原神 神記目録   作:虚無の魔術師

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水天秤の出会い

「やあ、旅人じゃないか。ここで会えて良かった」

 

 

自由の国 モンドの城下町を歩く二人───周りの人々とは違う、衣装に身を纏う金髪の少女と彼女より明らかに小柄、不思議な力で浮遊している少女らしき存在。町中を散策するように歩く二人は、突如呼び掛けてきた相手に気付く。

 

 

「あれ、ガイアじゃないか。またサボりか?」

 

「ハハハッ、今日も相変わらず………と言いたいが、残念。今は仕事を与えられてね、君たちを呼びに来たのさ」

 

 

そう言うのは、褐色の肌にツリ目───隻眼の男 名をガイア。飄々とした性格や昼行燈であることもあり、初対面では納得しきれないが、こう見えてもモンドを守護する組織 『西風騎士団』の騎兵隊長という立場の人間である。大半の人間からだらしないと言われても仕方ない生活をしているが。

 

軽く世間話をしていた所で、浮遊している少女らしき存在 パイモンが思い出したように疑問を投げ掛ける。

 

 

「で、誰が呼んでるんだ? ジン団長か?」

 

「我等が西風騎士団の事務官様…………代理団長補佐が、君たちと会いたがっている」

 

「…………代理団長、補佐?」

 

 

そこで金髪少女 蛍が首を傾げた。聞いたこともない相手だ。栄誉騎士という立場もあり、西風騎士団とは交流もあり、殆どの人間とは面識があり────代理団長であるジンとも対面したこともある彼女ですら、その代理団長補佐と会ったことはなかった。

 

だが、完全に知らないわけではない。度々出会ってきた騎士達や人々の会話から、何度か存在が語られていた。

 

 

「確か、事務の仕事をしてる………って言ってた。後、怒らせちゃいけない人って」

 

「ああ! そうだ! 騎士団の中でリサさん以上に怒らせちゃいけないって言われてたぜ! 一体どんなヤツなんだ………?」

 

「ハハハ………そう聞いたらどんな顔するか見物だな。けど、怒らせちゃいけないってのはその通りだ。俺もお灸を据えられたばかりだからな。そういうわけだ、着いてきてくれ」

 

 

怒られたのか、と呆れる蛍とパイモン。ガイアは笑いながら、騎士団の拠点へと案内をする。曰く、この仕事を放り出したらまた数時間説教を受けるとのこと。相当厳しいらしい。

 

 

◇◆◇

 

 

拠点に着いたガイアは蛍とパイモンを連れ、一つの部屋に入っていく。ノックすらせず、堂々とだ。

 

部屋の中に踏み込むと、凄まじい沈黙の中で作業音だけが響いてくる。部屋の主の男が、机の上で書類をさばいていた。山のように並ぶ書類を、淡々とした動きで処理していく。

 

機械的な動きに、目の前の男が本当に人形ではないかと思ってしまう。呼吸すらしない人物に、パイモンは不安そうに蛍と眼を交わす。そんな彼女たちの心境を察してか、ガイアが声をかけた。

 

 

「連れ来たぜ、代理団長補佐殿」

 

「─────遅かったな、ガイア。また職務放棄をしたかと思ったぞ」

 

 

部屋の主はガイアの声で、ようやく気付いたらしい。書類への手を止め、ガイアへと眼を向ける。その瞳は露骨な疑い、恐らく「出来る限りサボっていたな」と思っているのだろう。

 

そして、蛍とパイモンは何も言わないが、実際にそうなのだろうと理解した。多分ガイアは蛍たちに気付いてはいたが、声をかけるタイミングを選んでいたのかもしれない。そうすれば、少しでもサボれるから。

 

 

「おいおい、俺だって真面目に仕事はこなすぜ? 終わるのが早すぎて、時間が空くことが多いってだけさ」

 

「そうか。なら、仕事の分量を考えよう。そこまで余裕があるのなら、三倍でなら退屈しないことだろう?」

 

「…………冗談だ、勘弁してくれ」

 

 

あのガイアが素直に降参するほどとは、流石に感心する。姿を隠す程に並んだ書類が整理されたことで、男の姿が露になる。

 

 

