ブルアカ転生掲示板   作:タマヤ与太郎

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そんなわけで11話です。例のあいつら登場回。

なんとかアビドス編丸く? 収まったようで何より……
これでアリ夏に全力注げる……なお作者の石はモモトーク貯金も全部使い切った上でクロコを天井だったようです。
臨戦ホシノは諦めるほかねえ……

それはそれとして今回もおまけ有ります。


11:便利屋と出会うやつら★

【廃校対策】青く透き通るGTA世界に祝福を・9【はじまります】

 

 

 

 

485:写輪眼

 

あ、そうだ会長さん、あの後カイザーとか大丈夫だったか?

カイザーの目的考えると、多分どっちみちこっちに仕掛けてくことになると思うんだが……便利屋もそこそこ手強い奴らだしよ

 

 

486:G級ライダー

 

ああ、そう言えばヘルメット団からは数度襲撃がありましたね

今は大人しいものですよ、拠点もなくなりましたから

噂の便利屋さん? はまだ見ておりませんね、全員ヘルメット団だったはずです

 

 

487:名無しの転生者

 

そう言えばで挙げる話題じゃなくねえ!?

 

 

488:オール・フォー・オール

 

いやだって七囚人クラスが仕掛けて来るならともかく、ヘルメット団程度会長の敵じゃないですよ?

とっ捕まえてその度にウチの工場送りにしてましたからねぇ

三度目ぐらいで目に見えて人数減って来たんで「そろそろ狩るか……♠」とばかりに拠点に襲撃かけてカタカタヘルメット団無事壊滅です

 

[画像]

(廃墟をバックに快哉を上げるセリカ・シロコ・ノノミ、苦笑いするアヤネ、ニコニコと笑っているホムラ。

 ポニーテールにボディアーマーをつけたホシノが呆れ顔でホムラにツッコミを入れている。

 その背景ではレウス希少種が瓦礫の上で咆哮を上げている)

 

あ、写真撮ってるのが私です。まあ事後処理のために帯同してるだけで何もしてませんけどね

 

 

489:名無しの転生者

 

うわぁ

 

 

490:名無しの転生者

 

いいとこ戦車ぐらいのヘルメット団相手にレウスとライダーネキはオーバーキルでは?

確かガチの変態や先生と殴り合い出来んだろ、ライダーネキ

 

 

491:G級ライダー

 

ええ、ですので私はレウスさんにライドして空から索敵と援護射撃をしておりましたよ

ホシノが対策委員会の方々を指揮して戦うのがメインでしたしね

ホシノには手抜きをしないように言い含めておきましたので万一もなかったですが

ノノミを含めた対策委員会の方々もお強いですね、これならば今後も安心でしょう

 

 

492:名無しの転生者

 

ライダーネキ的には対策委員会の皆ってどうなん?

AFAネキが後輩2人以外その辺興味ないらしいっていうのは知ってるけど

 

 

493:G級ライダー

 

皆良い方々ですね。お飾り生徒会長とは言え誇らしい限りです。シロコさんは戦力的にもホシノに次ぐレベルで頼りになりますし、

他の3人も5人でアビドスを守り抜いてきただけあって粒ぞろいで頼りになります

特にノノミに関してはハイランダーの生徒会長も狙える立場だったのを蹴ってまでアビドスに来ていただいてますから、信頼しておりますよ

ホシノも、ユメの一件で大分腑抜けたとはいえそれでも強さは健在のようで安心しました

 

 

494:名無しの転生者

 

あ、その辺は知ってんだ。まあノノミちゃんに関してはユメパイ健在時の頃から付き合いあったんだろうしなあ*1

 

 

495:名無しの転生者

 

ホシノが腑抜けたっていうのも……まあ、致し方ない事ではあるんだよなあ

 

 

496:写輪眼

 

あんまり厳しい事言ってやんなよ会長さん、梔子会長の一件は小鳥遊にはかなりキッツい出来事だったはずだからよ

それにこう言う事は言いたかねえけど……会長さんだって1年ホシノを放置してたろ

クソ緑の会社でバイトするってのもあったんだろうけどよ、連絡ぐらいはやっても良かったんじゃねえか?

