続・ポケモン廃人、知らん地方に転移した。【完結】 作:タク@DMP
「──ドサイドンッ!! ”ウッドハンマー”!!」
「ッ……避けろ、クワガノン!」
巨大な腕を振り回しながら迫りくるドサイドン。
その巨体は泥に塗り固められており、辺りには泥の飛沫が撒き散らされる。
回避を指示するメグルだったが、クワガノンの身体は思っていた以上に鈍重で、まともに腕の攻撃を受けてしまうのだった。
【ドサイドン<マーニャのすがた> ドリルポケモン タイプ:草/水】
それもそのはず、このドサイドンと言うポケモン、ゲームの種族値上の素早さは40。対するクワガノンは43。
タネボーの背比べレベルで両者は遅いのである。
たったの3程度では簡単に練度次第で覆されてしまう差の為、クワガノンがあっさり攻撃を受けてしまうのも無理はなかった。
(確か……ミアが言うには、クワガノンは移動時と攻撃時に電力のスイッチを使い分けてて、高速移動してる時は攻撃出来ねえし、逆に戦闘時は素早さが遅くなっちまうんだったか!!)
速度と攻撃力、それらを両立するには大量の電力が必要だ。
今此処で戦うには、クワガノンの鈍足さと向き合いながら戦わなければならない。
(ゼラさんが使ってたみたいな狙撃は出来るわけもねぇし……!! コチョウとの戦いの時は破れかぶれだったけど、その所為で有効打が与えられなかった!!)
「……クワガノン、”むしのさざめき”!!」
「ブブブブブッ!!」
「おっせぇよ!! ”アクアブレイク”で叩きのめしなァ!!」
クワガノンが羽ばたき、羽ばたこうとした瞬間にドサイドンが腕を振り回してクワガノンを殴りつける。
このドサイドン、相当素早さを鍛えてあるな、とメグルは判断した。
(山の近くの急斜面!! あそこでなら、確かに足腰を幾らでも鍛えられそうだ!! 幾ら遅いポケモンでも、鍛えれば素早さは伸びる……種族値が低い箇所程、努力値振ったら伸びるからな……!!)
「いけるか、クワガノン!!」
「ヤ、ヤ、ヤッテキマッシャーッッッ!!」
自らを奮い立たせるようにクワガノンは羽根を広げる。
「そうだな、クワガノン。お前はもう、泣いて俺達に助けを求めてた、あの頃のお前じゃない!!」
「ッシャーッ!!」
「よっし、考えよう。どうやったら、あいつに攻撃当てられるのかを!!」
重装甲、火力、そして素早さ。
この3つを兼ね揃えたドサイドン相手には攻撃を当てる余裕すらない。
火力はあるが遅い上に耐久値もドサイドン程高くないクワガノンにとっては難敵となる。
メグルは考える。相手はいずれにせよ、接近戦を仕掛けてくる。
「”たねマシンガン”ッ!!」
「受け止めろ、クワガノン!!」
牽制の遠距離攻撃だ。これはさして痛くはない。
相手も、長い間間合いを取り続けていたら反撃を受ける事は分かっている。
(ゼラさんの狙撃じゃない。俺達らしい戦い方をするんだ!! 俺の、クワガノンらしい戦いを!!)
