【次は】青く透き通るGTA世界に祝福を・23【どうなる】
981:名無しの転生者
そんなわけで『桜花爛漫お祭り騒ぎ!』が始まりそうなわけですが
今回は変態と先生がコンビ組むんだっけ?
982:囚人キング
そりゃあ百鬼夜行は古巣だからね。これでも委員長代行だし、信用はそれなりにあるんだよ?
983:名無しの転生者
ほんと信用も実力もある好人物の癖に何で性癖がゴミカスなんですかね……
しかも慕ってくれる後輩も沢山いれば彼女までいるし。ユキノちゃんとなんだかんだで付き合ってんだろ?
以前クソ緑の薬注文してたあたりそっちの関係まで進展してるようだし
984:囚人キング
ああ、うん、その話なんだけど……FOXの四人全員囲う事になっちゃったことをご報告しておきます……
985:名無しの転生者
何してんの?????
986:にゃんこ大線路
本当に何してるんですか囚人さん!?
987:実力派センセイ
……囚人ちゃん?
988:囚人キング
いやね、何のかんのと付き合う事になって、そういう関係に発展したんだけど……ほらボク、性欲凄いじゃないか
前もこれは普通の女の子にぶつけて良いものじゃないってなって……なってたんだけど
ユキノにぶつけた結果ユキノ一人じゃちょっと厳しかったみたいで、そこから少し加減してたんだけど、ユキノはボクにも満足してほしいって納得しなかったみたいで
989:G級ライダー
それで全員食べてしまった、と?
990:囚人キング
仰る通りで……一応全員納得ずくで、ボクはちょっとそう言うのは考え直した方が良いんじゃないかなって説得したんだけど……
残りの3人共ボクの事は憎からず思ってくれてはいたみたいで……それに可愛いし……公認だし……ボクに拒否権なさそうかなって。なんだかんだ満足はできたことは事実だし
991:名無しの転生者
まあ、変態は自分達が最悪の一線を越えてしまう所だったのを制止してくれた恩義のある相手だし、変態性をさておけば強く頼りがいのあるヅカ系イケメンだしなあ……
それにRABBIT小隊を踏みとどまらせてシャーレで迎え入れる事になった一因であることも間違いないし
992:名無しの転生者
先生! 判決は!?
993:実力派センセイ
うーん……執行猶予! これ以上増えそうにないし、何より当人同士が納得してるなら良しとします! 良くないけど!*1
……囚人ちゃんがトップクラスの身体能力してるのは分かるけど、同様に上澄み層だろう子達四人でようやくってどんだけなの……? 絶倫過ぎない……?
994:写輪眼
ほんとおめーはよぉ……
995:名無しの転生者
いや写輪眼ネキは変態にどうこう言えた義理じゃないでしょ、両手に華で肉体関係まであるくせに
996:名無しの転生者
嫁公認とは言え嫁の後輩も一緒に食っちゃってるのほんと如何なものと思うよ? 変態同様納得ずくで全員仲がいいから俺達何にも言わないけど
997:墓守の狩人
一応2人共責任ある立場なんだから、その辺りしっかりしてもらわないと困るのだけどね
998:オール・フォー・オール
ほんとそうですよねえ。シャーレでも上位の人達なんですからその辺りしっかりしてもらわないと
999:名無しの転生者
お前らが言えた義理でもなくない……?
特に墓守ちゃんは何か部下から熱い視線注がれてるって聞いてるけど
1000:墓守の狩人
私は別に2人も3人もとっかえひっかえするほど自分の性欲制御出来てないわけじゃないわよ?
第一私はサクラコ様に忠誠を捧げる身、女性関係なんかにうつつを抜かしている暇はないのよ。相手の都合もあるし
1001:オール・フォー・オール
私は別に性欲とかないので! ユメ先輩やセリカちゃんアヤネちゃんの事は大好きですが、ラブよりはライク、分類するなら敬愛方面ですし*2
そもそも私が子供作った場合子供に個性因子が遺伝する可能性もあるので、下手するとキヴォトスの危機ですし?
