・2024/06/29
あとがきの某キャラの設定伸長をちょっと伸ばしました。あまりにも小さすぎたなあと思ったので……
【アビドス】青く透き通るGTA世界に祝福を・7【マダー?】
488:にゃんこ大線路
あの、その……これ、何だと思います?
【画像】
(赤いトゲトゲした鱗のドラゴンと似たようなデザインの緑色のトゲトゲした鱗のドラゴン)
【画像】
(白いウィッグと青い一本角のついたカチューシャ、白を基調とした露出度の高い上下、七本に枝分かれした剣を装備したマネキン)
【画像】
(直立したシャム猫と鼻面が白い黒猫のような何か)
【画像】
(二枚目の画像のウィッグとカチューシャをつけたネコ*1)
489:名無しの転生者
……一応聞いておくけどこれネコだよね? にゃんこちゃんが画像出してるって事は
490:名無しの転生者
俺にはどう見てもリオレウスとリオレイア*2、キリン装備+招雷剣*3にアイルー&メラルー*4、後キリン装備の頭被ったネコにみえるんだが
491:にゃんこ大線路
多分……一応生産出来てにゃんこ城に仕舞ったり出したり出来るので分類上はネコって扱いでいいと思うんですが
新しいネコの解放はにゃんこ城内のガチャを回すんですが、昨夜突然モンハン大狩猟クエスト*5コラボガチャが実装されまして……
回してみたら、その、出ちゃいまして
492:名無しの転生者
あー、そう言えばあったなあモンハンコラボ……
493:名無しの転生者
何でまた突然? たしかストーリーモードが仮想戦闘として扱われてて、経験値とかネコカン稼ぐのはそっちで出来るんだっけ?
494:にゃんこ大線路
それが私にもさっぱりで。基本的にガチャはストーリーモードの進行によって解放されていったんですが、モンハンコラボだけ本当に予告もなしで突然出てきまして
コラボ系はこれで2つ目なんですが……1つ目はワールドトリガーだったんですよね
495:名無しの転生者
それも初耳ですけど!?!?!?!?
496:名無しの転生者
いやまあワートリコラボもあるにはあったが!
497:にゃんこ大線路
先生には報告してましたけど伝えて良いものか全然分かんなくて……!
出てきたのも大分イレギュラーでしたし
498:名無しの転生者
イレギュラー?
499:にゃんこ大線路
トリガーホルダーだけだったんですよ、どれも
私の目で見れば「トリガーホルダー(キャラ名)」みたいな名前で表示されるんでどれがどれかは分かるんですが
というか、そもそもワートリコラボにガチャは存在しないはずなんですよね、ログボとステージドロップ
500:実力派センセイ
あ、にゃんこちゃん、あの話してるんだ? いやまあびっくりしたよね……
一応調べてみたら本当にトリガーホルダーだし。中に入ってるのも修君たちのトリガーセットそのまんまだしね
ただ私じゃ使えなかったんだよねあれ。トリガーそのものっていうよりは、神秘対応型のトリガー、になるのかな?
一応にゃんこちゃんは使えた。そして今回のモンハンコラボの性質を考えると……
どうも人型キャラというか、当該コラボの原作キャラの場合にゃんこちゃん専用装備として排出されるっぽいんだ
理由は分からないし、そもそもコラボガチャが出てきた理由自体も何となくしかわからないけど
501:名無しの転生者
何となくは分かんの?
502:にゃんこ大線路
本当に恐らく、という程度ですけど……ワートリコラボガチャの場合、先生と初めてお会いしたその日の夜には実装されていたので……
私が当該コラボの関係者、この場合当該コラボの原作を特典として持つ人と縁ができることで実装されるみたいなんです
503:写輪眼
あー、あの話か。一応俺らも報告は受けてたがよ……法則性も不明、どうなるか分かんねえってことでとりあえず何回か回して後は様子見しようぜってなったんだよな
この神秘対応型?トリガー、俺らも使えれば便利だし、量産できればシャーレの戦力強化になると思うんだがなぁ……ま、その辺はAFAに任せてるから何とでもなろうや
しっかし、モンハンコラボか……こりゃあ七人目、来るかもしれねえな?
504:名無しの転生者
七人目の転生者はモンハン系が特典かぁ……話の通じる奴だと良いんだけどなあ
というか、掲示板に繋がってくれる転生者であってほしいな
管理人さん、その辺今の所どうよ?
505:★管理人
当該世界線に現状の6人以外のこの掲示板と接続した転生者は確認されていません
私が干渉できるのはこの掲示板に接続している転生者のみに限られます。ご了承ください
506:名無しの転生者
そっかぁ……うーん、まあ、これから行くところと言うとアビドスになるんだろうし、アビドスに見慣れないネームドが居たら推定転生者という認識でいいかな?
