世界を救う人類の性   作:新グロモント

14 / 20
14:下着

 コロニー産の最新モデルの新人類とは異なりカラは、泥臭く必死に軌道エレベーターの最上部を目指している。その様子を眺めていて彼はある事に気が付いた。はしごを登る様子を見ていると、どうしてもローアングル視点からの映像が送られてくる。

 

 彼は、その場で一緒にカラを応援している新人類に聞いてみた。

 

「ねぇ、新人類って排泄しないよね?子供だって、子宮から産まれるわけでもないんでしょ。なんで、パンツ履いてるの? 確かに夜戦とかだとある方が興奮するよ。でも、改めて考えたら新人類の人達への必要性ってないよね?」

 

「そんな事は考えてもみなかった。必要か不要かで言えば、不要だな。仮に排泄機能があったとしても、下着を脱ぐという行為が無駄だ。我々の消化器官ならば、クリーンで清潔な物質に変換して出す事もできる。特に私の様な戦闘モデルなら可能だ。・・・・・・ダンナ様がどうしてもと言うなら、やっても良いが」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そのうちね」

 

 彼は必死に考えた。流石に越えてはいけない一線を越えたプレイは駄目だ。人としての尊厳が失われる。リリーとイベリスは、あからさまに目をそらしている。彼女達は、一流の変態技術者だ。自らの消化器官に手を加えるなど何時でも出来る。

 

『ヒトが、必死でハシゴを登っているときにパンツの話なんてしないでください。ほら、扉が閉まっていますよ。早く開けてください』

 

「いや、これは大事な事だよ。新人類にパンツは必要か否か。私としては、必要だと思う。あ、ソコのパスワードは D8(Tenpz3!z$ だよ」

 

「人類様。なぜ、私のハッキングより早くパスワードが分かるんですか?今、何も操作しないで見ただけでパスワードを言い当てましたよね?」

 

 彼は、目に見えた数字をそのまま伝えただけだ。全ての暗号を翻訳する能力、マザースフィアが求める人類の可能性の一つだ。

 

「すごーーい。イベリスよりハッキングが上手いなんて人類も捨てたもんじゃ無いね。で、どうやったの!? 私からみても、何のデバイスも操作してなかったよね。物は試しに、コレも解いてみて。私の身体を遠隔操作するための30桁のパスワード。一分間ごとにランダムで変わって、一度間違うとドンドン変わるよ~。解けたら、この身体を好きにさせてあげる」

 

「y8rNtt!99xJ5+UtU$v/F(Fs45uRJ~T」

 

 彼は、この舐め腐ったメスガキプレイに嵌まっているリリーに痛い目を見せてやろうと本気を出した。

 

 イベリスが彼が言ったコードを打ち込んで試す。結果は、直ぐに分かる。リリーの肉体を乗っ取る事に成功してしまった。イベリスは、直ぐに権限を放棄する。新人類として、踏み込んではいけない領域だったようだ。

 

「ダンナは、欲塗れだけど節度を弁えてくれて良かったよ。何をやったのか理解してないだろうけど、ダンナがやったことは私達新人類にとって脅威そのもの。マザースフィアに知られたら、殺されるか、物理的に監禁されるか、研究材料だよ」

 

「リリーの意見に私も同意だ、ダンナ様。で、今は何の話をしていたのだろうか」

 

「カラさんにパンツが必要か不要かという事でしょう。ここは、中間をとって穴あきの下着を着用するという事でどうだろうか。これならば、脱がす手間も省けるし、夜戦でも脱がさず使える。素晴らしい案だろう」

 

 うんうんと新人類達も頷いた。流石は、恋人がいる新人類達は話が分かる。下着を脱がさない事に対して一定の理解を持っている。だが、脱がさないと出来ない事もある。そこで開発されたのが、穴が開いている下着だ。

 

 コレには、新人類もその手があったかと称賛をした。

 

『オウサマ、オウサマ、ワタシ、ヒツヨウ』

 

『フク、ヌグ、タイヘン、アナ、ヒツヨウ』

 

 彼はこの時、ネイティブ達がドスケベ下着を着けて徘徊する終末世界を想像してしまった。だが、終末世界だし、これもある意味終末世界だろうと許した。この苦しみを全員で分けてやると。

 

 全ての元凶はエルダーネイティブにあるとも噂を広める。風評被害に苦しむエルダーネイティブの顔が目に浮かぶと彼は喜んでいた。

 

 

U月T日

 

 カラさんの頑張りを遠くから食事をしながら見る日課。レイヴンさんなら瞬殺するようなネイティブであっても、彼女にとっては命懸けみたいだ。ヒドラさんのステルス機能で隠れてやり過ごしている。しかし、機械寄生型は鋭いらしく、違和感に気が付く者達もおおかった。

 

 スカリングさんが脳髄に寄生して操作しなければ危ないシーンも多い。中でも、カラクリと融合したエリートネイティブさんは、速攻でドローンを狙ってきたので本当に危険だった。ヒドラさんとスカリングさんが説得して、ワタシが音声会話する事で一応納得してくれた。通すが、そのうち挨拶に来いとの事だ。

 

 カラさんが、泣きながらもう帰してくれと言っているが・・・・・・彼女はどうやって帰るつもりか分かっているのかな。来た道は既に使えないルートがおおい。帰るなら、窓の外に飛び出て地球にダイブが最短ルートだ。

 

 大気圏突入は、新人類でも装備無しでは出来ないらしい。

 

 

O月P日

 

 カラさんが遂に最上部付近まで到着した。これまで何度落下しそうになった事か。その度にヒドラさんに助けて貰いギリギリ助かっていた。お陰で、カラさんとヒドラさんとの間に一定以上の信頼関係が出来ている。

 

 ヒドラさんの触手が朝になったときに謎の液体が滴っていたりするが、指摘しないのは優しさだろう。姉妹愛の間に挟まるヒドラ・・・・・・まぁ、ヒドラさんも元は女性だからこの場合はセーフだろう。こうして、人類と新人類の障壁が少しずつ縮まっていく。

 

 やはり、エロは偉大だった。これを、綱渡り効果という。

 

 ちなみに、昨晩の様子はコチラからしっかりと録画をしており、後で彼女の妹がいるザイオンに届けてあげる予定だ。姉の心配をしている妹が居るのは可哀相だからね。少しでも安心させてあげたいと思うのは人情だ。




第六空挺部隊・・・・・・知らない子ですね。
第七空挺部隊がそろそろ降下予定。

アダムさんが、待ってましたと準備を始めました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。