まあその辺は産まれた直後に引っこ抜けばいい話ではありますけどね、産む気も産ませる気もないので完全なIF論ですが
まあ、学術的な興味として私の子供にどう因子が受け継がれるのかとか、その辺り気になりはしますが。クローンでも作ってみますかねえ
1002:名無しの転生者
倫理観ーっ!
1003:写輪眼
ツッコミどころしかねえけど今突っ込むとえらいことになりそうだから言うに言えねえ……
1004:囚人キング
というか墓守ちゃんの口振りからすると相手はいるみたいにも聞こえるんだけど
1005:墓守の狩人
秘密
1006:名無しの転生者
秘密かぁ……
1007:実力派センセイ
うーん……まあ双方納得ずくであれば私は別に何か言う気はないけど……ほどほどにね?
1008:囚人キング
そう言う先生はどうなんだい? 結構方々から熱い視線注がれてるけれど
まあ、先生はキヴォトス外から来てるから性癖としてはノンケだろうけど
1009:実力派センセイ
え、そうなの?*3
1010:名無しの転生者
え、今更?
1011:にゃんこ大線路
えっ*4
1012:墓守の狩人
もしかしてこれ本気で言ってるのかしら*5
1013:写輪眼
……マジで本気かもしれねえぞ、先生、その辺一線引いてるっつーかニブい感じあるしな……
1014:実力派センセイ
えっえっ*6
1015:G級ライダー
おや、では言わない方がよろしいでしょうか?
1016:オール・フォー・オール
会長、それほとんど言ってるようなもんですよ?
1017:名無しの転生者
先生、ワカモとかミヤコの事とかどう思う?
1018:実力派センセイ
え? ワカモちゃんはこう、やる事派手だけど献身的でいい子だよね。言えばやめてくれるし。根本的に何かズレてる気はするけど……でも、好きな人が出来たらすごい尽くしそうな気がする
ミヤコちゃんは……まだ場数が足りないとは思うけど、そこが何とかなれば優秀な指揮官になれると思うし、真面目でいい子だからいいお嫁さんになれそうだよねえ
1019:名無しの転生者
うーんクソボケ。原作先生も大概クソボケだったけどさぁ
1020:にゃんこ大線路
ちょっとこれは擁護できないですよね……
1021:墓守の狩人
もうこのままほっといて自分のクソボケぶりを後々想い知ってもらうのが一番じゃないかしら?
1022:写輪眼
まあ、筋金入りだろうしなぁ……
1023:実力派センセイ
ちょっとどういうことかよくわかんないけどこれ馬鹿にされてるんだよね?*7
1024:G級ライダー
先生、そのように思うのでしたらご自分の行動を振り返ってみては?
1025:名無しの転生者
ごめん先生、ちょっと俺らも何とも言えんわ
1026:実力派センセイ
????????*8
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「ふう……ここまでくれば大丈夫そうですね。えっと……イズナを助けてくれてありがとうございました!」
「まあ、行きがかり上だったし、何か事情がありそうだったしね」
「……っていうか今の修行部だったけど。……まあ、見当はつくし、いいか」
お祭り運営委員会の要請と招待で、百鬼夜行生であるフミと共に『百夜ノ春ノ桜花祭』を見に百鬼夜行連合学院を訪れた先生。着いて早々に生徒とぶつかり、騒動の気配を察しぶつかった生徒ごととりあえず追手を振り切り路地裏へと逃げ込んでいた。
「所で、あなた方は……って、百花繚乱のフミ先輩!? と、いうことは……そちらの大人の方は、もしや……」
「やっぱフミちゃんは有名人だねえ。うん、そのもしやかな? 私は天保印羊子。シャーレで先生をやってるよ」
「シャーレ、先生……あ、もしかして……!」
先生の自己紹介に可愛らしく小首をかしげる少女。しかしすぐに思い至ったのか瞳を輝かせ、ずずいと先生に詰め寄った。
「イズナ、聞いたことがあります! シャーレには、キヴォトスのいろいろな事件をズバッと解決してくれる、すごい大人の人がいるって! どこにでも表れて即座に解決……まるで忍者みたいです!」
「忍者? まあ、公儀隠密みたいなものかなぁ……柳生十兵衛的な……」*9
「ボクもだけど物理的にズバッと解決もしてるしね、特に先生は。ウリエちゃんとか忍術使えるし」
