世界を救う人類の性   作:新グロモント

13 / 20
13:回収屋のお仕事

 軌道エレベータ付近のネイティブ達は、アダムの情報通り機械寄生型が大量に居た。男のロマンが分かっている容姿に、彼も感動するばかりだ。ロボット犬型もある為、お持ち帰りを決めてしまう。

 

『ジンルイ、セイゾン、カクニン』

 

『ジンルイ、バンザイ、ジンルイ、オウサマ』

 

「みんな、有り難う。で、ここの管理を受け持っているエリートネイティブの方とお話をしたいのですが呼んできて貰えませんか?少し、この上層部にいるアルファネイティブさんの所まで行きたいんだ。安心して、流石に生身でいけるとは思っていないから、代役で彼女が行く。彼女は回収屋のカラさん。私の代理だからよしなにしてあげて」

 

 人類と新人類が仲よくしている事が現地ネイティブ達も疑問だった。だが、彼という人類が言うのだからそれが正しいとなる。カラさんは、これから遙か空の上にいる場所まで一人で行くことになる。道中、沢山の困難が待ち受けているだろう。

 

「あ、あの~ダンナさん。本当に、本当に私が軌道エレベーターの最上部まで行くんですか?道中でネイティブに襲われたらどうすれば」

 

「回収屋として覚悟をもって職務を全うしているんでしょ?一応、ネイティブに話は付けるけど、自衛くらいはしてよ。ヒドラさんにお願いして前身を包み込むようなステルス迷彩、仲間だと誤認させる為にスカリングを頭部にセット。危なくなったら自動的にスカリングさんがコントロールを奪う。これ以上、無い贅沢だよ」

 

 他にも、ドローンを使ったリリーとイベリスのサポートまである。だが、最上部にいるアルファネイティブの方が直接対面無しで彼の言葉を聞いてくれるかは謎だ。

 

 彼としては、整備のされていない軌道エレベーターなんて危なくて乗れない。

 

 それから、彼は軌道エレベーターの地表部分を根城にしているベリアルと話を付けた。二刀流がアバドンさんと被る事もあり、対抗心を燃やしたネイティブ同士の熱い試合が始まる。

 

 機械融合型ネイティブであるベリアルの学習能力は極めて高く。当初、優勢だったアバドンの攻撃パターンをベリアルは学習した。更に、持ち前の再生能力もある為、最終的にベリアルが勝利を収めてしまう。

 

「アバドンさん、ベリアルさん。とても良い試合でした。勝者のベリアルさんには、この衣装をプレゼントします。貴方も元は女性なんです。何時までも裸じゃ、駄目です。人類にはまだ男性もいるんですからね」

 

 軍服を模したナノスーツ、スカイエースがプレゼントされる。これで大事な部分は隠れる。

 

『アリガトウ、オウサマ、アリガトウ、ダイスキ』

 

 人間扱いされただけで無く、女性扱いされた事にベリアルも涙を流す。この気持ちを彼女は忘れていた。そして、彼の愉快な仲間に加わる事が決まる。

 

 

R月F日

 

 カラさんが軌道エレベーターに登り始めて一日が経過した。彼女は登り始めてから気が付いてしまった。どうやって物資を持って帰れば良いのかと。物資だけなら、地上部分にある物だけでも十分だ。

 

 軌道エレベーターの施設内には、持ち帰れない程の物資が大量にある。

 

 残念な事に戻ろうにも、既に来た道は崩壊している所もある。その様子を安全地帯から見られるのは実に気が楽だ。まるでゲームをしている気分だ。

 

 扉の管理者パスワードが分からないだって?そこは、イベリスさんの出番ですよ。ハッキングして突破してください。

 

 カラさんには、申し訳ありませんが我々の勤務時間は夕方の16時までなので、それ以降は連絡が付かないので許してください。大人の時間でお取り込み中です。

 

 

H月H日

 

 実は、最近新しい事に気が付いた。百合の間に挟まるのは駄目な事だが、盗撮した動画を見ながら、レイヴンさんと大人の時間に励むと結構楽しい。この性癖を歪める新人類との新しい付き合い方を見つけてしまった。

 

 レイヴンさんとしては、今更だそうだ。NT-Dというデバイスのお陰で既に似たような事はやっており、驚く程でも無いらしい。

 

 カラさんに付けているドローンとの回線を切り忘れていた。明日どんな顔をして通話をすればいいのだろうか。よし!! こうなれば、リリーさん達の部屋の音声も送りつけてやろう。そうすれば、万事解決だ。

 

 彼女も一人死地におり仲間の声が聞こえないと寂しいだろうからね。

 

 ASMRとして楽しんで貰えたら嬉しい。ASMRという新文化を流布するキッカケになれば嬉しいな。人間は音声だけでも色々と妄想を捗らせる。新人類は、その身で録音した内容が共有可能なので一瞬でそれが実現か出来てしまう。

 

 誰だよ、こんなドスケベな存在を作ったのは・・・・・・はい、人類ですね。ごめんなさい。

 

 

U月R日

 

 新人類の目の下にクマが出来る事を初めて知った。昨晩から酷い通信で寝られなかったそうだ。そもそも、新人類にとって、睡眠が必要か謎だが・・・・・・まぁ、そう言うことにしておく。シーツに広がっているシミがナニかは追求しない。

 

 それが人類の優しさだ。

 

 VIP専用のエレベーターには、寝室まで用意されているとは驚きだ。移動中にどんな目的があってベッドがあったのか・・・・・・言う必要は無い。後、そこに居たメイドロボは持ち帰ってきてね。今も稼働しているなんて凄いな。是非、リリーとイベリスに魔改造を施して貰いたい。

 

 え?人類は、あんな無機物の旧型ロボットにも欲情するのかだって?するに決まっているだろう。甘く見るなよ、人類を。

 

 人類の歴史は数千年に及ぶんだ。つまり、人型の無機物なら大分マシなレベルだ。上級者の中には、床とか壁とか、食べ物とかに欲情する奴も居たくらいだ。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。