ブルアカ転生掲示板   作:タマヤ与太郎

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そんなわけで33話です。水着セイアは出たけどミカが出ない……ッ! 石足りるかな……


33:とっ捕まえるやつら

【イベント】青く透き通るGTA世界に祝福を・33【続々】

 

 

 

915:名無しの転生者

 

いやー最近イベント結構起こってるよね、だいたいそれ程大事にはならないしなんだったらキャンセルされてるけど

 

 

916:名無しの転生者

 

この間は危うく百鬼夜行とゲヘナの全面戦争に発展するところだったもんな

それをイブキちゃんも泣かず、忍術研究部とイブキちゃんが仲良くなる所までもってったのは剛腕だったよね

 

 

917:写輪眼

 

ま、あれはどいつが何しでかすかは大体分かってたからな。百鬼夜行の事だから変態に大半任せちまったが……

こっちはこっちでイブキのお守りに忍術研究部を付けるつった時にマコトのバカが騒いだのを黙らせんのに手こずったんだよな

あいつギャグ時空の住人ってのもあるが、有してる神秘そのものは空崎にも匹敵してっから無駄にしぶとくてよ

 

 

918:名無しの転生者

 

あ、やっぱマコトちゃん強いには強いのか

まあギャグ時空の人間だとしても飛行船撃墜されてアフロになるだけで済んでるのは強めの神秘持ってるって事だろうしな

 

 

919:名無しの転生者

 

そういえば変態は何してたの? ミチルちゃんの説得を写輪眼ネキがやってた時、終わり際にげっそりした顔のニヤと出て来たけど

 

 

920:囚人キング

 

ちょっとお話してただけだよ? 片角だとバランス悪そうだよね、とか、魑魅一座・きまぐれ流のアジトってどこかな? とか*1

ああ、今回何かあったらもう片角だけじゃ済まないよって伝えた後はすっごい勢いで色々勝手に白状してくれたっけ*2

いやぁ、素直な後輩を持って留年生としては鼻が高いね。流石は現陰陽部部長だよ

 

 

921:名無しの転生者

 

それシンプルに脅迫してますよね?*3

 

 

922:名無しの転生者

 

またエゲツねえことしてんな……でもそうやって直接的に脅迫とかして大丈夫なん? 録音とかされない?

 

 

923:囚人キング

 

多分録音とかはしてるんじゃないかな? したところで、今ボクがいなくなれば百花繚乱は大混乱、治安維持活動がマヒするし……

何より、ボクが百花繚乱から解き放たれれば真っ先に自分を殺しに来るってわかってるのにボクを追放するような真似はしないさ

あの子は何より賢い子だからね。ボクが本気で無敵の人になれば真っ先に自分が被害にあうのが分かってるのさ

 

 

924:名無しの転生者

 

こっわ……この場合の殺すっていうのは死ぬほどボコボコにするってだけで実際に殺しはせんよな……?

 

 

925:囚人キング

 

場合によるかな

 

 

926:実力派センセイ

 

やめようね? ほんとにね?

 

 

927:聖剣の保安室長

 

いや流石にコロシは不味いだろ……

あ、姐さん、休暇申請の承認ありがとうございます。貴重品とかはあらかた持ち出してあるからあとは細々したもんとか仕事道具とかッスかね

 

 

928:名無しの転生者

 

お、聖剣ネキじゃん。そういえばDUに引っ越し作業してたんだよね確か。仕事道具ってのは?