苦笑する先生とフミ。イズナはそれにも構わず「まさか噂の先生にお会いできるなんて!」と大はしゃぎで2人の周囲をぴょこぴょこと跳ね回る。
その後自分達が『百夜ノ春ノ桜花祭』を見に訪れた事を話すと、少女はイズナと名乗り、お祭りの案内をさせてください! と申し出るのであった。
その後、先生とフミはイズナの案内の元、桜花祭を巡り大いに祭りを楽しんだ。
ぴょこぴょこ跳ねまわりながらも楽しそうに案内をするイズナに、シャーレでも年長組である2人は微笑ましそうにそれを見守り、何かにつけて露店で買った食べ物をイズナに与えつつ、祭りを巡る。
そしてイズナに『ぜひ行かなくては!』と案内されたのは―――百鬼夜行の全景とご神木である巨大な桜の木を一望できる高台。そこからの圧巻の景色に、先生は思わず感嘆の息を漏らす。
「あんな大きな桜の木があるんだねぇ……景色も良いし、確かにこれは来るべき場所だね」
「ですよね! ちょうどこの時期に一番綺麗に咲くんです! ……フミ先輩?」
お気に入りの場所を喜んでもらえて満面の笑みのイズナであったが、フミが遠い目をしているのを見て首を傾げる。
「……ああ、ごめんね。この場所はボクも好きな場所でね。色々思い出していたんだ。嬉しいね、この場所から見る景色を綺麗、って言ってもらえると。
楽しい事も、嫌なことも、色々あったけど……それでも百鬼夜行を守ってきた甲斐もあるってもんさ。
ボクたちを見守ってくれるご神木と、百鬼夜行の街並み。その2つを同時に見渡せるこの場所が、ボクは大好きなんだ。
迷った時、悩んだ時、ボクはいつもここに来る。そうして、この景色から力を貰って、まだまだ頑張ろうって思えるんだ」
「そうですね! ここでこうしていると、イズナも夢のためにまだまだ頑張らなきゃ、そんな気持ちになるんです。
キヴォトスで、一番の忍者になるという夢。そのために、もっともっと頑張れるって。そう思えてくるんです!」
くしゃり。それは、フミがイズナの頭を撫でた音だった。
普段の飄々とした顔でもなく、からかっている時のような悪戯っぽい顔でもなく、心の底からの慈しみに溢れた、優しい顔。
一しきり撫でた後、フミはイズナに手を差し出す。
「忍者か……ふふ、その恰好からそうじゃないかと思ってたけど、ぜひ頑張ってほしいね。
夢は叶う。道は平坦じゃないし、くじける時も、諦めたくなる時もあるかもしれない。それでも、諦めずに突き進むんだ。
『一念岩をも通す』ともいう。荒唐無稽な夢だったとしても、貫き通せば、それは真実になるものさ」
その言葉にイズナは一瞬ぽかん、とし、直後その言葉の意味を悟ったのかきりりと表情を引き締めた。
「……イズナに、できるでしょうか!」
「その問いには答えられないね。君に出来るかは、ボクには分からない。でも……これだけは言える。
忍者はこのキヴォトスにおいて、空想上の、漫画や物語の中だけの存在だ。多くの人が、君の夢を笑うだろう。できるわけがない、とね。
……でもね、ボクを見るんだ。ボクは物心ついたころからひたすらに剣の道をひた走った。笑われたよ、できるわけがないと。嘲られたよ、たかが刀で何ができると。
だがボクは貫いた。自分の夢を、自分の道理を、自分の信念を。*10そしてボクはボクを笑った者達にこう言った。『たかが銃で何ができる?』とね。
無理を通せば道理が引っ込む。君も君の夢を笑う者達に、後々こう言ってやると良い。『空想も現実に出来ない奴らに何ができる?』とね」
「はいっ!」
「それに、先生だって剣術の腕そのものならボクを凌ぐ腕前さ。それをこのキヴォトスでも大いに振るっている。少なくとも、ボク達が君の夢を笑う事は、絶対にない。そうだろう?」
「そうだね。私も生徒の夢は、他人に迷惑をかけないようなものなら何であれ応援してあげたい。それに……私も若い頃は剣を振るしか能のない馬鹿だったからね。
イズナちゃん、困ったことがあったらいつでもおいで。これ、私の名刺。モモトークのアドレスも書いてあるから、何かあったら連絡をくれると嬉しいな」
「はいっ! そう言っていただけたのは、フミ先輩と先生が初めてです! まだまだ失敗も多い身ですが、ご期待に応えられるよう、イズナは精進します!