────澄んだような蒼く、鋭い瞳。前髪のかかった右目は閉じているが、見えないわけではないらしい。服装は正装と呼ぶべきスーツではあるが、右半身にコートのような衣装を備えた服であるらしく、左右で別々の印象を感じさせる姿である。

 

左のスーツの胸ポケットには神の目が付けられており、その色は青。水元素を扱うものであることは明白だ。彼の視線は常に会話を交わすガイアへと向けられており、蛍やパイモンには一瞥すらしない。────まるで意識していないと、言わんばかりに。

 

 

「それじゃあ、俺は仕事に戻るとするさ」

 

「ご苦労。………無論、ちゃんと職務を遂行するように。先のように、サボりが確認された場合、反省室に泊まり込みになるだろうな」

 

 

付け足した言葉に、ガイアは笑顔ながら答えない。そのまま立ち去っていく同僚に団長補佐の男は深く嘆息していた。重苦しい雰囲気に蛍もパイモンも居心地が悪いどころではなかった。

 

(な、なぁ………オイラたちどうしたらいいんだ? すごい静かだぞ………)

 

(………取り敢えず、話し掛けてみる)

 

 

ヒソヒソと小声で話し合った蛍は、意を決したように口を開く。

 

 

「あの…………」

 

「────話は聞いている、君が栄誉騎士か。そして、そこに浮いているのが栄誉騎士の─────ペットか」

 

「おい! オイラはペットじゃないぞ!」

 

 

男性の意識が、蛍やパイモンへとようやく向けられた。淡々としたその眼は此方を値踏み、見据えるようなものである。フム、と男は書類にペンで書いていく。恐らく、二人の情報に関する書類だろうか。

 

 

軽く書き終えた男性はペンを起き、両手を組んで蛍とパイモンを静かに見据える。荘厳とした出で立ちで、男性は名乗った。

 

 

「私は西風騎士団団長………いや、代理団長だったか。代理団長補佐及び事務官を努めているカートラルだ。よろしく頼む」

 

「はじめまして、私は蛍。そしてこっちが────」

 

「パイモン、だろう? 此方も君たちのことは把握している」

 

 

バッサリと言い切るその姿に、二人は互いに見合う。やはり少し変な人だな、と思ったのだろう。それを理解しているカートラルは、落ち着いた様子で話を続けた。

 

 

「まず、話をしよう。風魔龍の一件、解決に尽力してくれたことに感謝する。団長が謝礼をしたであろうが、私としても君には敬意を示さねばなるまい」

 

「大丈夫。やることをやっただけだから」

 

「そうだぞ! オイラたちは別に感謝されたくてやったわけじゃないからな!」

 

「そうか。ではこの件は保留とし、此方も本題に入ろう」

 

 

蛍やパイモンが謙遜したかと思えば、アッサリとそれを受け入れるカートラル。事務的とは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。えぇ、と困惑するパイモンと同じだった蛍を見据え、カートラルが次の言葉を紡ぐ。

 

 

「私が今からする質問に答えて貰いたい。質問は三つ。それさえ答えて貰えれば、後は容易い」

 

「分かった。その質問は?」

 

「一つ目、君は何処から来た?」

 

 

その言葉に、ギクリと蛍は震えた。自分の生い立ちは、素直に語れるような話ではない。あまりにも突拍子がない、テイワットの人間が信じられる話だとは思えないからこそ、蛍は語るべきではないと判断した。故に、言葉を変えた。

 

 

「─────遠くから来た」

 

「…………心外だ。まさか誤魔化せば済むと思っているとは」

 

 

蛍の答えに、カートラルは明らかな失望を瞳に宿した。驚きを隠せなかった彼女の前で、カートラルは腰から抜き放った武器────銃を向ける。

 

咄嗟に気付いた蛍が長剣を手にしようとするが、カートラルはもう片方の手で抜いた剣を投げ、蛍の動きを牽制した。慌てて飛び退いた蛍に、銃口が向けられる。怯えながら後ろに隠れるパイモンを庇う蛍を見据え、カートラルは機械のように冷えきった表情で告げた。

 

 

「ハッキリ言うが、私は君を信用してはいない」

 

「…………」

 