 

 

929:聖剣の保安室長

 

あ、言ってなかったっけか? あたしさ、隠居してる時は鍛冶仕事とかしててな。工具だの包丁だのを依頼されて打ったりしてたんよ

隠居中の趣味としてやってたもんだけど、中々たいしたもんなんだぜ? 227号の連中と取引したり、たまに山降りて学園の連中の包丁研いだり依頼受けたりしてな

あたしん家は山奥の山小屋だからさ、趣味と実益を兼ねた収入源ってやつかね? 一応保安室長だった時期の給料とかもあるし、一人でひっそり暮らすには十分すぎる金もあったしな

仕事道具ってのはそう言う鍛冶仕事の道具なんかな。まあメインで使ってるやつは既にシャーレの方に運び込んであるからあとは予備とかそう言う奴なんだがな

炉は流石に持っていけねえし、この仕事場もちょくちょく戻ってくるつもりではあるから完全に放棄はしねえけどさ。一応、小屋のある山はあたしの土地ではあるし

 

 

930:名無しの転生者

 

なるほどなぁ……メカニック関係はAFAネキだけど、近接使い多いしそう言う鍛冶とかできる奴いてもいいかもしれんね

 

 

931:聖剣の保安室長

 

囚人の刀とか写輪眼の手斧とかの研ぎとか整備はたまにやってる。流石にライダーのモンハン武器とかは埒外すぎて手が出せねえけど……

狩人の仕掛け武器は現物触ってると色々湧き上がるもんがあるな。まだまだあたしも枯れてねえってとこかな

 

 

932:墓守の狩人

 

生徒の中じゃ年長ってだけで聖剣さんまだ20歳じゃない? ああ、何か欲しい仕掛け武器があったら言って頂戴ね。手に入るものなら都合するから

聖杯ダンジョンとかでもたまに売ってたりするのよね、いろんなやつ

 

 

933:聖剣の保安室長

 

助かるわ。素材とかも気になりはするんだが、流石に鋳溶かすのはな……出来るのかも分かんねえし*4

 

 

934:オール・フォー・オール

 

一部の狩道具は何故か溶けもしないし加工も出来ないんですよね。不思議不思議

月光の聖剣みたいなやつはそれ自体が固有の神秘のようなものを宿したりしてるので、そのせいかもしれませんが

科学力の敗北……ッ!

 

 

935:名無しの転生者

 

当人が一番物理法則無視してるやつがなんか言ってるぞ

 

 

936:名無しの転生者

 

肉体的にも精神的にも汎を逸してるやつが言っていい台詞じゃなくない?

 

 

937:名無しの転生者

 

でもこいつのチートぶりを見てるとこいつでも手出しのできないブツってあるんだなって驚くよね

 

 

938:聖剣の保安室長

 

勇者の聖剣の解析は出来たらしいが複製は流石に無理らしいからな。まあ解析できてるだけでとんでもねえのは分からんでもないが

何だったら絆エネルギーそのものの観測は出来たらしいからな……こいつに預けて大丈夫なんだろうか、とちょっとは思う

 

 

939:名無しの転生者

 

ま、まあ……ユメパイが健在なうちは大丈夫だろうから……

というか本当にユメパイの存在が奇跡すぎる……生きてたおかげでアビドスに存在するオーバーヒナ級特級戦力3人が何とか善寄りの方向向いててくれんだもん

 

 

940:にゃんこ大線路

 

本当にユメさんには感謝しても仕切れませんね……

 

 

941:聖剣の保安室長

 

……あれ、あたしの家がねえ?

 

 

942:名無しの転生者

 

あれ、どしたん聖剣ネキ?

 

 

943:聖剣の保安室長

 

いや、昇る山間違えたわけじゃねえはずなんだがあたしんちがなくなって温泉になってる……

あ、誰かいる。ちょっと聞いてみるわ

 

 

944:名無しの転生者

 

おっと事件か?

 

 

945:名無しの転生者

 

赤冬……温泉……そして最近起こってるイベント相当の事件……あっ(察し

 

 

946:名無しの転生者

 

せせ、先生!

 

 

947:実力派センセイ

 

合点承知!

 

 

948:名無しの転生者

 

あまりにも早い合点承知、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね

……多分これ『227号温泉郷の運営記録!』の流れだよな。227号以外にも温泉掘ってたって言ってたし

 

 

949:写輪眼

 

あー……うん……とりあえず俺も行くわ……

 

 

950:G級ライダー

 

私も行きましょうか? ちょうど手が空いてますし

 

 

951:オール・フォー・オール

 

会長はやめときましょう。本当に死人が出ますし。*5それより定期健診の時間ですよ、迎えに行きますからじっとしててください*6

温泉開発部がどうなろうと知ったこっちゃないですし、あの人は一度絶対に許されないという経験をしておくべきかと?