 

 

497:G級ライダー

 

そこに関しては申し開きのしようもありませんね……元々集中すると周りが見えなくなる性質でして

以前保護している生徒達がいると言ったでしょう? そちらを保護して基盤を整えたり、

その後はソニドリの所で個性移植などの実験に付き合っておりましたので……意識が戻るのに三か月ぐらいかかったでしょうか

それも時間間隔が狂う要因ではあったと思いますが

 

 

498:オール・フォー・オール

 

私は失敗したら嫌だからやりたくなかったんですけどね、個性移植

それでも会長に土下座されたらやらざるをえませんでしたが……本当に大事無いんですね?

 

 

499:G級ライダー

 

ええ。私にはやるべきことがたくさんあります。そのためにもつまらない嘘はつきませんよ

 

 

500:名無しの転生者

 

聞いてねえけど!?

 

 

501:写輪眼

 

何やってんだアンタ!? 神秘引っこ抜くのはともかく、個性移植はクソ緑が『最悪廃人』って言い切るぐらいヤベーんだぞ!?*2

 

 

502:実力派センセイ

 

えっちょっと待って待って、ライダーちゃん、それ私たち聞いてないと思うんだけど!?

 

 

503:G級ライダー

 

言い忘れておりました。なので今申し上げたわけですね。最近バタバタしておりましたし

何よりもう半年以上は前の話なので過ぎた事ですし

 

 

504:墓守の狩人

 

会長さんとAFAちゃん絞り上げたらもうちょっといろいろ情報出てきそうね……

 

 

505:オール・フォー・オール

 

まあ貴重な知見が得られたのは事実ですけど……これっきりですからね? 二度とやりませんよ?*3

 

 

506:名無しの転生者

 

双方ともに軽すぎる……というかAFAネキがガチ心配するってよっぽどヤバかったんだなぁ……

所でどんな個性移植したんで?

 

 

507:G級ライダー

 

【エアウォーク】*4と【筋骨発条化】*5などですね

純粋に空中を歩けるのは便利ですし、バネ化で強化した身体能力なら今のヒナさんともやり合えるかもしれません

 

 

508:名無しの転生者

 

確かに色々便利だなそれなら……でもまあ、あんまり無茶しちゃだめだぜ? 対策委員会もだけど、

保護してるって子達の為にも万一の事もあっちゃいけないのは分かってるはずだろ?

 

 

509:実力派センセイ

 

……ライダーちゃん、ほんとそう言うの気をつけてね? AFAちゃん達から聞いたけど、ホシノちゃんかなり思いつめるタイプなんでしょ?*6

私としても、転生者仲間ってだけじゃない。貴女だって守るべき生徒なんだから。自分を大事にするように

 

 

510:G級ライダー

 

ええ、分かっておりますとも。あの頃はユメもおらず、私が全てを守るためにと気負っていた時期でもありましたからね

でも、今はこうして先生方もいらっしゃいますし、こうして腹を割って話せる相手がいるというだけでも気が軽くなるものです

 

 

511:名無しの転生者

 

まあ、反省はしている……のか?

なあ、ところで気になったんだけど、ホシノのあのボディアーマーってどっから出てきたんだ?

恥ずかしながら俺のブルアカ知識はカルバノグ二章あたりぐらいまでなんだ

 

 

512:名無しの転生者

 

ああ、そうか、俺らの間でもその辺の知識はズレがあるのか

あれはホシノのものだよ、まだ髪が短かった1年の時にはもう着てたっけな、あの盾はユメ先輩のものだったみたいだが

確かあの状態のホシノが「小鳥遊ホシノ(臨戦)」って別衣装扱いなんだっけ?

 

 

513:名無しの転生者

 

へー、まあ重いだろうしなボディアーマー……

 

 

514:写輪眼

 

おう、イベント戦闘では本当にガチで容赦なく全てをなぎ倒すレベルの化け物だったよ

リロードモーションにすら殺意がにじみ出て変な笑いが出た記憶があるな

 

 

515:実力派センセイ

 

やっぱ強いんだねえホシノちゃん。普段はゆるっとしたマスコットみたいだけど……

たまに目が笑ってない時があるというか、妙に鋭い視線で見られてることがあるんだよね、信用されてないのかなあ、まだ*7

 

 

516:G級ライダー

 

ホシノは強いですよ、本気のホシノなら、あるいは私をも超え得る逸材かもしれません

そして先生、ホシノを許してあげてください。だいぶトゲは抜けたようですが、それでもまだ他人を信用しきれていないようなのです

正直、私がひと時アビドスを離れたのは……ユメの一件で打ちひしがれていたホシノを見ていられなかったというのはあります

私は強いという自覚はありますが……だからこそ、弱い者達の気持ちを理解しきれないところはあるようなのです

そういう意味では……私もまた弱いのでしょうね。昔からそうですが、辛いことからは逃げてばかりでしたし

だからこそ、今度は逃げぬと、そう誓いアビドスへ戻ってきたのですが

 