「モンドを救った英雄。皆は信じているが、私は完全に信用するわけにはいかない。………君は普通ではない。その姿、その力、極めて不透明で不可解だ。だからこそ、私だけは慎重であるべきだと考えている」

 

「う、うぅ………なんていうか厳しいっていうか、真面目すぎるぞ」

 

「何とでも。────一度きりだ。次誤魔化すのであれば、私は君を信用しないし、敵として見ることになる。懸命な判断を、期待する」

 

 

それだけ言い、カートラルは武器を仕舞った。二度はないと言うように手を組んで座る彼の姿には無言の圧力が感じられる。今度、誤魔化せば本気で戦いになる。そう察した蛍はこれ以上隠すわけにはいかない、と素直に明かすことにした。

 

 

「異邦から来た旅人…………君は一体何処から来た? 璃月、稲妻、スメール、フォンテーヌ、ナタ、スネージナヤ、他の国からではないだろう。ならば、君はテイワットの何処から来た?」

 

「───テイワットの外から」

 

「…………成る程、嘘はついていないな。善処してくれて何よりだ。次の質問も、そうしてくれるように願う」

 

 

冷たい顔に、僅かな笑みが見られた。だが、それも一瞬。冷徹な表情に戻ったカートラルは次の質問を投げ掛ける。

 

 

「二つ目の質問だ。君は何を目的としている?何のために、戦っている?」

 

「────別れた兄を探してる」

 

「………兄、兄妹なのか」

 

 

それは独り言のようであった。淡々としていたカートラルの顔が、大きく揺らぐ。隠しきれない感情に気付いた蛍に、カートラルは真意を知りたいと言わんばかりに疑問を口にした。

 

 

「その兄は、大切な家族なのか?」

 

「勿論────だから、探してるの」

 

「…………そう、か」

 

 

断言した蛍の意思を感じ取り、カートラルは噛み締めるように納得した。心身に染み出た感情を押し殺し、カートラルは次の質問を投げ掛けようとする。

 

 

「さて、最後の質問だ。君は─────」

 

「待って。質問には全部答えた」

 

「…………なに?」

 

 

紡ごうとしたカートラルの言葉を遮った蛍。彼女の発言に、カートラルは困惑を隠せなかった。

 

 

「何を馬鹿な。私はまだ三つ目の質問を言っては───」

 

「質問にはさっき答えた。大切な家族なのかって、聞いたのは貴方」

 

「……………!」

 

 

ハッとした時には遅かったのだろう。自分の自身の発言を指摘されたカートラルは短く思案し────無機質な表情を破顔させた。

 

 

「フッ、そうだな………私としたことが、とんだ失態を見せた」

 

穏やかな笑みを浮かべたカートラルは冷たい雰囲気を消し去り、優しく笑いかける。同時に両目を伏せ、深く頭を下げた。

 

 

「非礼を詫びさせてくれ、栄誉騎士にパイモン。君たちを試すような真似をしてすまなかった────信用に値するだけではなく、面白い存在だと理解した」

 

「………私の答えに満足したの?」

 

「答えの内容自体に必要性はない。重要なのは、君たち自身の心構えさ。…………私は仕事をする際、相手の眼と心を以て判断する主義なんだ」

 

 

だから、誤魔化しのない本当の蛍の心と眼から、彼女という人間を知りたかったのだろう。少なくとも、カートラルが危惧するようなことはなかったらしい。静かに一息つく蛍を他所に、緊張から解放されたパイモンはカートラルへと食い下がった。

 

 

「ほ、ホントにビックリしたんだぞ! オイラ、旅人と戦いになるんじゃないかってヒヤヒヤしたんだからな!?」

 

「…………無論、その件も含めて詫びたい。丁度、昼時のようだな。君たちが良ければ、一緒に食事をしないか? 当然ながら、全て私が奢ろう」

 

「────そ、そのつもりならオイラは気にしないぜ! 旅人、今回はカートラルの好意に甘えようぜ!」

 

 

一瞬でパイモンの機嫌が良くなった。

食事を奢ってくれるというのだ、食い意地の目立つパイモンからすれば喜ばしいなんて話ではない。露骨すぎる相棒の態度に蛍は呆れながらも、カートラルの案内の元、城下町のレストラン『鹿狩り』でたらふく腹を満たすのだった。

