歓楽街の帝王の再転生   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回は3200文字になりました


トリコ編その7 適合食材

太陽の恵みと言われるサンドリアンと地球の中心でしかとれないプラネットウォーターを混ぜて、3週間寝かせることで完成するサマーウイスキーという酒。

 

太陽酒とも言われるその酒は、どんな酒豪でも必ず酔い潰れるというほど強い酒で、アルコール度数は83度。

 

未成年は勿論、成人でも、よほどの酒豪でない限り飲酒が禁じられているデンジャラスな酒を手作りした俺は、寝かせているサマーウイスキーが完成するまでの3週間の間に俺を呼ぶ食材も手に入れてみた。

 

グルメカジノに行き、ゲームに興じる為に使われているが実は食べることが可能なグルメコインを1枚持ち帰る。

 

グルメコインは値段が高価なほど大きくて重く、そして高価なほどに味が良い。

 

持ち帰るのは1枚で1億円の高値で、最も美味しいグルメコイン。

 

1億円のグルメコイン以外もグルメカジノで食べてみたがパリパリとした食感で、噛むと旨味が口の中に広がり、思わず口が笑みの形になるほどに美味いグルメコイン。

 

食べられる美味な金属で作られているというグルメコインを実際に食べてみて、味をしっかりと理解したことで、スキル【自在金属】で金属であるグルメコインを生成することが可能になった俺は、別世界でもグルメコインだけは食べることができそうだ。

 

俺を呼ぶ食材の声は他にもあり、誰の物にもなっていない肥沃な土地の地下30mまで掘り進めると、ポイズンポテトを発見。

 

歴史上まだ誰も解毒に成功していない超猛毒のポテトであるポイズンポテトは、ネオソラニンという新種の猛毒を宿す。

 

致死量0.01ミリグラムのネオソラニンは、通常のソラニンの4万倍もの毒性があった。

 

フグ鯨の20倍とも言われるネオソラニンの毒は、国宝と名高い料理人でも解毒が不可能。

 

ネオソラニンは僅かな熱や刺激により、形や性質を変化させる特性があるが、これがポテト全体に含まれている為、完全な除去は不可能だとされている。

 

もしもポイズンポテトを食べなければいけない場合はネオソラニンの毒を、限りなく弱い性質に変化させることで食べることが可能となるが、弱めた毒にも強力ではないが中毒性が存在するそうだ。

 

しかし弱めた毒も食い合わせにより、元の強力な中毒作用が蘇るので、弱めた毒を宿すポイズンポテトを食べる前には甲殻類と強力なアルコールは避けた方がいい。

 

そんなポイズンポテトを、解毒も可能な全治魔法が使える俺なら容易に解毒することが可能であり、ポイズンポテトも解毒されることを待っている。

 

「【全てを癒す聖なる力を此処に】【病めるものに光よ注げ】【蝕むものをその輝きで退けよ】【放つ光は癒しの調べ】【満ちる月は何よりも輝く】【残らぬ傷】【癒える病】【消え失せる毒】【解かれる呪詛】【光と共に聖なる癒しを与えよう】」

 

素早く全治魔法の詠唱を終わらせて唱えるのは魔法名。

 

「【セイクリッド・ハイネスセラピア】」

 

食材であるポイズンポテトへと降り注ぐ全治魔法の光により、完全に解毒されて消え去っていったネオソラニン。

 

猛毒が解毒されて残ったのは、毒が存在しないポイズンポテトという食材。

 

手早く包丁で均等にスライスしていったポイズンポテトで作成するのはポテトチップス。

 

揚げ物に使う油として用意するのは、上質な脂肪分が凝縮されているフグ鯨の舌。

 

フグ鯨の舌は熱するとサラサラな油に変化し、丸1年は古くならず、揚げ物でも繰り返し使える油となる。

 

フグ鯨の良質な脂肪分を含んだ油でポイズンポテトを揚げた厚切りポテトチップスを作り、調味料としてふりかけるのは砕いて粉末状にした1億円のグルメコイン。

 

早速完成したポテトチップスを食べていくとザクザクと食べれる食感で、良質な油で揚げられた芋の味と高価なグルメコインの旨味が絶妙に組み合わさり、幾らでも食べれそうな味になっていた。

 

完全に解毒されたポイズンポテトに1億円のグルメコインを調味料として組み合わせ、フグ鯨の良質な油で揚げたポテトチップスは俺の適合食材であり、細胞が進化していたことは確かだ。

 