507:写輪眼
そうだな。まあアビドスは五人しかいねーし増えてりゃすぐわかるだろ
……アビドス以外にいる可能性もあるがな。ゲヘナ風紀委員会とかにはいないのは間違いねえが
一応万魔殿の傘下組織だしよあそこ。そういう特典派手に使いそうなやつがいりゃ目立つはずだ
508:名無しの転生者
便利屋にいる可能性もあるよな
509:実力派センセイ
あー、便利屋68だっけ? すっごいいい子が社長やってて他の子もその子が大好きだって言う
金次第で何でもやるって言うならシャーレで雇えないかなぁ、腕は確かなんだよね?
510:写輪眼
ああ。学園の特記戦力レベルってほどじゃあねえが、連携が上手いし個々の実力も折り紙付きだ
一応俺の知人もいるにはいるから話をするぐらいはできると思うぜ
原作の流れだとカイザーに雇われてるから一度は敵対するかもしれねえが、ま、ブン殴ればいい話よ
511:オール・フォー・オール
ほどほどにお願いしますね、アビドスが壊滅するような事態になったら写輪眼さんの性癖大公開しますから
ソースはフウカさんなので確度もバッチリでしょう
512:写輪眼
ぶっ殺すぞ!?
513:囚人キング
ははは、まあまあ落ち着いて落ち着いて、AFAちゃんに弱みを見せた時点でこうなるって事だよ
所で、アビドス組は誰が行くんだい? にゃんこちゃんと写輪眼ちゃんは決まってたろうけど、AFAちゃんは?
514:オール・フォー・オール
あ、私は後から行きますのでー。物資はシャーレに置いてありますのでそこから輸送機になりますかね?
ウチのグループ製のマシン入れましょうよ、シャーレの備品は性能悪くないんですけどいまいち頼りないというか……
やっぱ時代はヘリよりVTOLですよ! 多脚もロマン有りますよね! シャーレ専用機なんかも作って配備しましょう! かっこいいやつ!
515:名無しの転生者
そういやAFAネキんとこだとどんなん作ってんの?
カイザーのシェア奪うぐらいには性能は確かなんだろうし
516:オール・フォー・オール
517:名無しの転生者
なんで!?!?!?!?
518:名無しの転生者
いやまあ作業用機械でかっこいいデザインだから分からんでもはないけどさ……
519:名無しの転生者
一応レイバーは軍用機とかもあるからな
520:写輪眼
ゴリアテとかもあるからなこの世界……作業用としてはレイバーの方が優れてるから結構売れてんだよな
特に自爆装置も余計な機能も付いてないフツーに有用な機体なのが腹立つ
その関係で万魔殿にも特車隊が出来そうなんだよな……一応俺の部下として
521:名無しの転生者
ブルアカ世界に他作品メカ広めてんじゃねえよ!?
522:オール・フォー・オール
嫌ですよ折角有り余る頭脳と商才を持って生まれてきたんだから
私はこの頭脳を持ってアビドスを復興しカイザーに嫌がらせを続けながらほどほどに楽しく生きると決めてるんです
あ、もちろん世界征服とかはしませんよ。脳内金●野郎にたまに囁かれますが、メリット一切ないですし
第一征服したら管理しなきゃなんないのになんでわざわざそんな面倒背負わないといけないんですか
悪いことしないと楽しめない性分の人ってかわいそうですよねぇ
523:名無しの転生者
今何かとんでもねえことさらっと言わなかった!?
524:名無しの転生者
AFAネキ脳内AFOいんの!?*8
525:オール・フォー・オール
いますよそりゃ。一応最終決戦時の複製個性の方のAFOなんでホークスさんもいますし
あとは金●が奪った、奪った可能性が高い個性とかもあるんでヴィジランテのオクロックさん(本物)とか、ラグドールさんもいますね*9
まあブラコンこじらせたアダルトチルドレンなんぞに乗っ取られるほど貧弱な精神性してませんよ、余裕余裕
最終決戦のネタバレして上げたら憤死しそうになってて大爆笑でした
526:名無しの転生者
仮にもラスボスを素の精神力で上回らないでもらえません!?
527:オール・フォー・オール
私の心が強いというよりあの●玉の精神力が貧弱なんですよ*10。まあそんなどうでも良い事は置いといて
シャーレ専用機、ゾイドとかかっこいいですよね! やはり生物の形こそ自然がデザインした機能美の形……
小型ゾイドやブロックスあたり*11なら大き目の戦車ぐらいで済むから丁度いいですかね?
528:実力派センセイ
デスザウラーは作っちゃだめだよAFAちゃん
529:オール・フォー・オール
はーい。作ってもジェノブレイカーにしときますね
530:囚人キング
……所で話戻すけどにゃんこちゃん、トリガー(ネコ)って服も変わるのかい?
