ディケイドになったので、世界を巡ります   作:SoDate

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長らくお待たせして申し訳ありません


Re:2015 ゴーストの世界〘3〙

セイバー!

 

 士の身体を使ったタケルがゴーストへ変身するとドライバーからガンガンセイバーを召喚し、構えると対峙していたアナザーゴーストは幽霊のように宙を舞いゴーストへ襲い掛かる。繰り出されたその一撃を防いだゴーストはガンガンセイバーを使いそれを防ぎ、反撃に転じる

 

「はぁっ!」

『!?!?』

 

 ガンガンセイバーの刀身が接触する瞬間、アナザーゴーストは再び煙のように消えようとするが刀身が触れた瞬間、煙化が解除され火花を散しながら吹き飛ばされる。ゴーストは攻撃の手を緩めることなくアナザーゴーストへ攻撃を続け、追い詰めていく

 

「よし、効いてる」

『なら、このまま一気に倒しきるぞ』

「はい!」

 

ダイカイガン

 

 ふらつきながら立ち上がるアナザーゴーストを真っすぐ見ながら、ゴーストはドライバーのレバーを一度引くと背後に目のような紋章が出現し、身体が宙に浮きあがる

 

オレ! オメガドライブ

 

 右足にエネルギーに集中する、そうしてエネルギーが完全に右足にある同時に引いたレバーを押し込むと、集中したエネルギーが活性化。同時にゴーストの身体が宙に浮き、アナザーゴーストへ向けて蹴りを放った

 

『──────』

 

 攻撃が当たる直前、ゴーストの身体に衝撃が走り吹き飛ばされる

 

『ッ!?』

「────一体、何が」

 

 変身と同時に憑依が解除された士は戻った自分の身体を使って周囲を見回すが、周囲には何もなく、気が付けばアナザーゴーストも姿を消していた

 

『士さん、大丈夫ですか!?』

「あぁ……それよりも、一体何が起こった」

『わかりません、急に身体が吹き飛ばされて気が付いたら……』

「……だよな」

 

 何が起こったのかわからないまま、周囲を見回した

 

「特に何もないな」

『……あれも、あの怪物の能力なんでしょうか?』

「わからん……と言うよりも、知ってることの方が少なすぎる」

『これから、どうしましょう』

「とりあえず、怪物と遭遇した以上ユウスケたちに連絡だけしておくか」

『そうですね』

 

 そう言った士はスマートフォンを取り出して、ユウスケの番号をコールした

 

 

 

 

 

 士たちがアナザーゴーストと遭遇したのと同じ頃。病院へとやってきたユウスケとイオナはひとまずタケルの病室を聞くために受付までやってきた

 

「あの、すみません」

「はい。本日はどのようなご用件でしょうか」

「えっと、幽堂タケルくんのお見舞いに来たんですけど」

「幽堂タケルさんですね、少々お待ちください」

 

 ユウスケが受付の看護師に病室の場所を尋ねると、看護師は近くに置いてあったパソコンを使っていくつかの確認作業をした後、改めて二人の方へ向き直る

 

「幽堂タケルさんの病室は501号室ですね」

「ありがとうございます」

「……あの、最近多いんですか? タケルくんみたいな症状の人」

 

 ユウスケの横に居たイオナがそう聞くが、看護師は少々困ったような表情を浮かべてから答える

 

「申し訳ありません、あまり詳しい事は私も……」

「わかりました、ありがとうございます」

 

 明確な回答を得ることのできなかったもののイオナは看護師に頭を下げると、ユウスケと一緒にその場を後にしてエレベーターへと向かう

 

「あの感じだと、詳しい事を教えてもらうのは無理っぽそうだな」

「そうだね……とりあえずタケルくんの病室に行ってみよう。鏡月丸の設備を使えば何か分かるかも知れないし」

「それって、タケルくんの体を船まで運ぶって事か?」

「ううん、持ってきた端末を使ってデータを取るだけ。それ以降はまた船に戻って調査かな」

「なるほど……」

 

