ブルアカイベント、サクラコ様&マリー(&団長)のアイドル衣装、たまりませんねぇ……
本作だとアオがファイズアクセルフォームばりの残像を引きながらオタ芸してそうです。
【そろそろ】青く透き通るGTA世界に祝福を・17【次章?】
987:実力派センセイ
じゃん!
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(クレーンゲームを真剣にやってるヒナの画像)
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(ファミレスで巨大なパフェを前に戸惑い顔のヒナの画像)
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(白髪の悪魔系生徒、ウェーブのかかったロングヘアの生徒に挟まれ、背後から3人まとめて先生に抱きしめられているヒナの画像)
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(眠りこけて先生にお姫様抱っこされているヒナの画像)
988:名無しの転生者
おお、こないだのデートは大成功だったみたいやね、良かった良かった
989:名無しの転生者
3枚目の子達はキララちゃんとエリカちゃん*1か、そう言えば顔見知りだったらしいもんな
おっかなびっくりみたいな感じのヒナちゃんが可愛いねえ……
990:写輪眼
お、悪ぃな先生、でもヒナも大分気が晴れたみたいだし、ありがとうな。これからもちょくちょく遊んでやってくれると助かる
991:実力派センセイ
うん、私も元気を貰えた感じで楽しかったね。キララちゃんとエリカちゃんみたいなお友達もいるみたいで、まずは一安心かな
992:オール・フォー・オール
なお先生がちょくちょく上げてたデート写真を見たアコさんの反応がこちらです
[動画]
(怒り・悲しみ、嫉妬、喜び、安堵、それらすべてを混ぜ込んだような名状しがたい顔をした後鼻血を噴いて倒れるアコの動画)
993:名無しの転生者
草
アコちゃん憤死してんじゃねーかw
994:にゃんこ大線路
見た感じ先生とデートしてるのに対して怒って悲しんで嫉妬した後ヒナさんがそれなりに楽しんでるようで安心して、倒れた感じですかね?
995:囚人キング
多分そんな感じで様々な感情が同時に噴出しようとして鼻から噴出してぶっ倒れた感じかな?
996:名無しの転生者
安らかに眠れハミデヤン……(死んでない
997:実力派センセイ
……アコちゃん大丈夫だよね?
998:G級ハンター
大丈夫です、きちんと治療しましたよ。まだ期間はたっぷり残っていますからね、体調を万全に整えた上で期間満了まで酷使します
何度倒れても即座に治療し万全の体調で砂掻きにあたらせますとも
999:名無しの転生者
うわぁ
1000:名無しの転生者
文字でしかないのにガチめに頭に来てるのが良く分かるネ……*2
1001:実力派センセイ
まあまあ落ち着いて。その件はちゃんと刑務中って事でやることはやってるようだから、勘弁してあげてね
1002:G級ハンター
……そうですね
ああ、そうだ。先生、これからソニドリやホシノ達とブラックマーケットに行く用事があるのですが、一緒に来てもらえますか?
1003:実力派センセイ
え? まあ時間はあるけど……ブラックマーケットってあれだよね、どこの学区でもない無法地帯みたいな
1004:名無しの転生者
まー、一定の秩序はあるんだけどな。治安はあれだけど治安がクソなのは何処も大して変わらんし……*3
1005:オール・フォー・オール
ま、うちのグループの手も入ってるので昔ほど治安は悪くないんですけどね
ほら、この後のビナー討伐戦。そのためにも便利屋さん達を雇っておきたいんですよ。先生同伴ならシャーレも公認の武装勢力として雇用できますし
なんだかんだヒナさんみたいな超一級の特記戦力には及ばないですが風紀相手にドンパチ出来る実力はありますし、何より連携は素晴らしいですからね
1006:名無しの転生者
あーなるほど、原作だとピンチに向こうから協力を申し出てくれた感じだけど、今回は別にそういうのじゃないもんな
先生も挨拶したいみたいな事言ってたし丁度いいんじゃない?
1007:実力派センセイ
あ、なら行かなきゃだね。他にはだれか行く?
