に轟は行く気になっていたようだが、間違いなく足手まといでしかない無謀な3人。
悪辣なヴィランなら3人を捕らえて人質にして、オールマイトを傷付けることを選ぶかもしれないな。
活動時間が50分しかなかった弱ったオールマイトではなく、全盛期に近いという今のオールマイトなら余計な足手まといは居ない方が良い。
という訳で、個性を使うことなく魔法「【ラリホーマ】」を少しずつかけていき、切島と緑谷に轟を深く眠らせておく。
眠り出した3人に驚く1年A組の面々に「疲れが一気に出たのかもな」と言っておき、とりあえず入院している緑谷はそのまま寝かせておいて、切島と轟は保護者を呼んで預けた。
あの3人は丸1日眠った状態にしておいたが、無理にでも起きれば直ぐにでも爆豪救出に動く可能性は高そうだ。
一応念の為に、八百万の見舞いに行った俺は少しずつかけていった「【ラリホー】」で自然な眠気と思わせて八百万を眠らせる。
ヴィランに八百万が取り付けた発信器の信号を受信するデバイスを、眠っている八百万には作れない。
強引にでも起きた切島達が八百万の病室に来ても、八百万は眠っているだけだ。
これで切島達が爆豪救出に勝手に向かうのは不可能だろう。
その日の内にテレビで雄英高校の謝罪会見が開かれているのを見ることになったが、別のチャンネルで神奈川県横浜市神野区でオールマイトとヴィランが戦っている映像が流れた。
俺が用意したオリハルコン製で完全不壊なガントレットには、攻撃力と防御力に素早さの強化に永続的な体力回復効果が含まれている特製品。
更には超絶強化魔法も装填されていて、ガントレットの両拳を打ち合わせた時に超絶強化魔法が2回ほど装着者に発動するようにしてある。
打ち合わされた蒼銀のマイティガントレットが、鳴り響かせた金属音。
発動する2連続の超絶強化魔法により凄まじく強化されたオールマイト。
光を纏うオールマイトの全盛期すらも超えた拳が、工業地帯のようなメットを着用したヴィランの頭部に叩き込まれた瞬間、砕けたのはメットだけではなくヴィランの頭もだ。
どう見ても頭部が完全に砕け散っており、ヴィランが絶命しているのは間違いない。
一瞬だけ「あっ」という顔をしていたオールマイトはヴィランを殺すつもりまでは無かったようだ。
想像していたよりも強化されていた自分の拳の威力を完全には把握していなかったオールマイトは、思わず全力のパンチを叩き込んでしまったのだろうな。
気持ちを切り替えたのか他のヴィランを倒そうとしたオールマイトだったが、死んでもオールマイトにだけは捕まりたくないと考えた様子の死柄木。
それでも今のオールマイトには絶対に勝てないと悟ったのか、オールマイトに抗うよりも、自分の個性で素早く自らを崩壊させて自殺した死柄木弔。
その他のヴィランは全員捕まったが、全てのヴィランを生きて捕らえることは出来ず、主犯格のオール・フォー・ワンと死柄木弔の2名は死亡で終わった今回の神野事件。
ヴィランを捕まえる為に動くヒーローが、力加減を間違えてヴィランを殺してしまえば普通は大問題になるが、ヴィランの攻撃で負傷したベストジーニストが重傷だった為、今回はかなり危険性の高いヴィランだったと判断されたようで、特例として不問となったオールマイト。
弱っていたオールマイトなら簡単には勝てないであろう相手に、万全となったオールマイトは勝利し、今日も元気にヒーロー活動を続けている。
「今のわたしには、ちょっと過剰戦力だから」
そう言いながらマイティガントレットを返却してきたオールマイトには「必要になったら渡しますね」と言っておいたが、オールマイトにマイティガントレットが必要になる時は、来ない方が良いのかもしれない。
ちなみに爆豪は特に大きな怪我もなくオールマイトに助けられていたので、切島達が救出に向かわなくても今回は問題なかったようだ。
ちなみに2連続で超絶強化魔法によって強化された今のオールマイトは、全盛期オールマイトの3倍の威力のパンチが打てますね
そんな強化されたオールマイトの全力パンチが放たれたら、オール・フォー・ワンでもああなります