歓楽街の帝王の再転生   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回から幽☆遊☆白書編が始まりますね
とりあえず4200文字になりました


幽☆遊☆白書編その1 霊光波動拳の継承

アイテム開発と発目の世話を行いながら、ヒーローとなった心操と尾白に緑谷をサポートして過ごした長い人生。

 

オールマイトが年齢を理由に引退し、緑谷が2代目平和の象徴と言われるようになってから、更に長い時を過ごした日々にも終わりが来て、再び転生した俺。

 

今生では親には恵まれなかったようで、森に俺を捨てて立ち去った今生の母親。

 

俺がただの赤子なら、何も出来ずに森に居る野生の獣に食われていたかもしれないが、ただの赤子ではない俺はスキル【肉体変化】を用いて赤子の肉体を変化させて立ち上がる。

 

皮膚に骨と筋肉の強度を上げて2足歩行で動けるようになった俺は、身体に巻かれていた布を腰に巻いておき、森を歩いたが早速現れた野生の熊。

 

此方を食べるつもりなのか、襲いかかってきた熊の頭部を熱線のようにした【ギラ】で撃ち抜き、殺した野生の熊を【道具袋】のスキルで異空間に収納していたナイフを用いて解体していった。

 

1頭の熊を熊肉に変えたところで、かなり弱めの【メラ】を使って集めた枝に火を着けておき、焼いた熊肉をまずはそのまま食べてみたが、この熊の肉は臭みがとんでもない。

 

好き好んで食べたいもんでもないが、栄養を補給するのが最優先な俺は、焼いた熊肉に【道具袋】から取り出した塩コショウをかけて、多少は臭みがマシになった熊肉を食べていく。

 

肉体を変化させた時に歯を生やして、胃袋や内臓も変化させているので、零歳児である俺でも焼いた肉を消化することは可能だ。

 

食料は熊肉と【道具袋】に収納してある保存食や缶詰を食べてれば問題ないが、今は水を探す必要がありそうだと考えた俺は、近くに川でもないか探してみると、綺麗な川を発見。

 

スキル【道具袋】で異空間に収納していた片手鍋で川の水を掬い、前世で得たスキル【自在金属】の金属操作で片手鍋の温度を変化させる。

 

熱くなった片手鍋に熱されて沸騰し熱湯となった川の水を、今度は片手鍋の温度を低温に変えて冷やし、直ぐに飲める温度にした。

 

それから【道具袋】から取り出した携帯浄水器を用いて片手鍋の水を浄水してから飲んでみたが、問題なく飲める普通の水であったことは確かだ。

 

これでしばらく食料と飲料は問題ないが、いつまでも森の中で過ごすのは無理だな。

 

熊肉と保存食に缶詰は大量にあるが、永遠に食べられる程の量はない。

 

さて、どうするか、と思いながら再び熊肉を焼いてみたが、今度は【道具袋】に収納していた味噌を塗って焼いてあるんで、さっきよりかは美味しいだろう。

 

そろそろ焼けたと判断し、俺が味噌塗り焼き熊肉を食べようとしたところで「何か美味しそうな匂いがする!」と言いながら現れた男。

 

「そこの幼い少年よ。お兄さんにもその美味しそうなお肉をくれないだろうか」

 

そんなことを言ってきた男性は見るからに腹を空かせている。

 

「食べたいならどうぞ」

 

「ありがとう!そしてありがとう!」

 

熊肉を差し出すと受け取った男性は、何故かお礼を2回言ってきたが、強引に奪おうとしてこなかったところを見ると悪人では無さそうだ。

 

味噌を塗ってある焼き熊肉を食べて「これは美味い!食べるとこ少ないクルミなんかよりもずっと美味しいぞ!」と喜んでいた男性の食べっぷりは悪くない。

 

発目の世話をずっとしていたせいか、誰かの世話をすることにも慣れていた俺は、男性に熊肉を提供していく。

 

「いや馳走になった。オレは幻山、まだまだ修行中の身だ。少年の名は?」

 

「名付けられる前に捨てられたんで、名前はありません」

 

「そうか、名前が無いのか少年は」

 

