拾われた元トリニティ生は自称超人の防衛室長を守る騎士となる 作:トクメイン
5/5、続きを書いている上で齟齬があったので修正しました。
「……来たよ!」
そんな声の後、構えられている銃口からマズルフラッシュが出る。
クイナは標的を横目で視認した後、近くにある階段に通じる壁に身をひそめる。
「…こちらFOX2、恐らく対象にダメージは無し。FOX1との間…南西の角に居るよ」
連絡を声で送っている。そしてグレネードを取り出し、ピンを抜いた瞬間にクイナは飛び出て射撃する。
「…まず一人」
「FOX2!? おい! 応答しろ!!」
ぽそりと呟くクイナ。倒れ、頭から外れた通信機から焦ったような声が聞こえてくる。
何故、こんなことになったのか。話は少し前に遡る。
□ □ □
「あの、カヤ様。私は今後、どういう立場になるのでしょうか?」
連邦生徒会、防衛室オフィス。そこでクイナはカヤに対して質問を行った。
「ああ、そういえば丁度そのことについて本日話すことがあるんでした。白水鳥クイナさん、あなたには防衛室長である私の私兵――
「
「いえ、あなたの立場を確かなものにするための名目上の組織ですよ。現にメンバーはあなたしかいませんし」
「それでは、今後所属を聞かれた際には
「ええ、そうしてください。それと、これを」
カヤが取り出したのはハードタイプのガンケース。一つはそこそこ大きく、もう一つは少し小さめだ。
「開けてみてもいいですか?」
クイナがそう聞くと、どうぞと言わんばかりに微笑むカヤ。こいつの笑み裏がありそうで怖いよ。
「これは…!」
ケースを開くと、そこには先日試し打ちをした銃種のShAK-12が綺麗に収納されており、試し打ちの際はなかったスコープや形の違うフォアグリップなど、重厚感のあるカスタムがなされている。
そして何と言っても、銃身に描かれている薄水色の槍の絵。ShAK-12はその大きな口径から、相手の装甲を突き破ることができるため、槍というのがぴったりだ。
「ShAK-12を基にして、あなた専用のものを作りました。名前はジョワイユーズ…聖槍が埋め込まれていたと言われる聖剣の名前です」
そう聞き、目を輝かせているクイナ。自分専用の武器と言うのはかなり嬉しいものなのだ。
「もう一つの方は、RSh-12を基にして作ったものです。これの名前はデュランダル…不滅の刃を意味する聖剣の名前ですよ」
もう一つのケースに入っていたのは、同じく先日試し打ちをしたRSh-12であり、こちらはグリップの部分が黄金色になっており、聖剣デュランダルを彷彿とさせるものになっている。
「ほ、ほんとにこんなものを貰ってもよろしいんですか…?」
「ええ。そのために作りましたから」
ピカピカと輝く二つの銃を見て、うっとりしているクイナ。新しい、自分専用の武器というのもあるが、一番は自身の恩人であるカヤに貰ったというのが大きいのだろう。
「これを受け取る、ということがどういうことかは…説明しなくても分かりますよね?」
「…はい」
(クイナさんは使える、ということがわかりましたので肉壁は勘弁してあげますが、手となり足となる位はいいですよね?)
そう考えているカヤ。
(私の命全部を使って護衛、ご奉仕しなければ…!)
意外にもクイナは尽くす体質だった。というかちょっと行き過ぎている。
「それと、今日はもう一つ用があります。そろそろ到着するはずですけど…」
「失礼する」
噂をすればなんとやら、その用があるという人たちが部屋にぞろぞろと入ってきた。
「あの、カヤ様…こちらの方々は?」
「"元"SRT特殊学園のFOX小隊の皆さんです。そしてこちらは、私の護衛である白水鳥クイナさん。これから長い付き合いになると思いますので、仲良くしてくださいね?」
元、と言われて眉を顰めるFOX小隊の4人。黒髪の厳格な雰囲気を持つ一人がため息をついた後、自己紹介を始めた。
「私は七度ユキノ。そして左から、ニコ、クルミ、オトギだ」
警戒するような視線を向けるユキノ。そうなるのも仕方がないだろう。SRT復興のため汚れ仕事をさせてくるカヤを様づけしている護衛など、奇妙以外のなんでもない。
「彼女たちには、私から仕事を依頼してこなしてもらっているのです。やはり"元"SRT特殊学園だけあって…っ!?」
元。二度も言われ、我慢の限界だったユキノは思わず手を出してしまった。だがその手を掴み、カヤに危害は加えさせないと負のオーラを放つクイナ。ユキノは驚いた表情をするが、やらかしてしまった自身にか、受け止められたことによるショックかはわからない。
「っ…随分、防衛室長に心酔してるな。洗脳でもしたのか?」
「洗脳? クイナさんが超人である私の魅力に気づいただけのことですよ」
否。不知火カヤは凡人である。
「カヤ様は私に初めて優しくしてくれた方です…危害を加えようとするなら私を殺してからにしてください…!」
そうユキノの目を見て言うと、手に入っていた力が抜けていき、クイナも手を下ろした。
「すまない、ついカッとなってしまった」
「いえ、それよりもカヤ様を害しようとしないでくださればそれで結構です」
(つくづく思いますが、私は超人なんですね。数日の付き合いでここまで慕われるとは…。やはり人心掌握など容易ですね)
今一度言おう。不知火カヤは凡人である。
「それにしても、白水鳥と言ったか。随分力が強いな」
「まぁ、男ですので」
『男っ!?』
FOX小隊の面々が驚きの声を上げる。私と言う一人称からも、容姿からも女性にしか見えないようだ。そしてクイナのことを嘗め回すように見る4人。そこでカヤが手を叩き、話し出した。
「と、挨拶も済ませたことですし本題に入りましょうか。FOX小隊の皆さんと、クイナさんで実践型の訓練を行ってもらいたいのです」
だからその薄っすら目開ける微笑みやめろ。裏ありそうだから。
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所属:
容姿:白色の髪に、水色のメッシュが何本も入っている。身長は154cmで、ヘイローは水が円形になって浮かんでいるような形。
備考:元トリニティ生であり、かなり優秀であったが長年にわたる陰湿ないじめのせいで自己アピールが足りず、教授や先輩に目を掛けられることもなかった。
ジョワイユーズ 銃種:ShAK-12
サプレッサー、CQRフォアグリップ、レール付きのマウントリングに30mmの1-6倍のスコープをつけている。マウントリングのレール上には等倍のドットサイトをつけており、マガジンサイズは20発。
銃身に薄水色の槍のマークが入っている。
デュランダル 銃種:RSh-12
等倍のホロサイトをつけたもの。
グリップ部分が黄金色になっている。
うわぁぁぁん!! ギャグ要素が薄すぎます!! 説明しなきゃいけないことが多いんですぅ!!
それはそれとして9評価を7つも頂いている…! 非常にかんしゃあ~です!!