とある偶像の造形神   作:一般通過龍

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とあるだけではなく東方関連の知識も原作等をやってちゃんと仕入れています!
それでも粗が出ると思いますけど・・・


女悪魔とツンツン頭の少年と埴安神

ツンツン頭の不幸体質の少年、上条当麻は救出しに来たと言う超絶者のなんともきわどい格好をしている文字通りなサキュバスな姿をしているボロニイサキュバスから『橋架結社』と超絶者の説明を聞いていた。

 

「『橋架結社』の超絶者がそなたのせいで2つの勢力に分かれて揺れているのは分かったよな?」

 

「・・・・救出派と、殺害派に分かれているという認識でいいよな?」

 

「そ、手っ取り早く変化の原因であるアリスの『せんせい』であるそなたを殺して正常化を促そうとするのが殺害派で。殺害したことでアリスにどんな変化が起こるか分からないからそんなハイリスクを取らないのがわらわや『旧き善きマリア』の救出派ぜよ」

 

 

面倒見がいいボロニイサキュバスと名乗る女悪魔から上条当麻は『橋架結社』や超絶者のこと、それが自分とどう関わる羽目になった経緯等を説明して貰った。

 

 

「わらわは『橋架結社』全体の行方を左右するアリスのためにそなたを利用して生存させる。アラディアは揺れている今の『橋架結社』全体を安定させるためにそなたを殺す。まあ方向性が反対なだけで救出派も反対派も同じようなもんじゃ。レギュレーションは理解できたのかの?」

 

「・・・・・。いや」

 

話を聞いた上条は天井を見上げながら考えてそっと付け足した。

 

「俺もアリスのために動くよ。アンタ達『橋架結社』何を考えて動こうが関係ない」

 

その返事を聞いたボロニイサキュバスは呆れたようなため息を吐いて、何故アリスが上条当麻を『せんせい』と呼んでいるのか理解した。

 

(上条当麻という坊やはアリスと相性がとんでもなく悪いのがよく分かるばい。この坊やは人並みに欲があっても童話の世界に逃げ込まずにしっかりと現実を見据えて目の前の問題に対処しようとしている。だからこそ、あの子が尊敬して自分にないものをこの坊やの中に見ようとしているかもしれんばい)

 

そんなことをボロニイサキュバスは考えた。

 

そしてアリスの怖さと一緒にある超絶者のことをボロニイサキュバスは上条当麻に話しかけた。

 

 

「わらわはアリスが怖いけど埴安神袿姫も同じく怖いと思っている」

 

ボロニイサキュバスが素直に剥き出しの自分の肩を抱いて、迷子のように小さくなりながらアリスの怖さを語っていた際にぽつりと言った埴安神袿姫という言葉が上条は気になって聞いてみた。

 

「なあ?埴安神袿姫という人はどういう存在なんだ?」

 

上条にそう聞かれたボロニイサキュバスは埴安神袿姫という超絶者がどういう存在なのか語った。

 

「そうだなぁ・・・わらわやアラディア等の超絶者と違って埴安神袿姫という超絶者は基本、話し合いをせずに好き勝手に動き回って保護対象を救済する。本人曰く『議論している暇があるなら救済対象を救済しなきゃ』という感じで動く。勿論、わらわ達が所属している『橋架結社』は誰かの夢を叶えようとして集まって出来て話し合いで方向性を慎重に決めて作業をする民主的な組織だから、独断専行するのは困るんばい。でもアリスのお気に入りらしいのもあるがそなたみたいにアリスを恐れず普通に話せる。だからそれを咎めることが怖くて出来ん」

 

故に、超絶者は埴安神袿姫が怖い。今はアリスと上手く噛み合って動いているが、いつか、計算の外にあるアリスの無邪気さと議論を無視して大胆に作業を進める埴安神袿姫の行動が噛み合わなくなって、二人がぶつかって何かの冗談みたいに世界が簡単に粉々になって壊れるかもしれないからだ。

 

たとえ本人達がその気になくてもそういう可能性があるから怖いのだ。

 

 

「そしてあれはアリスとは別の特異性と大きな強さを持っている。それに壊すよりも造る守る方が得意な特殊な超絶者だからよりたちが悪い。それの行動で他の超絶者に不利益が出て、文句や不満を出しても理想のモノを造って黙らせてくるし、下手すると周りが私のルールに合わせろと造り変えてくる。なんともある意味、誰よりも神様らしい超絶者じゃ」

