歓楽街の帝王の再転生   作:色々残念

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なんとか思い付いたので更新します


ダイの大冒険編その4 剣

ポップのファーストキスがザボエラになった日の翌日、テランからパプニカに俺とポップのルーラで移動したダイ達は、魔王軍との戦いに備えて修業をするつもりらしい。

 

ダイとポップにレオナの防具は用意して渡したが、ヒュンケルやクロコダインの防具も用意した方がいいかもしれない。

 

そう考えた俺は、どんな防具が欲しいかをヒュンケルとクロコダインに聞いてみる。

 

ヒュンケルは鎧の魔剣があるから必要ないと答えたが、クロコダインは装備している鎧を強化してほしいようだ。

 

一応どの程度の防御力があるか確認する為に、ヒュンケルが持つ鎧の魔剣を見せてもらったが、かなりの腕前を持つ鍛治師が作成したものであるのは間違いない。

 

鎧の魔剣に使われている金属も頑丈なものではあるようで、ある程度の攻撃や魔法は防げるだろう。

 

それでもヒュンケルの鎧の魔剣に改良が可能なところは幾つかあり、俺なら完全に壊れることのない鎧の魔剣に改良することも可能だ。

 

今後の戦いに備えて、装備を強化しておくことも必要なことだとヒュンケルを説得し、鎧の魔剣を預かった俺は、魔剣の代わりに「ドラゴスライムの剣」をヒュンケルに渡しておく。

 

「なんという業物だ」

 

鞘から抜いた「ドラゴスライムの剣」の剣身を見て、驚きながらそんなことを言っていた剣士であるヒュンケルは、それなりに剣の良し悪しが分かるようだった。

 

その後、クロコダインからも斧や鎧を預かって、ヒュンケルやクロコダインと共に工房にルーラで移動した俺は、ドラゴンとメタルスライムの素材を使用して、クロコダインの斧と鎧を先に強化。

 

斧と鎧は強化していくついでに完全不壊も付与しておいたので、クロコダインの斧と鎧が壊れることはもうない。

 

更にクロコダインに渡す追加装備として完全不壊で魔法を反射する効果も付与した大盾も作成してみたが、怪力のクロコダインなら大盾も片手で扱うことが可能だった。

 

次は鎧の魔剣の改良を行っていき、完全不壊だけではなく鎧に魔法を反射する効果も付与し、鞘が鎧化した際に壊れることなく魔法を跳ね返す鎧となるように改良。

 

以前は防げなかったらしいライデインすらも反射することが可能となり、改良で防御力が格段に上がった鎧を持つ鎧の魔剣。

 

鎧の魔剣の剣にも改良を施して、完全不壊で壊れることのない剣にしただけではなく、剣自体の斬れ味も向上させておき、闘気も流しやすいようにしておいた。

 

数日でヒュンケルとクロコダインの装備の強化や改良が完了し、両者に装備を渡した後、そろそろパプニカに戻ろうかと考えていると拠点に両親とラーハルトが戻ってきたみたいだ。

 

竜の騎士である父を狙った魔王軍のキルバーンとやらに執拗に妨害されて、両親とラーハルトは、なかなかダイを探しに行けなかったらしい。

 

キルバーンの様々な妨害で両親はダイと出会えていなかったようだが、俺がダイと出会ったことを伝えると「ディーノは何処に!?」と凄まじい勢いで詰め寄ってきた両親。

 

とりあえず両親を落ち着かせた俺は、ヒュンケルとクロコダインにも事情を説明しておく。

 

俺がダイの兄であることや、ダイの両親に驚いていたヒュンケルとクロコダイン。

 

「ソル、何故お前は自分が兄であることをダイに伝えなかったのだ?」

 

疑問に思ったことを聞いてきたクロコダインは不思議そうな顔をしていた。

 

「いきなり兄だと伝えても信じてもらえるかが分からなかったんでな。俺とダイが家族だという証拠になるものが見付かるまで黙っていようと考えていたんだ」

 

クロコダインの疑問に答えた俺は、額に光輝く竜の紋章を浮かび上がらせて「まあ、ダイに竜の紋章が出ると分かったから、これが証拠になりそうだが」と自身の額を指差す。

 

初めて竜の騎士の証である竜の紋章を額に出現させてみたが、その瞬間、俺に新しいスキルが発現。

 

【竜紋章】

・竜の騎士となり、竜闘気の使用と竜魔人化を可能とする

 

発現した新たなスキルの内容は、そんなものだったが、竜の騎士である父と同じことが可能ということだろう。

 

新たなスキルはともかくとして、俺の額に出た竜の紋章を見たヒュンケルとクロコダインは、俺がダイの兄であることを信じてくれたようだ。

 

その後、両親に「ディーノ達がパプニカで修業中の今なら、パプニカに行けば会えるかもしれない」と伝えてみると、家族全員で向かうことになるパプニカ。

 

家族全員にヒュンケルとクロコダインを加えて、パプニカにまでルーラで移動してみたが、不在であるダイとポップ。

 

どうやらダイとポップは2時間ほど前、占い師のメルルに「ロモス王国の闘技場で、新たな道を選んだ仲間に恐るべき魔の手が」と言われ、ルーラでロモス王国に向かったらしい。

 

という訳で今度はロモス王国にルーラで移動し、闘技場にまで向かってみたが、ダイ達の戦いは既に終わっていた。

 

超魔生物とやらに変身したベルドーサという妖魔師団の幹部を相手に戦ったダイ達は、苦戦しながらもなんとかベルドーサを倒すことができたようである。

 

超魔生物と化したベルドーサとの戦いの中で、竜の紋章を額から手の甲に移動させたダイは、一点に集中した竜闘気を纏わせた剣でベルドーサを倒したらしいが、剣にかなりの負担がかかっていたのは間違いない。

