とある偶像の造形神   作:一般通過龍

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超絶者なクリエイター造形神なら容易な事!

『橋架結社』の資金源問題を解決したい?
そう、じゃあこういうのはどうかしら。
ここを造形術でこうしてああして・・・・、ほら世界に影響を与えるほどの資金源と資源の出来上がり!
ほらね、簡単でしょ?



(バレットフィリア達の闇市場の埴安神袿姫のアビリティカードの説明文を元ネタとした改変文です)



新統括理事長の悩みの種

1月1日、魔女達の女神アラディアと埴安神袿姫、アリス=アナザーバイブル。計三人の超絶者が上条達が住んでいる学生寮の部屋に訪れて正月を祝っていた裏で、アレイスター=クロウリーから学園都市の統括理事長の座を引き継いで新たな統括理事長になった一方通行アクセラレータは第一〇学区にある刑務所の中である問題と向き合っていた。

 

その向き合っている問題の正体は学園都市の第十二学区に立てられた『橋架結社』の領事館とそれに関連する超絶者問題であった。

 

しかし、領事館は大使館と違って外交活動を行う権限がないから、領事館ではなくいきなり大使館が設置されるよりマシだろうと思う人がいるだろう。

 

でも違う。

 

問題なのは、科学技術の総本山である学園都市の内部に、人知れず魔術サイドの拠点という名の領事館が出来たという事実そのものであった。

 

これを例えると旧ソ連の核ミサイルをワシントンに突きつけようとしたことで起こったキューバ危機に等しい状況と言えるだろう。

しかも今回は、事前発覚ではなく実際に核ミサイルが配備された形になるからより危険度が高くなっている。

 

(あの三下、ちょっと見ねェ内にどこの何に首突っ込みやがった?当たり前に飛び交っている超絶者って言葉の定義もこっちは掴めちゃいねェのに)

 

独房に入っている自分の代わりに目や耳となって、学園都市内を活動して情報を集めてきたクリファパズル545の報告に十二月二十九日に突如現れて、学園都市のあらゆるセキュリティを無いものとして扱い練り歩いていたアリス=アナザーバイブルが再び出現した時点で一方通行はこの問題にすぐに取り組み始めたのだ。

 

一方通行がすぐに問題に対処するために取り組んだのは統括理事長としての責務もあったが、超絶者という意味不明な怪物達が打ち止めラストオーダーや黄泉川、芳川等を筆頭とした学園都市で暮らす住人達と鉢合わせして問題が発生するリスクを恐れたかもしれない。

 

それでもこの監獄を抜け出してはいけない。

抜け出してしまえば心地よい感動をもたらすかもしれないが、それは世界を血の海に沈めてしまうのも等しいと言える選択だからだ。

 

勿論、独房を出なくても一方通行は今いる立場を利用した戦い方が出来る。

 

警備員アンチスキル風紀委員ジャッジメント番外個体ミサカワーストと言った直接戦力は勿論、クリファパズル545やヒューズ=カザキリ、レディバード、フリルサンド#G、フロイライン=クロイトゥーネと言った人外の怪物達、一方通行と同じ刑務所に詰め込まれている凶悪犯等の多種多様な隠し球の戦力をやろうとすれば使えるのだ。

 

『橋架結社』の領事館がある第十二学区の地図を見ながらが一方通行は思案する。

 

敵の狙いは一体なんだ?

 

この学園都市に対し、騙して何かを得ようとしているなら、それだけで攻撃の意思ありと判断してしまう事もできる。アンナ=シュプレンゲルやアリス=アナザーバイブル、あの連中は学園都市の『暗部』を刺激して沸騰させた『外なる元凶』であるのは確認済み。

アレを何度も繰り返させる訳にはいかない。

 

 

 

 

学園都市第一位が『橋架結社』に直接行かなくても、戦力を差し向けることまで躊躇する理由はなかったが独房にある大型テレビから聞こえてくる人物の声に止められた。

 

『そういう無茶はやめておいた方が良いわよ』

 

その声の主は世界最大の魔術結社『黄金』に所属していた魔術師ダイアン=フォーチュンであった。

 

厳密には当時の本人ではない魔術装置だが、イギリス清教を掌握していたローラ=スチュアートこと大悪魔コロンゾンが座っていた最大主教アークビショップの椅子を代理の形で掌握して、一つの魔術サイドの派閥のトップになった存在であった。

 

『下に多くの人間を従えている統括理事長たる存在が簡単にキレてんじゃないわよ、それをやれるのは個人の力を振り回している間だけだわ。少しは組織のトップたる自分の立場を自覚しなさい?』