食後のそんな会話で悲しそうな顔をしていた幻山さんは、今生の俺に名前が無いことを俺よりも気にしているように見えた。

 

「まあ、確かに名前無いのは不便なんで、適当に今考えた名前でもつけときます。これからは林道とでも呼んでください」

 

「そんなんでいいのか林道くん」

 

「そんなんでいいんですよ幻山さん」

 

俺と幻山さんが会話をしている最中に、木を薙ぎ倒しながら近付いてくる何かの気配を感じたが、幻山さんもそれを感じ取ったようで、瞬時に俺を庇うように動いて臨戦態勢となった幻山さん。

 

それから姿を現したのは人間でも熊でもない怪物であり、角を生やした鬼のような姿をしている怪物は「血肉は不味くて食えたもんじゃないが、魂食う為には身体を引き裂いとかねえとな」と言いながら俺と幻山さんを襲おうとする。

 

「お前、魂を食べる鬼だな」

 

そう言って俺に向けていた顔とは違う冷徹さを感じる顔で鬼を見る幻山さんは「容赦はいらないな」と言うと人差し指を鬼に向けた。

 

鬼の腕が振り下ろされるよりも早く、幻山さんの人差し指から放たれたのは、闘気とはまた違う力の弾丸。

 

それによって頭部を丸ごと消し飛ばされた鬼の身体が倒れていく。

 

頭が無くなれば普通に死ぬタイプの怪物であった鬼は、身体を再生させたりはしなかった。

 

「魂を食べる鬼以外にも鬼は居るんですかね。あれは頭が無いと死ぬみたいですが」

 

「林道くんには鬼が見えたのか!?」

 

「ええ、普通に見えましたよ。幻山さんの人差し指から何か出たのも見えましたし」

 

「霊丸すらも見えたの!?」

 

物凄く驚いていた幻山さんが言うには、先程現れた怪物は吸魂鬼という鬼であり、妖怪の1種だそうだ。

 

そして幻山さんは妖怪退治を行っている霊能者で、霊光波動拳の継承者という存在でもあるらしい。

 

更に霊能力を高める為に修行で山籠りに向かう途中で食料を切らしてしまい、腹を空かせていたところで、美味そうな匂いに釣られて俺と出会った幻山さん。

 

普通の人間には妖怪も霊能力も見えないそうで、妖怪である鬼と幻山さんが放った霊丸が見えた俺には霊能者の素質があるのは間違いないようである。

 

「これも何かの縁かもしれないな。林道くん、行くところが無いならオレの弟子にならないか?」

 

そう聞いてきた幻山さんは、強引に俺を弟子入りさせようとはしておらず、俺に選択の権利を与えてくれているみたいだ。

 

霊能力にも霊光波動拳とやらにも興味があった俺は、幻山さんに着いていくことを決めておく。

 

「じゃあ今日からよろしくお願いしますね幻山さん。それとも師匠とお呼びした方がいいですか?」と聞いてみると「幻山さんでいいよ林道くん」と幻山さんは笑顔で答えてくれた。

 

それから時は過ぎていき、零歳児だった俺が18歳になった頃、師匠であった幻山さんから霊光波動拳の全てを学び、正当伝承者として認められた日。

 

「霊光波動拳正統伝承者には代々渡すものがある」と幻山さんに言われ、霊気を極限まで凝縮したエネルギー球である霊光玉を渡されることになる。

 

霊光波動拳継承者は霊光玉によって自らの心身で真の継承者になれるかを問われ、霊光玉の小恒星のようなエネルギーを受け入れるだけの器がなければ、その継承者の身体は空気を入れすぎた風船のように木っ端微塵となるらしい。

 

継承に伴う苦痛は想像を絶し、何日続くかも解らず、ヘタをすれば肉体の再起不能、精神の崩壊、最悪の場合死さえ有り得る霊光玉の継承という最期の試練。

 

かなり頑丈な俺でも身体中が軋むような激痛に3日間程耐えることになったが、無事に終わった霊光玉の継承。

 

霊光波動拳の全ての技術と奥義に、霊光玉すらも受け継いだ日から、俺が霊光波動拳の新たな正当伝承者となった。

 

