ワニ娘のヒーローアカデミア   作:入魂ロフス

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一話

『今日は俺のライブにようこそー!エヴィバディセイヘイ!』

 

 しーん……

 

 受験の説明にプレゼントマイク…豪華な人選だな!

 ここに来るまでも多くのプロヒーローが居た…学校の職員のほとんどがプロヒーローって訳か、そりゃあ記念受験が殺到するわけだ!

 

『こいつはシヴィー!!

 それじゃあ実技試験の内容をサクッとプレゼンするぜ!アーユーレディ!?』

 

 しーん……

 

 静まり返った講堂の雰囲気を物ともせず試験内容の説明を始めるプレゼントマイク。

 区切りのいいところで再びハイテンションで問いかけるが…

 

 しーん……

 

 誰も返事をしない。

 …なんだか可哀想になってきた。

 

 再びプレゼントマイクによるハイテンションなルール説明が始まり、仮想(ヴィラン)の種類と点数、あとは禁止事項がわかったところで…

 

「質問よろしいでしょうか!」

 

 ナイスだメガネの男子!誰もプレゼントマイクのテンションについていけないこの現状をどうにかしてくれ!

 

「プリントには四種の敵が記載されております!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!ついでにそこの縮毛の君!」

「!?」

「先程からボソボソと…気が散る!物見遊山のつもりなら即刻雄英から去りたまえ!」

「すみません…」

 

 やっぱ今のナシ!あのメガネ嫌な奴だ!

 ここにいる奴らの殆どが物見遊山で来てるのにわざわざ一人を晒しあげるこたーねーだろ!

 

 プレゼントマイクはぷちゃへんざレディオで恒例のセリフを言った後、メガネの指摘にのみ答えた。

 事情が詳しくわからないから片方の側に付けなかったんだろう。

 

「有難う御座います!失礼致しました!」

 

 というか…ギミックね…実際にヒーロー活動するってなるとギミックなんてものは存在しないよね…壊して損は無さそうだな!

 

「俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校"校訓"をプレゼントしよう!

 かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!"Plus ultra"!!それでは皆…良い受難を!

 

 良い受難…楽しみだな!

 

 

 

 プレゼントマイクによる説明が終わり各々が会場へ向かう中、私は先程晒しあげられていた緑のもじゃもじゃ頭に話しかけた。

 

「なあ!そこの緑のもじゃもじゃ頭!」

「……ええ僕!?」

「さっきは災難だったな!気にすんなよ!じゃ!」

 

 ガチでヒーロー目指すならまだしも一般人にあの晒し上げは普通にキツいやつだからな…メガネの奴は歩き方からして強いから多分受かるだろ。

 

「ジョシと…喋っちゃった!!(2回目)

 うおおおおおおお!!!」

 

 ……大丈夫そうだな。

 トラウマになるかと気にしてたが杞憂だったか。

 

 受験票に記載されてる会場に向かうバスに乗ること数十分…学校の敷地広すぎでしょ、どれだけ金かかってんの??

 市街地を丸々使ったような会場もかなりの広さ…

 

「これなら手加減は要らなさそうだな」

 

 この会場には…さっきのメガネは居ないな。それにしても…

 

記念受験が多すぎだろ… 」ボソッ

 

 少しは動けそうなやつが…目の前の金髪しかいないな。

 

「やあやあやあ!君、強そうな個性だねぇ!」

「なんだお前、妨害でもしに来たか?」

「妨害だなんてとんでもない!君と手を組みたくてねぇ!」

 

 ……この試験の形式的に手を組む事に利点はない、一人じゃ力を発揮できないタイプの個性か…チームアップの練習にもなるな。

 

「良いぞ」

「流石にダメだよねぇ!とりあえず友好の証として握手でも……え?良いの?」

「良いぞ。一人じゃ全力を出せないんだろう?個性の発動条件を言え、私にできることならやってやる」

「……手で対象に触れるのが発動条k」

 パシッ

 

 差し出したままになっていた金髪の手を叩く。

 