 

その言葉を聞いて一方通行は舌打ちをした。

 

ダイアン=フォーチェンはその反応を見て満足しながら次の言葉を続ける。

 

『領事館そのものを強制的に閉鎖することは出来るけど、やってしまったら「橋架結社」と関係がある国はともかく、関係ない国と地域もこう判断するわ。学園都市は、都合の良い悪いだけで日本国家が正式に定めた領事館や大使館をあっさり潰す信用ならない暴走集団だって。口で放った約束を信じられなくなったら、外交どころじゃなくなるわよ?』

 

『・・・・・・・』

 

『そして「橋架結社」が国を持っている話はガチよ、コンドロニアード共和国という胡散臭い中米の小国を持っているわ。しかも橋架結社の活動拠点は一つではなくて、自分達の実力に関して素直に自己評価して世界中で活動しているから色々な国に影響を与えている事実も分かったわ』

 

「『橋架結社』は具体的にどういう活動で様々な国に影響を与えている?」

 

一方通行が説明を求めるとダイアン=フォーチュンは手に持っている黒い箱を回転させながら答えた。

 

『人助けと金の力という分かりやすい活動よ』

 

それだけ?と思った一方通行が疑問を出す前に、ダイアン=フォーチュンが『橋架結社』の影響力の強さの説明を始めたのであった。

 

『「橋架結社」は世界の経済を動かせるほどの膨大な資金源、何処からか湧いて生産しているのか分からない資源と個人個人が世界を相手取れる強力な力を活かして、無償で人知れずに救済活動・・・・をしていたらしいわ。そうやって世界の裏側に潜みながら、その絶大なカリスマ性によって表の世界の人々へ様々な友好的な影響を及ぼしてきた「橋架結社」という国連に属していて国際法を行使出来る国家が持つ領事館に下手なことをしたら。外交のイロハも分からん子供の縄張りというレッテルが貼られて、魔術サイドと科学サイドの戦争どころか、最悪の場合そちらの科学サイドが空中分解する羽目になるわよ』

 

「・・・・・オマエ達外野からすれば、願ったり叶ったりなンじゃァねェのか?」

 

『正直言ってあまり嬉しくないわ。「橋架結社」のおかげで魔術サイドが科学サイドに勝ったという結果が出来たら、わたし達イギリス清教、ローマ正教、ロシア成教という三大勢力が基本の魔術サイドのバランスが壊れて「橋架結社」をトップとした新しく作られた魔術サイドをみんなが拝む羽目になったら困るの。まぁ、「橋架結社」に所属する超絶者達を拝む人達が色々な派閥にいることを確認したからもう手遅れかもしれないけど』

 

だが一方通行はそういう分かりやすい話をばっさりと切り捨てて自分が問題にしているアリス=アナザーバイブルの話をした。

 

「アリス=アナザーバイブルについては十二月二十九以降にも断片的に観察している。その上で言うぞ。アレが科学サイドと魔術サイドの対立だの魔術サイドでの地位独占だのを気にする人物に見えるか?」

 

『アリス=アナザーバイブルという人物を直接見てないから、わたしはなんとも言えないわ』

 

画面の中のダイアン=フォーチュンは肩をすくめながら話を続ける。

 

『アリスは欲望に正直で忍耐とは無縁、っていうのが「必要悪の教会ネセサリウス」のホロスコープファイルだけどね。そちらが観察して得た情報と噛み合わせると、もらえるものは全部もらうけどそのために行列に並ぶ事はできない、って感じかしら。あの子にとっては飴玉も百万円も一緒の扱いになってしまうわ。自分の欲で動くかどうかよりも、計画性のある話をじっと待っているのは、確かにアリスらしくはない』

 

「・・・・・・」

 

『でも一方でアレは「橋架結社」という一つの塊よ。一応アリスをトップに掲げているといっても、根っこは個人じゃなくて組織なの。確かにアリスは規格外の暴君といえる存在よ。でもアリスだけを見ていては、思わぬところで学園都市が足をすくわれて、傷を作り広げることになってしまうわ。アリスのせいでかすみがちだけど、周りの控えている超絶者達だってその一人一人が世界に喧嘩を売れることを可能にするほどの天才魔術師というのは事実だからね。特に「橋架結社」のもう一人のトップとも言える埴安神袿姫という超絶者には気をつけた方がいいわ。アレの影響力は群を抜いて凄まじいわよ』

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

第三次世界大戦時の日本海上空にて

 

(軍の上層部や政治家達の馬鹿野郎!テメェらのせいでこんな化物戦闘機と戦って死ぬ羽目になったじゃあねえか!!この戦争を起こした奴は地獄に落ちろ!!)

