今回は4700文字になりましたが、次回辺りでヒロアカ編は終わりになりそうですね
俺の超絶強化魔法【スターダスト・オーバーリミット】は身体機能である個性すらも強化することが可能だが、裏で出回っているという個性のブースト薬とは違って、身体に悪影響を与えることはなかった。
デトネラット社の社長がヴィランであることは確定しているが、より多くの正確な情報を得る為、予知の個性の強化を俺に頼んできたサー・ナイトアイ。
ヴィランによって今の平穏が崩れるような事態は避けたいと思った俺は、サー・ナイトアイに超絶強化魔法を使用して、予知の個性を強化してみる。
それから個性を発動してオールマイトを見たサー・ナイトアイによると、強化された予知の個性ではコマ送りではなく、音声付きの映像が長時間脳裏に流れるようになっていたみたいだ。
その結果、デトネラット社の社長四ツ橋力也が異能解放軍最高指導者「リ・デストロ」ということが判明し、異能解放軍が集会として泥花市に定期的に集まっているという情報も入手したサー・ナイトアイ。
異能解放軍の目的は、現行制度、ヒーローの殲滅。
全国主要都市を一斉に襲撃し、機能停止させて無法地帯となったところで、自衛の為と称して武器をばら蒔き、混沌の世に変えるというのが異能解放軍の計画だそうだ。
予知によると改造人間である脳無を用意していた存在が異能解放軍の動きに乗じて動き出すそうで、異能解放軍と戦っているオールマイトを狙って通常とは違う脳無が何体も現れて、最後にオール・フォー・ワンを名乗る巨人が現れるらしい。
オールマイトには更に強化しておいたマイティガントレットを渡しておき、いずれ起こる戦いに備えてもらう。
ついでに全力を出すと身体を壊してしまう緑谷をどうにかしたいというオールマイトからの要望に応える為、オールマイトから提供されたフルガントレットというサポートアイテムとその設計図を元に作成していく新作。
メリッサ・シールドという科学者が作成したフルガントレットは、優れたサポートアイテムだったが、それを更に優れたサポートアイテムへと改良することが今の俺なら可能だった。
緑谷が全力を出しても絶対に壊れない完全不壊なネオフルガントレットにフルメタルソールを用意して緑谷に渡しておいたが、これで緑谷も両手両足で全力を出せるようになった筈だ。
サー・ナイトアイにも超絶強化魔法が何回でも使えるサポートアイテムの腕輪を渡しておき、予知の個性で異能解放軍の構成員達を調べてもらったが、合計で11万6516人も居た異能解放軍の潜伏解放戦士。
この数は流石にオールマイトとサー・ナイトアイだけでは手が回らないとして、異能解放軍に所属している裏切り者ではないヒーロー達だけに情報を渡し、援軍を頼んだ2人。
異能解放軍が行動を起こす前にヒーロー達が先に動くことを決めて、ヒーロー公安委員会にも協力を頼んだオールマイトとサー・ナイトアイは、仮免すらも持っていない俺と心操の個性使用許可すらも公安委員会会長から特別にもぎ取ってきた。
個性使用を許可されるヒーロー免許を持っていない俺や心操まで駆り出さなくてはいけないほどに人手が足りていないなら、今回ぐらいは手伝っておいた方が良さそうだ。
ヒーロー科の1年A組と1年B組が合同で演習したり、それぞれがインターンでヒーローとして経験を積んだ1年生達。
それから翌月、街からヒーローが消えたと噂される日。
日本に散らばる異能解放軍構成員の捕縛に動いた全国のヒーロー達。
そして今日、泥花市に集まって集会を行っている異能解放軍の主要幹部と最高指導者を捕らえる為に、動員されたヒーロー達の戦力には雄英の教師や学生達も含まれていた。
オールマイトを先頭とする突入班に含まれていたヒーロー達の中に俺も混ざっていたが、一応念の為に用意していた全身鎧を着用していたので、金造数多だとバレることなく知名度がないヒーローだと思われている俺。