 

517:囚人キング

 

良いんじゃないかな、全方向に強い人間と言うのはいないものさ

月並みだけど……だからこそ人は群れるんだと思っているよ。自分の弱い部分を補い合うためにね

 

 

518:名無しの転生者

 

良い事言うなあ、変態の癖に

 

 

519:名無しの転生者

 

まあ良識はある変態だからなこいつ

 

 

520:名無しの転生者

 

こんなこと言いながら後輩や同級生で躊躇なく過酷してるカス虫なの忘れてねえからな

 

 

521:囚人キング

 

ボクを集中砲火する流れじゃなかったろう!? まあ事実ではあるけど……

ともあれ、気負う事はないさ。面倒ごとは先生に丸投げしてしまえばいい

後は先生が僕らに任せるなりで丸く収めるよ、多分ね

 

 

522:実力派センセイ

 

そうだね。私がこの中で一番責任を負うべき立場だし、ライダーちゃんも遠慮なく頼ってね?

そのためのシャーレ、その為の私なんだ。ま、こっちからも頼ることはあるだろうし、ギブアンドテイクってことで!

 

 

523:G級ライダー

 

……有難うございます。聞けば転生者チームの中では私が一番の遅参であったとか

お飾りとは言え生徒会長、この立場が何かの役に立つこともありましょう。必要があれば遠慮なく頼ってください

その分、私も皆様を頼らせていただきますので

 

 

524:写輪眼

 

良いんじゃねえの。俺も一応は生徒会役員ではあるが、生徒会長って立場は俺らんなかじゃ唯一無二だしよ

他は変態が治安維持系元委員長、狩人が諜報部(?)、にゃんこが連邦生徒会の一般委員でクソ緑に至っちゃ役職なしだ

まあ肩書以上に色々出来る連中ではあるが……何よりアビドスはブルーアーカイブにおいても重要な地域だし、

そこの生徒である対策委員会はいろんな意味で重要人物だ。その傍にいられて、一定の信頼を得ている人間ってのは貴重過ぎるぜ、実際な

 

 

525:にゃんこ大線路

 

一応私も生徒会相当のハイランダーCCC*8からの出向ですけど、まあ下っ端の方ではありましたからねえ……

……ノゾミちゃんとヒカリちゃん、*9話に聞くとこの後関わって来るっぽいし……何かあったらぶん殴っていいです、ええ

多分あの子達トラウマになるぐらい徹底的にシメないと根本的に反省とかしない生き物だからなぁ……

 

 

526:名無しの転生者

 

そうか、にゃんこちゃんハイランダーから連邦生徒会に出向してんだもんな、そら生徒会役員ではあったのか

シュポガキ*10共はまあ……苦労したろうねほんと……

 

 

527:にゃんこ大線路

 

正直モモカちゃんの下で仕事してる方がマシでしたとも、ええ……

あ、すいません個人的な話で。多分この後ネフティスとかハイランダーが関わってくる可能性もありますし、*11

その時は私も関われると思うので! ライダーさんは一人じゃないです! って言う事を言いたかったんです

 

 

528:オール・フォー・オール

 

そうですね! 私も全力で支援しますので遠慮なく頼ってください! いろんな意味で!

……あ、そうそう、にゃんこさん、にゃんこさん専用機出来ましたので後で送りますね!

 

 

529:にゃんこ大線路

 

初耳ですけど!? 作ってることも完成したことも! 頼んでもいませんし!

 

 

530:オール・フォー・オール

 

こういうのはサプライズでやるのが良いんですよ!*12

 

 

531:写輪眼

 

良くねえよドアホ!

 

 

532:G級ライダー

 

ソニドリ、後でお話があります。いろんな意味の

 

 

533:オール・フォー・オール

 

ちゃんと安全性には配慮してますし実用性もあるのでお慈悲を! お慈悲を……!

なので傷を負わずに苦痛だけ与える拷問は勘弁してほしいです! マジで!