故に、必ず間合いを詰めてくる。
その時が──チャンスとなる。
「”アクアブレイク”ッ!!」
そうして隙が生まれた所に、ドサイドンは一気に踏み込んで接近する。
大きな腕に泥混じりの水を纏わせて、思いっきり殴りつけてくる。
これを回避する術はない。そのような機敏さは残念ながらクワガノンには無い。しかし──
「──クワガノン、挟みこめッ!!」
「ッシャーッ!!」
拳が迫る一瞬。
その腕に、クワガノンは大顎で噛みついた。
地面に叩きつけられこそしたが──硬い外骨格はこの程度では砕けはしない。
「”10まんボルト”ッ!!」
ドサイドンの身体に高圧電流が一気に流される。
確かに物理攻撃に対してはとても強いドサイドンだが、特殊攻撃に対してはぺらっぺらだ。
それこそ、等倍である電気攻撃ですら致命的なダメージを受ける程に。
黒焦げになりながらも、地面にクワガノンを叩きつけようとするが──クワガノンは離れる様子が無い。
「お、おいっ!! ふざけるなぁ!! 離れろよ!!」
「クワガタは──掴んだら離さねえよッ!! クワガノンッ!! 我慢比べだ、”10まんボルト”ォ!!」
「ッシャァァァァァーッ!!」
そのままドサイドンに噛みついたまま、これまでのお返しとばかりに何度も、何度も何度もクワガノンはドサイドンに電撃を浴びせる。
そしてドサイドンが溜まらず腕を振り上げた瞬間、羽根が自由になる。それをメグルは見逃さなかった。
「”むしのさざめき”ッ!!」
クワガノンの羽根が大きく開かれ、そして──大きく振動する。
その羽ばたきは不快な音をかき鳴らし、間近でそれを聞かされたドサイドンは激しく悶絶した。
効果はバツグンだ。ぐらり、ぐらり、と巨体は揺れて、そのまま泡を噴き出して倒れてしまうのだった。
「お、おいおい、ウソだろドサイドン!!」
「っし、俺達の勝ちだな!!」
(ハサミで相手を拘束して、至近距離で電気技を叩き込む……これ、使えるかもしれねーな!)
「ッシャーッッッ!!」
「よくやったぞ、クワガノン! すっごく強くなったじゃねえか!」
羽ばたいて戻ってきたクワガノンは嬉しそうに鳴いた。
初白星を挙げた弟分にニンフィアが「ちょっとはやるようになったじゃない」と言わんばかりに得意げにリボンで頭を撫でる。
「ッシャーッ!!」
そして──クワガノンの大顎が、無情にもニンフィアの鼻を挟むのだった。
ばちん!!
「に”ーーーッッッ」
……お後がよろしいようで。
※※※
「あはははっ! 踊ろうよ、踊ろうよ! あたしのキレイハナちゃんと一緒に!」
「ッ……”ちょうのまい”か!」
トレーナーである少女の掛け声で炎の粉を撒き散らし、キレイハナは踊り狂い続ける。
マーニャのナゾノクサ系統は全て、燃え盛るような毒を持ち合わせる。
そして、このキレイハナは──燃え盛る炎の加護を受けており、花弁は文字通り炎そのものと化している。
「ぷっきーゆ!」
【キレイハナ<マーニャのすがた> フラワーポケモン タイプ:炎】
原種とは異なり、”ほのおのいし”で進化する故か。
炎の舞を舞いながら、戦場を舞う姿に翻弄されながらも──アルカとサニゴーンは出方を伺う。
だが、”ちょうのまい”により、キレイハナの特攻、特防、そして素早さは上がり続ける一方だ。
(これじゃあ攻撃しても有効打になり得ないし……おまけに、どんどん速くなってる! どうしたものか……)
「あははははっ! おねーさんのサニゴーン、遅いね! 踊ってくれないのかな?」
「”シャドーボール”!!」
「キュォオオオオオオオン!!」
辺り一面を薙ぎ払うように強烈な影玉を撃ち放つサニゴーン。
だが、見事にバレリーナの如き跳躍で躱されてしまうのだった。
動きの中に”ちょうのまい”が常に取り入れられている。既にキレイハナの速度は尋常ではない程に上がっている。
「ほらっ、ワンツー! ワンツー!」
【キレイハナの ほのおのまい!】
灼熱の炎を身に纏いながら、キレイハナは踊り狂い、サニゴーンに強烈な蹴りを加えてみせる。
とはいえ、直接触れているわけではない。キレイハナが動く度に、炎が巻き起こり、それが脚に見えているだけなのである。
おまけに、”ほのおのまい”を舞う度に、キレイハナの周囲の炎は更に苛烈になっていく。技の効果で特攻が上がっているのだ。
「いったいなぁ……! 熱いじゃんかさあ!」
「キュゥウオ!」
「更にブースト上げてくよ! ”にほんばれ”っ!」
キレイハナの舞に応えるようにして強い日差しが照り付ける。
それにより、キレイハナの動きの切れが更に良くなる。特性”ようりょくそ”──日差しを葉っぱで受ける事により、エネルギーを活性化させて速度を上昇させるというものだ。
(不味い!! 相手の炎技の威力が上がった! ──かくなる上は!!)
