なぁAFO……ラプラスの悪魔って知ってる? 作:YY:10-0-1-2
No.38 激突!救助訓練レース
職場体験が終わり、学校について早速クラスのみんなと話そうと思ったけれど……。
「ブッハハハハ! マジか!! マジか爆豪!!」
「笑うな……!クセついちまって洗っても直んねえんだ。おい笑うなぶっ殺すぞ……!!」
「やってみな
爆豪君の髪の毛が8:2の凄い髪型になっていた。
爆豪君はさておき、他の皆はパッと見ても変化は見られない。まぁ、短時間であそこまでは変わらないだろうから。
しかし、話を聞いてみれば避難誘導や後方支援……果てにはパトロールから隣国の密入国者を捕らえたなんて成果も聞こえてきた。
麗日さんは、コォォォと某奇妙な冒険のような呼吸をしていたり、某奇妙な冒険のボスのように爪をガジガジ噛んでいる峰田君の姿だったり。
どうやら、充実していたらしい。
「ま、一番変化というか、大変だったのはお前ら四人だよな!」
切島君がそう言ってくる。
ネットに動画上がりまくってるって言ってたっけ。皆もあれを見ていたらしい。
「でもさぁ、アレ見ちゃうと、本気っつうか執念っつうか、かっこよくね?とか思っちゃわね?」
「上鳴君!」
上鳴君の言葉を緑谷君が止める。
僕は上鳴君の横原を肘で突っついて、飯田君の方に目配せする。
「えっ? あっ、いっ……悪い!」
「確かに信念の男ではあった…。クールだと思う人がいるのも分かる。ただ奴は信念の果てに“粛清”という手段を選んだ。どんな考えを持とうとも、そこだけは間違いなんだ。俺のような者をもうこれ以上出さぬ為にも! 改めてヒーローの道を俺は歩む!!」
飯田君…!
今回の戦いを経て、僕達はさらに成長出来るかもしれないね。
すると、峰田君が僕の方を向いてきた。
「そういえばお前ェ……ミルコの家泊まったんだってなァァ……おいィ……」
「誤解だよ!? 別に疚しいことは……!」
峰田君は、手をワキワキと動かしながら僕の方ににじり寄ってくる。峰田君からの殺意が高いな!
「してないって!」
「やったんだろ!? あっ!?」
後ろから耳郎さんが、耳に着いているプラグを峰田君にぶっ刺す。
しかも、目玉に。痛そう……。
「大丈夫?」
「う、うん……」
耳郎さんは、にっこりと笑っている。
お、怒らせないようにしないとな……。
■
「私が来た! ってことでやって行くんだけれどもね。ヒーロー基礎学! 久しぶりの少年少女達は元気かな」
「ヌルッと入ったね」
「久々なのにな」
「パターンが尽きたのかしら」
やめてあげなよ皆……。
職場体験直後の訓練ということもあり、今回は遊びの要素を含んだ救助訓練レースをすることに。
今回のは、レース、とあるようにどうやらいちばん早く救助者の所にたどり着いたら勝ちというものである。
今回のフィールドは複雑に入り組んだ迷路のような細道が続く密集工業地帯、運動場γ。
そこら中に足場やパイプが伸びている事もあり、それらを避けつつ機動力を出しつつ…救助者に迎えるか。
それとも、無数の足場として見て、走っていくのか。
「私は敷地内のどこからか救難信号を出す! それと同時に街外から一斉スタートだ。一番最初に私の所に辿り着いた者が勝者!」
「分け方はどうします?」
「五人一組……一組だけ六人で行こうか! 分ける方法は勿論クジで!」
最初の組は、緑谷君と飯田君は先の職場体験もあって注目が集まっていて、尾白君と芦戸さんも頑張ろうと張り切っていて、今回のフィールドと相性のいい瀬呂がいる。
よって、1位予想なるものがバラけていた。
それぞれが位置につき、早速とばかりに訓練が始まる。
『START!!』の合図と共に五人は動き出し、予想通りに瀬呂君が一気に高度を確保した。
確かに、こういう構造物だらけの場所では高度を確保するのが定石だ。
だが、それだけではクラスメイトを超えることは出来ない。
「ちょーっと今回!俺にうってつけ過ぎ──」
「うってつけ過ぎる!! 修行にっ!!!」
緑谷君は、構造物の上をピョンピョンと、まるで爆豪君のように飛んでいた。
同じ組で競っている皆は勿論、モニターで観戦している皆もまた見せつけられた。
だが、緑谷君……、周りを見た方が……。
そう思ったのも遅く、ツルッと滑って壁にぶち当たり、結局のところ瀬呂君の1位で終わってしまった。
僕はため息をついて、準備を進めるのであった。
次の組は、僕、そして蛙す……梅雨ちゃん、青山君、轟君、峰田君の5人。
僕は試しにスクワットをしてみる。よし……いい感じだな…!
「次の組! START!!」
STARTの合図が鳴る。
僕は足に力を溜め込み、勢いよくジャンプしていく。
先程の緑谷君とは違う、うさぎのようなジャンプの仕方ではなく。
「おおおっ!?」
「チッ!」
後ろから峰田君の叫び声と、轟君の舌打ちが聞こえてきたような感じがしたけれど。
僕が取ったのは、一気にジャンプして高度を上げてまるで翔ぶように走る手法…いや、足法だ。
ミルコさんも、同じ。
あの人は速く敵を倒すために前のめりのジャンプの仕方をしていた。僕はそれを見て習う。
結果的に、何処から救助が出ているのか、他のクラスメイトが見つける前に僕は辿り着けた。
「見違えたなぁ筒美少年!」
「いや、まだまだです。もっと速度を上げていかないと……間に合いません」
僕がそう言うと、オールマイトは僕を心配そうに見ていた。
「…? どうしたんですか?」
「いや…最近の子供って怖いなって」
「仮にもNo.1のヒーローなんですからちゃんとしてください!?」