「ごめんねー!最初っから全部ノアに聞いてたの!リーダーったらエージェントは小遣い稼ぎなんかじゃねえ!って聞かなくてさぁ
まぁ実力なきゃやってられないって言い分もわかるんだけどね?」
「それで入部試験、いや威力偵察でありますか……それで、結果は?」
「まだ測れたわけじゃねえ、何か持ってやがる……」
ただでさえ鋭い目つきがより強さを増し、再び意気軒昂になるネルと、もぅーと諦めた声を貰うアスナ
そしてオウカの前からアカネがネルを抑える側に移動した。
「実力は確かなことがわかった、ネル先輩を相手に瞬殺されず、交戦して重傷も負わず、結果は水入りでもこれなら十分だろう」
「ならば……」
「メイド部、いえC&Cへ、ようこそ、憂晴さん、今日から貴方がコールサイン05です」
どうやら、ネル以外のメンバーは納得してくれたようだ、ネルは未だ白目で睨みつけているが、襲ってくる様子はない。
「ありがとうございます」
オウカも連邦生徒会とトリニティでそれなりの作法は身につけているので、メイドとしても普通に働くことはできる
流石になんでも時間停止とナイフ術で解決してしまう某メイドや押しかけ自称メイドのような極端な有能/無能でもない。
「じゃあメイド服を作る事になるから、こっちに来てくれ、すぐに終わる」
「やっぱりミレニアムにはメイド服を自動で仕立てる機械みたいなのがあるでありますか?!」
「
カリンに先導されていくオウカの期待は普通に裏切られた、流石に全自動メイド服仕立て機能を備えているわけではなかったようだ。
「証明写真機みたいだけど、これで全身画像を取ったらスキャナーが自動的に寸法を記録してくれる、あとはエンジニア部のヒビキに持っていって、メイド服の制作依頼をすれば良い。」
「えっマイスターってテーラー兼任出来たのですか」
「趣味だ」
「……えっ?」
「だから、彼女の趣味だ」
「メイド服を作るのが?」
「衣装のデザインから仕立てまでなんでもやる」
あやうく思考が停止するところだったオウカはなんとか無量空処から帰還する、しかし『趣味でメイド服を作っている』とは『趣味でヒーローをやっている』レベルに異様である、そもそも彼女達のメイド服はフリルや刺繍なども凝っているし、本人の性格や体格に合わせたオリジナルのオーダーメイド品
フォーマットを作ったらあとは数値を入れるだけになるエクセルやマクロとは違うのだ、サクサクと作れるようなものではない
機械制作にも専門知識や技能が必要になるし、衣装となるとデザインセンスや工作技術も必要だ、そもそも布は金属とは扱いが違うのだから。
「2.3日、と行ったところか」
証明写真機(仮)に入り、パシャパシャと全身分の写真を取られたオウカはデータを何某かに出力中と表示された直後に画面に現れた自分そっくりな3Dアバターに驚くことになる
鏡でも見ているかのように精巧なそれは緩やかに一回転すると消滅して『送信完了』の文字が画面に浮かんだ後、画面は暗転して沈黙。
「終わった?」
機械の隣にいたカリンが声をかけてくる。
「はい、データ送信完了って出ましたね、これで良いでありますか?」
「うん、大丈夫、そうしたら多分もう、画像データはエンジニア部に行っていると思う、後で自分でエンジニア部に行くか何かして正式に制作を依頼するように
その時にデザインも自分な要望があったら伝えてあげると良い」
「わかりました」
流石にフリフリや露出やと過剰にしたくはないが、イメージ的差別化のために『メイドといえばヴィクトリアン』のトリニティとは違うフレンチメイドスタイルが良いだろう、スカートは膝、あるいは思い切って
半袖に映える
忘れてはいけないのが靴と頭、ふわふわカチューシャ(俗称)正式にはホワイトブリム、これ無くしてメイドを名乗ることはできない
ティアラのように飾ることも考えられるが、メイドが主人より派手なのはよくない、かといってシンプルすぎるデザインだと『餃子の皮』呼ばわりされる可能性を否定できない
たかがメイド服のデザイン一つ、と侮るなかれ、メイドさんとは多様な種類に分化した職業であり概念、それに相応しい衣装もまた多様なのだ。
「おっぱいはやっぱり乳袋にした方が映えるか?……いやあまり露骨に性的過ぎる格好はメイドに相応しくない……」
職業メイドであってメイドコスの風俗嬢ではない、衣装の調整においてはやはりここが難しいところだろう。
「全体デザインはお任せで膝丈スカート、裾はシンプルなプリーツ、このくらいで良いでありましょう」
マイスターが相手なら要望にあまり凝るのではなく、むしろデザインで『これが欲しい』という点をしっかりおさえた要望を伝えることが重要だ
事前にしっかりイメージを共有する事ができれば、望むものを超えたものが得られるだろう。