素早くこちらを翻弄してくる敵には、勝負を焦らせるしかない、とアルカは考える。
幸い、キレイハナは元々攻撃力がそこまで高いポケモンではない──
「サニゴーン、”のろい”ッ!!」
「えっ」
サニゴーン、そしてキレイハナの躰に大きな釘が打ち込まれる。
自身の体力を犠牲にして、キレイハナの体力を継続的に削り取る呪いを仕掛けたのだ。
「──からの”ちからをすいとる”!!」
「キュオオオオオオオン」
悍ましいサニゴーンの鳴き声が辺りに響き渡り、釘を通してキレイハナの攻撃力がサニゴーンへと吸われていく。
(”ちからをすいとる”で相手の攻撃力分だけ、こっちの体力を回復した!!)
キレイハナの攻撃力は高くはないものの、今のサニゴーンの体力を全快させるには十二分だ。
「これで、ボクのサニゴーンは体力を回復した!」
「ッ……キレイハナを倒せないから、”のろい”で倒そうって言うの!? 卑怯よ、お姉ちゃん!」
「勝負に卑怯もラッキョウも無いんだよっ! さあ、早くサニゴーンを倒さなきゃ、倒れるのはそっちが先だ!」
”のろい”の仕様上、最初にサニゴーンは体力が半分削られるだけだが、キレイハナは釘が刺さっている限りずっと体力が削られ続ける。
これまで”ちょうのまい”を積んできた少女が取れる手段は──このままありったけを叩き込み続けて、サニゴーンを倒す事だ。
「いっくよ、最大火力──ッ!! ”ほのおのまい”!!」
キレイハナがくるくると回転しながら、炎を立て続けにサニゴーンへ叩きこむ。
日照り状態の上に特攻が上がった一撃──しかし。流石に、タイプ:ゼノのオオワザを耐えきったサニゴーンは違った。
苦痛に満ちた顔でそれを受けきったサニゴーンは、恨み返しと言わんばかりに泣き叫ぶ。
「──サニゴーン、今だよっ!! ”ミラーコート”!!」
サニゴーンの周囲に展開された鏡面のバリアが輝いた。
それは光の柱となり──キレイハナを飲み込む。
「えあっ、ウソぉ!?」
後に残るのは、丸焦げになったキレイハナだけだ。
勝者はアルカとサニゴーン。
「……”のろい”を使ったら、絶対攻撃してくると思った。これで、ボク達の勝ちだね」
「キュゥオオオオオオン……」
「あ、やば」
しかし、流石に応えたのか──ぱたり、とサニゴーンも倒れてしまうのだった。霊気の枝はすっかり消えてしまっている。力を使い果たしたのだ。
「あはは……ごめんね、サニゴーン。戻って休んでて」
「キュォーン……」
「あとでたっぷり甘えさせてあげるからねー」
※※※
「ランクルス、気を付けてください。強敵ですよ」
「ぐりゅりゅりゅ……!」
辺りには炎の花粉がばら撒かれている。
ラフレシアの花弁からは常に焼けつくような毒の花粉が溢れ出しており、それがランクルスの躰にも纏わりついていた。
(この胞子の所為でやけど状態にさせられた……!!)
【ラフレシア<マーニャのすがた> フラワーポケモン タイプ:草/炎】
しかし、幸いランクルスの特性は”マジックガード”。ランクルスはやけど状態にこそなってはいるが、ダメージは受けない。
だがかと言って此方からも有効打があるわけではない。
目の前に立つラフレシアはリージョンフォーム。原種とは違い、毒タイプが消えている。エスパー技では弱点を突くことが出来ないのである。
「さあ、ばら撒いて! ”かえんほうしゃ”!!」
「ッ……!!」
ラフレシアの花弁から轟々と燃える炎が吐き出される。
すぐに”ひかりのかべ”を展開するランクルスだったが、想像以上に炎の勢いが強く、後ずさってしまう。
怪訝に思ったミアは図鑑を展開する。
(特性……! マーニャのラフレシアの隠れ特性は”かりゅうそう”!! やけど状態の相手に与えるダメージが増加する……!!)