そんな些事より会長の経過観察の方が重要事項です

 

 

952:G級ライダー

 

ふむ、なら仕方ありませんね。何か手が要りようでしたらお声がけくださいね

 

 

953:名無しの転生者

 

……よし、首の皮一枚繋がったな!*7

 

 

954:聖剣の保安室長

 

あ゛?何言ってんだこのチビ助ここに家があるの知ってて吹き飛ばしただと何考えてんだこいつ他のやつらもアタマ沸いてんのか確かに温泉は沸いたがそうかそうか頭下げる気ねえのかそれじゃあ仕方ねえなもうライン超えちまった以上やるこたひとつだなとりあえず骨イっとくか足かそれとも顎か鼻でもいいやな

 

 

955:写輪眼

 

うわーやべえこれ完全にキレてんぞ!? すまねえ先生先行っててくれ! どうしても処理しなきゃなんねえ書類が入っちまった!

 

 

956:名無しの転生者

 

聖剣ネキー! 落ち着いてー! 気持ちはわかるが踏みとどまってくれー!?

 

 

957:名無しの転生者

 

ヤバイヤバイヤバイこれライダーネキがイオリにキレた時ぐらいやばいってこれ!

 

 

958:G級ライダー

 

何か失礼なことを言われている気がしますが*8

 

 

959:聖剣の保安室長

 

[画像]

(雪山の中の家屋らしきものの残骸と綺麗に整備された温泉、そして捕縛された土木作業員のような生徒達。ひと際小柄なゲヘナ系の生徒が目が据わり青筋立てたホロに逆さ吊りにされて温泉の上へ持っていかれている)

 

 

960:名無しの転生者

 

お、遅かったか……いやまだ間に合ったともいえるか?

 

 

961:名無しの転生者

 

やっぱ温泉開発部か!?

捕縛された温泉開発部、家の残骸と温泉、キレた聖剣ネキとしわしわカスミ……あっ(察し

 

 

962:名無しの転生者

 

先生速く聖剣ネキんとこに急行してくれ! 下手するとこれ死人が出かねん奴!

 

 

963:聖剣の保安室長

 

殺しはしねえよ。……一思いに殺すなんて温情誰がやるか

 

 

964:実力派センセイ

 

い、今そっちに着くからちょっと待っててね聖剣ちゃん!?

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、待ちたまえ! ここは平和的にはなsガボガボガボガボ」

 

「ぶ、部長ーっ!」

 

先生がホロの家(があったはずの場所)にたどり着いた時、その場は非常に混沌としていた。

以前訪れたホロの自宅があったはずの場所にはきれいに整備された温泉が出来ており、ホロが逆さ吊りにした生徒の頭を温泉に漬け、数秒して引き揚げてからはまた温泉に漬けるという事を繰り返していたのだ。控えめに言って拷問である。

温泉に漬けられている小柄な女子生徒、その度に声を上げている赤髪の生徒には覚えがある。以前ウリエから『ゲヘナの要注意人物』として話をされた温泉開発部の部長、鬼怒川カスミと副部長の下倉メグだ。

問題生徒でありいずれ捕縛する必要があった面々であったが、今行われているのは言ってしまえば私刑であり拷問である。到着した先生がまず真っ先に行ったのは、完全に頭に血が上ったホロの制止であったのだという。

 

 

 

「……で、こいつらがウリエが言ってた例の温泉開発部とか言うテロリスト共ッスか、姐さん」

 

「そうらしいよ。ええと……君が部長の鬼怒川カスミちゃんでよかったかな?」

 

「そうとも! 私が温泉開発部の部長、鬼怒川カスミだ! テロリストとは心外だな!」

 