1個が30センチもあり5キログラムもあるポイズンポテトは食べごたえがあり、ミリオントマトのケチャップやココアマヨネーズなどをつけて食べると味を変えることも可能だった為、飽きることなくポイズンポテトのポテトチップスを完食。

 

それからも俺を呼ぶ食材を探していると、隕石が落ちたとされる場所に存在していたメテオガーリックを見付けることになった。

 

メテオガーリックという食材の声を聴きながら、皮を剥いて下処理を済ませると、高温の鉄板でメテオガーリックの実を熱していく。

 

メテオガーリックの食べれる部分は、実の中心のほんの一部分。

 

周りの実は高温で熱して弾き飛ばすのが、メテオガーリックの調理方法。

 

鉄板の熱で打ち上がり、隕石のように硬い実がポップコーンさながらに夜空で弾ける姿は、まるで流星のように美しいものだった。

 

外側はパリッと揚げたポテトのようだが、中はしっとりとしたクリームチーズのようなまろやかな味わいであるメテオガーリックという食材。

 

食べれば1ヶ月は不眠不休で動けることから、ドーピングガーリックとも言われるほどに、滋養強壮に優れた食材であるメテオガーリック。

 

メテオガーリック単品だけで食べても美味しいが、他の食材を組み合わせてみるのも悪くはない。

 

弟の千優から貰っていたチーズ白菜という野菜は、発酵食品のように大量の微生物を蓄えて成長する白菜で、まるでチーズのような味わいの野菜だ。

 

強力なアルコール分解作用と肝機能を高める効果がある野菜で、サマーウイスキーに唯一適合する野菜でもあるチーズ白菜。

 

飲酒をする際には欠かせないチーズ白菜でメテオガーリックを巻いて食べると、チーズに似た味わいがする2つの食材が組み合わさって調和し、素晴らしい酒のツマミとなる。

 

メテオガーリックのチーズ白菜巻きをツマミに、完成したサマーウイスキーを飲んでいくと、進化していた俺のグルメ細胞。

 

メテオガーリックのチーズ白菜巻きとサマーウイスキーの組み合わせが、俺の適合食材であったのは間違いなかった。

 

1つだけでは適合には足りない食材も、パズルのピースを組み合わせるように食材を組み合わせていき、それが見事に噛み合うと、グルメ細胞を進化させる適合食材となるようだ。

 

美味な食材を食べて細胞を進化させる日々を過ごしながらも、料理人としての修業と猿武の感覚を忘れることなく、般若パンダのダンとの実戦的な組み手も行う日々。

 

解毒したポイズンポテトやメテオガーリックをダンにも食わせてみると、更に強くなっていたダンは、捕獲レベルが3000にまで到達していたな。

 

それでもまだ成長限界では無さそうなダンが、何処まで強くなるかは気になるが、組み手の相手が強くなってくれるのは、俺にとって悪いことではない。

 

美味いものを食べて日夜修業を行う日々を過ごしていた俺は、グルメ細胞が進化したことでどれだけ強くなったかを確認する為、再び空へと拳の一撃を繰り出す。

 

以前とは違い猿武の奥義を用いることなく、ただ純粋な腕力だけで繰り出した一撃は、以前よりも凄まじい拳圧を発生させていった。

 

進行方向にあるもの全てを消し飛ばして突き進んだ一撃により、空に空いた大穴には雲は残っていない。

 

全細胞の意思を攻撃へと転化して繰り出す猿武の奥義を用いることなく、宇宙へと飛んでいく一撃を放てるようになった俺は確実に強くなっている。

 

明らかに前よりも強くなれたが、それでももっと強くなりたいと考えていると、高速で此方に近付いてくる強大な気配。

 

間違いなくダンよりも強さが上なその気配からは悪意は感じないが、とてもワクワクしているような感じがした。

 

何が来るのか、身構えていた俺の前に現れたのは1匹の猿。

 

見上げる程に巨大という訳ではなく、寧ろ人間並みの大きさなその猿が、内包している力はとてつもない。

 

グルメ界の生物でも頂点に君臨していそうな、凄まじく強そうなこの猿が何者なのかはわからないが、此方に遊んでほしいと思っていることは理解できた。

 

遊び相手になるのは命懸けになりそうだが、満足しないと帰ってくれそうにないこの猿の相手は俺がするとしよう。




ちなみに最後に現れた猿は、遊び相手を求めてやって来た猿王バンビーナだったりします
次回で猿王との遊びが始まりますね
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