これでは”ひかりのかべ”でもダメージを防ぎきれていない。
相手の火力は想像以上に高い。このままでは防戦一方になってしまう──
「ならば、こちらも賢く戦いましょうっ! ランクルス、”サイコキネシス”で炎の軌道を捻じ曲げて下さいっ!」
「ええ!? そんなのアリ!?」
ランクルスを轟々を噴きつけていた炎だったが、念動力によって大きく軌道が曲がって逸れてしまう。
そして、ラフレシアが疲れて炎を噴き出すのをやめた隙に、ランクルスは一気に空間を展開するのだった。
「”トリックルーム”展開ですッ!!」
戦場が四角の空間によって覆われていく。
この中では遅いものは速く、そして速いものは遅くなる。
ランクルスは鈍重だ。故に、ラフレシアよりも先んじて動けるようになる。
僅かではあるが──それが差を分ける。
「”サイコショック”ですッ!!」
ランクルスが拳を固め、そこに念動力を纏わせてラフレシアを殴りつける。
一方のラフレシアも負けてはいない。炎を身に纏い、”はなびらのまい”を舞い踊り、ランクルスと激しく組み合い始めた。
賢く戦うとは何だったのか──まるで意地の張り合いのような泥臭い戦いが始まった。
(ッ……私、熱くなってる……! 前はこんな何でもない勝負、本気になる理由なんてなかったのに──)
ちらり、とミアは隣でも戦うメグルとアルカを見やる。
この勝負の中で高揚する気持ち。間違いなく──本気で戦う彼らを見続けていたからだ。
(間違いなく私は、あの人たちに影響を受けてる……!)
ワームホール公団は潰え、セレクト団も消え失せた。
クローンの問題は完全になくなったわけではないが──ミアは己の果たすべき使命は全うした。
彼女は今、ただのポケモントレーナーだ。
(……世界の危機が迫っているのに……こんな事をしている場合じゃないのに──今私は、ランクルスとこのバトルを楽しんでいるッ!!)
ランクルスの拳がラフレシアの顔面を捉えた。
「っくそっ!! ラフレシア──」
「”はなびらのまい”を踊った後では、混乱してまともに動けないでしょう?」
更にランクルスがブローを叩き込み、トドメのアッパーカットを叩き込む。
ラフレシアの躰が舞い上がった。
そこに──念動弾を打ち込む──
「──負けるかよ!! ラフレシア起きろ!! ”はなふぶき”!!」
「──ッ!」
カッ、と目が醒めたラフレシア。
何度も”サイコショック”による殴打を受けた事で混乱が解けたのだ。
花びらの嵐が炎を纏い、念動球を押しのけてランクルスに襲い掛かる。
「まずい──もうじき”トリックルーム”が切れる……!!」
「こいつで最後だ──ッ!!」
これがチャンスだ。
吐き出された”かえんほうしゃ”。
炎のブレスを──ランクルスは正面から突っ切り、拳を大きく振りかぶった。
「”サイコショック”ですッ!!」
ランクルスが力尽きるよりも先に、拳が届いた。
ラフレシアは大きく吹き飛び──地面に叩きつけられる。
そして、そのまま動かずに目を回してしまうのだった。
「……あ、あああ、ラフレシアーッ!?」
「殴り……勝ちました」
※※※
「んで? もう戦うポケモン持ってねーんだろ? 何でこんな事したんだよ」
バトルが終わり、子供たちはメグル達の前に座らされていた。
そこそこ強力に育て上げられてはいたが、流石に熟練のトレーナーのように何匹も連れているわけではないらしい。
「此処から先はァ、フォートマウンテン!! 神聖な場所なんだぞー!!」
「だぞー!!」
「だぞー!!」
「清くない人は入っちゃダメなんだぞー!!」
「だぞーっ!!」
「だぞーっ!!」
「誰が悪い大人だコラ!! 見てみろ、この眼を!! 湧き水よりも清いだろが!!」
「そうだよっ!! ピュアっピュアだよ!!」
「いや、清くはないでしょ、貴方達」
ミアのツッコミを受けた大人二人は蹲ってしまった。確かに清くはない。