……はっ!? そ、そう言えば雇い主の依頼を終えていなかったのを思い出しました……! そ、それではまた今度! お先に失礼します!」
太陽のような笑みを浮かべ、瞬時にその場から消え去るイズナ。少し離れた屋根の上に現れ、ましらの如く屋根を渡って飛び去って行く。
その姿を見送りながら、フミはポツリと口を開いた。
「……で、先生、今のが久田イズナちゃん。所属は今はフリーだったかな。今起きているイベント、『桜花爛漫お祭り騒ぎ!』のメインキャラの一人さ。いい子だろ?」
「そうだね……話に聞いた限りだと、あの子は騙されて……というか、大人に良いように使われてるんだよね? しかも、そいつはイズナちゃんの夢を内心馬鹿にしてるっていう」
「うん。原作だとこの時点で百花繚乱は機能不全に陥ってるから動けないんだけど……別に原作通りに進ませる必要もないし、やっちゃっていいよね?」
「うん、やっちゃおうか。私は百夜堂に行くけど……任せていいかな? フミちゃん」
「勿論。後輩の夢を笑う大人げない黒幕には、早々にご退場願うとするよ」
そこから暫く、百花繚乱紛争調停委員本部。その広い和室の中には、数人の人間が集まっていた。
上座に、先代委員長にして現委員長代理、虎尾フミ。その左右に座る猫又のような少女と赤龍のような少女が、幹部の桐生キキョウと不破レンゲ。
その傍らには先生と和装メイド服の少女、お祭り運営委員会委員長、河和シズコ、そして先程の少女、久田イズナが座っている。
大して下座には、縛り上げられ乱雑に転がされた和服を着て眼帯を付けた猫、制服の着物をはだけ、サラシが見える格好をしている、アライグマのような耳と尻尾を持つ少女。
シズコとも親交があり、彼女の経営する喫茶店『百夜堂』にほど近い商店街の会長、ニャン天丸。そして百鬼夜行の不良グループ、魑魅一座の一派、『路上流』の頭目、アラタ。
あの後、先生がシズコのもとを訪ねている間、フミは百花繚乱の本部へと戻り、ここ最近多発していた魑魅一座による騒ぎの黒幕が分かった、と一斉摘発を指示。
多くの構成員を捕縛した上で、頭目であるアラタ、そしてフミ直々にニャン天丸の下を訪れ、捕縛、連行したのであった。
「い、委員長さん! 何か誤解があるようだが……そろそろ縄を解いてはくれんかね?」
「ふむ、誤解、誤解ね……ボクがここまでしておいて、まさか誤認逮捕を疑うとは笑えるね、ニャン天丸……いや、『路地裏の独眼竜』ニャテ・マサムニェ。
調べは上がっているよ? お前が魑魅一座を雇い、騒ぎを起こさせてお祭り運営委員会の信用を落とし、次回の桜花祭の運営権をもぎ取ろうとしていたことはね」
「な、なんですって!?」
思わず立ち上がるシズコ。彼女に着席を促しながら、フミは話を続ける。
「ニャテ……まあいいや、本名で言うか。ニャン天丸、犯行目的はお祭り運営委員会の運営する桜花祭で騒ぎを起こして中止に追い込み、運営権を奪取。
その理由も金目的というまあ……絵にかいたような三流悪役だね。カイザーの方がまだ手が込んでたよ。アヤメとナグサがいない今ならどうとでもなると思ったかい?」*11
「ぐっ……だ、だったらそっちの
「イズナちゃんは情状酌量の余地があるとして保護観察に留めると決めているよ。そもそも彼女自体『事業の邪魔をしてくるものを排除してくれ』という名目で雇ったんだろう?
