なぁAFO……ラプラスの悪魔って知ってる?   作:YY:10-0-1-2

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 なかなか終わらない…!


No.25 雄英体育祭 その10

 

 「まぁ、そんな大きな怪我はなかったね」

 「そうですか……ありがとうございます。リカバリーガール」

 

 リカバリーガールはいいよいいよと言って、手を振る。

 僕は腕を自分で掴み、動かしてみる。

 

 ほんのちょっととは言え、因果集中限界律突破(アンリーシュドオーバーリミット)を使ったんだ。

 手足に大きな異常は出なかったが、痛みがあったため、念の為リカバリーガールに見てもらったのだ。

 

 リカバリーガールがいる出張保健室を出て、すぐに走っていく。

 

 そして、ステージを見て、あぁっ、と声を出す。

 

 

 『ラッシュラッシュラッシュ!! 常闇のラッシュは止まらない!! 小大防ぎきれない!!』

 

 唯は常闇君のダークシャドウによるラッシュを何とか耐えている状態だった。

 相性が悪い。それも、とてつもなく。

 

 1回戦とは違って、常闇君は試合中に武器を拾わせてくれる隙を与えてくれない。

 

 ラッシュラッシュ。とにかく攻撃をして、唯を場外に出そうとしている。

 

 何とか拾い上げた舞台の破片を大きくして投げてみても、元のサイズが小さいせいか大きくなる前に弾かれてしまっている。

 

 防戦一方…。

 

 ダークシャドウの攻撃力、手数は強すぎる。

 それに、弱点もなさそうに見える。芦戸さんの酸を食らっても特に食らっている様子もなさそうだったし…。

 

 ついに、ダークシャドウの拳がいいところに入る。

 クリーンヒットを食らってしまった唯は体を硬直させてしまい、足を掴まれ、場外に投げられてしまった。

 

 武器があれば、アイテムがあれば…。

 だけれども、それはただの言い訳だ。唯は、それを許さないだろう。

 

 

 「決勝で待ってる」

 

 その言葉は、残念だけど……現実になることは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 

 

 「……お疲れ様…」

 「ん(負けちゃった)」

 「……だね」

 

 観客席に戻るための通路で、帰ってきた唯に声をかけた。

 唯は、笑いながら、負けちゃったと言っている。僕はそれを見て、心が傷んだ。

 

 悔しいだろうな。

 

 「常闇君のダークシャドウは強かったね」

 「ん!(強すぎて泣いちゃいそうだったよ!)」

 「……そう、だね」

 

 僕の言葉に、唯は頷く。

 それをみて、いても立ってもいれず……、唯の顔を隠すかのように抱きしめる。

 

 「……泣いていいよ。誰も見てないからさ」

 「……ん…(ありがとう…)」

 

 僕の胸の中で静かに泣いている唯を見て、絶対に勝たなきゃな。と心の中で呟く。

 

 そして、唯の頭にポンっと手を乗せる。大丈夫、大丈夫と、子供を撫でるように、唯の頭を撫でる。

 

 「……ん(もういいよ)」

 「そう? もうちょっとやってもいいよ?」

 「……ん(じゃあ、そうする)」

 「うん。分かった」

 

 唯は昔っから距離感がおかしかったからね。

 こんなのは慣れっこだ。それに、家でも甘えてきたりしたこともあったし。

 

 やっぱ、甘い匂いがするからやめておけば良かったかな…。

 

 外の大歓声が聞こえてくる。

 爆豪君と切島君か。多分だけど、爆豪君が勝つんだろうな。

 

 「…ん(大丈夫)」

 「泣いた?」

 「ん(泣いた)」

 「溜め込まなくていいんだからね?」

 

 唯は少しだけ顔を俯き、うん。と頷いてくれた。

 

 それを見て、僕も笑って頷き返す。

 

 「っと、僕はそろそろか。じゃあ、控え室行ってくるね」

 「ん!(頑張ってね!)」

 

 次の相手は……轟君か。

 

 っと、そうだったと僕は唯の方を向く。

 

 「唯の分まで、頑張るよ!」

 

 僕はそう言って、控え室の方まで走っていく。

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 轟君の個性【半冷半燃】の火力は桁違いだ。それも、僕なんかと比べたら何億倍もの火力。

 

 緑谷君との戦いで見せた炎は……使ってくるのだろうか?

 

 だとしても、僕が勝つことに変わりはないよ。

 

 唯の為にも、僕の為にも、そして……。

 

 

 『さぁさぁ、準決勝!! 筒美羅符素(バーサス)轟焦凍!! STAAAART!!!』

 

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