ファイブオーバーシリーズ(魔術要素あり)を素体に再現した畜生界三組長がこれからの話に意外と絡むかもしれません。
そして魔術サイドだけでなく科学サイドも書くのが難しくありません・・・・?(特にトンデモ理論や兵器達)
学園都市に隣接する背の高いビルの一角にある一行がいた。
その一行の構成メンバーは推定寿命80歳以上ある人間以上の知能を持つ天才犬の木原脳幹、大悪魔コロンゾン、その肉体を乗っ取った『人間』アレイスター=クロウリー、永久遺体の状態から蘇った知の大女神と呼ばれる女魔術師のアンナ=キングスフォード、真実の口になっているアンナ=シュプレンゲル、今は姿を見せてないが側にいると思われる聖守護天使エイワス、一種の妖怪軍団と呼べる魑魅魍魎ぶりであった。
「◎没収。そうですわね、数ノ多いタバコよりライターノ方ヲ奪った方が健康的ですもの」
『わんわんわん!!』
「急ニ犬化して甘えても〆〼わ。煙管だから本数カウントしにくいですけれど、そのハイペースだと立派なナチェーンスモーカーですわね?煙草ハ体ニ✕、是自体ハ議論ノ余地ノ✕自明ノ理なのですから」
自分の好き嫌いを押しつける人へゴールデンレトリバーが飛びかかった。ニコチン臭い舌で顔全体をべろべろ舐め回すとキングスフォード女史は小さく悲鳴を上げて後ろへ尻餅をついた。
「あうあう、メガネ、己ノメガネハ何処でして・・・・?」
『そして意外な弱点が分かったな、おっとり女教師。こういうところは古典を生きる女なのか』
あの近代魔術の始祖の始祖が眼鏡をなくしただけでこの有り様だ。地を這って探り探り手を動かしているアンナ=キングスフォードに、木原脳幹は呆れながらアームの一つを動かしてメガネを渡してやる。
そんなやり取りを横目に見ながら、大悪魔コロンゾンの肉体を乗っ取った魔術師アレイスターが手に持っているアンナ=シュプレンゲル嬢に向けて学園都市に設置された『橋架結社』の領事館で起きたことに対して文句を言った。
「余計な災厄を持ち込みやがって」
「その様子だといつか起こそうと計画していたアリス=アナザーバイブルと埴安神袿姫の世界を二分する程の対立が実現しかけたのかしら?この勢いでわらわの短期目標の世界の裏側に根を張る有害組織の壊滅が叶いそうね」
その返事を聞きながら舌打ちをして向かう先は、学園都市だ。
橋架結社領事館。
よりにもよって、科学の総本山の内側に作られてしまった飛び地の橋頭堡。
何が盗まれても追跡はできないし、誰が入り込んでも止められない最悪の秘密基地。
(あの少年は、何でわざわざ合法的に作られた神隠し拠点に足を踏み入れてしまうのかね)
『人間』の目的は謎解きごっこではない。上条当麻を『橋架結社』の脅威から助けることだ。
いざ、『外壁』を飛び越えて学園都市の中へ。
そして、歌うような少女の言葉が学園都市の空で小さく鳴り響いた。
「全ての男女は星である」
かつてアレイスター=クロウリーが提唱した、ある理論だ。
「あらゆる人は怪物を創り、神になれる。というか、そうなってしまえば『神』という単語が意味する定義すら変わるけれど。2000年の周期を一つ区切って、すでに世界はそういう時代に突入している。それがそもそもあなたの提唱していた『ホルスの時代』でしょう?つまりそこが戦略の根幹。彼ら超絶者が集まって生み出し、独占的に制御しようとしているモノ」
フィルム缶の表面に貼りついたまま、くすくすとアンナ=シュプレンゲル嬢はこう喋った。
「・・・・ただし、埴安神袿姫だけは『それ』だけに飽き足らないようで、自分好みに別物レベルまで造り変える気満々だけれど」
(なんでボロニイサキュバスは造形術で体を全体的に造り変えて優れた体にすることをヤバいじゃろと反対意見を言うのかしら?中身を弄くりまわすという意味では『旧き善きマリア』やその辺の医者が患者相手にやっている行為と変わらないと思うけど)
自分がついさっき、放ったアッパーカットで殺しかけてしまった上条当麻を『旧き善きマリア』と一緒に治療した彼女はそう思いながら、埴安神袿姫専用の部屋である作業をしていた。