桜花祭を潰すのが目的だと教えたらたいそう驚いていたよ。そしてお前がイズナちゃんの夢を内心馬鹿にしていたという録音音声もあるんだけどね」
フミが懐から取り出したボイスレコーダーを再生すれば、そこから聞こえてくるのはニャン天丸と魑魅一座の会話。
先生を拉致するように仕向ける指示と、その会話の流れで『イズナはよくやってくれた、忍者ごっこに付き合ってやるだけであそこまで活躍してくれるとは』などに始まる、イズナをけなす言葉の数々。
フミの視線が冷たさを増し、先生もまた苛立たし気に眉間に皺をよせていた。
「……さて、以上の事から暫く拘置牢で臭い飯を食っててもらおうかな。沙汰は折って伝えるよ。レンゲ、連れてってくれる?」
「了解。……ほら、暴れるな!」
レンゲに引っ立てられて行くニャン天丸。そして残されるのはアラタ。一同の視線が集中し、アラタは冷汗を垂らしながらも愛想笑いを浮かべる。
「……で、アラタちゃん、君……というか、今回捕縛した魑魅一座の面々だけど。君達もまあ個人的には許しがたいんだけどね。
お祭りを楽しみたいんなら普通に楽しめばいいじゃないか? なんで暴れる必要があるのさ」
「いやぁ、それは……その……自分たちなりに祭りを楽しみたいというか……」
口ごもるアラタ。実際の所、魑魅一座は百鬼夜行の生徒らしくお祭り好きな気質の持ち主たちで、アラタを頭目とする『路上流』とは違う派閥の『気まぐれ流』などは、伝統的なお祭り以外を許さないという原理主義的側面を持つ強硬派である。
とはいえ路上流にはそれ程の頑迷さはなく、アラタを頭目としつつもごくごく普通に祭りを楽しむ面々もいるなど、良くも悪くも『頭キヴォトス(百鬼夜行風味)の集団』というべき面々であった。
つまるところ、特に深い思想もなく『お祭り運営委員会が気に入らない!』程度の理由で騒動を起こしていると思われる。
「じゃあお祭り運営委員会に入ればいいじゃないか? お祭りを妨害したりして人が楽しむのを阻害するのがきみたちのお祭りの楽しみ方なのかな? まあいいけど。
君らはこのままアビドスに連行。反省の色が見えるまで現地で砂掻きなどの奉仕作業に従事する事。異論があるなら聞こうか?」*12
無論アラタからすれば異論などない方がおかしい、という話なのだが……目の前にいるのはかつて百鬼夜行の平和を剣技一つで守り抜いて見せた『剣鬼』。
その剣鬼の視線を前に強情を張れるほど、アラタの肝は太くはないのであった。
「さあさあフミ先輩に先生! 本日は百夜堂は貸し切り! お礼の品々、たーんと召し上がっていただきますよ!」
あの後、諸々の処理を終えた先生とフミは、シズコにお礼と称しての大歓待を受けていた。元々食べる量が多い2人、次々と出されるスイーツを平らげ、上げ膳据え膳のもてなしを受けている。
そんな中、所在なさげに目の前のスイーツをつついているのはイズナ。一応今回の加害者側であったのだが、酌量の余地ありと放免され、その後流れで百夜堂まで連行されていたのだ。
「あのぉ……イズナがここにいて良いんでしょうか……? イズナも加担していたことは間違いないのですが……」
「良いんじゃない? 少なくともシズコちゃんはそんな気にしてないみたいだし」
「いやまあ、思うところがないではないけどね? フツーに騙されてた純粋な子にとやかく言うのって人としてどうかと思いますし」
「……との事だけど。別にボクとしても魑魅一座の連中はどうしようもないとしても、君別に悪くないじゃないか。
百花繚乱の長として君に沙汰を申し渡すとすれば……大人しくもてなされる事。あとはシャーレに入部してくれれば言うことないかな」