 

 

◇◆◇

 

 

───時は、少し前に遡る。

大聖堂の直前で行動していた蛍を襲ったファデュイの一団。それを指揮する執行官の手によって、ウェンティ────風神バルバトスの神の心は奪われた。

 

 

「────行きましょう。騎士団が来る前に」

 

 

用は済んだと言わんばかりに去ろうとする執行官 シニョーラとファデュイ。彼等によって気絶した蛍の意識が途絶えた、その直後─────巨大な水が蛍たちを飲み込んだ。

 

驚き振り返るファデュイ達の視線の先で、現れた男が蛍とウェンティを抱える。近くの壁に添えられた凍ったパイモンと同じように寝かせた後、男はゆっくりとファデュイ達へと歩み寄る。

 

 

「………ふん」

 

パチン! と指を鳴らすシニョーラ。彼女の命令を受けるように、飛び出すデッドエージェントが二人。凄まじい速度で刃を振るう彼等に、男────カートラルは腰から抜き放った長剣と銃で受け止める。

 

弾かれた二人のデッドエージェントの姿が消える。当然、逃げた訳ではない。恐らく姿を隠した透明化だろう。カートラルは嘆息し、銃を腰のホルスターへと仕舞う。空いた手で胸元のポケットに嵌めた蒼く輝く神の目を手に取る。

 

タン、タン、とカートラルは静かに身体を揺らす。それだけで姿を消したデッドエージェントの不意打ちを避けていく。真横を通り過ぎた気配を感じ取り、カートラルは長剣を勢いよく振り下ろす。鋭い一撃を浴び、地面に叩き付けられたデッドエージェントの姿が露になる。

 

 

─────その隙を逃すことなく、カートラルは長剣に神の目を嵌め込む。輝きを増す青い光と共に、刀身が発光し始める。踏みつけたデッドエージェントを転がしたカートラルは、逃す暇もなく一太刀を叩き付けた。

 

水の斬撃。津波のような一撃に、デッドエージェントは吹き飛ばされ、近くの柱へと激突して気を失った。

 

明らかに狼狽えた気配を見せるもう一人を他所に、カートラルは長剣から神の目を外す。腰に戻すと同時に抜き放った銃に神の目を嵌め込み、空へと打ち上げる。

 

 

「────!?」

 

 

これに困惑したデッドエージェントは、すぐにその意図に気付く。宙に打ち上げられた弾丸は弾けると共に、周囲に水を振り撒き────雨のように降り始める。透過したデッドエージェントは雨を防ぐことも出来ず、水滴を浴びてその場にいることを証明してしまう。

 

居場所を察知したカートラルは銃を向け、引き金を引いた。放たれた弾丸はデッドエージェントに被弾と同時に炸裂。巨大な水の爆発を引き起こし、エージェントに大ダメージを与え、吹き飛ばした。

 

 

「…………随分と、手荒ではなくて?」

 

「─────ここは美しき自由の地。貴様らのような蛮族が、気安く踏み込んで良い場所ではない」

 

 

地面に転がったデッドエージェントを踏みつけ、カートラルはシニョーラを睨む。余裕そうな彼女であるが、隣に並ぶファデュイ 雷蛍術師は殺気立っていた。────それ以上に冷徹な殺意を浴びせられ、すぐに萎縮していたが。

 

 

「部下たちが何人か消えてたみたいだけど、貴方の仕業ね。事務官様」

 

「………少し前から、不審な動きをするファデュイが多く見られた。何人か粛清しても口を割らなかったが、狙いは神の心か」

 

「そうよ。目的の物は手に入れたから、大人しく帰らせて貰うわ。それじゃあ」

 

 

背を向けて立ち去ろうとしたシニョーラの頬を、銃弾が掠めた。カートラルは銃を向けながら剣を握り、戦闘態勢を取っている。

 

 

「このモンドに土足で踏み込んだのだ。ただでは返さんぞ」

 

「しつこいわね、本当に。この私に勝てると思ってるのかしら?─────『法と決闘の裁定者』」

 

「無論、そのつもりだ。『淑女』────いや、『炎の魔女』」

 