「ちなみにヒビキさんの連絡先ってご存じでありますか?私は番号知らないのでちょっと連絡取れないでありますが……」
「問題ない、私のスマホに連絡先が登録されているから、見せてあげる」
「お願いするであります」
なお、この時、ヒビキ当人はメイド服の制作依頼自体は画像が送られてきた時点で察していた、のだが、すぐに電話が来て丁寧な挨拶から予定の確認からデザイン案のすり合わせのための打ち合わせの場を設けるやらとしっかり連絡を取ってくれたことを喜んでいた。
「エンジニア部に来る人は大抵何かの依頼をポンと置いていくからね、もちろんちゃんとそれも片付けるけれど、キミのようにちゃんと常識的な時間に電話してアポをとった上で打ち合わせにカフェに呼ぶなんてするのは本当に珍しいんだ」
とは午後に打ち合わせを実施した時の彼女の言葉である。
「取り敢えず制服はこれでできるところまでやった、と」
手元の手帳に
本日15:00〜時間未定 打ち合わせ(メイド服について)・場所:ミレニアムサイエンススクール校内売店
と予定を書き入れるオウカに隣から声が掛かる。
「オウカ、次は入部届の正式な提出と行こう」
「提出は……銃弾に『受理』されましたな……」
提出済みと言おうとして止まるオウカ、流石に穴だらけの消し炭を指差して、提出した!と言い張る勇気は彼女にはない。
『部活動・委員会加入届』それは
提出はともかく発行となるとセミナーの権限を必要とするため生徒会室に行かなくてはならない。
「生徒会室に行くなら時間が掛かりそうであります」
「コピーは普通に許可されているから、
「正式書類とは……」
ミレニアムの生徒たちの合理主義的な発想により、学内書類の大半の書式は学内共有・一般開放サーバーにフリーで置いてあるため、いくらでもコピーすることができるのだった。
少し、時は遡り、学内見学が終わった直後
生徒会室ではノアとリオが向き合っていた。
「それでノア、貴女はこの生徒をどう見るというのかしら?」
「見る限りにおいては……お金に困っている様子ではありますが、ミレニアムという学校に対して敵対的な組織あるいは学校から送り込まれてきたスパイ、という線は無さそうです
いくらアビドスは滅びかけていて学籍の偽造が簡単にできるとは言っても正式な学籍は確認されていますから、アビドス以外から出身を偽って入ってきた、という可能性もありません」
「それで?」
「純粋に……出稼ぎではないかと、それに、入部希望先をメイド部……C&Cにしたので、不審な動きをしても他メンバーが十分な監査役になります」
「独断ね?」
「独断です、『友人として所属先にアドバイスを送った』だけの事ですから」
「はぁ……いいわ、実際に所属を申し出てきたらネルに少し叩かせましょう、実力を知る良い機会になるでしょうから」
「……はい」
「これで、良いでありますか?」
「部長の承認は必要ねぇ、ミレニアムの規則じゃ
「ありがとうございます、
「お前っ!?この……っクソっ!」
「あれー?もしかしてリーダー照れちゃってる?かわいい!」
「赤面も可愛いでありますな」
「えぇ、確かに」
「そうだな」
「お前ら揃いも揃って何言ってやがる!」
全員にイジられたネルがついに爆発、両手のSMGを乱射し始める。
「キャッ!?部長、やめてくださいっ!」
位置的に近かったせいで集中攻撃をモロに受けてしまったアカネの悲鳴が響くなか、カリンは退却して狙撃ポジションをとるために走り出し、アスナは逆にスライディングで前に出る
ミニスカで軽快なステップを踏み、雨霰と言わんばかりの弾を回避しながら距離を詰めていく
オウカは中衛遊撃としてアスナの10メートルほど後ろにつけて、散発的に飛んでくる弾丸をいなしながらピストルによる援護射撃で脚や腕のような体勢を崩しやすい部位を狙った。
「こんの!一丁前に連携しやがってぇっ!」
ぶっちゃけ内容どうしよう
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ストーリー重視(このまま)
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はやく原作入れ(会長失踪)
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戦え……戦え…(戦闘重視)
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旅しろはよはよ(関係重視)
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消えてクレメンス(削除)