姉のブラコンが治らないのはどう考えても先輩達が悪い 作:わたモテ好き
みんなもわたモテの二次創作を書こう!
加藤晴人は原宿教育学園幕張秀英高等学校へ入学予定の中学三年生である。
彼にはある悩みがあった。
それは姉である、加藤明日香が少しばかりブラコンすぎることである。
「ハル君、今日は久しぶりに一緒にお風呂入らない?」
そう言って姉の明日香は弟の晴人に話しかける。
「姉さん……僕も来年から高校生だよ。いくら姉弟でも一緒に入るのはどうかと思うよ……」
「だって……ちょっと前まではハル君と毎日一緒に入ってたじゃない?また一緒に入りたいなあって……」
そう、晴人はつい最近まで明日香と一緒に入浴していたのだ。何だったら、毎日一緒のベッドで寝ていた時期も有るくらいだ。
晴人がいくら姉弟でも少しおかしいのではないかと疑問に思い、高校入学を機に、風呂も就寝も別々にしようと提案したのだった。
「昔は昔、今は今。もう僕も高校生になるんだし、お風呂は一緒に入らない」
「うーん……わかったわ」
しぶしぶ納得した様子の姉を見て、晴人はほっと一息ついた。
◆◆◆◆◆
「……っていう事があったの。また一緒に入りたかっんだけどなあ……」
翌日、明日香は友人である、佐々木風夏と成田美保に昨日の出来事を話していた。
「晴人も高校生になるんだし、仕方ないんじゃないか」
そう明日香を諭すのは、長い黒髪をポニーテールにしている、凛とした顔立ちの美少女である、佐々木風夏だ。
「明日香は相変わらず、ブラコンだね~」
ニヤニヤしながら話しているのは、金髪ショートカットでギャルっぽい雰囲気を持つ美少女の成田美保だ。
「ハル君、私のこと嫌いになったのかしら……」
明日香が悲しげに呟く。
「そんなことはないと思うぞ。ただ、思春期を迎えた男子としては、ちょっと恥ずかしいという気持ちがあるんじゃないか」
「そうかな?私は別に気にしないけど」
「いや、明日香は気にならないかもしれないが、晴人君は気にするんだって~」
美保の言葉を聞き、明日香は「むぅ……」と考え込む。
「それに、お風呂はダメだったけど、一緒に寝てはくれたんでしょう?それなら良いじゃん!」
あの後、風呂から上がった明日香からのお願いに、根負けした晴人が折れ、一日だけの約束で同じベッドで眠ったのだ。
「それに~そんな調子で晴人くんに彼女とかできたらどうするつもり~?晴人くん、明日香に似て可愛い顔してるし、絶対モテるよ?」
「確かにな。顔もだが、今の野球部でもエースらしいじゃないか。女子には大層モテるんじゃないか」
美保と風夏が言うように、晴人の容姿はかなり整っている。身長は170cmほどあり、細身ではあるが筋肉質な体つきをしていると女子受けがかなり良いスペックをしている。
「ハル君のスマホを毎日見せてもらってるけど、それらしい女の子はいないから大丈夫よ」
「……」
明日香の発言を聞いた美保は絶句した。
「2人は本当に仲が良いなぁ!」
風香はのほほんとしていた。
(こいつ……マジか……)
美保の脳裏に浮かんだ言葉はこれであった。
「まぁ……とりあえずさ!晴人君は明日香の事を嫌ってるわけじゃないでしょ!」
「そうだな。それに晴人も原幕に入ってくるんだろう?嫌いなら同じ高校に入学しないだろ」
何とか明日香を励まそうと二人が頑張っていると、チャイムが鳴り響いた。
「おっと、もう授業が始まる時間か。美保、教室に戻るぞ」
「そうだね~明日香じゃあまた昼休みにね~」
そう言って二人は自分のクラスへと戻って行った。
◆◆◆◆◆
(風夏達は嫌われてはいないって言ってたけど……やっぱり不安だわ……)
その後も明日香は授業を受けながら、考え事をしていた。
(そういえば、他の姉弟ってどんな感じなんだろう?)
明日香はふと、疑問に思った。
(このクラスって、弟いる人いるのかしら……?)
気になった明日香は、クラスメイトの顔を思い返し、1人の人物に目星をつける。
(黒木さんって弟いるのかな……次の休み時間に聞いてみよう)
黒木智子、以前に行われた席替えで、明日香の後ろの席になった事をきっかけに話すようになった少女である。
◆◆◆◆◆
次の休み時間、早速明日香は後ろの席に座る智子に話しかけた。
「黒木さん、ちょっといいかしら?」
「え!?あっ、そ、その、ど、どうしたの?か、加藤さん」
いきなり話しかけられた智子が、驚いた様子で答える。
「黒木さんって、兄弟いる?」
「あっ、お、弟ならいるけど……」
「そうなんだ!ねえ、聞きたいことがあるんだけど、黒木さんって弟さんと一緒にお風呂に入ったりする?」
「お、お風呂!?」
その瞬間、智子の脳内を駆け巡る、明日香の全裸及び入浴シーン。
(服の上からでもおっぱい大きいの分かるし、下もきれいなんだろうな……あぁ、ヤバい!想像しただけで鼻血出そう。はぁはぁ……)
「……ろきさん、黒木さん?」
「は、はい!?」
智子の脳内がゲスな妄想で埋め尽くされている間に、明日香から声をかけられた。
「ごめんね。いきなり変な事聞いて」
「え!?あ、あっ!い、いや全然大丈夫です!」(変なこと考えてたのはこっちの方だから!)
