【完結】私の抱っこするメチャカワすぎる赤ちゃんを見たラクサスが「責任は取る。結婚しよう」と栃狂いやがったけど。いや、お前の赤ちゃんじゃねえよ!   作:SUN'S

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しれっと我が家に侵入っているラクサスにドン引きしながら「すまんのう、ワシもええか?」と言ったマスターに戦慄する。借家に入りきるわけないでしょうが。

マグノリアの借家にて。

 

さっきまで私のベッドで気持ち良さそうに眠っていたクリアの面倒を大家さんに頼み、私はボコボコに腫れ上った顔面で正座しているラクサスとマスターを睨み付ける。

 

「早朝よね、今って」

 

「ふあい」

 

「私だけなら兎も角、クリアは赤ちゃんなんだから遅くまで寝てるはずよね?」

 

「ふあい」

 

ズーンッと落ち込んでいるせいか。負のオーラを撒き散らすラクサスに溜め息を吐く。たまに遊びに来るのは許しているけれど。まさか早朝に訪問するなり、居座るのは良くないわ。

 

そもそも私の借家の場所をマスターに伝えるのは可笑しい。いや、ひ孫とか騒いでるのは知っているわよ?でもさ、いきなり家に押し入るのは、ねえ?

 

「頼むッ!!マジでお前達を大切にするから」

 

「そう言われてもねえ」

 

「(ラクサス、不貞のバレた旦那みたいじゃのう)」

 

自分は無関係のように装っているマスター。一応、もしかしたら、きっと、たぶん、ラクサスの暴走を止めるために来ていたのかも知れないし。

 

はあ、まったくどうしたものかしら。

 

そんなことを考えながら大家さんの「昼ドラで見たわ!」の言葉に更に溜め息を吐いた。どうしましょうか、本当にどうしましょうかね。

 

「落ち着け。先ずはこの紙に名前をだな」

 

「なんで、名前を?」

 

先ずはお前が落ち着け。そう言いたい気持ちを押さえながらラクサスに手渡された紙を見る。

 

うん、婚姻届だわ。

 

「ラクサス」

 

「なんだ」

 

「お前の子供じゃねえからな!」

 

「んなあああああっ!?」

 

そう叫ぶように婚姻届を破り捨て、もう長期クエストを使って逃げようかと思考する。いや、そもそも私が逃げるような悪いことはしてないような………。

 

「クリア、行くわよぉ~」

 

「うー!」

 

「なぜだ、なぜなんだ?」

 

「(そりゃあ、お主の性格じゃろう)」

 

後ろでブツブツと何かを呟いているラクサスとなにも喋っていないのに、なにか言ってそうに見えるマスターを部屋の外に追い出し、鍵を閉める。

 

これで入ってこれないはず。

 

「クリアのママは私だけだよね?」

 

「うっ!」

 

だから、パパは必要ありませんっ!!

 

というより幼馴染みで親友とか言ってるし、なんなら公言もしてたクセに、いきなり「結婚しよう」とか「俺がパパだぞ!」とか言い出すヤツは無理だね。

 

第一、私が好きなのは………。

 

ケンカしそうだから、やめよ。

 

「クリアよ、ひぃおじいちゃんじゃぞ」

 

「いえ、違います」

 

「グフッ、ワシもか」

 

「当たり前です」

 

そりゃあ、そうでしょうとも。

 

 

 

 

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