歓楽街の帝王の再転生   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回は3400文字なので短めになりました


ヒロアカ編その7 明るい未来

アイテムやコスチュームの開発に必要な許可証を得た俺と発目は、サポート科の工房で新たなサポートアイテム等の開発を行ってみたが、現在は雄英高校サポート科の1年生であるので、かなり自由に好きなものが作れていた。

 

将来的にデザイン事務所に所属すれば予算内に納めなくてはいけないという制限があるのは間違いないが、単なる学生である今の内は何を作っても問題ないようだ。

 

この前心操に鍛造でナイフを用意してから、鍛冶仕事をまたやりたいと思っていた俺はパワーローダー先生に許可を得て、雄英の敷地内に本格的な鍛冶工房を作成。

 

雄英の敷地内で俺が自作した鍛冶工房を物珍しいとでも思ったのか、俺の鍛冶を見に来る雄英生は多かったが、その中に発目が含まれていたのは意外だったな。

 

興味がないものには見向きもしない発目が俺の鍛冶に興味があるとは、と驚きながらも発目に俺の鍛冶仕事を見せていくと「金造くん、共同開発でベイビーを作ってみませんか?」と言い出す発目。

 

詳しい話を聞いてみると、俺が鍛造で作成したパーツを組み込んだサポートアイテムを作成してみたいと発目は考えたそうだ。

 

作成中であるというパワードスーツの表面の装甲部分の作成を頼んできた発目に協力し、鍛造で用意した装甲。

 

大部分は発目が作成し、最後に装甲を取り付けて完成したパワードスーツは、そう簡単には壊れない頑丈なものになった。

 

ちゃんと装着者の思い通りに動くかどうかの動作確認を発目に頼まれてパワードスーツを着用した俺は、パワードスーツを壊さないように加減しながら動いてみる。

 

流石に俺の全力の動きには着いてこれないが、それなりに身体能力が高い相手でも、ちゃんと使える仕上がりにはなっているパワードスーツに問題はない。

 

発明品を爆発させることも減ってきた発目の技術力は、雄英高校サポート科に入学した当初と比べれば間違いなく上がっているみたいだ。

 

ヒーロー科の方はインターンで忙しい生徒達が数名おり、俺と交流がある尾白と緑谷もそれぞれ別のプロヒーローの下でインターンに励んでいたそうで、事件にも遭遇していたらしい。

 

日を増す事にどんどん元気になっているオールマイトが参加したことで、かなりの超速で事件は解決したようだが、その事件の被害者でもあった少女を諸事情により雄英で保護することになったようである。

 

「やあ、金造少年。わたしも鍛冶を見てもいいかい?」

 

鍛冶工房で鍛冶を行おうとしていた俺に、そう聞いてきたオールマイト。

 

「興味がなけりゃ見ていて楽しいもんでもないですが、オールマイトが見たけりゃどうぞ」

 

「ありがとう!見させてもらうよ金造少年」

 

それから鍛冶を行っていた俺を見ていたオールマイトは「うーん、凄いね。金造少年はまさに職人って感じがするよ!」と言いながら鍛冶作業に興味津々。

 

赤く熱された鉄を鎚で打ち、形作っていくのは1本のナイフ。

 

鍛造により作成していったナイフが形となったところで丁寧に研いでいき、鋭い刃にしていくと、炭素繊維と合金の鋼線を組み合わせた捕縛布すらも容易く切れる切れ味を持つナイフが完成。

 

「予備のナイフが欲しい」と相澤先生から頼まれていたナイフ作りを終わらせた俺に「サポートアイテムの開発とかは見たことあるけど、ここまで本格的な鍛冶仕事は初めて見たよ!凄かったぞ金造少年!」と笑顔で言ってきたオールマイトは満足気な顔をしていた。

 

その後、オールマイトに「ちょっと話を聞いてくれないかな?」と頼まれることになり、茶を用意してからオールマイトの話を聞いてみる俺。

 

喧嘩別れのような形となって関係に溝が出来ていたというオールマイトと元サイドキックなサー・ナイトアイの溝も、事件で共闘したことで埋まったようで、ナイトアイがオールマイトのサイドキックに復帰することはないとしても、以前よりは良い関係を築けていた2人。

 

未来を予知するという個性を持つサー・ナイトアイは、以前見た予知でオールマイトが死ぬ未来を見ていたようだが、その未来が変わっていたことに気付いたサー・ナイトアイは驚いていた。

 

未来が完全に変わった理由が、オールマイトを治療した俺なのではないかと考えたサー・ナイトアイは、実際に俺と会ってみたいと考えたようだ。

 