1008:にゃんこ大線路
あ、私行きたいです! この間はご一緒できませんでしたし……
1009:囚人キング
じゃあシャーレはボクが預かるね。確か今日はユキノたちもいたはずだからまあ大丈夫でしょ
1010:名無しの転生者
こうやって気軽にシャーレを空けられるようになったのも原作にはない改善点だよな、いいこった
1011:写輪眼
俺はこないだの事もあるし、黒舘共にエサやったらゲヘナ戻るわ。今日はヒマなんだけどよ、たまにはフウカ達を手伝ってやんねえとな
1012:墓守の狩人
私はちょっと用事があるから行けないわ、ナギサ様に呼び出されてて。どうもこの間の小競り合いを嗅ぎつけたらしいのよね
その後のゲヘナでのあれこれに関しては気付いてないみたいだけど……
1013:名無しの転生者
うわ、大丈夫か? そう言えばナギちゃん様も結構事情通だよな、ヒフミがブラックマーケットに出入りしてることも嗅ぎつけてはいたし
1014:実力派センセイ
ヒフミちゃん? ……もしかして、こう、普通の生徒、みたいな感じのトリニティの女の子? 変な鳥のリュック背負ってる……
[画像]
(変な顔の鳥のぬいぐるみを手に先生とヒナに熱弁を振るっているらしい女の子の写真)
1015:名無しの転生者
うわでた
1016:名無しの転生者
うん、阿慈谷ヒフミ、トリニティ二年の自称普通の女の子。ちょいちょい話してるエデン条約編の主要グループ、補習授業部の部長、にこれからなる予定の子だよ
そういえば原作での初対面はアビドス編だったな……結構時系列とか発生順ごっちゃになってるけど、そう言えばまだブラックマーケットに行くイベントなかったな
1017:実力派センセイ
そっかぁ。どっかで聞いたことが……と思えばそういえば原作の流れ教えてもらった時に聞いてたかも
……え? あの子もブラックマーケットに出入りしてるの? 全然そんなイメージないけど……
1018:名無しの転生者
んーっとな、先生。まあヒフミちゃんは一見普通の女の子だけど、ある特定の事に関しては異様な行動力を発揮するんだよ
さっきの写真を見るに、モモフレンズに関して熱く語ってたんだろ? ヒフミちゃんはモモフレンズの、特にその主人公キャラである変な鳥「ペロロ」の熱心な愛好家なんだよ
1019:G級ライダー
モモフレンズ……そういえばノノミがそのシリーズらしいキャラのぬいぐるみを持ってましたね。私にはよく分かりませんが……
1020:名無しの転生者
そういえばノノミもMr.ニコライって奴が好きだったっけね。まあそんな感じで、キャラクターグッズって結構限定コラボでもう手に入らない物とかもあるじゃん?
ヒフミちゃんはそういうのを手に入れるためにブラックマーケットに出入りしてるんだよ。あそこもう生産してない兵器とかも売り買いされるし、
表の市場じゃもう手に入らない限定生産品とかも出回ることがあるんだよね。そう言うのを手に入れるために手段を選ばない節があるんだよ*4
それでなくても変な論理でとんでもない事やるし*5……まあこれはキヴォトス民の常みたいなとこはあるが
ちなみにティーパーティーの1人、ナギサ様にも一目置かれる優等生って面もあって、そのせいでブラックマーケットに出入りしてる、という事が知られても与太話と切り捨てちゃうぐらいに信頼されてるんだ
1021:実力派センセイ
なるほど、でも一応気をつけて見ておくね、普段から出入りしてるって事は勝手も知ってるって事だろうけど、危ない所なのは間違いないしね
アオちゃん、この事は一応ナギサちゃんには秘密にしてあげてね?
1022:墓守の狩人
まあ別に良いけど。どうせ信用しないだろうし……まあ呼び出されたところで素直に語ってあげる義理もないけどね
むこうも私がエデン条約反対派なのは知ってるだろうし。まあ、強硬に反対してるって訳じゃないけど
1023:名無しの転生者
どうせ上手く行くわけないからやるだけ無駄でしょ、みたいな感じなんだっけ?
1024:墓守の狩人
ええ。個人レベルでならともかく、学校レベルで条約結んで仲良しこよしなんてできるわけないのよ、トリニティが
ティーパーティーだって、有力派閥のトップ3人が顔つき合わせてる三頭政治だし、トリニティ自体大小さまざまな派閥が突っつき合ってるような学校よ?