 

睨み合う二人を中心に、殺気が飛び交う。怯える雷蛍術師はまだ耐えているが、普通の人間であれば気絶しているであろう空気の中で、深い一息と共にシニョーラがヒラヒラと手を上げた。

 

 

「────ここまでにしましょう。貴方とやり合っていたら、騎士団が来てしまう。私たちも、そこまで大事にするわけにはいかないし」

 

「なら『神の心』を捨て、即刻失せよ。二度とこの地を踏まないと約束すれば、断罪を赦そう」

 

「────だから、こうするわ」

 

 

シニョーラが直後、氷塊を飛ばす。カートラルはそれが自分ではなく、気を失っている蛍に向けられていると気付く。咄嗟に撃ち込んだ弾丸で氷塊を破壊し、すぐさま振り返るが、そこにシニョーラの姿はなかった。

 

 

「………逃げたか。小細工を」

 

 

苛立たしそうに武器を仕舞うカートラル。戦闘に気付いたらしく、大聖堂から見覚えのある少女が飛び出してきた。

 

 

「カートラルさん!? この状況って一体………」

 

「バーバラ。そこの三人を頼む。二人は気絶、もう一人………? は凍結だ。軽く様子を見てくれ」

 

「え、あ……!本当だ! わ、分かりました!」

 

 

西風教会の牧師兼アイドルの少女 バーバラは慌てて介抱を始める。そのまま立ち去ろうとしたカートラルはふと歩みを止め、「ああ、それと」と付け足す。

 

 

「私の事は伏せておいてくれ。この件に関しても、正式な発表が出るまで黙秘してくれると助かる」

 

「分かりました!………気を付けて下さいね、カートラルさん!」

 

 

無論だ、と答えたカートラルは同じく騒動に気付いて集まった騎士達に通達する。問題ない、周囲の警戒に務めよ、と。

 

人気の無くなった街中を歩くカートラルは静かに思案する。彼の意識から、ファデュイの存在は消えていた。最も気にしていたのは、先程介抱されていたモンドの英雄────旅人の事であった。

 

 

(先の戦いと執行官との騒動、彼女等がモンドの敵性因子とは考え難い…………だが、信用するには確信が足りない)

 

「やはり、私自身の目で裁定するしかあるまい」

 

 

胸元の『神の目』に手を添え、カートラルは目を細める。かつて自分自身が忌避した、他人を疑うことしか出来ない自分自身へ少なからずの嫌悪を抱きながら。

 

それでも、カートラルは嫌悪した己の在り方を貫く必要がある。自分に居場所を与えてくれた西風騎士団、彼が敬愛する団長の為にも─────彼はあらゆる全てを疑い、裁定し続ける。

 




オリキャラ紹介

厳格かつ博愛。法の番人にして裁定者。自己矛盾に苦しむ騎士団の参謀。

名前:カートラル
所属:モンド/西風騎士団
使用武器:片手剣
神の目:水
誕生日:10月10日
命ノ星座:水天秤座

「私の知る中で、裁判官と決闘代理人を任される人は彼しかいない。そして、彼こそフォンテーヌで最も素晴らしき人であると断言できる。ヌヴィレット様やフリーナ様、あのお二人からも信用されるあの人に、私も尊敬していた。だからこそ、あの人が全てを棄ててこの国から去ったことは、今も複雑に思う」───とある記者のインタビューに応えた決闘代理人


解説:西風騎士団所属の事務官であり、ジン団長の補佐を任されている代理団長補佐官。生真面目な性格もあり、大体の職務は彼が代わりに行っている。参謀という立場やジン団長への忠誠心もあり、あらゆる存在への警戒や疑いを怠らない。騎士団やモンドの安全のためとはいえ、猜疑心の強い自分への嫌悪が少なからずあったり、信用した相手には気軽に接することから、根が真面目すぎることが目立っている。

元はフォンテーヌ出身、とある貴族の末裔でもあり、フォンテーヌでは名を知らぬ者はいない有名人であったが、とある理由で出奔し、名を変えてモンドに移住している。フォンテーヌ関連の話に機嫌を悪くすることから、彼が故郷を嫌悪しているという噂もなくはない。
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