それからしばらくして、何とかホロが落ち着きを見せた頃。先生とホロは捕縛した温泉開発部の事情聴取を行っていた。

ホロから聞いたところによれば、引っ越し荷物を回収するために自宅へと戻ったところ、自宅が跡形もなく吹き飛ばされ、そこに温泉が作られていたのだという。

その場にいたカスミを筆頭とする面々に話を聞いたところ、周辺の温泉開発のついでにここにも温泉が『ありそう』なので温泉を掘った、と自ら白状。

当然、家主であるホロが激怒し、温泉開発部を叩きのめして捕縛したのだ。大半の荷物の移送が済んでいたことが不幸中の幸いであろうか。

 

「……人んち吹き飛ばしておいてその言い草たぁいい度胸だ、もう一遍大好きな温泉に漬けてやろうか?」

 

「わーわーホロちゃん落ち着いて落ち着いて! カスミちゃんも何でこんなことしたの? 確かに荷物はあらかた運び出して空き家かもしれないって思ったのかもしれないけど……」

 

「それは勿論温泉を掘るためさ! 確かに小屋はあったが……温泉の前では些事というものだろう!」

 

悪びれもせず言うカスミ。この鬼怒川カスミという生徒、そして温泉開発部は、その名の通り温泉を開発するために結成された部活である。

本拠であるゲヘナ学園にあるヒノム火山は火山というだけあり良質な温泉の水脈が豊富に存在する。それらの掘削を行ったりそこに温泉宿などを建設したりなどもしているが……

それだけでは収まらないのがキヴォトス、特にゲヘナ的気質を持つ生徒達である。別の問題生徒集団である美食研究会が方々で問題を起こしていたように、温泉開発部もまたゲヘナ外でも活動し、問題を起こしている。

基本的に工事や土地の開発というものは、地権者の依頼、ないし許可があった上でするものである。

しかし彼女らの場合、その行動の多くは無断での掘削であり、掘削ポイントと定めた場所に建造物があったとしても、それを無断で物理的に(・・・・)排除した上で掘削を開始する。

しかも質の悪い事に実際にそこに温泉の水脈があるかどうか、それすら気にすることはない。『温泉がありそう!』で勝手に掘削を開始し、温泉が出れば良し、でなくてもまあ仕方ないな! という考えであるため、彼女たちへの他者の認識は基本的にテロリストのそれである。

更にこの鬼怒川カスミという少女、頭脳明晰である上愉快犯的気質もあり、弁も異様に立つため説得も容易ではない。

故に、彼女らと最も接するであろうゲヘナ風紀委員会委員長、空崎ヒナは『話を聞かずにとりあえずぶん殴って鎮圧する』という身も蓋もない方法で彼女を捕縛している。

 

「いや全然些事じゃねえが? 確かにあたしは今引っ越し中だが、ここはそもそもあたしの土地だし、あたしの終の棲家としてここに建てたのがお前さんの吹っ飛ばしたボロ小屋よ。

 反省の色がねえ様ならちょっと選んでもらうか。アゴ、指、肋骨、角。好きなとこ選べ。叩き折ってやっから」

 

「選びたくないんだが!? というか君は一体誰なんだ! 一般生徒の様な外套を着ているが中には事務局の制服を着ているし……

 しかしレッドウィンター事務局には君のような外見の生徒はいなかったはずだが!?」

 

絶叫するカスミと激昂するホロ。その間に割って入ったのは先生だ。まあまあ……と2人を宥めつつも、カスミに向けて口を開く。

 

「改めて名乗るね、私は天保印羊子、シャーレの先生です。こっちはシャーレ正式部員の虎杖ホロちゃん。 見ての通りレッドウィンター出身で、元々は先代の保安室長を務めていた子なんだ」

 

「保安室長……? 池倉マリナの先代というと……え゛? あの虎杖保安室長……? 雷帝時代、空崎ヒナと羽沼マコト率いる侵攻軍をただ一人で追い返したという……?」

 

