なぁAFO……ラプラスの悪魔って知ってる?   作:YY:10-0-1-2

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No.36 ヒーロー殺しの執念とその後

 

 

 「なんだよ。終わらせてんじゃねぇか」

 「……ミルコさん…」

 

 ミルコさんが、路地裏に来た時にはステインは、拘束され、僕たちはプロヒーローを担いでいた。

 

 「わりぃな、脳無とやらが多くてな……」

 「大丈夫ですよ……」

 

 それで、あの後ろにいる小さいおじさんは……?

 と思っていると、その人はキレながら緑谷の顔面をキックする。

 

 「グラントリノ……」

 「細道……ここか!?」

 

 続々とヒーローが集まってくる。

 良かった……解決かな……と安堵していると、飯田君が謝罪の言葉と共に頭を下げてきた。

 

 「何も……見えなく……なってしまっていた……」

 「……僕もごめんね。君があそこまで思い詰めていたのに、全然見えてなかったんだ……友達なのに……」

 「しっかりしてくれよ。委員長だろ?」

 「僕から言うことは……とにかくその傷治して! 一緒にヒーロー目指そう」

 

 飯田君は、僕たちの言葉に涙を流していた。

 だが、これで終わりではなかった。

 

 「伏せろ!!」

 「え?」

 

 グラントリノが大声を出すと、目から血を流した脳無がこちらに飛んできていた。

 危機感知すらも反応しない速度。そんな速度で緑谷君を捕まえる脳無。

 

 バッと振り返った時には既に遠くまで飛んでしまっていた。

 

 「やられて逃げてきたのか!」

 「緑谷君ッッ!!!」

 

 僕は腕を噛もうとして構え、ミルコさんは足に力を溜め込み、グラントリノは空を飛ぼうとしていた。

 

 だが、脳無の動きが止まる。

 

 「偽物が蔓延るこよ社会も……徒に《力》を振りまく犯罪者も……粛清対象だ……ハァ…

 

 ステインが縄を切ったのか、拘束から外れていて、脳無をナイフで刺してその命を完全に止める。

 

 「全ては正しき社会のために……

 

 すると、遠くの方からデカい声が聞こえてくる。見た時にはエンデヴァーがその姿を見せていた。

 

 エンデヴァーが構えを取った時、ステインがエンデヴァーを強く睨む。

 

 「贋物…」

 

 ゾゾゾとその場の空気が恐ろしく重くなる。

 ミルコさんですら、固まってしまうほどに。

 

 「正さねば……誰かが血に染まらねば……! 英雄(ヒーロー)を取り戻さなければ……」

 

 ザッと一歩踏み出すステイン。

 エンデヴァーですら、後退するほどの圧。

 

 「来い、来てみろ贋物共……! 俺を殺していいのは本物の英雄(オールマイト)だけだ!!」

 

 ヒーローのひとりはヘタっと座り込み、緑谷君はその体を震わせ、過呼吸となり、ミルコさんは動こうとしているが、動けず。

 

 気づいたのは、エンデヴァーであった。

 

 「気を……失ってる……」

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 1夜明け、保須総合病院。

 

 ベッドでステインについて話し合っていた僕たち。

 明らか生かされていたこと。それでもなお立ち向かった飯田君の言葉が続く前に、ガララッと病室の扉が開く。

 

 相手は、グラントリノ、そしてマニュアルさん……保須警察署署長の面構犬嗣さんの3人であった。

 

 「君たちがヒーロー殺しを仕留めた雄英生徒だワンね」

 

 ワン……ワンって言った……!

 って、そんなことよりなんで署長がここに? その答えは、署長自らが答えてくれた。

 

 曰く、資格未取得者が保護管理者の指示無く【個性】で危害を加えたこと……たとえ相手がヒーロー殺しだとしても、規則違反である。

 

 僕たち4人、そして、エンデヴァー、マニュアルさん、グラントリノさん、そしてミルコさん。この8名には厳正な処分が下される可能性がある。

 

 それに対して待ったを掛けたのは轟君であった。

 

 規則を守って見殺し。結果オーライであれば規則など有耶無耶でいいのか? と。

 

 もちろん、これは警察が()()()()()の話。

 

 火傷跡はエンデヴァー、骨折等々はミルコさんを功労者として公表すればいい話。

 僕らの英断と功績は無かったことになる。だが……。

 

 「共に平和を守る人間として……ありがとう」

 

 面構さんが感謝とともに頭を下げてくれたことで、この話は終わった。

 

 思わぬ形で始まった路地裏の戦い。

 この戦いを経て、僕はひとつ、大切にしたいこと、そして、僕が()()()()()()()()()()が見つかった気がした。

 

 

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