 

 

534:名無しの転生者

 

このバカがガチで恐怖する人材が入ったってだけでもライダーネキ参入してよかったってちょっと思うわ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キヴォトス某所。眼下に夜景が広がるビルの一室で、スーツを着込んだ大柄なロボットが何処かからの通信を受けていた。

 

『――――――カタカタヘルメット団はアビドス高校の報復より壊滅。人員や設備などは件のハチドリグリープ総帥が持ち去った模様です』

 

「格下のチンピラ如きではあの程度が限界か。主力戦車まで送り出したのにあのザマとは……

 もっとも、かつての両翼が揃った以上、木っ端のヘルメット団程度では自明だったかもしれんがな」

 

『如何なされますか?』

 

「ふむ……となれば、目には目を、生徒には生徒を。もう少し上等な駒を用意せねばなるまいな」

 

ロボットは通信を切ると続けざまに端末を弄り、またどこかへと繋ぐ。

数度のコールの後応答したのは、年若い少女の声だった。

 

『――――――はい、どんなことでも解決します。便利屋68です』

 

「……仕事を頼みたい、便利屋」

 

 

 

 

泣く子も黙るアウトロー集団、便利屋68。その社長である陸八魔アルは、現在危機感を感じていた。その理由は主に3つ。

 

1つ。カイザーグループからの依頼を受け、アビドス高校の襲撃をするために雇った傭兵への報酬が思ったより高くついたこと。

 

1つ。その報酬に資金の大半を持っていかれ、現在の所持金は社員4人全員分合わせてもわずか600円であること。

 

そう、つまり金欠なのである。もっともこれは今回に限った事ではなく、

見栄っ張りの気のあるアルは事務所を構えるにしても調度品を揃えるにしても高級志向であり、

その為社員四名という少数ながら裏社会で実力者と目されるほどの位置づけに座していながら、概ねいつも金欠でぴいぴい言うのが常であった。

子供のお小遣いレベルの全財産ではその日の飯にも事欠く有様だったが、今回は社員である伊草ハルカが580円という破格の値段でラーメンを注文できる店を見つけ出してきた。

 

そこまではいい。

 

その注文したラーメンが明らかに1人前ではなく、店主曰く『うっかり間違えた』超大盛と言うべき量のラーメン*13(恐らく余りの金欠ぶりを見かねての恩情なのだろう)だったのも、まあいい。

だが、その場に居合わせた人物が尋常ではなかった。それが3つ目、現状一番の危機感を感じている懸念事項だ。

 

「あ、セリカちゃん! そこのテーブルの子にミニチャーシュー丼4つ、ジュースも人数分つけてあげて! お代はこっちで!」

 

片手をあげウェイトレスの少女に声をかける、長身長髪のヘイローのない(・・・・・・・)女性。

 

「あ、ああ、ありがとうございます! すいませんすいません気を遣わせてしまったようで……」

 

「困ったときはお互い様だよ、えーと……」

 

「は、ハルカです! 伊草ハルカと申します! すいません名乗ってなくて……」

 

「いいのいいの。ハルカちゃん、子供は食べるのも仕事だよ。お腹いっぱい食べれない子がいるって言うのはあってはならない事だからね。

 だからハルカちゃんもお友達も、何か注文があれば遠慮なくしてね? お代は私が持つから」

 

黒いスーツの上から白い軍服のようなコートを羽織り、その腕には青い腕章。

そして首からは丸に十字、十字の上端にヘイローのような輪の意匠のあるエンブレム、そして「S.C.H.A.L.E」の文字の入ったカードが付いたネックストラップ。

その特徴的な意匠は流石のアルでも知っている。あのエンブレムは連邦生徒会直属の独立捜査部「シャーレ」の印だ。

青い腕章付きの白いコートを着た、シャーレのエンブレムを下げたヘイローのない女性。それが示すのは、キヴォトスにおいてたった一人。

 

(ど、どうしてシャーレの先生がこんな所にいてこんな時に出くわすのよぉ~~~~~っ!?)*14

 

表面上は冷静を取り繕い、あまつさえ余裕たっぷりに「あら、お気遣いありがとう。便利屋68社長の陸八魔アルよ、よろしくね」などと言っているが、その内心では白目を剥いて絶叫していた。

シャーレの先生と言えば、着任初日で七囚人率いる不良生徒達の集団を僅か生徒5人と自分で撃退し、その後も数々の事件をその剛腕を振るって解決してきた女傑である。

またその下に集った生徒達も層が厚く、治安維持系組織トップクラスの面々や、廃校になったはずのSRT特殊学園の大半の生徒すら従えていると聞く。

こっそり室長である鬼方カヨコが耳打ちしてくれた内容によれば、今ここにいる先生以外の面々だけでもゲヘナ風紀委員会全軍とやり合えるほどの面々らしい。

 

