なぁAFO……ラプラスの悪魔って知ってる? 作:YY:10-0-1-2
いよいよ、この日が来た。
そう、みんな楽しみ林間合宿だ。
その合宿にテンションが高くなっているのか、お茶子さんと芦戸さんに上鳴君は合宿ってリズムよく言いながら舞っていた。
そりゃ、こんな楽しみな合宿なのだ。そうなってしまう気分もわかる。
実際、僕も楽しみだ。
「え? A組補習いるの? つまり赤点取った人がいるってこと? あれれ? おかしくない? おかしくない!? A組はB組よりずっと優秀なハズなのにぃ!? あれれれ……」
「黙りなさい」
B組の物間くんがこれでもかと煽ってくる。
そんな物間くんを当て身だけで血に伏せさせる拳藤さんには敵わないな。
唯もこっちに来て楽しみだね、と言ってくる。
「ん!(色んなことしよ!)」
「まぁ、出来たらね……」
唯は手をブンブンと振って楽しみそうにしている。
やはり、みんな楽しみにしているのだな。
ちなみに、A組とB組はバスが分かれている。
唯はバスに座っても窓に張り付き、こちらを見てくる。正直ちょっと怖いけど、チャットでも会話出来るからとなだめさせた。
「YouTube流そうぜ!」
「しりとりしよー!」
「ポッキーくれよポッキー!」
とまぁ、こんな感じでみんなワイワイとしている。
もちろん僕もワイワイと……ワイワイと……
「ねぇ、切島君……こういう時、みんなで何すればいいの……!?」
「うわっ!? 羅符素、お前なんでハンドグリップ持ちながら語ってくんだ!?」
だって、こういう合宿とかあんまり体験してなかったんだもん!!
なんて騒げばいいのか、分からないよ!?
えっ、カラオケしようぜって? ちょっと待ってそれは恥ずかしいっていうか、嘘でしょマジでやるの!?
◇◆◇
1時間ほどだろうか。
寝ていた僕は上鳴君達に起こされて、バスから下りる。
ん、と……ここはどこだ? サービスエリアというより、パーキングエリア……でも無さそうだけど。
そこの周囲一帯は山と森に囲まれた場所だった。
何が何だか分からないみんなは混乱しているようだ。
「よーーう! イレイザー!」
「ご無沙汰してます」
その声に僕は振り返る。
そこには、ヒーローコスチュームを着た2人の女性が。
「煌めく瞳でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー!」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!!」」
なんか派手にポーズして登場してくれたのはプッシーキャッツというプロヒーローらしい。
「今回の合宿中お世話になる、プロヒーロー『プッシーキャッツ』の皆さん。そのメンバーのうち2人の『マンダレイ』と『ピクシーボブ』だ」
相澤先生がそうやって紹介する。
たしか、プッシーキャッツって災害とかをメインにしているヒーローだよね?
緑谷君曰く、マンダレイ、ピクシーボブ、ラグドール、虎の4人で結成され、キャリアはもう12年にもなるそう。
つまり実年齢は……言わぬが花と言うやつだろう。うん。
「ここら一帯は私らの所有地なんだけどね。あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」
「「「「遠っ!」」」」
……嫌な予感がしてきた。
【ピクシーボブの個性で雪崩が落ちて落とされる】
………………。
「相澤先生、僕腹痛いのでちょっとバス戻りますね」
「ダメだぞ」
捕縛布で僕は捕まって、引っ張られる。
「今は午前9時30分。早ければぁ……12時前後ってところかしらん」
「12時半までに辿り着けなかったキティはお昼抜きね」
二人ともそう言う。
僕はあは、あはは……と苦笑いして、山を見つめる。
ドドドと物音を立てる山から、土の雪崩が落ちてくる。
「悪いな諸君…………合宿はもう始まってる」
うわーーっ! 相澤先生の鬼!! 鬼畜!!!!
「私有地につき個性の使用は自由だよ! 今から3時間! 自分の足で施設までおいでませ! この、魔獣の森を抜けて!」
マンダレイさんの声が聞こえる。
くっそ、雄英高校ってこういうの多くない!? 僕は心の中で叫ぶが……仕方がない。
なんとかしてここを抜けていかないと……魔獣?
僕が気になっていると、影が出てくる。
僕らが知ってる動物とは形と大きさも異なっていて、まさに魔獣としか言えない生き物が出て来た。
「「「マジュウだーっ!!?」」」
マジュウだーーっ!!?
全員が同じ声を発するのだった。
その瞬間、口田くんが個性を使って抑えようとする。だが、土で作られているからか、効果はないようだ。
ならば、攻撃するだけだ!!
僕だけでなく、緑谷くん、飯田くん、轟くん、爆豪くんも同じく攻撃する。
「羅符素君!」
「分かってる!」
僕は個性を一気に発動させる。
【目の前から3体の魔獣が襲いかかってくる】
「左に1体、右に2体だ!!」
僕がそう言うと、飯田くんと轟くんが個性を使って突き抜ける。
よし、このまま真っ直ぐゴールを目指す!!
しかし、ここは歩きなれない森の中。しかも、昼間とはいえどかなり真っ暗だ。
ならば、一気に進み続ける! 足元は轟くんでカバーしつつ、飯田くん、僕、緑谷くんが最前線で抜ける!
「と、言うわけで後ろの指揮は……八百万さん、お願い!」
僕は八百万さんにそう伝えて、駆け抜ける。
大丈夫、きっと八百万さんならみんなの指揮を取れるはず。
3時間か……3時間で抜けれるかなこれ?