 あまりピンと来ていない様子のユウスケを見て、イオナは苦笑を浮かべるのとそれと同じタイミングでポーンと言う音と共にエレベーターの扉が開く

 

「エレベーター来たみたいだね、行こ」

「おう」

 

 二人でエレベーターに乗り込むと5階のボタンを押し目的の階層まで向かい、501号室の前までやってきた

 

「ここ、だよな?」

「うん、ネームプレートにも幽堂タケルって書いてあるし。間違いないと思うよ」

 

 病室の確認を終えた二人が扉を開けて中に入ると、窓際のベッドに寝かされている一人の青年の姿が見えた。二人が青年の近くまで向かうとそこには眠っているようにしか見えないタケルの姿があった

 

「……こうしてみると、マジで眠ってるようにしか見えないな」

「うん。とりあえずデータ取っちゃうね」

「わかった、そんじゃ俺は……っと、士からだ。ちょっと出てくる」

「了解」

 

 イオナに一声かけたユウスケは病室から出ると電子端末の使用できるスペースまで移動してから通話ボタンを押す

 

「もしもし、士か?」

『あぁ、ユウスケ。今大丈夫か』

「問題なし、今はイオナちゃんがタケルくんの身体のデータを取ってる最中で、俺はやることも特になかったし」

『……病院でデータ取りって、大丈夫なのか?』

「未来の機械だし……多分?」

『そこは言い切って欲しかったが……その感じだとそっちは明確な情報はなさそうだな』

「まぁ、それでそっちは?」

『あぁ、こっちは────』

 

 電話越しでユウスケは士から何があったのかを聞く、二人がゴーストに酷似した怪人──アナザーゴーストに襲われたこと、タケルに自分の身体を貸してゴーストに変身したこと。後一歩の所で謎の横槍が入りとどめを刺しきれなかったこと

 

「……あまりにも情報過多すぎて理解が追いつかないんだが」

『まぁ、要約すると色々あったって事だ』

「要約しすぎだろ、それで? お前らはどうするんだ?」

『そうだな、ひとまずはそっちと合流する』

「わかった、とりあえず俺たちもイオナちゃんのデータ取りが終わったら────」

 

 言葉の途中でユウスケが病室の方へ視線を向けると、丁度病室から出てくるイオナの姿が目に入る

 

「──丁度終わったっぽい」

「お待たせ、士君とはまだ電話中?」

「あぁ、士たちの方も一区切りついたみたいだから何処かで落ち合おうって」

「成る程ね、それなら船が一番都合いいかも」

「だってさ」

『わかった、それなら俺たちも船に向かう』

「おう、それじゃまた後でな」

『あぁ、また』

 

 士との電話を終えたユウスケは通話終了のボタンを押すと改めてイオナの方へ視線を向ける

 

「それで、タケルくんの体……と言うか同じ状態の人達について何か分かりそう?」

「詳しい事はまだなんとも言えない感じかな……私たちも船に戻ろう」

「そうだな」

 

 ひとまず病院でやるべきことを終えた二人は病院を出て船へ向けて歩き始めた

 

 

 

 

 

 ユウスケたちとの連絡を取り終えた士は船へ向かうための道を歩き始める

 

「そう言えば。タケルはさっきの話、聞いてたか?」

『はい。所々飛んじゃってたかもですけど』

「そうか、それなら改めて伝えとくと一旦船に戻って、手に入れた情報の整理のし直して、その後はイオナがお前の体を調べて取ったデータの整理だそうだ」

『俺の体から取ったデータ?』

「あぁ、病院でイオナがお前の体のデータを取ってそれを船で詳しく整理し直すらしい」

『成る程……』

 

 一応説明されたもののあまりピンと来ていない様子のタケルを見た士だったが、本人もあまり理解できていない

 

「もしかしたら待たせるかもしれないし、少し急ぐか」

『そうですね』

 

 先程よりも少々急ぎ足になった士とタケルだったが、船まであと少しと言った所で士は歩みを止める

 

『どうかしたんですか?』

「……悪いタケル、先戻っててくれ」

『えっ?』

「誰かに付けられてる」

『それ、ホントですか?』

「あぁ、なんかわからないけど……嫌な気配がする」

 