異能解放軍を蹴散らして、最高指導者と幹部達を捕らえる為に動くヒーロー達。
現れる異能解放軍達を相手に戦いながら先を急ぐ、オールマイトのフォローを行いながら、倒した異能解放軍をワイヤーロープで縛って捕縛していく俺は止まらずに動いていた。
そんな俺を見て「大丈夫かい、き」と普通に金造少年と言おうとしたオールマイトの口を素早く手で塞いで「今の俺はアイアンです」と言っておくと「そうだったねアイアン。それでアイアンは大丈夫そうかな」と言い直したオールマイト。
「この程度なら問題ないですよ」
「なら良かった」
走りながら会話をして迫る敵を倒して進むオールマイトと俺に追い付けるヒーローは居らず、誰よりも早く異能解放軍指導者の前に辿り着いた俺とオールマイトの2人。
俺とオールマイトは容赦なく最高指導者「リ・デストロ」へと拳を叩き込んで倒すと手早く捕縛して運び、警察に「リ・デストロ」のタルタロスへの運搬を任せて、まだまだ残っている異能解放軍との戦いを続けた。
次々とヒーロー達によって倒されていく異能解放軍の構成員達。
特にオールマイトの活躍は凄まじく、大勢の異能解放軍が強風に飛ばされる枯れ葉のように、拳の一撃で飛んでいく姿が見えた。
そうやってオールマイトが異能解放軍を蹴散らしている最中、黒いヘドロのような液体が空から吹き出たと思えば、そこから現れた大量の脳無。
通常の脳無とは違い、喋ることも可能な知能が高い脳無は、かなり強力であるようで、戦闘力が高い上位のヒーローでなければ相手にならない存在だとサー・ナイトアイが言っていた。
「未来はきみの手の中にある」と言っていたサー・ナイトアイが正しければ、俺なら未来を変えることが可能なのだろう。
サー・ナイトアイが見た未来では、俺はこの場に居ることなく、プロヒーローに何人か負傷者が出ていた未来があったそうだ。
オールマイトが居てもそうなってしまったのは、脳無が登場した後に現れるオール・フォー・ワンを名乗る巨人のせいであるらしいが、俺がこの場に居るなら、その未来は既に変わっている。
今の俺はサポート科の金造数多ではなく勇者ヒーロー「アイアン」である為、様々な魔法を使っても、そういう個性だからと誤魔化せるので問題ない。
という訳でオールマイトに加勢し、スキル【道具袋】を用いて異空間から取り出したメタルキングの剣を装備した俺は、前世の大魔王が使っていたメラゾーマを超える威力の【メラゾーマ】を剣に纏わせて脳無達を脳天から真っ二つに斬り裂いて消し炭に変えた。
その後、黒いヘドロによって転送されて空から降ってきた巨人。
「おや、ハイエンド達を含めた脳無は全て倒されてしまったみたいだね」
巨人の声は以前テレビで中継されていたオール・フォー・ワンとやらと同様で、どうやらこの巨人は新たなオール・フォー・ワンで間違いないようだ。
「オール・フォー・ワン!」
「きみを見下ろせるなら巨人も中々悪くはないね」
怒りの声を上げたオールマイトを相手に悪辣な笑みを浮かべた巨人。
「さて、話すのもいいが、このギカントマキアの身体に増強系個性を複数足したらどうなるか、試してみたいね!」
そう言った巨人が振り上げた腕を肥大化させ、地面に叩きつけた瞬間、凄まじい勢いで吹き飛ばされていくヒーロー達。
オールマイトと俺が瞬時に高速で動き、吹き飛ばされたヒーロー達を素早く助けてから逃がし、数多の個性を宿す巨人の相手をすることになった俺とオールマイトの2人。
マイティガントレットの両拳を打ち合わせて超絶強化魔法を発動させ、強化されたオールマイトが前衛で、魔法を使う俺が後衛となり、巨人と戦っていく俺とオールマイトは、数多の個性で強化された巨人を相手に1歩も退かずに前に出て戦い続ける。
「今の僕と戦える相手が居るとは思わなかったよ。これは此方の手が足りないかな。ドクター、ニアハイエンドも出してくれないかい」