実際、フミと先生としてはそんな認識である。金目当てに犯行に及んだニャン天丸は論外として、魑魅一座はそもそも手前勝手な理屈でお祭りを妨害する厄介者。*13
その2組をとっ捕まえて処すのは当然の事であるが、イズナは別、と言うのが2人の共通見解であった。
そもそもイズナはニャン天丸に『事業の妨害をする者の排除』を目的として雇われており、犯行に加担していたのは間違いないにせよ、魑魅一座と違い説得の余地はあった。
これが『桜花祭を中止に追い込む』であればイズナは依頼を受けなかったろう。
「……とまあ、そういうわけで! これにて一件落着、世はなべて事も無し! みんな食べようか! ……イズナちゃんもね?」
「せ、先生……は、はい! 分かりました! イズナ、目一杯もてなされます!」
イズナの隣に座り、頭を撫でる先生。そこでついに観念したのか、可愛らしく気合を入れ、猛然とスイーツを食べ始めるイズナ。
その様子を、一同は微笑ましく見守るのであった。
なお、その後の事であるが。
先生の周囲を子犬のようについて回り『主殿』と呼び慕うイズナの姿があったことが、答えと言えるだろう。
重ねて、余談であるが。
上記の百夜堂貸し切りの件で、領収書を切ってシャーレで費用を全額持ちたい先生VSお礼としての歓待なのでそんなことはさせられないと拒否するシズコの妙なせめぎあいがあったことも、付け加えておくべきだろうか。*14
どっとはらい。
そんなわけで27話でした。イベント編は保知のメインストーリーの伏線を撒きつつ1~2話ぐらいの話を続けて行きたい。メインにかかわってこない学校も出したいんですよねぇ。赤冬とか山海經とか。やりたいことがたくさんある!!!!!
□解説
・変態
ウリエの事をどうこういえる義理ではなくなった奴。ウリエも人の事をどうこう言えないけど。
四又しているというよりはユキノを最上位としてFOX全体の共有財産的な感じに落ち着いている。なんだかんだ年長者だし責任感「は」あるのである程度主導権は握っているけど。
イズナに対しては本当に夢を応援している。自分もキヴォトスじゃ馬鹿にされるような道を大真面目に突っ走っているので。
・先生
注がれる熱と湿度を孕んだ視線に全く気が付いてない42歳。根本的に生徒達を娘のようなものとしか見ていないので、熱っぽい視線を感じても『年上に憧れるようなもので一過性のもの』としか思っていない。
というかそもそも先生は普通に異性愛者なので同棲は恋愛感情の対象にならない。
原作とやや違う流れを辿ってイズナに「主殿」と慕われるようになったけど、はたから見てると主従というよりは親子にしか見えない。
イズナに刀の使い方などを教えているので、どちらかと言えば主人よりは師匠。
シズコとのバトルは最終的に勝利し全額シャーレ持ちで支払ったけどユウカに怒られた。
・イズナ
百鬼夜行最強の剣客とキヴォトス最強クラスの大人に夢を本気で応援されてすごい嬉しいニンジャ。
元々忍術を体術で再現するフィジカルエリートなので、先生やフミ、ウリエやホムラなどのキヴォトストップ層の近接戦使いに戦闘術を叩きこまれ恐ろしい勢いで成長している。
チャクラは使えないが、その内自分の神秘を用いてNARUTO忍術を使い始めそう。
・シズコ
なんか先生に相談を持ち掛けたらその時点でもう事態が九分九厘解決してて宇宙猫になったやつ。
最終的に先生に全額支払わせることになってしまってちょっと凹んだ。
が、百夜堂の門前に『百花繚乱及びシャーレの先生御用達』の看板を掲げる許可をもぎ取り売り上げをさらに伸ばして留飲を下げた。