なぁAFO……ラプラスの悪魔って知ってる?   作:YY:10-0-1-2

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No.16 雄英体育祭 その1

 

 雄英体育祭当日…1-A組控え室

 

「皆! 準備は出来てるか!? もうすぐ入場だ!」

「コスチューム着たかったな」

「公平を期すために着用不可だってさ」

「なんかワクワクしてきた〜ッ!」

「全員ぶち殺晒してやらァ……!」

「うっかりパイタッチぐらいしても仕方ねぇ……そうだよなあ……?」

「うおお!気合い入れてくぜええ!」

 

 

 みんな気合い十分のようで、僕も気合いを入れなきゃとも思ってくるほど熱意が伝わってくる。

 

 あと、峰田君、睨まれてるからやめておいた方がいいね。

 

「緑谷」

「あ……轟君、何?」

 

 すると、轟君が緑谷君に話をかけた。

 

「客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う」

「え? あぁ……うん」

「でもお前、オールマイトから目ェかけられてるよな?」

「あ……」

 

 緑谷君が少し驚くように声を出す。

 だけれども、轟君が突っかかるような事はあったのだろうか?

 

 同じ増強系の個性だからって理由でそこまで目をかけるとは考えにくいけれども…。

 

「別にそこを詮索するつもりはねえが……お前には勝つぞ」

「っ……!」

 

 轟君が宣戦布告のようなものを投下してくる。

 緑谷君も驚いたような顔をしている。そりゃクラスNo.1からの宣戦布告はビックリするだろう。

 

「それと、筒美」

「え、僕も?」

「戦闘訓練の時の借り……返させてもらうぞ」

 

「おおっ?! クラスNo.1が2人に宣戦布告か?!」

 

 そんな轟を見た周囲がざわつく。

 それを見た切島君が轟君に近づく。

 

「おいおいおい、急に喧嘩腰でどうした? 直前にやめろって……」

「仲良しごっこじゃねぇんだ。何だっていいだろ」

 

 そんな切島君を簡単に冷たくあしらう轟君。

 すると、緑谷君も口を開いた。

 

 

「轟君が何を思って僕に勝つって言ってんのかは分かんないけど……そりゃ君の方が上だよ……実力なんて。大半の人に敵わないと思う……客観的に見ても」

「緑谷もそういうネガティブなこと言わない方が……」

「でも……皆……他の科の人も本気でトップ狙ってるんだ。遅れを取るわけにはいかないんだ」

 

 緑谷君は何か、決意を秘めたような瞳で轟君を見る。

 

「僕も本気で獲りに行く」

「……おう」

「……チッ」

 

 爆豪君が舌打ちして緑谷君を睨む。

 すると、上鳴君が僕の脇腹を肘で軽く叩く。

 

「お前も何か言ったら?」

「え?」

 

 唐突な提案に、僕は汗を垂らす。

 てか、みんな見てるし……! なんでこんなこと……僕って以外に小心者なんだよ?!

 

「…………そうだな……。うん。やっぱ言うこと、これしかないや」

 

 轟君に向かって言う。

 

「僕も負けない」

 

 僕が言ったすぐ後に、入場のアナウンスがかかった。

 

 さぁ、幕開けと行こう。

 

 

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 

 

 

『雄英体育祭!! ヒーローの卵達が我こそはと! シノギを削りに削り合う年に一度の大バトル』

 

『どうせテメーらアレだろコイツらだろう!!? ヴィランの襲撃を受けたにも拘わらず!!鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!』

 

『ヒーロー科!! 1年A組だろおおおおお!!!!?』

 

 

「わ……ああぁ……ひひひ、人がすんごい……」

「お、おお、落ち着け、まだ慌てる時間じゃ…」

「ヒーローたるもの大人数に見られる中で最大のパフォーマンスを発揮できるのか…! これもまた素養を身につける一環だろう」

 

 全身を揺らすようなプレゼントマイクの声。

 それをあっという間に飲み込んでしまう観客達の大歓声。

 

 僕は緑谷君と共にガタガタと体を揺らしていた。

 

 だ、だってこんな人がいるんだよ……?!

 20人でも結構ギリギリ限界なのに……!

 

 ヒーロー科を中心とした生徒達の入場が終わると、ヒールの硬質な音を立てながら1人の教師が壇上へと現れた。

 ピシャン! と鞭を鳴らす際どいラインを攻めたコスチュームをきた女性が立つ。

 

 この人の為にヒーローコスチュームの露出について法規制が入ったという、18禁ヒーローの肩書きに相応しい女性、ミッドナイトである。

 

 18禁ヒーローが高校にいていいのか? しかも1年生の代表として……。

 

「選手代表! 爆豪勝己!!」

 

 絶対やめて置いた方がいいと思うんだけどさ…。

 爆豪君は何も言わずに壇上へ立ち、マイクの前に来て、言った。

 

「せんせー…………」

 

 

 しばらくの静寂。

 

「俺が1番になる」

「「「「絶対やると思った!」」」」

 

 

 オマケに親指で首を掻っ切るような仕草をして「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」という言葉を添えている。

 ん〜〜これは自意識過剰……って訳でもないよな…。だよな?

 

「さーて!それじゃ早速始めましょう!!」

 

 いきなりですね…。

 雄英っていきなり始めること多いような気がする。

 

「第一種目は所謂予選よ! 毎年ここで多くの者が涙を飲む(ティアドリンク)!! さて運命の第一種目!! 今年は……これ!!」

 

 後ろのホログラムに現れた言葉は……。

 

 障害物競走。

 

 

「計11クラス全員参加のレースよ! コースはこのスタジアムの外周約4キロ!!」

 

 4キロ……結構長いな。

 但し、コースさえ守っていれば“何をしたって”構わない。

 

 つまりこれは……。

 

 ゆっくりと開かれたゲートの前に全員が集まり、少し騒がしかった人混みもすぐさま静まり返り、合図を待つ。

 

『スタート!!!』

 

 全生徒が、一気に走り始めた。

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