巨人の身体のオール・フォー・ワンが、そう言った瞬間に黒いヘドロのような液体が現れて、新たな脳無が多数出現。
「自分で考えて動いたりは出来ないが、命令に従うことは出来るニアハイエンドは、強さはハイエンドと変わらないんだ。僕の手足となって動いてもらうよニアハイエンド。目の前の2人を襲え」
オール・フォー・ワンが指示を出した瞬間に動き出すのは、12体のニアハイエンド脳無。
獣のごとき動きで襲いかかってくるニアハイエンド達を相手に、火炎を纏う魔法剣を叩き込んで消し炭にしていった俺は「ニアハイエンドは任せてくださいオールマイト」と言っておき、ニアハイエンド達を倒していく。
「ああ、任せるよアイアン!」
力強い声で言ったオールマイトは、複数の増強系個性で強化された巨人の拳へと拳を叩きつけた。
振るわれる拳の応酬は激しさを増し、凄まじい衝撃波と暴風が吹き荒れるオールマイトと巨人の周囲。
打撃だけでは決定打とはならないと考えたのか、増強系以外の個性も使い始めたオール・フォー・ワンを相手に、マイティガントレットに覆われた両拳だけを用いて戦っていくオールマイト。
最後のニアハイエンドを灰に変えた俺が近付いたところで、岩を操って大量の岩石でオールマイトを閉じ込めたオール・フォー・ワン。
地を蹴り跳躍し、空中に浮かぶ巨大な岩の集合体な球体に接近した俺は、握った拳をオールマイトを閉じ込めている岩石の集合体へと叩き込んだ。
俺の拳の一撃で、完全に弾け飛んだ岩石の集合体。
岩石から解放されて元気に着地したオールマイトは「岩よりもアイアンのパンチの方が痛かったね」と笑っていた。
「それだけ元気そうなら大丈夫そうですね、じゃあ行きましょうかオールマイト。この戦いを終わらせに」
「ああ、一緒に行こうかアイアン!」
互いの拳を軽く打ち合わせてからオールマイトと並んで走って巨人へと接近し、巨人へと続く道を遮る障害を破壊して突き進む俺とオールマイト。
「ヒーローとは!常にピンチをぶち壊していくもの!」
更に力強さを増すオールマイトの言葉は止まらない。
「オール・フォー・ワンよ!こんな言葉を知ってるか!」
大振りに構えた拳に渾身の力を込めたオールマイトに合わせて、俺も一緒に拳を構える。
「更に向こうへ!」
そう言ったオールマイトが何を言うか解った俺は、今回だけは一応付き合っておこうと考えて雄英高校の校則を口にすると決めた。
「「Plus!Ultraaaaaaa!」」
オール・フォー・ワンへと叩き込まれた俺とオールマイトの全力の拳が、巨人の巨体を軽々と吹き飛ばしていき空へと高く高く飛ばしていく。
上空へと飛ばされたがまだかろうじて生きているオール・フォー・ワンに、今なら使っても誰も巻き込まない技を使うことにした俺は合わせた両手を、竜の口のように開いた。
スキル【竜紋章】で竜の騎士となれる俺は両手に、父から受け継いだ竜の紋章と自らの竜の紋章を1つずつ浮かび上がらせ、それから繰り出すのは竜の騎士だけが使える技。
魔法力で圧縮された竜闘気を闘気砲として撃ち出すその技は、前世の1国すらも滅ぼせる威力を持つ。
「3流魔王には勿体無い技かもしれないが、手向けとして喰らっておけ」
そう言ってから、放った俺のドルオーラは、巨人の身体を完全に消し飛ばしたようで、後には何も残っていない。
俺の隣で固まっていたオールマイトは、俺の行動に物凄く驚いていたようだ。
流石にオール・フォー・ワンを完全に消し飛ばすのはまずかったかと考えていた俺の横で「魔法だけじゃなくて、かめはめ波まで撃てるの!?」と予想外な方向に驚いていたオールマイト。
古い漫画になるみたいだが、どうやらこの世界にもドラゴンボールは存在していたらしい。
いや、まあ、似てると言えば似てるが、かめはめ波ではないんだよな。
ちなみに緑谷くん達はナインと戦っていたりもしましたが、サポートアイテムでワン・フォー・オール100%を何度でも出せるようになっていた緑谷くんには敵いませんでした