その作業の工程の一部は別の世界線にある学園都市で起こった死者の復活現象の『リターン』の絡繰の正体の科学的に複製された死者の模倣品を作り出す作業に似ていた。
初めにヒアルロン酸とその化合物で血液や皮膚の代わりを用意、次に骨格は第三次世界大戦を起こして世界を救済しようとした神の右席のフィアンマが出現させた天使の力が込められた黄金の腕を素材にする。
本来は人間には加工不可能な素材のために粗大ゴミになった黄金の腕だがリサイクル目的で拾った私の腕にかかれば右方のフィアンマが本来想定していたであろうな便利な万能素材に早変わり。
次々に肉体が崩れないように串を通して内部で化学的な信号を撒き散らして肉体という名のゴムが潰れないようにする必要があるが、それらは造形術で串の形にしたファイブオーバーで代用。
本来は血や細胞、骨や髪の毛を摂取することで個人の設計図を獲得する必要がある。しかし私が造ろうとしているのはこの世界にいない人物の為、偶像の理論やアレイスター=クロウリーが独自に開発した技術体系Magick系による生命の作り方や私の造形術で、先程造った肉体をこの世界にいない個人の設計図そっくりに整える。
人は日頃どんな表情で何を言っているかで使う顔の皮膚と筋肉が変わる。逆説的に性格や見えない心は外から可視化出来て刻むことが出来るということになる。前世の記憶と私の中にある埴安神袿姫の部分の記憶を利用して、造ろうとしている対象の性格や心の要素等を表情や筋肉の一つ一つの組み合わせで再現する。
このままでも対象の一人の饕餮尤魔の何でも吸収する程度の能力を魔術的要素だけで再現できるだろう。
だが、科学的要素でも能力を再現するために自分が少し前の時間帯で作って、今は対象の体を支える串になったFIVE_Over.Modelcase_”RAILGUN”.饕餮Verにかつての魔神オティヌスが首領だったグレムリンの拠点の『船の墓場』跡地から拾ってきた、生きているの死んでいるのか分からないバレーボールのような物体をサンプル=ショゴスとは別方向の捕食、融合特化の性質に造形術で無理矢理変えて組み合わせる。
私の造形術で完成された『心理掌握』の起動方式を持つFive_Over. Modelcase_"MENTAL_OUT"とレッドヒューリー03とブルーフィアー07等といった人間の脳内分泌物と同じ効果があり、幻覚効果を見せることが出来る、学園都市で開発された微粒子状の化学物質がついたカビを扱っていた『体験』を司る木原乱数の『木原』で吉弔八千慧の逆らう気力を失わせる程度の能力を再現する。
FIVE_Over.Modelcase_”MELT_DOWNER”では驪駒早鬼の比類なき脚力を持つ程度の能力を再現するのに足りないと思うから、一方通行の能力の完全再現に成功した恋査#29の人体配線のように、学園都市に漂っている一方通行本人のAIM拡散力場を早鬼の体に回収して噴出点から出てきた翼を分析する。
原石の能力を才能がない者達が分析して再現しようとした結果、別物の能力と呼べる存在になって生まれた魔術のように自分なりのアプローチでオシリスの時代の力ではない黒翼を独自に造形することで驪駒早鬼らしい黒翼が完成。
(参考にした恋査と違ってあくまでもそれっぽいなんちゃって黒翼だからオリジナルの一方通行が周りにいなくても使えるのが一番大きいメリットよね。中身に科学サイドの技術を使っているとはいえ、他の二人も外に出力される術技の結果は魔術サイドに所属する超絶者らしく魔術になっているけどね)
最後に磨弓ちゃんのようにシークレットチーフ先を私やアリス等に設定して、『橋架結社』に所属する超絶者達の皆達のように儀式魔術により己の肉体を更に調整し、逸話にある伝説の存在になりきり『特別高度な魂を降ろす儀式』を完成させるための記号となるための救済対象や行動方針等の設定をする。
その設定を作り終わったら、魔術と科学技術が融合した全く新しい形でMagickをベースとした近代の魔術を使う新世代超絶者達と呼べる存在の出来上がり!