「えーと、私達この先に用事があるんです。通していただけませんか?」
「神聖なフォートマウンテンに何の用なんだよ!!」
「だよー!!」
「ヴォルカニドとブリザベオと呼ばれるポケモン。それについて教えて頂きたいのですが──」
「おい聞いたかよ」
子供三人は円陣を組む。
そして何やらヒソヒソと話し始めた。
「……ヴォルカニド様とブリザベオ様だってよ」
「絶対悪い奴らだぜ」
「きっと、何たらかんたら公団の仲間ってヤツだぜ」
「そうに決まってるよ」
「そうに決まってる!!」
「あの、私達ひょっとして非常に不名誉な勘違いをされています?」
尚、会話の中身は全部筒抜けである。
どうやらワームホール公団の一味と勘違いされているらしい。
とはいえ、理由が分からない事もない。ヴォルカニドとブリザベオを探っていた公団が、このスリング島にまで足を伸ばしていてもおかしくないはずだ。
「でもよ、おかしいぜ!! もし悪い奴らなら、ヌシ様の祟りを受けてそもそも此処に入れないはず……」
「はずだよねー?」
「はずだよなー……?」
「ヌシ様……ですか」
「おい、勝手に聞いてんじゃねえよ!」
「そっちが聞こえる大きさで話してたのが悪いんじゃないですか。それより、ヌシ様とは?」
ミアの問に、子供たちは口をそろえて答えた。
「ヌシ様はすごいのよ! 悪い人がフォートマウンテンに近付けないように、結界を張ってるの!」
「では、私達は悪い人ではないということでは」
「さぁなー? でもよ、大人達が言ってたんだよ」
「ヴォルカニド様とブリザベオ様を狙うヤツにロクなのはいないってさ」
「──そこまでにするでち、ガキんちょたち!」
子供たちも、そしてメグル達も──山の方から降りてきたものに目を向ける。
「ゲッ、パプリカ様ァ!?」
「パプリカ様?」
「ほら、あれ見ろよ!! ヤレユータン連れた、あの人だ!!」
先ず目についたのは大きなヒヒのポケモン・ヤレユータンだ。
それを従えるトレーナーが居るのかと思われていたが──
「そいつらは客人──丁重にもてなすでちよ!!」
「……なあ」
「……うん」
「……はい」
そのヤレユータンが手で押しているものが、メグル達の視線に入る。
一言で言えば、ベビーカーだ。そして、その中には赤ちゃんが座っている。
(連れてるっつーか……なんつーか、ヤレユータンが子守してる側っつーか……)
……そして、バカみたいに大きなサングラスを掛けているのである。そういや、こんな絵柄のブランド、元居た世界にあったな──とメグルが考えていたのも束の間。
「おい、オマエ達!! 何をボーッとしてるでち!! ヌシ様はオマエ達を中に入れる事を許可したでち!! さっさとついてくるでちよ!!」
「……なあ、さっきから喋ってるのって君か?」
「当たり前でち!! 他に誰が居るでち!!」
じたばたしながら言ったのは──間違いなく、その赤ちゃんであった。喋っている。赤ちゃんが。
「でちは、フォートマウンテンの賢者様、パプリカ様でちよ!! 崇め奉るでち!!」
【”フォートマウンテン・賢者”パプリカ】
「いや、やっぱり赤ちゃんが喋ってるーッッッ!?」
作者の作風に期待するものは?(良ければ感想欄でも教えて下さい)
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ラブコメ、純愛
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戦闘シーン
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シリアス、曇らせ
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ギャグ、コメディ