「(ぼそぼそ)……本当なの、カヨコ?」

 

「(ぼそぼそ)あそこの青い着物を羽織った白制服の生徒は『百花繚乱の剣鬼』と呼ばれた虎尾フミ、

 あっちのシスター服の猫耳はシスターフッドの武闘派、龍宮アオ。個人的には向こうの白髪のちっちゃい子、あの人が一番ヤバいかな」

 

「(ぼそぼそ)え、あの子そんなヤバい子なのカヨコちゃん」

 

謝り倒しているハルカを落ち着かせて席に戻って来た幼馴染、室長の浅黄ムツキが会話に混じって来る。

ムツキの問いを受けて、カヨコは僅かに眉間に皺を寄せて呟く。

 

「(ぼそぼそ)私の記憶が間違ってなければ、あの人はアビドス生徒会長、乃木平ホムラ。

 一年ぐらい前に行方知れずになってたって聞いたけど……戻って来てたみたい。

 マスコットみたいな外見だけど……先代会長の頃は生徒会長の両翼の片割れとして大暴れしてたし、

 何よりこれからやり合う事になるアビドス高校の生徒会長、敵だと知れたらただじゃ済まないかも」*15

 

「(ぼそぼそ)え゛……カヨコ、どのぐらい強いと思う?」

 

「(ぼそぼそ)今のヒナと同レベル。流石にヒナの方が強いと思うけど……」

 

「(ぼそぼそ)……それ、ヤバくない? カヨコちゃん」

 

「(ぼそぼそ)だから、今は事を荒立てずにラーメンだけ食べて出ていくべきだと思う。

 あっちの青い髪の小さい子は分からないけど……着てるのは連邦生徒会の制服だし」

 

結論:今は大人しくラーメン食べよう。

 

それが、(ハルカを除く)便利屋68が出した今の所の結論であった。

 

 

 

「それじゃあ、気をつけてね!」

 

「お仕事、上手く行きますように!」

 

「あ、あなた達も学校の復興頑張ってね! 私達も……応援、してるから!」*16

 

ラーメン屋ウェイトレスと、居合わせた生徒(双方アビドス生らしい)に見送られ、柴関ラーメンを後にする便利屋一同。

アルは何とも言えないいたたまれなさを感じながらも幾度か曲がり角を曲がり、大分離れた所で口を開く。

 

「噓でしょ……何でこんなタイミングで先生や他校の武闘派がアビドスなんかにいるのよ……

 皆すごい良い人たちだし……あのアビドスの子達もすごい良い子だし……

 え? 私達これからあの子達に襲撃かけるの? 一飯の恩義がある相手に????」

 

取り繕う余裕もないのか、白目を剥いて途方に暮れるアル。アウトローを標榜しているが、陸八魔アルと言う少女、根本的には善人なのである。

しかし他の社員は特に気にした様子もなく、お腹いっぱい! と言った満足げな顔であった。

 

「でも受けちゃったんでしょ? アルちゃん、仕事しよ? まあ、優しいアルちゃんにはちょっと気が重いかもだけど……」

 

「バイトの皆が命令を待ってる。それにあの子らを雇うのに大金つぎ込んだんだし、このままやっぱやめた、じゃカッコつかないよ?

 正直今すぐ当たっても勝てる気はしないから、シャーレの面子だけでも帰ってから攻めた方が良いと思うけど……」

 

「あ、アル様! いつでもご命令を! 命に代えても遂行しますので!」

 

にっこり笑うムツキ、頭を抱えながらも言うカヨコ、決死の表情で愛銃を抱きしめるハルカ。

そんな社員たちの言葉を背に受けながらも、アルの足取りは変わらず重いままだった。

 

「ど、どうしたらいいかしら……」

 

「何言ってんのアルちゃん。情け無用、金次第で何でもやるのが便利屋68でしょ?