「これで個性は発動できるな、それでどういう個性なんだ」

「聞くのが遅くないかなぁ!?僕の個性は『コピー』だよ!」

「私の個性を使えるのか?」

「そうさ!君の力は有効に使わせてもらうよぉ!アハハハハハ」

「お前は左半分、私は右半分だ」

「ハハ………?」

「この会場の合格者は私達だけになりそうだな」

「何を言って…」

『はいスタートー!』

「「「!?」」」

「じゃ」

 

 プレゼントマイクの合図が聞こえた瞬間、私は金髪の呼びかけを無視して飛び出した。

 

『ニンゲン!ブッコロス!』

『バルス!』

『シネェェ!!』

 

 市街地に入った瞬間、路地裏から襲い掛かってきた複数のロボ達…1P!雑魚だ!

 

「オラァ!!」

メギョバキッ!!

『『ナカマー!!』』

 

 異形系の高い身体能力で飛び上がり、勢いをつけて鱗に覆われた尻尾を叩きつける。

 一瞬でスクラップになったロボに周りのロボ達が駆動音を響かせて集まってくる。

 なるほど…音に反応して集まってくるのか!好都合!

 単独で飛び出した私に押し寄せてきた大量のロボの攻撃を全力で跳躍して回避した私は、空中で『個性』を発動した。

 

「GRAAAAAAAAR!!!」

ズシンッ!!

 

 ロボ達が巨大な何かに押し潰され、土煙が辺りを覆う。

 なんとか追いついてきた他の受験生達が『個性』で晴らした土煙から出てきたのは… 全長15mを超える体躯、岩肌のようなゴツゴツした鱗、長く強靭な尻尾、アスファルトを踏み砕く体に対して短い手足…そして軽自動車を飲み込めそうなほど大きな顎。

 そう…

 

「「「ワニだぁぁぁぁーー!!」」」

「ワニにしては大きすぎやしないかい!?」

 

 なんでこんなにデカいのか私もわからんが強いのでヨシ!

 ここからは全力で一位を獲りに行く!

 

「GRAAAAAAAAR!!!(蹂躙じゃああーー!!)」

『『『イヤァァァ!!!』』』

 

 

 

 ………………………………

 

 

 

「実技総合成績出ました」

 

「救助P0で2位とはなあ!」

「「1P」「2P」は標的を捕捉し近寄ってくる。

 後半他が鈍っていくなか派手な"個性"で迎撃し続けた。タフネスの賜物だな。

 対照的に敵P0で9位。」

 

「アレに立ち向かったのは過去にもいたけど…今回は二機も壊されるとはね…。

それにしてもブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

「思わずYEAHって言っちゃったからな!」

「しかし自身の衝撃で甚大な負傷…まるで発現したての幼児だ」

「妙な奴だよ、あそこ以外はずっと典型的な不合格者だった」

「細けえことはいいんだよ!俺はあいつ気に入ったよ!」

 

 

 ……………………………

 

 

「一位の奴と3位の奴は…凄いな、たった二人で会場の仮想(ヴィラン)を全滅させるとは…」

「同じ会場の受験生が可哀想になってくるわね…」

「個性『コピー』の物間も初めての巨大化系個性で他人を傷付けずに上手く立ち回っているが…竜間は練度の違いを見せつけたな」

「リューキュウの妹だったか?なんでワニがあんな俊敏に動けるんだよ…」

「0P(ヴィラン)への対応が…物間が注意を引いた隙に巨大化を解いてビルの上に登った竜間が上空で巨大化、頭部を捻じ切って破壊…即席のチームアップまでこなした二人だが…竜間は暴走したら洒落にならんから相澤、頼んだぞ」

「…了解」

 

 

 ……………………………

 

 

「それでは…今回のヒーロー科一般入試合格者はこの36人ということで良いでしょうか」

「「「異議なし」」」

「heyイレイザー!メシ行こうぜ!」

「相澤くん!私も行っていいかい?」

「…良いですよ」

「私モ行ッテ良イダロウカ」「僕も良いですか?」「ガルルゥ…オールマイグルルルルゥゥ!!」「私も行くー!!」「私も行くのさ!」

「これだけ集まったんだ!せっかくだし「三猿」行こうぜ!」

「「「おおー!!」」」

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