 そう言った士がタケルにまっすぐ視線を向けると、タケルは少し考えた後に船の方へ向けて走り出す。それを見届けた士は改めて気配のする方へ視線を向け、言葉を投げる

 

「誰だか知らないが隠れてるんだろ、出て来いよ」

「やれやれ……この世界を訪れたのはあくまでも実験の一環、貴方達の前に姿を現す予定はなかったのですが。これは少々想定外ですね」

 

 その言葉と共に影から現れたのは、黒で統一した衣装を身に纏う科学者のような風貌の男

 

「お前、何者だ?」

「あぁ、自己紹介がまだでしたね。初めまして仮面ライダーディケイド。私はシンゲツ、以後お見知りおきを」

「出来れば見知っておきたくないが……それより、お前さっき実験とか言ってたな。どういう意味だ」

「言葉通りですよ、私はこの世界を使って少々実験をしていましてね。アナタの戦ったゴースト擬きもその一環です」

「成る程、つまりお前がこの世界で起こってる異変の元凶って訳だ」

 

 士がそう言ってディケイドライバーを取り出すと、男は軽く息を吐き頭を掻く

 

「血気盛んですね……ですが、これも良い機会だと割り切りましょう」

「ベルト? まさか、お前もライダーなのか」

「まさか、これはただの模造品。我々が目的を果たすための……ただの道具です」

 

 士の問いかけを否定したシンゲツは、取り出したベルト──ゲネシスドライバーを装着すると懐からロックシードを取り出す

 

 〚ドラゴンフルーツエナジー!

 〚ロックオン!

 

 ロックシードをドライバーへ装填した瞬間、シンゲツの頭上にクラックが開き中からメカメカしいドラゴンフルーツが出現する

 

「変身」

 

 〚ソーダァ!! ドラゴンエナジーアームズ!

 

 頭上に出現したドラゴンフルーツがシンゲツへ被さると同時に身体にライドウェアが生成、同時にドラゴンフルーツが展開しアーマーへと変形────デューク ドラゴンエナジーアームズへの変身が完了。それと同時に出現したソニックアローの弓を引き、士へ向けてエネルギーの矢を射出する

 続け様に放たれるエネルギーの矢を回避しながら士はディケイドライバーを装着し、カードを装填する

 

KAMEN RIDE

 

「変身!」

 

DECADE

 

 士の周囲に出現した灰色の虚像が放たれるエネルギーの矢を防ぎながら身体に重なり、ディケイドの素体を形成。複数の板がディケイドライバーから出現、マスクへと装填され素体が鮮やかに色付く

 ディケイドへの変身が完了すると同時にライドブッカーをソードモードへと変形させ、デュークの矢を弾きながら接近し、斬撃を放つ

 

「はぁッ!」

「おっと、危ない」

 

 斬撃を避けたデュークもまたソニックアローに取り付けられた刃──アークリムでディケイドへと斬撃を放つ

 

「ふっ!」

「ッ!」

 

 ライドブッカーとアークリム、互いの刃で鍔迫り合いを続けながらディケイドはデュークへと言葉を投げる

 

「お前らの目的はなんだ、この世界で一体何をしようとしてる」

「先ほども言ったでしょう、ただの実験だと」

「だから、その実験が何だって聞いてるんだよ」

「それを素直に、伝えるとお思いですか?」

「なら、ぶっ倒して無理矢理にでも教えて貰う!」

 

 その言葉の直後、デュークから距離を取ったディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取り出す

 

「力借りるぞ、エイト、神様」

 

KAMEN RIDE

GEATS

 

 ディケイドライバーにギーツのカードを装填するとディケイドの姿が黒い素体へと変わり、上半身にマグナムの下半身にブーストのアーマーが装着され、素体に狐を模した仮面が覆いかぶさる

 

 〘 GET READY FOR BOOSTMAGNUM

 〘 READY FIGHT

 