 

そう語ったボロニイサキュバスの目と言葉には、慎重に議論して動いている自分達とは別に積極的に動いて保護対象を救済せんと動いている埴安神袿姫に対する憧れと羨望等の複雑な感情が入っていた。

 

 

そう埴安神袿姫という存在をボロニイサキュバスが上条当麻に説明し合わった瞬間、建物のガラスのウィンドウを破って一人の少女が目の前に現れた。

 

「上条当麻と超絶者仲間のボロニイサキュバス殿ですね。杖刀偶磨弓です。袿姫様の元にきてもらいましょう━━━」

 

ガラスのウィンドウを破って派手に登場したその少女は自分の主人の埴安神袿姫に関する悪い話をしていたのか問い詰めるような厳しい目をボロニイサキュバス達に向けていた。

 

「杖刀偶磨弓!?ヤバいぞ!坊や!部下がいるということは主人の埴安神袿姫も近くにいるば・・・」

 

磨弓が来て警戒心が上がったボロニイサキュバスの言葉を遮るように屋上に繋がる階段からコツコツと音が鳴って一人の人影が降りて来た。

 

「人払いはしてあるわ。何を話していたか聞かせてちょうだい?」

 

 

上条とボロニイサキュバスがアラディアに追われて空中戦をしながら空を飛んで屋上からミヤシタアークという商業施設に入ってきたように袿姫達も空を飛んで建物内に入ってきたのだ。

 

コツコツと音を鳴らしていた人影が階段から降りて、完全に姿を現した。

 

その髪は鮮やかな青いロングヘアーで、瞳は赤紫色をしていた。服装は緑色の頭巾を被っていて、縄文土器のような模様のついた黄色いワンピースの上に頭巾と同じ色のエプロンを着用していて、そのエプロンに3つあるポケットには測定具や様々な彫刻道具が入っていた。

そして首には3つの勾玉を繋いだ首飾りがあり、両腕と両足には水色の紐を結んでいて、鼻緒のないサンダルを履いていた。

 

埴安神袿姫と呼ばれた人物は古墳時代の巫女や女性埴輪を思わせる美しい女性だった。

 

 

だがアラディアやボロニイサキュバスの超絶者達と違って上条は埴安神袿姫と思われる人物に違和感を覚えた。

 

ボロニイサキュバスやアラディアと同じく力がケタ外れなのは見て分かるがまだ直接、姿を現してない『旧き善きマリア』を除いて二人の超絶者しか知らない上条当麻が、少ない例のそれらと目の前の超絶者を比較するのはおかしいと思うが、はっきりと比較できるおかしい点を理解してしまったのだ。

 

それは、他の超絶者達と違って、上条当麻の目の前にいる人物は別方面に魔術を使う魔術師・・・・・・・・という感じがしなかったという点だった。他の超絶者達も魔法名を刻んでいる魔術師という感じがしない違和感を持ってしまっているのに関わらずに上条当麻は埴安神にそういうイメージを持ってしまったのだ。

 

そして埴安神袿姫に対する違和感はもう一つあった。

 

残りの一つは、他の超絶者達のように自分の空気を抑えずに周りの空気という圧力を押し返して、自分という空気の俺ルールに塗り潰すということをやる『普通の世界』に迎合する気が全くない超絶者なのは同じだが、この埴安神袿姫という超絶者が他の超絶者と違うところは自分を着飾っている雰囲気がありすぎるのに、この目の前にいる存在は本物の埴安神という名の女神様であると本能と感性が訴えてくることだった。

 

これは言語化しづらいがそう、アイドルが各々のファンに求められた色々な偶像を本物にしようと演じて矛盾を出しながらそれでも自然に完全な役作りをして元々ある自分のキャラ性に継ぎ足したと言う感じなのだろうか?

 

上条当麻にはその違和感の正体があまり分からなくて、それの答えを出力することが上手く出来なかった。

 

 

「のう・・・・埴安神袿姫よ、おぬしは殺害派や救出派どっちじゃ?」

 

「そうね・・・・強いて言えば私は救出殺害派よ」




自分が書いているこの物語はどういう終わりにするかを考えてない見切り発車のSSだから今までのように完結出来る気がしないです。もしエタってしまったらごめんなさい
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