なぁAFO……ラプラスの悪魔って知ってる?   作:YY:10-0-1-2

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No.24 雄英体育祭 その9

 

 「焦凍ォォォオ!!」

 

 エンデヴァーが高らかに声を上げ、ズンズンと観客席からステージの方へと歩み寄る。

 

 「やっと己を受け入れたか!! そうだ! 良いぞ!! ここからがお前の始まり!! 俺の血を持って俺を超えていき…俺の野望をお前が果たせ!!」

 

 だが、その声は…轟君に届くことは無かった。

 

 『エンデヴァーさん、急に()()…かな? 親バカなのね』

 

 違うと思う…。

 プレゼントマイクの言葉に心の中でツッコミを入れつつ、轟君達を見る。

 

 緑谷君が笑っていることを轟君が指摘し、「どうなっても知らねぇぞ」と発言をする。

 

 そして両者、最大の火力を相手にぶつけるべく、足を力強く踏み出す。

 

 【空気が膨張し、周りを吹っ飛ばす】

 

 !?

 意識を持って発動させていないのに、無意識で個性が発動して、身に起きる危機を知らせる。

 

 「唯、手を!」

 「え?」

 

 唯の手を掴んで吹き飛ばさないようにする。

 

 緑谷君と轟君の火力が、セメントスの作った壁ごと激突する。

 大きな爆発を起こし、ステージから一気に風がこちらにまで飛んでくる。

 

 火力が高ければいいって訳じゃないけれど……。

 

 「凄っ……」

 

 そう発せざるを得なかった。

 

 結果的には、緑谷君の場外負け。

 轟君は炎をフッと消して大きな歓声をその身に浴びた。

 

 「緑谷君…!」

 「ん…(どっちも凄かった…)」

 

 僕は立ち上がり、拳を握る。

 ステージの修復も相まって、しばらく時間はかかるらしいので、今のうちに対策を考えておく。

 

 飯田君の強みはスピードだ。

 個性であるエンジンは一瞬で距離を詰めれるほどの力を持ってる。

 

 確か、戦闘訓練だと核を持ってすぐに逃げてたっけ。麗日さんの無重力ジャンプよりも速いのか。

 

 しかも、体育祭最初の障害物競走だと何位だっけ? 7位だっけ?

 

 やっぱり速いのか。

 ってことは1番気をつけるべきことは距離を詰められて頭蹴られて意識を刈り取られる事だな。

 

 爆豪君ならともかく、飯田君は一撃で決めようとするだろうね。クラスメイト傷つけたくはないだろうし。

 

 なら僕のやるべきことは……。

 

 

 そんなことを考えていると、いつの間にかステージの修復が終わり、次の試合へと移行するところだった。

 

 僕は立ち上がり、唯に行ってくると言って、観客席を離れる。

 

 

 

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 『さぁあんなことがあったが体育祭は続くぞ!!』

 

 プレゼントマイクの声を聞いて頬を叩く。

 さぁ、行くぞ……力を出せ筒美羅符素…!

 

 『瞬殺だったけど今回はどうなる?! 筒美羅符素!! (バーサス)!! その機動力は伊達じゃない!! 飯田天哉!!』

 

 飯田君……悪いけれども…!

 

 『START!!!』

 

 「僕が勝つよ!!」

 

 先手必勝!

 僕は因果集中本気律力強(アンリーシュドパワフルリメイク)を発動させて地面を壊すほどの勢いで蹴り飛ばし、飯田君に近づく。

 

 無論、飯田君も先手必勝を目指していたからこそ、スピードを出してこちらに走ってくるのが見える。

 僕はしゃがみこみ、カウンターするようにアッパーを放つ!

 

 「クッ!?」

 

 飯田君はアッパーを諸に食らったものの、僕の服を掴んで、そのまま空中で一回転し、僕を地面に叩き付ける。

 

 僕はガッと唾を吐き、そのまま引きずられる。

 

 「まだだよ!!」

 「ッ!?」

 

 僕は指で地面を抉り、掴み、飯田君を脚で蹴り飛ばす。

 

 『指で地面を掴んだのかよ!! どんな指力してんだよ!! やっぱお前のクラスおかしいなイレイザー!』

 『喧しい…』

 

 僕は飯田君を睨んだまま因果律を見る。

 

 「っ! 見られる前に先手を取る!!」

 

 【飯田の蹴りが頭に炸裂する】

 

 僕は飯田君の蹴りを手に取り、グルンとその場で回転し、地面に同じように叩き付ける。

 

 「クッ!?」

 「オラァァァ!!」

 

 飯田君の足を掴んだまま走る。

 だが、エンジンが軽快な音から、ゴオオッと明らかにヤバイ音を鳴らし出す!

 

 「トルクオーバー!! レシプロ、バーストッッッッ!!!!」

 

 脚を勢いよく引き離したのか、飯田君は僕の手から逃れた。

 瞬間の爆発的な加速により、僕の腹に蹴りを入れ込まれる。

 

 僕はズザザッと後ろに吹き飛ぶが、まだ線までは遠い!

 

 「僕は! 君に勝ちに来た!!」

 「! 僕も同じだよ!!!」

 

 【飯田の蹴りが脚に炸裂する】

 

 飯田君の最速の蹴りは僕のジャンプによって不発。

 僕は浮かした脚を勢いよく伸ばし、飯田君の顎に目掛けて放つ。

 

 だが、飯田君はそれを避け、っと言うか、僕の後ろにまわりこむ。

 僕の裏拳は、飯田君の手に当たる。

 

 それによって、飯田君の体勢が崩れる。

 

 それを僕は逃がさない。

 

 「ッ!!」

 「君が丸秘を使うなら━━━」

 

 僕は右腕を自分で噛む。

 

 脳のリミッターはカチッと音を立てて外れる。

 

 「━━━━……因果集中限界律突破(アンリーシュドオーバーリミット)

 

 ブワッと髪の毛が逆立ち、血管が浮かびあがった状態のまま、飯田君の両腕を右手で一気に掴み、両足を自分の足で挟み、左手で飯田君の首を掴んで、押し倒す。

 

 そして、そのままの状態で固定する。

 

 「…詰みだよ」

 「…………ッ…!!」

 

 飯田君は悔しそうな顔をして……。

 

 「参ったよ…」

 

 降参をした。

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