そうして増えた新たなスキル。

 

【霊光波動拳】

・どの世界でも霊光波動拳を使用可能

・どの世界でも霊光波動拳の指導と霊光玉の作成が可能となる

 

そんな新たなスキルが増えていたが、どの世界でも霊光波動拳が使用可能になるのは悪くない効果だ。

 

俺が18歳になるまでの間に、結婚していた幻山さんの娘である幻海には、霊能者としての優れた素質があり、俺の次代の霊光波動拳継承者になるつもりが本人にもあるらしく、修行に励んでいた幻海。

 

霊能者としてそれなりに顔が広い幻山さんが、幻海のライバルになるんじゃないかと連れてきた少年は戸愚呂という名前であり、年齢も幻海と同じくらいだった。

 

少しずつ仲良くなっていった幻海と戸愚呂が、いい雰囲気になっているところに突撃していきそうな幻山さんを止めておき、若人の青春を邪魔しないようにしていると過ぎ去る年月。

 

24歳になった幻海が俺と幻山さんから学んだ霊光波動拳の技術と奥義を全て修得し、霊光波動拳次代の継承者に選ばれた幻海が、霊光玉を受け継ぐ試練に耐えて、新たな霊光波動拳伝承者となる。

 

それから数日後、潰煉と名乗った妖怪が俺に暗黒武術会のゲストになるように告げると同時に襲いかかってきたが、容赦をしてやる必要はないんで霊力を纏わせた拳を潰煉とやらに叩き込んで、上半身を消し飛ばして始末。

 

戸愚呂と似た匂いが潰煉の口からしていたのが気になった俺は、とりあえず幻海と戸愚呂が無事か確認しに行ってみたが、戸愚呂が開いた道場で普通に茶を飲んでいた幻海と戸愚呂の2人。

 

幻海と戸愚呂は無事で、道場の戸愚呂の弟子達も無事だった。

 

じゃあ戸愚呂と似た匂いが潰煉の口からしたのは、何でだったのかを考えていると、上半身の無い戸愚呂の兄の死体が見付かったらしく、どうやら潰煉に食べられていたのは戸愚呂の兄だったようだ。

 

性格がクズというかどうしようもない存在だった戸愚呂兄の人望は、ほぼ皆無だったようで、弟の戸愚呂もあまり悲しんではいなかったな。

 

そんなことがあったが暗黒武術会のゲストとして選ばれた俺と幻海に戸愚呂に幻山さんの4人。

 

3ヶ月後の暗黒武術会に備えて、幻海と戸愚呂をひたすら鍛えまくった結果、かなり強くなった2人。

 

暗黒武術会に参加した俺達4人は優勝し、それぞれがそれぞれの願いを叶えたが、幻海は2度と暗黒武術会に呼ばれないことを選び、戸愚呂は武術の秘伝書を選択し、幻山さんは優勝賞金を倍にすることを選んだ。

 

俺も幻山さんと同じく優勝賞金を倍にすることを選び、かなり高額の金を受け取って帰宅。

 

暗黒武術会での戦いが終わってから数日が経過した頃、幻海にプロポーズした戸愚呂。

 

戸愚呂のプロポーズを受け入れた幻海は結婚し、一緒に暮らし始めた幻海と戸愚呂の2人。

 

1年後には子どもも産まれて幸せに過ごしていた幻海と戸愚呂は、かなり仲がいい夫婦になっていた。

 

孫バカになっていた幻山さんと一緒に、幻海と戸愚呂の夫婦を見守る日々を過ごしていたが、幻戸と名付けられていた2人の息子は元気に育っていたな。

 

幻海から霊光波動拳、戸愚呂から様々な武術を学んでいた幻戸くんは、両親の優れたところを受け継いでいて、かなり優れた霊能者になりそうだ。

 

まあ、将来どんな道を選ぶのかは、幻戸くん本人が決めるのが1番だろう。




潰煉が早めに倒されたんで、戸愚呂の弟子達は無事でしたが、戸愚呂の兄だけは潰煉に喰われてしまっていたようです
戸愚呂兄が死んで悲しんだ人は少なかったみたいですが
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