みるみる青ざめてゆくカスミ。カスミがゲヘナに入学する前、かの『雷帝』の統治下において起こったレッドウィンター侵攻。

今ほどには強くなかったとはいえ、ゲヘナにおいてあの雷帝の部下として活動していた時期のヒナとマコト、そして彼女らが指揮する侵攻軍。

それをただ一人で迎え撃ち、撃退したという衝撃的な事件は、ゲヘナにおいては封印され、レッドウィンターにおいては政権転覆の余波での資料散逸により知るものも少ない。

しかしその戦いの事を、その明晰な頭脳と悪魔的な知略をフル活用し策謀を巡らすカスミは認知していた。そして気付いてしまった。自分達は踏んではならない虎の尾を踏んでしまったのだと。

 

「へぇ、良く知ってんな。ウリエが言うにはゲヘナじゃあ箝口令が敷かれて封印されてるって聞いたが……ま、それなら話は早ぇ。 お前らの話は聞いてる。温泉掘るためには手段を選ばねえカスの集まりだってな。楽しかったろ? あんないい温泉掘れてよ。

 しかしまあ、地主としては勝手に穴掘られてムカついてるし、しばらく空けるにしても住んでた家吹っ飛ばされてるわけよ。しかもお前、これ常習なんだってな?

 しかも、明らかに温泉が湧かねえ所でも掘るわ壊すわ……言っておくが普通に犯罪だぞ? 住居侵入・不動産侵奪……その上常習かつ反省の色なし。なんか言う事あるか?」

 

「私としても君たちの行為は納得できないかな。温泉は気持ちいいよね。温泉を掘るのも楽しいのかもしれないね。気持ちはわかるよ、楽しい事ってやりたくなるもんね。

 でも、他人の家を壊して温泉を掘って、何がしたいの? 人の物を壊してまで自分のやりたいことを強行していれば、こうなるって分かってたよね?」

 

「そ、それは……」

 

据わった目で睨み、『勇者の聖剣』すら抜いてカスミの目の前に突き立てながら言うホロ。そしてカスミの前にしゃがみ込みながら、諭すように言う先生。2人の言う事は正論ではある。

普段であればわずかな隙を見逃さずそこに付け込み、自分のいいように流れを操るカスミであったが、流石にこの2人相手では分が悪い。

何より完全に激怒しているホロ相手では、カスミ得意の弁舌も効果が薄いだろう。ゲヘナにおいては軽く拘留される程度だが、彼女が激怒している現在、下手をすれば物理的な意味で風呂(温泉)に沈められる。

メグや部員たちが反論しようとするのを視線で抑え、カスミは考え込む。どうすれば助かるか。考えろ、考えろ、考えろ――――――そして必死に考えを巡らせた末、カスミは震える声で言葉を絞り出した。

 

「そ、その……新しくご自宅を建て直しますので、今回の件についてはどうかご容赦願えないでしょうか……」

 

 

 

「……あー、良かった、鬼怒川に下倉が生きてて。俺も擁護する気はさらさらねえが、流石にあんなカス共でも死んだら寝覚め悪いしよ」

 

「あのー、ちょっとこの状況に説明が欲しいのだが……」

 

「だから最初から殺す気はねえって言ってたろ、ウリエ。殺しちゃ教訓にならねえ。ちと意味合いが違うが、他流の者伊達にして返すべし、ってやつよ」

 

「あの、お二方、聞いてる? なあメグ、私無視されてない?」「多分無視されてるんじゃないかな部長。さっきちらっとこっち見たし」

 

突発的に発生した書類を片付けた後ウリエが元ホロの家へと到着した時には、既にすべてが終わった後だった。

無惨に破壊されたホロの家は位置こそ若干ズレたものの、山小屋を改装したこじんまりとした小屋が、立派な暖炉と鍛冶場を備えた新築家屋へと変貌を遂げていた。

ウリエが安堵の溜息を漏らし、ホロが苦笑する中、カスミは己の状況に疑問を抱いていた。

 

「あの、お二方に先生、何で私達は虎杖……さんの家を建て直したのに再度拘束されてるんだ? 爆弾も仕掛けてないし、なんだったら虎杖…さんのリクエストにも極力答えただろう?」