「それでね。黒木さんは弟さんと一緒にお風呂入ったりするのかなーって」
明日香が智子に聞く。
「ま、まあ、昔は入ってました……」(いつから一緒に入らなくなったんだっけか……)
「昔は、ってことは今は一緒に入っていないんだ」
「ま、まあお互いもう高校生だし……」
「弟さんも高校生ってことは、一年生なんだね。私の弟は来年入学してくるんだ」
「へ、へぇ……そうなんだ……」(この人の弟なんて、さぞかし美形なんだろうな)
智子が同級生の弟に思いを馳せていると、明日香が智子に言った。
「ねえ、黒木さん。やっぱり一緒にお風呂に入らなくなったのって、弟さんからやめたいって言われたの?」
「えっ!ど、どうだったかな……で、でもどうして?」(やべえ、そんなの覚えてねえぞ!)
「実はね。弟と毎日一緒にお風呂入ってたんだけど、弟の高校入学が決まってから、もう一緒に入らないって言われちゃったの」
智子の問いに、明日香は周囲に聞こえないような声で答えた。
「へぇ!?」(はあ!?つい最近まで、その弟は加藤さんと一緒にお風呂入ってたってことかよ!?おっぱいがでかくて、めちゃくちゃいい匂いする美人とぉ!?ふざけんな!羨ましすぎるだろぉが!)
智子があまりの怒りに内心絶叫していると、明日香が続ける。
「やっぱり、弟さんから言われたの?」
「えっ、あっ、そ、その……」(やばい、どう答えるのが正解なんだ……全然わからん!ゆうちゃんともこんな会話したことないし……で、でも早く答えないと……)
クラス内でもトップのカーストに位置している、明日香と話をしているという緊張と早く質問に答えねばという焦りから、智子は混乱し、奇妙な事を口走り始める。
「あっ、じ、実は私もつい最近までは弟と一緒にお、お風呂に入ってたんだけど、高校生になっても一緒に入るのはダメだって、わ、私から言ったんだ……」
智子の弟である智貴の名誉のために言っておくが、つい最近まで彼が姉とお風呂に入っていたという事実は、全く無い。
「あら!黒木さんから別々に入るように言ったのね!」(黒木さんもつい最近まで、弟さんと入ってたんだ!やっぱりそんなにおかしい事じゃないよね!)
「は、はい……」(よ、よし!なんとか切り抜けれたか!?)
自分たち以外にも、一緒にお風呂に入っている姉弟がいる事に、パッと表情を明るくしながら明日香は智子に重ねて質問をする。
「私が弟から別々に入りたいって言われた時は本当にショックだったんだけど、黒木さんの弟さんはどんな反応してたの?」
「えっ!?あー、いやー、そ、それが、ショックで弟が泣いちゃって……た、大変だったんですよ」
もちろん、そんな事実はなく、当然これも智子の嘘である。
「へぇ!泣いちゃうなんて、弟さんは黒木さんの事が大好きなんだね」(一緒にお風呂入れないってだけで、泣いてもらえるなんて羨ましいな……)
「あ、あんまり大きな声じゃ言えないですけど……け、結構シスコンなところがあるか……あるんです……」
智貴本人が聞けば、憤死しかねない会話を続ける2人。
「ふふっ。弟さん可愛らしいわね。……ねぇ、黒木さん、私たまにでもいいから、弟と一緒にお風呂入りたいんだけど、どうすればいいかな?」
「あっ、えっ、そ、それは……」
智子は必死に考える。いい匂いがする美人に失望されたくないという一心で。
「お、弟さんが先に入っているところに、ら、乱入すれば……いいんじゃないですかね」
「へっ?乱入?」
「あっ、そのっ、私の弟がどうしても一緒にお風呂入りたい時に、そうしてくるんで……わ、私としては困っているんですけど……ふひっ」
智貴へのとんでもない風評被害をばら蒔きながら、智子は明日香の表情を伺う。
「そっか……ありがとう黒木さん!参考にさせてもらうね!」
満面の笑みを浮かべ、智子の手を握りながら、明日香はそう言った。
「あっ、ど、どういたしまして……」(手すごい柔らかい……はぁ……はぁ……やばいめちゃくちゃ興奮してきた……このまま死んでもいい)
「ねぇ。黒木さん、また弟の事で相談したいことがあったら、相談してもいい?」
「はい大丈夫です」(うぉ!顔ちけぇ!まつ毛なげぇ!めっちゃいい匂い!)
「ありがとう黒木さん!」
明日香の匂い、握られた手の柔らかさ、距離が近くなり間近で見る彼女の美しい顔に、うわの空で返事をする智子。
そこでチャイムが鳴り響いた。
「あっ、もう時間だ!ごめんね黒木さん。休み時間終わっちゃったね」
「あ、いえ大丈夫です……」
明日香は智子の手を離し、授業の準備をする。
「それじゃ、黒木さん。また後で」
「あっ、はい」(あぁ……手離されちゃった……めっちゃいい匂いしたし柔らかかったな……あれ?そういえば最後何頼まれたんだっけ?まあ、いっか!)
智子がうわの空で会話した内容など、とっくに頭から抜け落ちており、自分がどんなお願いをされたかも覚えていないのであった。
今後何度も行われる事となる、智子による相談教室の初回はこうして幕を閉じた。
加藤さんの弟になりたい(願望)
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作者のモチベーションも上がります!
次話は加藤さんのお風呂乱入と主人公入学式です。
不定期更新になりますが、エタらないように頑張ります。