酔っ払い拾ったらロックに出会った。   作:西ローランドゴリラ

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25話

 

 リョウからのお願いもあり二人で撮影になったが、たぶんリョウが心配してたみたいな妬まれるとかは無さそうだ。

 目の前でひょっとこのお面を被りながら演奏するリョウを見て爆笑しながらそう思った。

 

「ダハハハハハ!まじ!リョウ!その見た目でキレッキレの演奏はズルいだろ!」

 

「下の名前は隠して」

 

「ごめ、編集で何とかするから、圧すごいからその状態で近づかないで!笑うから!ブヘッハハハハ!」

 

 撮影は既に始めてるからアカウントの『世界のYAMADA』に合わせてYAMADA呼びで行こうって言ってたのを忘れるくらい笑ってしまった。

 ずるいよ、リョウはスタイルがいいから顔だけひょっとこなのがマジで面白い、それでベースはしっかり上手いからさらに面白い。

 

「人の顔見て笑うとは何事だー!」

 

「その顔で笑うなは無理があるだろ!」

 

 リョウもノリノリで俺の腹筋に向けて攻撃してくる、俺はツボったらなかなか抜け出せないタイプだからひょっとこだけでしばらく笑えるのにズルすぎる。

 

 少し落ち着いてから二人でいろんな楽器を触って最近流行った曲の合わせや、少し前に流行った曲の曲名だけで即興とか、お前が歌うんかいとか普通にやるようなことだけど、合わせってだけで演奏は楽しいしリョウの見た目のインパクトと、普段から俺の無茶振り視聴者してくれてる奴らしい絡みでめちゃくちゃ楽しく撮影を終えれた。

 

「疲れた……」

 

「だいぶテンション高かったもんな」

 

「つい視聴者代表としてのテンションで慣れないことした、でもスッキリしてる。後悔はない」

 

「ほんとにな、まさかリアルで「お前ヨヨコ先輩の前で同じこと言えんの?」って言われると思わなかった」

 

 雑談タイムの時にさっきのジビエの話になって、さらに発展して俺がまたヤシガニを食べたいから、今度取りに行こうかと言ったら怒られたのだ。

 ヤシガニはカニとエビを足したみたいなマジで美味いやつだけど、ハサミで指を掴まれたら大変な事になるやべー奴なので、取りに行くのは許されなかった。また生き物系オーチューバーの先生方にお願いするしかない。

 

「湊は自分の手の価値をわかってない」

 

「最初にサバイバルさせてきたのは視聴者側なのに、納得いかない」

 

「ちなみに私も投票でサバイバルさせた側の人間。でもお前それヨヨコ先輩の前で同じこと言えんの?」

 

「クソ野郎がよぉ」

 

 ヨヨコ先輩の前でも同じこと言えんの?はライブ配信の時に俺が夜更かしとか大食いとか、ちょっと危ないことしようと提案した時に流れてきたコメントがだんだん流行って定番になったやつで、最近は学校の勉強を教えてもらってることもバレてるので変な回答した時にも使われ出してて、そっちは普通にマジで恥ずかしい。

 

「それにしてもヤシガニってそんなに美味しいんだ」

 

「たぶんヤドカリってやつらが美味いんだと思う」

 

「ねぇ湊……このまま夜、空いてる?」

 

「空いてる、カニとかえび食べたい気分」

 

「私も湊のせいでそうなってる」

 

 この辺りの回転寿司チェーンでおすすめの店が虹夏さんの家の近くということらしいので、虹夏さんも誘ってみることにした。

 

 

 

「あのライブ以来、湊くん来ませんねー」

 

「まあ長期休みはできるだけ動画投稿の頻度増やしたいって言ってたからな、てか日数そんな経ってないし」

 

 STARRYでの仕事に一段落がついたころでPAさんが愚痴をこぼすのに、めんどくさそうに星歌が返す。というか実際めんどくさがってる。

 星歌からしてみたら素直に伝えればいいだけのことを、PAさんが勝手に嫌がって勝手に落ち込んでいるのだから、勝手にやってろと思っている。

 

「切り出し方がわからなくて、湊くんが特別って伝えたいだけなんですけど……」

 

「知らないし聞いてないっての……」

 

 そんな話をしてるところにトコトコと虹夏がやって来る。

 

「お姉ちゃん、今日私ちょっと外で食べてくるね」

 

「いいけど、なんかあった?」

 

「うん、リョウから誘われたんだ」

 

「アイツ……金ないからお前に払ってもらおうってことなら行かせないぞ」

 

 ここで虹夏は言葉に詰まる。湊がいるからリョウの分はほぼ確実に湊が出してくれるはず。ただPAさんの前でそれを言うのはあまりに気まずい。

 

「どうした?まさか本当にそうなのか?」

 

「いや、それはない、ないんだけど〜」

 

「ちゃんと言え」

 

「湊くんがいるから、支払いに問題はないです……」

 

「ああ、そうか……」

 

 虹夏だけに止まらず、その場の空気が気まずいものになった。耐えかねて逃げた虹夏に特に何か言葉をかけるでもなく星歌は見送り、固まるPAさんを飲みにさそった。

 

 

 

「来るの気まずかったよ〜」

 

「後片付けまだ終わってなかった?」

 

「忙しいんなら呼んでくださいよ」

 

「そういうのじゃないんだけど、湊くんは早めにSTARRYに来てほしい」

 

「うす」

 

 よくわからないがいつも謎に評価が高くて優しい虹夏から、お願いでありながらほんの少し呆れのようなものを感じて湊は思わず体育会系な挨拶で返事をした。





御礼申し上げ
⭐︎9と感想をくださった月琉様
⭐︎7をくださったセルキー様

ありがとうございます!

虹夏ちゃんの誕生日おめでとうの日でごわすね。
結束バンドの中では虹夏ちゃんが一番好きでござる。

もうすぐヨヨコの誕生日くるけどヨヨコグッズとか出ないかな

最後に皆さんに幸あれ
具体的には推しのグッズが発売されるくらいの幸あれ
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