そこに長年犬猿の仲なゲヘナと協力して組織を作りましょう、だなんて、それこそ連邦生徒会長並みの剛腕がないと不可能よ
正直、今のティーパーティーはそれができる器とは思えないし
1025:写輪眼
まあ、否定はしねえけどな……姉ちゃんとかまあ、うん
1026:名無しの転生者
セイアちゃんも大分フシギちゃんだし、ナギちゃん様もなんというか、悪くはないんだけど……って感じかねえ*6
1027:名無しの転生者
正実もハスミがゲヘナ大嫌いだからな、委員長のツルギはその辺きちんと考えられる奴だから、少なくともあいつがいる間はそう問題も無かろうが
1028:名無しの転生者
あ、そういえばセイアちゃん様襲撃ってどうなってんの? 時系列的にアズサはもういるだろうし、いつ起こっても不思議じゃないよな?
1029:オール・フォー・オール
まだ一応何もないですよ。アズサさんの行動を見るにぼちぼち決行かもしれませんが
一応セイアさんやアズサさんは事前に「サーチ」でマーキング済みでサビートルで監視中ですから、動きがあればお伝えしますね
1030:名無しの転生者
あ、まだだったか、良かった……
1031:名無しの転生者
しかしあれだなあ、原作と完全に乖離するでもなく、順序めちゃくちゃでもそれっぽいイベントが起こったりするの、なんか歴史の修正力みたいなの感じるよな
1032:囚人キング
ワカモが脱走した時もなんだかんだ七囚人全員には逃げられたもんね。それ以外全員の脱走は阻止出来たから被害は減ってるんだけど……
1033:名無しの転生者
あ、そうだ矯正局と言えば、カヤちゃんどうしてるかな? 先生がちょくちょく勧誘してるのは聞いてるが
1034:実力派センセイ
ちょくちょくお手紙出したり面会したりしてるんだけど、『ぜぇったいに入りませんからね!?!?!?!?!』って固辞されてる……
何が悪いのかなあ、結構真面目にお勤めしてるみたいで、模範囚みたいな感じになってるらしいんだけど……
1035:名無しの転生者
先生何やったのw
1036:実力派センセイ
それがさっぱり思い当たる節がなくて……うーん、暫くそっとしといた方が良いのかな?
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トリニティ総合学園、ティーパーティー・テラス。普段はトリニティのトップ3が護衛付きで歓談(という名の突っつき合い)をする場であるそこには、現在はたった2人がいるのみであった。
1人、長髪にティーパーティー専用制服を纏い、その背から白い翼を伸ばした少女、生徒会長の1人、フィリウス分派首長、桐藤ナギサ。
1人、猫耳の盛り上がりのあるウィンプルを被った眼鏡の少女、シスターフッド所属、龍宮アオ。
聞き取りを行う、という体で人払いをし、ナギサはやや眉根を寄せた顔でアオを見つめている。
「――――――では、お話を聞かせていただきましょうか、アオさん」
「もったいぶった言い回しはやめないかしら、ナギサ様? 単刀直入に、何の話をどれ程聞きたいのか、ちゃんと言ってもらえないと」
ぴきり。アオのいかにも面倒くさそうな口ぶりに、ナギサのこめかみに薄く血管が浮く。舐められている。どう解釈してもそう受け取れる物言いだった。
龍宮アオ、トリニティでも古い歴史を持つユスティナ聖徒会を前身とするシスターフッドの人間で、シスターフッドでも、いやトリニティでも有数の武闘派と目されている二年生。
彼女については謎が多い。大怪我を負ってその日のうちに完治した、少し前にいた場所とはまるで違う場所に煙のように移動している、夜な夜な生徒の血を啜っているなど、秘密主義で口さがない噂が立つことの多いシスターフッドでも群を抜いて『怪しい』人物。
その忠誠心が注がれるのはシスターフッドの長、歌住サクラコただ一人と公言してはばからない信奉者であり、であるならば自分が生徒会長だとしても敬意など持ってもいないだろう。
だが、聞かねばならない。これからのトリニティのため、いや、
「……こほん。では単刀直入に言いましょう。少し前、アビドス学園学区内でゲヘナ学園の風紀委員会と交戦したというのは、本当ですか?」
「ええ、本当よ。もっとも私が喧嘩を吹っ掛けたわけじゃないけど。シャーレとして活動中に向こうの活動に巻き込まれた形ね。