 それはそれ、これはこれじゃん。おごってもらって有り難いのは事実でも、仕事は仕事でしょ。

 それに、今回の仕事の報酬が入れば暫く家賃で悩まなくていいんだよ?」

 

ムツキの言葉に、頭から湯気が出そうな勢いでうんうん唸るアル。

そして暫しの後、アルは意を決した顔で襲撃を決意――――――できなかった。

 

――――――ずどん。

 

意を決して口を開こうとしたアルの目の前に、砲弾のような勢いで何かが着弾する。

土煙の向こうに見えるのは人影。アルよりも頭一つ二つは高いその人影は、土煙が晴れてゆくにつれてその姿をあらわにしてゆく。

長髪に眠たげな瞳の、ヘイローのない女性。そう、シャーレの先生だった。

もっともその姿は若干様変わりしており、腰に刀、片手に透明なシールドを持ち、黒い軍服を思わせるコートを纏っていた。*17

先生は土煙をかき分けこちらに近づいてくると、アルの手を取りぎゅっと握りしめる。

 

「あー、良かったぁ、まだ遠くに行ってなくて! ちょっとお話したかったけど、今時間良いかな?」

 

「え? あ、ええ……ど、どうしたのかしら、先生……でいいのよね?」

 

慌てて平静を取り繕うアルの手を握ったまま、先生はぶんぶんと手を上下させながらにっこりと微笑む。

 

「そう言えば名刺渡し忘れたなっていうのと……みんなモモトークやってる?

 出来ればあなた達とは仲良くしたかったし、シャーレからの依頼の斡旋とかもできるから、アドレス交換したいなって」

 

先生はどうやったのか一瞬で元の白コートに戻ると、懐からスマホを取り出しモモトーク登録用のQRコードを画面に表示し差し出す。

それを見て便利屋一同は逡巡するが……最終的に「面白そう」とムツキが真っ先に登録。

カヨコも「先生と連絡取り合えれば何かと便利かな……」と登録。その後ムツキに押し切られたアルとハルカが登録し、無事先生は便利屋全員とモモトークで繋がる事に成功するのだった。

 

 

 

なお。

 

そのすぐ後、便利屋に雇われた傭兵たちが待機する拠点をアビドス高校の面々が襲撃。

全員あえなく捕縛され、ソニドリによってハチドリグループの基地へと連行されることとなる。

公的には『怪しい人の動きを事前に察知したアビドス高校の面々による不意打ち』となっているが、

その襲撃に際して便利屋から情報提供があったかどうかは、便利屋一同は黙して語らなかったのだという。

 

*1
ノノミがアビドスに着た後、シロコをホシノが拾うちょっと前にバイトに行った

*2
個性1つぐらいなら問題ないようだが、複数移植すると脳無化≒廃人化する可能性が高いらしい

*3
人間にはやらないというだけで自作パンちゃんにはやる

*4
空中を歩けるようになる個性

*5
筋骨をバネ化し身体能力を増す個性の模様

*6
その結果アビドス2章終盤・3章終盤の独断専行という形で発露するんだと筆者は思っている

*7
原作よりは丸くなったにしても大人だからね、仕方ないね

*8
CentralControlCenter。和訳すれば「中央管制センター」

*9
アビドス3章で登場した双子。フルネーム「橘ノゾミ&ヒカリ」。

*10
ノゾミ&ヒカリ姉妹の俗称

*11
原作はすでに盛大にぶっ壊れているが原作とは別の理由で関わって来る可能性がある

*12
せやろか

*13
推定十人前

*14
それはそう

*15
敵対していなければゆるふわマスコット、敵対すればターミネーター

*16
震え声

*17
トリオン体




そんなわけで11話でした。便利屋登場の前にあったセリカちゃん誘拐の件はキャンセルされた模様。
所であの新しい七囚人のアケミちゃんの実装まだだですか。

■解説

・便利屋一同
高度な戦略的判断で雇った傭兵の待機してる拠点の情報を売った。
傭兵たちは待機してたらそれを察知したアビドス勢により襲撃、
それにより襲撃の失敗を理解して便利屋が降伏した、と思っている。
なおそれについてはソニドリしか知らない。(シャーレの面子とホムラ&ホシノは察した)

・先生
割と「便利屋ちゃん達雇えたら戦力強化になるよね!」という意図でモモトーク交換した。
別に奢りまくって恩を着せようという意図は全くない。素。
その後アビドスによる傭兵襲撃をしって何となく事情を察して知らんぷりした。

・ホムラ
便利屋の顔を知らなかったのでいまいち「アビドスを襲撃しようとしている便利屋」と「今目の前にいる便利屋」が一致してない。
襲撃した後も「またまた、あんなぜんしんからぜんにんおーらでてるひとがあうとろーなわけないでしょう、ごじょうだんを」
とか暫く思っていた。
なお敵対したなら容赦なく徹底的に潰してた。


〇おまけ

フミの絵が出来たので置いておきます。


【挿絵表示】


これで転生者七人全員のデザインが出来た……
なお集合絵。


【挿絵表示】

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