「しかし、昔から世界中をH・T・トリスメギストスやアリス達と一緒に色々な場所を飛び回っていたけど遂にクリスチャン=ローゼンクロイツが実在していた痕跡を見つけられなかったわね。本当に儀式や私の造形術で復活させることが出来るかしら?」
作業が終わって、自身の部屋にあるベッドで横になって背を思いきり伸ばしていた埴安神袿姫は『橋架結社』の目的であるCRCの再誕が出来るかを不安に思っていた。
◇
「H・T・トリスメギストスと杖刀偶磨弓。『橋架結社』に今日から所属することになった新しい仲間の超絶者達を紹介するのですし!!他の皆にはもう紹介したからトリスメギスと磨弓が最後になりますよ!」
「「・・・・?」」
埴安神による神威の嵐による気絶から無事に復帰したH・T・トリスメギストスが杖刀偶磨弓と一緒に荒れた庭園を元通りの綺麗な庭園にしようと作業をしていた時、三つの人影を埴安神袿姫とアリスが連れてきた。
「驪駒早鬼と饕餮尤魔と吉弔八千慧よ。先輩超絶者として仲良くしてね。H・T・トリスメギストス」
アリス=アナザーバイブルと埴安神袿姫が連れてきた存在は人の姿をした人外を思わせる三人の少女であった。
「今日から『橋架結社』の超絶者になる驪駒早鬼だ。よろしく頼む。ちなみに超絶者として設定されている救済対象は力がない弱者で、好みの強者にすることで救済しようと私は思っている」
「同じく新人超絶者となる吉弔八千慧です。私が救済対象にしているのは社会の落ちこぼれや出来損ないで皆と一緒になって一体感を感じ取ることが出来ない存在です。ただ手段は物騒になりますけど」
「欲望関係で破滅しそうになる奴を救済対象にしている饕餮尤魔と言っておく」
自分の主人の埴安神袿姫に拾われて救ってもらった結果、今の姿になったとはいえ、科学技術で全く新しい人間を作るという禁忌に触れる出生をしているおかげなのか。
それともFIVE_Over.Modelcase_”RAILGUN”.饕餮Verという兵器と饕餮尤魔という超絶者を関連づけたのか。
杖刀偶磨弓は三人の超絶者達から製造過程に科学技術が使われている雰囲気を感じ取った。
「もしかして袿姫様・・・・。科学サイドの技術を入れた超絶者を新しく造ったというですか!?」
自身に詰め寄って質問してきた杖刀偶磨弓に超絶者埴安神袿姫はこう答えたのであった。
「まあ、そうね。ただ救済条件を一応設定しているけど、造った用途の一つに『橋架結社』の為に気軽に動ける超絶者という設計コンセプトがあるからある意味、ムト=テーベや磨弓ちゃんの同類ね。だからアンナ=シュプレンゲル処罰の件は一緒に行動することになるわ」
「分かりました。アンナ=シュプレンゲルのことなら磨弓にお任せください、必ずしやムト=テーベ殿達と処罰してみせます。そして話は変わりますが、超絶者を造る手法はとっくの昔に確立されているのに、袿姫様は何故新しい手法を開発してまで超絶者を造ったのですか?」
「確かに今の造形術こと偶像を作り出す程度の能力が絶好調な私がやろうとすれば0から同じ性能の超絶者達を量産できるかもしれない。でも学園都市という極上の環境と素材が手に入れたから、それが持つ素材の味を活かした独自性がある、今までの超絶者と違う超絶者を作りたくなった。理由はただ単にそれだけよ」
杖刀偶磨弓の質問に答える埴安神袿姫の話を横から聞いたH・T・トリスメギストスは悩みのタネが増えたことで頭が痛くなった。
「H・T・トリスメギストス。貴方は一般論を大切にする超絶者と聞いています。救済条件の都合上、私と仲良くなれそうですね」
「戦闘特化の超絶者と聞いたぞ、H・T・トリスメギストス。私の性能と強さを確かめる為に手合わせを頼む!」
悩みのタネが増えたことで頭を悩ましているそんな苦労人H・T・トリスメギストスの考えを知らずにか、仕込み杖を持っている手を竜を思わせる尻尾で絡め取って話しかける吉弔八千慧とトリスメギストスに黒翼を大きく広げながら戦意を向けている驪駒早鬼であった。
「モテモテじゃねえか、よっ『橋架結社』の黒一点」
そして、饕餮尤魔のからかいの言葉をきっかけにただでさえ陰鬱な印象を纏っている青年執事は、より陰鬱になっていった。
埴安神袿姫の偶像を作り出す程度の能力で東方鬼形獣メンバーを一人で体現できる説
そして饕餮!と八千慧だよーの能力を造形術と魔術要素ありとはいえ学園都市製の技術と能力で再現しようとしたらファイブオーバー、モデルケース・レールガン(饕餮尤魔(垣根帝督))とファイブオーバー、モデルケース・メンタルアウト(吉弔八千慧(木原乱数))という両方のオリジナルとは全然違う謎の存在になりました。
ファイブオーバー、モデルケース・メルトダウナーと恋査を組み合わせて再現した驪駒早鬼も他の二人と同じように両方のオリジナルとはかけ離れた存在になっていると思います。