便利屋68……まあゲヘナでも札付きの連中を捕まえに来たところで出くわして、まあ向こうの対応が悪いから、アビドス生徒会長とシャーレの先生承認の下で叩きのめした形になるわね。
あ、先方とは話はもう済んで丸く収まってるから大丈夫よ。そもそもゲヘナとアビドスの問題だからトリニティがどうこう言う問題でもないでしょ? そもそも報告する義務もないし」
「それはまあ……そうですね。しかし、今はデリケートな時期です。あなたが私の部下ではない、それは重々承知していますが……事後であれ、公的な報告が欲しかったところです。
盗み聞きをしたような形で得た情報では、お互いに面子というものも立たないでしょう?」
「嗅ぎまわるぐらい誰でもやってる事でしょ、今更じゃない? 私より
ぴきり。こめかみの血管が一段階太くなる。完全に舐められている。だが、その言う事ももっともではある。
アオはシスターフッド、自分の部下でもないのに報告を求めるというのも、確かに筋違いではあるのだろう。ナギサは深呼吸し、紅茶を一啜りし、気を静める。
「では、後ほどそのように。……所で、話は変わりますが。あなたはシャーレの中核メンバーとして活動しているらしいですが……
ゲヘナ学園の、それも万魔殿の生徒と……いえ、回りくどく言うのはなし、でしたね。蓮常寺ウリエという方と親交がありますね?」
「ああ、ウリエさん? ええ、そうね。
そこまで言って、アオはナギサの気配が変わったのを感じる。先程までの、トリニティのトップとしての威厳を(一応は)保っていたそれから、柔らかく暖かい、そんな気配に。
「そこまで知っているのなら、今更隠す必要もありませんね。ええ、ウリエさんは……お変わりないですか?」
「……驚いた、そんな顔も出来るのね」
「あなたは私を何だと思っているんです!?」
「しなくていい苦労を抱え込む苦労人かしらね? まあそこは良いとして……まあ、元気にやってるみたいよ。あなたの事もたまに話しているわ」
その言葉と同時、アオはナギサの気配が更に柔らかくなったのを感じた。そして、そこまで聞いてようやく、ナギサの『真意』を理解する。
トリニティの実質トップとしての責任も自負もある、だが、その根底には幼馴染を案じる、年相応の少女という面も確かにあるのだ。
「素直にウリエさんが心配だって言えばいいのに。ほんっとその性根で
「自分でもそう思いますが、仮にもシスターフッドなのですからもう少し歯に衣着せるべきではないですか!?」
「歯に衣を着せては真に迷うものを救うことはできないのよ。言葉を飾って取り繕うより最終的にぶん殴った方が解決速かったりするし」*8
何でこいつシスターフッドやってるんだ……? とナギサは思ったが、それを口に出さない程度の良識は彼女にも合った。
と、そこでテラスに繋がる扉が騒がしくなってくる。話し合いが聞こえないようにドアからは離れているように言い含めておいたはずだが……
―――いけません、今ナギサ様が人払いをなさっていますので……!
―――どうせ後で聞くし私が入って駄目な理由ないよね? 大丈夫大丈夫、ナギちゃんなら許してくれるって☆
「……まあ、人払いしててもあの
「お恥ずかしい限りで……ミカさんを通して構いません。以後、誰であれ通さないように」
そう言って頭を抱えるナギサと肩をすくめるアオ、そして飛び込んでくるミカ。
その後の事は、その夜モモトークでウリエにアオから『ナギサから口にロールケーキをぶち込まれているアオとミカ』の写真が送られ、ウリエが宇宙猫になった事だけを記しておく。
同時刻、ブラックマーケット。キヴォトスの学区の間を縫うように存在している区域で、基本的に治安が良いとは言えないキヴォトスでも有数の治安の悪い地域である。
その規模は学園自治区数子分にも及ぶ広大な地域で、数々の違法取引の場であり、闇銀行やブラックマーケット独自の治安機関すら存在する。
私服の先生・レイ・ソニドリ・ホムラ、そしてアビドス高校の面々は、そのブラックマーケットの土を踏んでいた。
「闇市みたいなものって聞いてたからもっと雑然としてると思えば、結構整備されてるね? 道路なんかもアスファルト真新しいし」
「悪巧みなり何なりするにしてもインフラ整備した方が効率上がりますからねえ。さて、これからどうします?」