「という事情があってね。ナイトアイと会ってもらえると助かるけど、嫌なら無理強いはしないよ」

 

「会うのは構いませんが、とりあえずこのナイフを相澤先生に渡してきてからでもいいですか?」

 

「そうだね。早めに会いたいと言ってたナイトアイは雄英の敷地内にもう居るんだけど、先に相澤くんに頼まれてた品を渡すのが先で大丈夫だよ金造少年!」

 

サムズアップしながら、笑顔で言ったオールマイトに「直ぐに渡して戻ってくるんで」と言うと、教員寮に向かった俺は相澤先生の居場所を聞き、1年A組の学生寮であるハイツアライランスへと移動。

 

ヒーロー科の1年A組と話していた相澤先生に鞘に納めたナイフを渡して立ち去った俺は、鍛冶工房まで戻った。

 

戻ってきた鍛冶工房に居たのはオールマイトだけではなく、雄英では見たことがないサラリーマン風のスーツを着用した男性も約1名増えている。

 

「金造少年、彼がサー・ナイトアイだよ」

 

そう言ってオールマイトが紹介してくれたサラリーマン風な男性こそが、サー・ナイトアイで間違いないようだ。

 

「オールマイトと並ぶと体格差が凄いですね。一見すると細身なだけに見えるサー・ナイトアイも肉体の限界までは鍛えているみたいですが」

 

筋骨隆々なマッスルフォームなオールマイトの隣に立つサラリーマン風なスーツを着用したサー・ナイトアイが、細身ながらよく鍛えられた身体をしていることも理解できた俺のその言葉に、黙っていたサー・ナイトアイが口を開く。

 

「きみは観察眼も優れているようだ。言いたいことは沢山あるが、まずはオールマイトを治療してくれたことへの感謝を伝えたい。ありがとう」

 

「平和の象徴は、まだまだ必要だと思っただけですよ」

 

「オールマイトが元気に生きていてくれる未来が、そこにあることは、私にとって何よりも嬉しいことだった。生きていてほしい人が生きていてくれる未来が見えたことは、私にとって何よりの明るい未来だと言える」

 

「未来が見えても、良いことばかりではないのかもしれませんね。まあ、オールマイトが長生きしてくれるのは良いことでしょうが」

 

「オールマイトが長生きする未来は見えたが、変わったオールマイトの未来では頻繁にきみの姿も見るようになっていた。やはりオールマイトの未来が変わったのは、きみのおかげだと私は確信している」

 

「なるほど、そこで俺の未来も見てみたいと思ったんですね」

 

「話が早いな。無理強いはしないが、きみの未来に私は興味を持っている」

 

「時間がかかりそうな気がしますが、見たいなら見てもいいですよ」

 

「それではきみの未来を見させてもらおう」

 

サー・ナイトアイの瞳に照準のようなものが浮かび上がり、未来を予知する個性を発動させたサー・ナイトアイの動きが止まる。

 

ふらついて倒れそうになったサー・ナイトアイを支えておき「予知をする時は、いつもこうなるんですか?」とオールマイトに聞いてみたが、首を左右に振ったオールマイトは「いや、いつもとは反応が違うね。大丈夫かいナイトアイ」とサー・ナイトアイを心配していた。

 

しばらくして様子が落ち着いたサー・ナイトアイは「きみの未来は凄まじく分岐していたし、1時間程度で全てを見れるほど短いものでもなかった」と語り出す。

 

サー・ナイトアイの予知は、発動してから1時間の間に他人の生涯を記録したフィルムが見れるようなもので、個人の行動と周辺環境が見られる程度のものであるそうだ。

 

1コマ1コマがフラッシュバックのように脳裏に映されるが、その人物のすぐ近くからの視点しかない限られた未来予知。

 

それが俺の場合は、様々な未来が分岐点のように入り交じって見えて、終わった筈の生涯がまた始まるという未来が見えたらしい。

 

「私が見れたきみの未来はとても断片的で、分岐点が多いことから正確な未来ではないのかもしれない。だが、それでも、きみときみのそばに居た人々は明るく笑っていた」

 

「そうですか、笑っているならいいですね」

 

「ああ、ユーモアと笑顔のない未来に、明るい未来はないが、きみの未来には誰かの笑顔が溢れていたよ」

 

未来予知が出来るサー・ナイトアイが、そう言ってくれるなら、俺には明るい未来が待っているのかもしれないな。




オーバーホールはかなり元気なオールマイトに秒殺されました
それで壊理ちゃんが雄英に保護されるのがちょっと早まったりもしたようです
サー・ナイトアイが見た未来は、来世も含めた分岐した膨大な未来で、1時間で見れる量ではなかったみたいですね
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