 

そう、カスミ達温泉開発部はホロの家を建て直す際一度解放されたが、完成後再度拘束されていたのだ。

カスミ達としては今回の件に関してはこれで手打ちになったものと思っていたので、再度拘束された際は一騒動起こる所であった。ホロにより鎮圧されたが。

そしてそんなカスミの疑問に答えたのはホロ。カスミ達をじろりと見つめた後、口を開く。

 

「今回の件はそっちから謝罪の意思を見せたし、何より前より住みやすい家建ててもらってこっちとしちゃ言う事はねえよ。これで手打ちにしてやるよ」

 

「ならなんで我々は拘束されているんだ!?」

 

「あたしは手打ちにしたのは今回の件だけだぞ? お前らが今まで散々やって来た事、あとレッドウィンター学区内の他の場所でも温泉掘ってたんだろ? その件については帳消しになってねえからなお前ら」

 

「聞いていないが!?」

 

「お前自身が言ったんだろ?『今回の件については家立て直すから勘弁してくれ』って。勘弁してやっただろ、『今回の件』、つまりあたしの土地で勝手に温泉掘った上家吹き飛ばしたのはよ」

 

これ証拠な、とばかりにポケットから先程の発言が録音されたボイスレコーダーを取り出すホロ、押し黙るカスミ。

思わず先生の方を見るが、先生の方も困ったような顔で首を横に振る。

 

「私も君達を擁護する気はないよ。擁護できる点が全く見当たらないからね。とりあえずチェリノちゃんには話を通してあるから、君達はシャーレの牢屋で暫く頭冷やして貰うよ。

 道具や重機も接収。然るべきルートで競売にかけて方々の被害への補填に当てるつもり。私はヒナちゃんほど優しくないから、覚悟してね?

 この結果は不満もあるだろうけど……この結果はカスミちゃん達の行動が招いた事。君たちがどういう考えでいたとしても、報いを受ける時が来た。ただそれだけの話だよ」

 

困ったような顔で、しかし有無を言わせぬ強い語気で言う先生。

こうして、ゲヘナ学園でも有数の要注意部活、温泉開発部は壊滅する事となったのである。

 

 

 

なお、余談であるが。

今回の件について、温泉開発部を正式な部活として認めていることにシャーレとレッドウィンター連邦学院からの連名でゲヘナ学園へと苦情が入り、マコトが白目を剥いて『何やっとるんだあいつらはー!?』と絶叫したのだという。

 

めでたしめでたし。

 

*1
脅迫以外の何物でもない

*2
一度角を折られているので二度目もやるだろうという確信があった

*3
それはそう

*4
狩り道具の中には尋常の素材でないものも多い

*5
殺さないまでも肋骨ぐらいは折りかねない

*6
ホムラはソニドリにより個性因子を移植されているのでその経過観察

*7
本当に首の皮だけ

*8
残当




そんなわけで33話でした。ホロを考えてた頃からカスミ達と関わらせるのは決めてたので、イベント編になってようやくここまで来れました。
美食もですが、本作のシャーレメンバーからすると捕まえない理由がないので……普通に迷惑だし。


□解説

・ホロ
家が新しくなった20歳。
実際赤冬の家が吹き飛んでも現状DU方面に住んでるのでそれ程痛手ではなかったけど、それはそれとして人んちで勝手な事やらかした奴らに落とし前を付けさせないといけなかった。

・温泉開発部
何時ものノリで好き勝手やってたら当然のように許されなかったやつら。
全員拘束されてぶち込まれた上、重機だのは接収されたのでほぼ壊滅状態。
ただ美食よりは使い道があるので今後ちょこちょこ出番はありそう。

・ノドカとシグレ
今回出番なかったけど、一応227号温泉郷イベの流れなので温泉郷は作られている。
カスミたちが捕まったとは露知らず227号温泉郷を経営している。仕掛けられていた爆弾は後に撤去された。
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