便利屋への依頼を終えた後、一同はブラックマーケット内をぶらついていた。
「先生やソニドリちゃんはあちこちいってるから知ってるかもしれないけど、他所の学区って結構変なものが多いからねー。まー
「ホシノ先輩、ここに来た事あるの?」
「いんやー、私も初めてだねー。でも他の学区には、へんちくりんなものがたくさんあるんだってさ、ねえホムラ先輩?」
「ええ、いろいろなものがありますね。そういえばとりにてぃのほうにはすいぞくかんがあるそうですよ。なんでもかべいちめんがまるまるすいそうになっているだいすいそうがあるとか。
ほしの、たしかあなたそういうのすきでしたよね? よくずかんなどをみているのをおぼえていますよ」
「うへー、先輩覚えてたんだ。でも今度行ってみたいなー、借金問題も落ち着いたし、ナダレちゃんたちも誘ってみんなでさ」
和気藹々と道を行く生徒達を微笑ましく眺めながら、先生はポケットに手を突っ込み、トリガーを握りながらも周囲に油断なく気を配る。
ソニドリ曰くこの辺りは
『皆さん、油断しないでください。そこは違法な武器や兵器が取引される場所です。何が起こるか分からないんですよ?』
「まあまあアヤネちゃん。そのために私服で来てるし、皆の代わりに私が警戒してるからね。アヤネちゃんも頼りにしてるよ? レイちゃんもね」
「は、はいっ! にゃんこ達はいつでも出せます!」
緊張感のない面々に眉根を寄せるアヤネをなだめながらも、先生は横で気合を入れるレイの頭を撫でる。
と、そこで先生のサイドエフェクト「生命感知」に映る反応のうち、いくつかが足早にこちらへ向かっているのを感じ取る。
トリオン体に換装し、周囲の面々に合図をして警戒態勢に映ったところで、その反応が角を曲がり、目視範囲に躍り出た。
「わわわ、そこどいてくださいーっ!!」
「……あれ? ――――――ヒフミちゃん、伏せて!」
妙な顔の鳥を象ったリュックを持った、薄いブラウンの長髪をおさげ髪にしたセーラー服の少女。先生は、その少女に覚えがあった。
少し前にヒナと「デート」に行った際、ゲームセンターで「モモフレンズ」なるマスコットを強く推していた少女、阿慈谷ヒフミ。
その少女がスケバンと思しき不良生徒に追われているのを見て取った瞬間先生の右手が閃き、伏せた少女の頭上をかすめて飛んだ
「――――――というわけで、これが私が私服で来ようね、って言ってた理由。身元が分かるような格好してるとどうなるか分かったもんじゃないんだよ? 分かった子は手を挙げて」
「「「「「「「はーい」」」」」」」
「は、はいぃ……」
捕縛したスケバン達をシャーレ送りにした後、先生は『なぜ自分達が私服で来たのか』という事についての講釈と、ヒフミへの軽いお説教を行っていた。
トリニティのような名門校の生徒は身代金目的で不良に誘拐されることもあり、それが常の治安が悪いブラックマーケットなら言わずもがな。
アビドス生と分かって誘拐するような輩はいないだろうが、それでも危険なものは危険。それゆえの講釈とお説教であった。
ひとしきりうなだれていたヒフミだったが、不意に何かを思い出したように頭を跳ね上げる。
「あ、み、皆さん! 今すぐここから離れましょう! ブラックマーケット内で騒ぎを起こしたら……」
「あー、マーケットガードが動くかも知れませんね。まあ大したことはありませんが、*9面倒は面倒ですね。皆さん移動しましょう、あっちのほうに」
「うへー、確かに勝てるにしても面倒は少ない方が良いね。土地勘のあるヒフミちゃん? とソニドリちゃんが言うならそうしようか。2人共、案内は任せたよ」
ヒフミの弁にソニドリが同意し、ホシノが追従。一同はその場を離れる事となる。
「……ここまでくれば大丈夫でしょう」
「ふむ……ここをかなり危険な場所だって認識してるんだね」
「えっ? と、当然です。連邦生徒会の手が及ばない場所の一つですから……」
ヒフミとソニドリの案内(ほぼヒフミ)により何とか逃げおおせた一同。息を荒げながら油断なく周囲を見回すヒフミに、シロコが問う。
「ブラックマーケットだけでも学園数個分の規模に匹敵しますし、決して油断はできないかと…… それに様々な「企業」がこの場所で違法な事柄を巡って利権新生をしていると聞きました。
それだけじゃありません。ここ専用の金融機関や治安機関があるほどですから……」
