とある偶像の造形神   作:一般通過龍

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埴安神の元ネタ含めた知識とそれ以外のオカルト知識とそれを禁書世界に自分なりに融合させたこすり合わせがこのSSを支える
それでも上手く書けているか不安だ・・・
どう足掻いても矛盾が出そうなので独自解釈や独自設定というタグを付けています。


鬼ごっこ開始

「・・・・はい?」

 

聞き間違いか?上条当麻は自分の耳に入った言葉が信じられなかった。

 

埴安神袿姫と呼ばれる人物が言った言葉が自分は救出派という名の殺害派です。という矛盾した言葉に聞こえたのは何かの間違いなのだろうか?

 

自分の耳がおかしくなったのかと上条当麻が自分の耳を疑っている間に、ボロニイサキュバスが埴安神袿姫に再び語りかけた。

 

「埴安神袿姫・・・・そなたはそれを本気で言っているつもりかの?わらわが思うにそれは矛盾していると思うばい?」

 

いつでも救出対象の上条当麻を抱えて逃亡に移れるように、ボロニイサキュバスは体勢を整えながら埴安神袿姫に語りかけていた。

 

「・・・・?全然、矛盾してないわ。私ならそんな矛盾を作り変えて解決できるわ・・・・・・・・・・・。それに、上条当麻殺害派や救出派を一つにして纏める方法なんてこれしかないと思うけど・・・」

 

「袿姫様の言うとおりです。皆様は同じ『橋架結社』に所属する超絶者達ですからこの手段を取って仲良くするべきと磨弓は思います」

 

埴安神袿姫という人物は自分が語っていることは全て正しいと確信を持って、何かおかしなところある?と思って返事をしてきた。従者の杖刀偶磨弓も同じ考えのようだ。

 

上条当麻は、そばにいる超絶者のボロニイサキュバスと違って埴安神袿姫達は超越的な視点を持って、上から接してくる超絶した者。超絶者だけではなく超越者とも呼べるとだろうという感想を抱いた。

 

「取り付く島もないのかの・・・・せめてどういう考えで救出派という殺害派なスタンスを取ったかはっきりさせてほしかったぞ」

 

ボロニイサキュバスが溢した言葉に返答するように埴安神袿姫が喋った。

 

「ボロニイサキュバス、私ははっきりと考えてスタンスを決めているわ。それより呑気に私と話している暇あるの?今こうしている間にもアラディアちゃんが得意とする実践魔女ウイッカの術式、『三倍率の装填リロードスリータイムス』が上条当麻を襲う準備をしているわよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三倍率の装弾という魔術の下準備の為に、善行をして人々を助けていた感謝として返って来た三倍の利子という名前の三の累乗というバフを重ねて自分を強化していたアラディアは途中から渋谷の空気が変わりつつあることを察知し始めた。

 

 

「魔女のお姉ちゃん、ありがとう!」

 

その時のアラディアは、人探しならぬ猫探しを簡単な魔女の占いで、小さな少女のペットだが離れ離れになった猫を探し当てて、飼い主の少女の感謝の礼を貰っていた。ついでに少女のペットの猫もニャーと鳴き声をあげてアラディアと感謝している模様だった。猫語で言えば飼い主に合わせてくれてありがとうと言っているのに違いない。

 

 

「この空気は・・・・埴安神袿姫が来た証拠ね。彼女が救出派か殺害派か分からないけど、変わりつつあるこの街の空気は相乗りさせて利用させてもらうわ」

 

 

何故、アラディアが埴安神袿姫が渋谷に来たことが分かった理由は、埴安神袿姫と同じ超絶者でもあるかもしれないが、渋谷という街が埴安神袿姫特有の影響力に呑まれて特有の空気に染まれつつあることに気付いたからだ。

 

 

『超絶者』という魔術師達の特徴にはイレギュラーやレギュラー、大や小関係なくそこに在るだけで人間社会を歪めて一つの流れに乗せる影響力とカリスマを持つのだ。

中でもアリスの影響力が群を抜いているが埴安神袿姫も負けていない。

埴安神袿姫のカリスマ性に影響を受けて理想の自分の偶像というキャラ性に忠実に動いて年末を過ごそうとする人が増えたのだ。

それにアラディアも細工し、相乗りして流れに己の影響力も乗せて味方にしようとしたから更に勢いを増そうとしている。

 

 

原作と呼ばれる原典の本来の時間軸で後にコタツシンドロームと呼ばれて学園都市でアリスによって起こされる現象があえて小規模に抑えられているとはいえ早くも渋谷で起きようとした。

今は本人達が周りに影響を与えなさ過ぎないように自重しているだけでその気になれば更に大規模になるだろう。

 

 

しかしこれは超絶者という神が持つ能力の弊害なのか?それとも魔神みたいに魔術師の行き着く先はそこに在るだけで周りに影響を与える存在になるのか。それか位相の衝突で起きる運命と言う名前の火花の影響か?答えは分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

べだんっ!!

 

大型商業施設ミヤシタアークにその音が鳴り響いたと思うと、上条当麻達がいる近くのお洒落時空にあるウィンドウに、リアルな人面が押し付けられた。それは苦悶の表情を作る、臓腑染みた粘つく黄土色の液体だった。

そして、それは見たモノに不快感やおぞましさを与える変色をしたと思うと、インクが垂れるように首、胴体、手足の先まで、人間の姿を形作って動き出そうとした。

 

「来たぞ!今すぐこの場所を離れるぞえ、坊や!」

 

「え、ちょっ、なにが・・・・」

 

「アラディアの『検索』が始まっているんばい!アレに捕まったら魔女達の女神に『確定』されて襲いかかってくるんのでな!そして下手したら埴安神袿姫と杖刀偶磨弓、アラディア、この三人を相手する羽目になるから一旦逃げるんばい!」

 

べだんべだんベダべだん!と増えた黄色いシルエットが動いて周りを埋め尽くす前にボロニイサキュバスが上条当麻の体を胸元に抱き寄せて、背中のコウモリの翼をはためかせて大きく空気を溜め込み、ドッと加速して、施設の中を瞬く間に埋め尽くすシルエットに当たらないように空中を翔けて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「袿姫様、あの2人を追いかけますか?」

 

己の主人を守るように埴安神袿姫を中心とした空間内にいるアラディアの『検索』のシルエットを全て斬り伏せて空いたスペースを確保した磨弓が袿姫に問いかけた。

 

「ええ、追いかけるわ。でも磨弓ちゃんは、この渋谷のどこかにいるアンナ=シュプレンゲルを探してこの私の元に連れてきてちょうだい。『橋架結社』が上条当麻殺害派と救出派の二分にして、揺れる羽目になった元凶に神罰を与えないとね」

 

「はい、この杖刀偶磨弓。必ず、あの迷惑千万な輩を懲らしめて袿姫様の元に連れてきます」

 

そういう話をしたと思うと、二人共に空を飛んで、埴安神袿姫は上条当麻を抱えて逃走したボロニイサキュバスの元に向かい、アンナ=シュプレンゲルを探しに杖刀偶磨弓は今いる施設の外に向かった。

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