酔っ払い拾ったらロックに出会った。   作:西ローランドゴリラ

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22話

 

 一通りゲームをしていい時間になったので、BBQの時間。

 屋上ではさっきの流しそうめんの台は撤去され、焼肉セットが準備されてた。

 

「海鮮だけでもかなりの量あるわね」

 

「肉の質もすごいぞ、これ」

 

「両親がイライザさんに最高のBBQを楽しんでもらうって張り切ってましたから」

 

 喜んで母さんに抱きつくイライザさんに母さんも大喜びだし、廣井姐さんは父さんが出してきたお酒で既に酒盛りを始めてる。

 父さんも一緒に呑める相手ができて嬉しいと良い酒を買い込んできたから廣井姐さんも大喜びだ。

 

「さて、じゃあこっちは焼くか」

 

 志麻さん主導で俺が火起こしして炭にある程度火がついたところでイライザさん達も帰ってきた。

 

「焼くヨー!」

 

「焼きましょー!」

 

「網を持って変な踊りをするな、湊もさっきまで真面目にやってたのに急にどうした」

 

「どうしたもこうしたも、誰かが踊り出したら一緒に踊るものでしょう」

 

「え、そうなの……そんなの検定に書いてなかったけど……」

 

「騙されるなヨヨコ、そんなマナーはない」

 

 網を乗せようとする俺たちを止めて志麻さんは野菜をホイルで包んで、水や調味料を足してから炭の中に置いていく。ヨヨコ先輩も同じように手際よく進めてる。

 

「すげー、そんなやり方初めて見た」

 

「バーベキュー検定の勉強してたら出てきたのよ、せっかくだから試したくて志麻さんにも伝えてたの」

 

「さっすがヨヨコ先輩!俺バーベキューに検定があるのも知りませんでした!」

 

「え?そういうものなの?」

 

「それはそういうものだと思う」

 

 何にでも一所懸命でしっかり下調べできる先輩はやっぱりすごい。

 

「すごい!おいしソウ!」

 

「……ふ、ふふ、私にかかればこんなものです!」

 

 

 

 

「私が学生の頃もイライザと咲良ちゃんがいたら自己肯定感上がってた気がする〜」

 

 イライザ、ヨヨコ、湊の姿を志麻が見ていると、焼き始めの頃合いを見てやってきたきくりが声をかけた。

 

「あんなに素直にキラキラした目されるとな」

 

「あ〜、でもその分プレッシャー感じちゃうかもね〜」

 

「ヨヨコが暴走しだしたみたいにな」

 

 二人が自分たちの学生時代、駆け出しの頃を思い出して感慨に耽る前に、炭を隠すくらいに包み焼きを作ろうとしたヨヨコを止めることになった。

 

 

 

「っかぁー!おやっさん!この日本酒と海鮮最高ー!」

 

「どれ、じゃあ私も……あ゛ぁぁたまらんねぇ……」

 

 廣井姐さんは完全に父さんと飲んだくれモード。志麻さんはよくわからないけど母さんと話し込んでる。

 

 イライザさんと俺とヨヨコ先輩で焼いては配ったり食べているのだけど、さっきからヨヨコ先輩が俺にやたらと肉を盛ってくる。美味いからいいんだけど。

 

「先輩ももっと食べてくださいよ?」

 

「私には私のペースがあるの」

 

「俺のペースはかなり無視してるのに……」

 

「相変わらず食べっぷりがすごいから見てて楽しいのよ」

 

 そう言ってはまた先輩が俺に肉を盛る。なんだか優しい目をしてるからいつもみたいな抗議もなんだかし辛くて、居た堪れないからご飯と肉とを頬張ると喉に詰まらせた。

 カップに手を伸ばすも、俺のはすでに空。

 

「おバカ、食べっぷりは褒めたけど焦って食べないの」

 

 そう言ってヨヨコ先輩が手渡してくれたお茶を飲んで事なきを得る。

 

「だって食べてるのジッと見られるの恥ずかしいんすもん」

 

「普段ステージであれだけ注目されてるのによく言うわよ」

 

「それは別っすよ、ヨヨコ先輩食べてみてくださいよ、俺見てるんで」

 

 ヨヨコ先輩の顔をよく見つめる。先輩の箸はなかなか動かないで、徐々に顔が赤くなっていく。

 その姿は可愛いけど、纏う雰囲気というか、そういったもので考えるとやっぱり先輩は美人よりだと思う、うん美人。

 

「美人だなぁ」

 

 あ、声出た、先輩咽せた、怒られるやつだ。

 

「ちょっと!それはズルよ!ズル!」

 

「それなしでも先輩も照れてたじゃないですか!今のは無意識なのでセーフ!」

 

「無意識なはずないでしょ!いつも言わないじゃない!」

 

「改めて先輩見たらつい出たんですぅ、いつもこんなに見つめてないから出てないだけですぅ」

 

「語尾ムカつくわね、絶対ウソ!ズル!」

 

「本心ですよ!絶対セーフ!」

 

「今回はなんだ?何があった?」

 

 二人で言い合ってると志麻さんが来てくれた。ついでにバッチリ焼いてた肉を救出してくれてる。

 

「先輩が美人だから美人て言ったのに認めてくれません!」

 

「私を照れさせるために湊が嘘言ってます!」

 

「嘘じゃないし、それにその前から先輩照れてたし!」

 

「やめなさい」

 

 志麻さんに止められて二人で黙る。

 

「流石にそれで喧嘩は無理があるだろ」

 

 志麻さんのツッコミで廣井姐さんが爆笑するから恥ずかしくなって、ヨヨコ先輩と仲直りした。

 

 やっぱ食べてるところジッと見られるのは恥ずかしいよね。





お礼でごわす。

⭐︎9をくださった豆大福太郎丸様

感想くださった田中読者様

ありがとうございます!

日々楽しく過ごしてたんですが妙に体が疲れてて、よく考えたら7連勤してて休んでなかったんですよね、休みは大事ですね。

皆さんに幸あれ
具体的には休み!しっかり体を休める時間や栄養がとれるくらいの!幸あれ
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