「詳しいんだね、ヒフミちゃん?」
「ここには何度も来てますから……」
「うんうん、そっかぁ。――――――後でお説教だよ」
「あうぅ……」
『内情に詳しい』と言えるほど『何度も』ここへ来ている。それはつまり、先程のような逃走劇は今日が初めてではないことの証左。
ヒフミの肩に手を置きにこにこと微笑んでいる先生であったが、その背景には炎が燃え、不動明王が見えていた、気がした。
「まあまあせんせい。ぶじだったからよいではないですか。たいやきをかってきましたのでみんなでたべましょう」
「ホムラちゃんは妙におおらかな所あるよね……」
近くの屋台で買ってきたと思しい山のような量のたい焼きを抱えたホムラが仲裁に入り、全員にたい焼きを一袋づつ配り始める。
それをぱくつきながらも、ヒフミにちらり視線を向けながら、先生はため息を一つ。
「それで……ヒフミちゃんはどうしてこんなところに? やっぱりモモフレンズ関係?」
「あ、はい。今はもう販売してないペロロ様の限定コラボ商品がブラックマーケットに流れたと聞いて……」
それってブラックマーケット内の流通状況にも詳しいって事だよね? と内心思いながらも、先生はヒフミの話を聞く。
モモフレンズ、中でも主役級キャラである「ペロロ様」の熱狂的なファンであるヒフミだが、流石にお嬢様学校の生徒とは言え表で流通していないものを手に入れることはできない。
モモフレンズは広範な分野で無作為ともいえるコラボを行っており、ヒフミが知った時点で既に販売していない者も多々あるのだ。
もう手に入らない、でも欲しい。ならば出回っている場所に行けばよい。それがヒフミの言であった。先生は内心のお説教カウンターがガンガン上昇していくのを感じた。
「それで……どんな奴なの?
「本当ですか!? その……
その大会の上位入賞商品で『ビートペロロ様ぬいぐるみ』というのがありまして……欲しかったんですけどリズムゲームは苦手で手に入らなかったんですよね」
そう言ってヒフミが見せた写真には、ターンテーブルやスピーカー、イコライザーなどを模したプロテクターを纏った『ペロロ』の姿があった。*10一同の視線がソニドリに集中する。
「なんで私を見るんです? 確かに
「え!?
「うわー圧が! 圧が強い! ホムラ先輩にガン詰めされてる時ぐらい圧が強い!」
「……もしやそにどり、いまほんきであせってますか?」
異様なほどの熱意と圧で迫るヒフミに思わずガチめに後ずさるソニドリ。
かくして数日後、ソニドリから送られた『ビートペロロ様ぬいぐるみ』を抱きしめ、ご満悦のヒフミの自撮りが先生のモモトークへと送られてきたのだが、それはアビドスとはあまり関係のない話である。
どっとはらい。
そんなわけで19話でした。どっかでヒフミと遭遇させんとな……と強引にブラックマーケットに行く展開に。銀行強盗どうしましょうねえ、借金もう返しちゃってるのでどうしようかちょっと考え中です。
■解説
・先生
ヒナやキララ&エリカと思うさま遊んでエネルギーを貰った系42歳。
ゲームはリズムゲームやガンシューティングなんかの体を動かす系が得意。
・ヒナ
大分息抜きできた。普段しないようなことをたくさんしたので疲れて寝ちゃった。
・キララ&エリカ
あのあと先生とモモトークの交換をしたゲヘナ生コンビ。
先生から「それとなくヒナの様子を見ていて欲しい」と頼まれている。
・アオ
ティーパーティー相手でもアオ節は健在。というか基本舐め腐ってる。
その忠誠が捧げられるのはサクラコ様ただ一人。
掲示板で「最新イベントでアイドルサクラコ様&マリー出たで」と聞いた時血の涙を流した。
・ナギちゃん様
アオから割と舐められている現状トリニティのトップ。
ウリエの事も知っておりその身を案じているので、セイア襲撃が起きてない現状ですら原作以上にエデン条約調印への意欲が高い。
あのあとちゃんとサクラコ様を通してアオにある程度指示できる権限を得た。(いう事を聞くとは限らない)
指示とは言うがもっぱらウリエの様子を伝えるぐらい。
なおエデン条約が上手く行くとはウリエにも思われていない。
・ヒフミ
言わずと知れたペロロ狂。やっぱり限定コラボのペロロ様を探しに来てた。
・ソニドリ
ヒフミの圧にガチ目に引いてた狂人。こいつにも勝てないものはたまにある。