 

学園都市製のHsF-00という超音速戦闘機に撃墜されたあるロシア空軍のパイロットは、パラシュートが機能しないでそのまま海に落ちて死ぬところをある二人組に助けられた。

 

「もう大丈夫。この戦争はすぐに終わるわ。それまでの辛抱よ」

 

(ああ・・・・・これが真に人を助ける神という存在なんだな。こんな俺を救ってくれたアンタは信仰してしまうほど最高だぜ)

 

撃墜時に負った怪我を直して、自分の生命を救ってくれた二人組の全体像は朧げに透けていて片方しかよく見えなかったが、それは罪深い人間達を救うべく天から降臨してきた神様のように見えた。

 

そして超絶者に救われた名も無き端役に等しい彼は彼らの信奉者になったのであった。

 

 

 

「私はどこにも尖れずに埋もれてゆく端役や補欠を片っ端から救う超絶者2ndサーガ。埴安神袿姫、まだまだ救済対象がいるから手伝って」

 

「分かったわ。2ndサーガ、第三次世界大戦で苦しんでいる端役や補欠に等しい人間達をなるべく目立たないようにガンガン救いましょ。勿論、第三次世界大戦が終わったら皆に復興支援の物資を作って配ることもやりましょう」

 

風景に溶けて一体化するというステルス機能を持った18歳程度の亜麻色のショートヘアの2ndサーガと呼ばれた超絶者の少女と一緒に埴安神袿姫は、第三次世界大戦の被害にあっている救済対象を救う為に日本海から消えた。

 

 

 


 

 

クロウリーズ・ハザードに襲われている、あるイギリス連邦加盟国にて迫りくるアレイスター=クロウリー軍団を迎撃側の攻撃に自分達の攻撃を混ぜて、人知れずに虐殺しているいくつかの人影がいた。それは『橋架結社』の超絶者達である。

 

 

何故、クロウリーズ・ハザードの掃討をしているのだろうか?これも『橋架結社』の救済活動の一種なのか?

 

「さっさとアレイスター軍団を殲滅して、血の供犠の手伝いをするわよ」

 

「私は自分が正しく好きだと感じるものを徹底して救う超絶者ヴィダートリ。埴安神袿姫の願いだったら喜んで手伝うわよ」

 

それの行為の正体はアレイスター=クロウリーが起こしたクロウリーズ・ハザードの目的の一つの血の供犠によるデフラグ、効率化・最適化の手伝いだった。

 

大悪魔コロンゾンによる世界の自然分解の危機を救うために埴安神袿姫がいくつかの超絶者達を率いて出撃したのである。

 

 

褐色八頭身のモデル体型をしている超絶者ヴィダートリの隣で、アレイスター軍団を一緒に攻撃している時に埴安神袿姫はある考え事をしていた。

 

今の私を構成している魂がいた元の世界でコロンゾンに対抗できる方法が「女性神格ベイバロンに己の血を捧げる事」だから、自身が神殿の首領の位階にいるベイバロンの化身たる『緋色の女』になることを目的として、『アレイスター=クロウリー全ての可能性』を生贄にするブラッドサインの術式は理に適っている。

もしかしたらこの世界のアレイスターも8=3の位階になれるかもね。

 

それはアレイスター=クロウリーについての考え事だった。

 

 

全ての男女は星であるねぇ・・・・。

あらゆる人々が真なる自己に目覚めて怪物を創り、神になるという解釈であってたかしら?だとしたら人間に期待しすぎよ、アレイスター。まだ真なる自己に目覚めることを拒否して管理されることを求めている人間は意外と多いわ。そうでなきゃこの世界の人間達の祈りで私という存在が造られるはずがないもの。

 

でも私、埴安神袿姫が人間達を無事に救済管理し、造形術で作り変えて偶像という存在に昇華させてあげるわ。だから安心してね。

 

 

 

人間に対してそう思い浮かべていた時の埴安神袿姫の表情はまるで慈悲深く微笑む女神のようで、人間上位存在が愛玩動物を見る表情にそっくりだった。

 

 

 




超絶者埴安神袿姫の影響で『橋架結社』の活動が本編よりも活発化して、影響された超絶者の皆様方が救済活動をしたことで世界に対しての影響力が大きくなっています。
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