 ディケイドライバーから発せられた電子音が第二ラウンドの開幕を宣言すると同時に、ディケイドギーツは地面を強く踏みしめるとマフラーから炎を吹かして加速、デュークへと一気に接敵する

 

「ぐぁッ!」

 

 想定外の速度に驚いたデュークは咄嗟に防御姿勢に入ろうとするがそれよりも早くディケイドの後ろ回し蹴りが直撃、その場から吹き飛ばされる。蹴りを放ちその場に着地したディケイドギーツはその場に真新しいブレーキ跡を残しながら停止する

 

「凄い力だな……気を抜いたら振り回されそうだ」

 

 今まで体感したことのない出力に驚いている隙をついて吹き飛ばされたデュークはソニックアローの弓を引きエネルギーの矢を放つがディケイドギーツはもう一度、マフラーを吹かしてその場から即座に移動し、再びデュークへと接敵する

 

「そう何度も同じ手は通用しませんよ!」

 

 目の前へ移動してきたディケイドギーツへ向けてデュークはソニックアローの刀身を振るう

 

「ッ!」

 

ATTACK RIDE

REVOLVE ON

 

 刀身が振るわれる直前、ディケイドギーツは即座にライドブッカーから一枚のカードを取り出すとディケイドライバーを使って能力を起動すると、アークリムが直撃する寸前ディケイドギーツの身体がくるりと一回転してその一撃を回避しながら上半身と下半身のアーマーが切り替わる

 

「はぁッ!」

「ぐぅッ!」

 

 リボルブオン直後、デュークへ向けて拳を放つ。その一撃を直に受けたデュークはよろけながら二、三歩後退する

 

「他のライダーへと変身し、その力を行使する……成る程、厄介な能力ですね」

「なら、大人しく降参して知ってる事を全部教えろ」

「そう言われると、白状する気はおきません──ねッ!」

 

 〚ソーダァ!! ドラゴンフルーツエナジースカッシュ!

 

「ッ! ぐぁッ!!」

 

 一瞬の隙をつく形でデュークがゲネシスドライバーを操作するとソニックアローにエネルギーが収束し、ディケイドへ向けて斬撃を放つ。一瞬の隙をつかれる形で直に斬撃を受けたディケイドは吹き飛ばされギーツへのカメンライドが解除される

 

「さて、私はここで失礼させてもらいますよ」

「待てッ!」

「待ちません、それと──お客さんですよ」

 

 デュークがその言葉を発してすぐ、ディケイドの背後を奇襲する形でアナザーゴーストが出現する。咄嗟の気配になんとか対応し、アナザーゴーストとの応戦を始めたディケイドへと視線を向けながらデュークはゆっくりと立ち上がり灰色のオーロラを出現させる

 

「さてと、それでは私はこの辺りで失礼しますよ」

「待て!」

「それでは失礼」

 

 そう言い残すとデュークはオーロラをくぐり姿を消す

 

「逃げられた……けど、今はコイツが優先か」

『────』

 

 自身と対峙し、じりじりと間合いをはかるアナザーゴーストに対してディケイドはライドブッカーをソードモードへと展開し、構えアナザーゴーストへと向かう

 

「はぁ!」

『ッ』

 

 振るわれたライドブッカーの刀身をアナザーゴーストは避け、ディケイドへと向けて蹴りを放つ。ライドブッカーを振るった直後で動きが遅れ一撃を受けるがすかさずライドブッカーを斬り返し、刀身とアナザーゴーストの間に火花が散る。互いにダメージを負い一歩後退する

 

『────』

「こいつ、さっき戦った時よりも少し動きが良くなってる?」

 

 対峙するアナザーゴーストの動きに多少の違和感を感じたが、それ以上に目の前の敵を撃破することを優先したディケイドはライドブッカーからファイナルアタックライドのカード取り出し、ディケイドライバーを回転させカードを装填しようとしたが

 

「士、待て!」

「ユウスケ!?」

 

 ビートチェイサーに乗りディケイドの元へとやってきたユウスケが声で動きを止める。そのわずかな時間でアナザーゴーストはゆっくりとその場から動き出しその場から姿を消した

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