 

「メタルスライムの剣」には完全不壊を付与していなかったので、竜闘気に耐えきれずに剣身が消滅とまではいかないが、消耗していた剣。

 

一点に集中したダイの竜闘気を全力にした場合、この剣が耐えられるのは後数回程度だろう。

 

俺がアバンの為に作成した剣は、竜の騎士であるダイの為に作られた剣ではないので、一点に竜闘気を集中した今のダイの全力に何度も耐えられる剣ではなかった。

 

アバンの形見である大切な剣を壊したくないと考えていたダイは、これからどうやって戦っていくか悩んでいたようだ。

 

覇者の剣の本物はベルドーサによって、既にハドラーの手に渡ってしまったらしく、全力の竜闘気に耐える剣とオリハルコンの剣に対抗する手段が欲しいと考えていたダイ達。

 

かつてダイが手に入れた覇者の冠もオリハルコン製であることに気付いたダイは、律儀にロモス王に許可を取ってから、覇者の冠を素材としたダイの剣の作成を俺に頼んできた。

 

剣の作成を引き受ける前に両親とダイに話し合ってもらったが、血の繋がった家族の存在に戸惑っていたダイ。

 

両親が弟に名付けたディーノという名前を知って戸惑いを隠せていなかったダイだが、ディーノという名前を無理矢理押し付けるようなことはしなかった両親。

 

「ダイとは良い名だな。だが私と母さんが考えたディーノという名前も覚えておいてほしい」

 

穏やかな顔で言いながらダイの頭を撫でた父に「貴方が俺の父さんなの?」と聞いたダイはアバンの使徒ではなく、ただの子どもの顔をしていた。

 

「本当に大きくなったわね」

 

笑みを浮かべながら優しい顔でダイを見る母に「貴方が俺の母さん?」と聞くダイは、年齢よりも幼く見える。

 

初めて出会った自分の両親に明らかに戸惑っているダイ。

 

そんなダイを包み込むように優しく抱きしめた両親は「今まで元気に生きていてくれて良かった」と言いながら涙を流す。

 

「父さん、母さん」

 

それでようやく両親が自分の父と母であると理解できたダイは、嫌がることもなく抱きしめられていた。

 

両親に抱きしめられているダイを見ていたポップは「元気にしてっかな母さんと親父」と言って、自分の家族のことを思い出しているみたいだ。

 

ポップの隣でマァムという女性も、両親に抱きしめられるダイを優しい顔で見ていたな。

 

デルムリン島でブラスさんに育てられたダイにとっては、ブラスさんと魔物達だけが家族だったのかもしれない。

 

それでも今、血の繋がった家族がダイを大切に思っていることも、確かにダイには伝わっていた。

 

そんなこともあったが、ダイの剣を作ることを引き受けた俺は工房で剣の作成を開始。

 

剣作りをダイが見守る中で、オリハルコンを素材としたダイの剣を作成していくことになる。

 

炉で加熱され赤い飴のようになった覇者の冠に、鎚を振り下ろして打つ度、響き渡る金属音。

 

打ち下ろす鎚によって少しずつ形を変えていく覇者の冠。

 

この世界では最も強固な金属であるオリハルコンで作られた覇者の冠を、丁寧に加工していく。

 

鎚で金属を打つ打撃音が響く工房では、覇者の冠が完全に構造を変えて剣の輪郭を形作っていき、1本の剣となっていった。

 

徹夜して丸2日ほどの時間を使って、弟であるダイの為に全力で作った剣がようやく完成。

 

完全不壊で折れることのないオリハルコン製の剣をダイに手渡すと、剣に付けた赤い宝玉が輝きを放つ。

 

剣の主であるダイ以外が使用しても真価を発揮できないダイの為だけにある剣。

 

意思すらも持つダイの剣は、ダイの力になってくれるだろう。

 

鞘に納まったダイの剣を背負ったダイが立ち去る前に「ありがとうソル兄ちゃん」と言って笑った。

 

どうやらダイは俺のことも家族だと思ってくれていたらしい。

 

弟に兄ちゃんと言われて嬉しかった俺は笑顔で「その剣の名前は「ダイの剣」だ。ダイの全力でも壊れないから、好きに使えよ」とだけ伝えておく。

 

それを聞いたダイは「分かったよソル兄ちゃん」と言うと元気に俺の工房から去っていった。

 

「さて、素材でも集めに行くか」

 

武器や防具の素材が少なくなってきていた工房から出た俺は、素材となる魔物を探して森を練り歩いていると、メタルスライムの群れを発見。

 

手早く倒して素材を回収しようかと考えて鞘から長剣を抜くと、メタルスライム達が合体を始める。

 

合体したメタルスライム達が変化したのはメタルキングであり、メタルスライムの時より身体の強度が上がっているのは間違いない。

 

ただのメタルスライムよりも良い素材になりそうだと考えていると、メタルキングから放たれたイオナズン。

 

海波斬でイオナズンを両断した俺は、剣の1振りでメタルキングを倒す。

 

その後、倒したメタルキングを素材として自分用に「メタルキングの剣」を作成してみた。

 

完全不壊で折れることのないこの剣は、なかなか良い剣だろう。

 

オリハルコンとまではいかないが、メタルキングの身体は良い素材だ。

 

また偶然メタルキングに出会えたら、逃さずゲットしておきたい素材ではある。

 

まあ、今回メタルキングに出会えたのは、運が良かったからかもしれない。

 

メタルキングは、そう簡単に出会える魔物でもないだろうな。




ちなみにベルドーサは、ダイの大冒険の2作目の映画に登場する敵で、偽者のアバン先生になったりします
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