玉狛の隊服になるなら先生とおそろいみたいになりそうだけど
531:にゃんこ大線路
あ、はい。そうですね。私の場合なぜか全部千佳ちゃんの隊服になりますけど……
一番いいのは私自身も戦えるって事でしょうか? 基本後方支援ですけど
【画像】
【画像】
【画像】
(それぞれレイガストを持ったレイ、スコーピオンを構えたレイ、ライトニングを構えたレイの写真)
532:実力派センセイ
個人的にはにゃんこちゃんが狙われた際の保険が出来たのが有難いなって思うよ
特にレイガストとシールドのついてる修君トリガーがお勧めかな
533:名無しの転生者
あ、中身は原作のトリガーセットなのね
534:囚人キング
にゃんこちゃんのネックはバリエーション豊かな物量戦が得意だとしてもにゃんこちゃんそのものは貧弱ってことだからねえ、良い事だよ
所でキリン装備を着た写真は見せてくれないのかい? 可愛いと思うよ?
535:にゃんこ大線路
着ませんよあんなお腹も足も丸出しの痴女みたいな服?!*12
確かに下手なボディアーマーより堅かったですけど、あんなもん着て外に出る位なら水着姿で出た方がましです!*13
536:名無しの転生者
止めなさいよ変態、セクハラだぞ
537:囚人キング
可愛いと思うんだけどなぁ……
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アビドス高校近郊を飛ぶ、1機のヘリ。その側面にはシャーレのエンブレムが描かれ、その操縦席にはレイ、その隣には先生が座っている。
遠目に校舎が見えてくると、先生は無線機のマイクを入れ、周波数を弄ってから口を開く。
「あーあー、マイクテストマイクテスト。こちら連邦捜査部シャーレ、アビドス高校、応答願います。
繰り返します、こちら連邦捜査部シャーレ、アビドス高校、応答願います」
暫しの沈黙。そのまま三度繰り返した後、その声に応答があった。年若い少女の―――といってもキヴォトスの大半はそうだが―――慌てたような声だ。
『こ、こちらアビドス高校! 廃校対策委員会、奥空アヤネです! どうぞ!』
「驚かせてごめんね、連邦捜査部シャーレ、顧問の天保印羊子です。着陸の許可をもらいたいんだけど、何処に降りればいいかな?」
『!? あなたが噂の……いえ、失礼しました。校庭にお願いします!』
「了解。君の事はソニドリちゃんから聞いてるよ、あの子もうちの部員だからね」
『ソニドリ先輩から? ……あの話本当だったんですか……その、ご苦労様です』
ソニドリの名を出した途端乾いた笑いが帰って来たのに苦笑し、二言三言話してから無線を切る。
すると後部から含み笑いが聞こえてくる。同乗していたウリエだ。その周囲には大量の弾薬や物資の箱が山と積まれ、固定されていた。今回アビドスに送る支援物資、その一部である。
今回先生に同道しヘリに乗り込んでいるのは運転手としてレイ、先生の護衛としてウリエの計3人だった。
「今のがアヤネか、まあ初々しいじゃねえの。しっかしまあ、
「あはは……まあまあウリエさん。そのへんで。そういえばソニドリさんは一緒に来なかったんですね?」
「ソニドリちゃんはハチドリグループの基地から直で来るって言ってたよ。まあ、ヘリに載せられる物資も限りがあるからね。
3人が雑談をしながらもヘリを飛ばしていると、アビドス高校の校舎が見えてきた。
校庭には3人ほどの人影―――やや遅れて入口からもう1人出て合流し、4人がこちらを見上げていた。
その内1人に手信号で着陸を促され、一同はヘリを降下させ、校庭に着陸するのであった。
少しして。アビドスの生徒たちが使っている部屋で一同は向かい合っていた。まず最初に、先生が前に出て口を開く。
「―――じゃあ、改めまして。連邦捜査部シャーレ顧問、天保印羊子。先生ってみんなからは呼ばれてるかな」
「連邦生徒会1年、シャーレ部員兼独立特別路線部部長、千路レイです」
「同じくシャーレ部員、ゲヘナ3年で万魔殿議員の蓮常寺ウリエってモンだ、よろしくな」
3人が自己紹介をしつつ先生が握手でもと手を出すと、アビドス側は4人の中でもひときわ背の低い、桃色の髪の少女が前に進み出るとその手を取る。
「アビドス高校生徒会副会長、並びに廃校対策委員会委員長、三年の小鳥遊ホシノだよ、よろしくねぇ先生。それにレイちゃんにウリエちゃんだったっけ?
一応ソニドリちゃんから話は聞いてたけど、錚々たる面子でおじさんびっくりだよ」
おじさん?と首を傾げる先生とレイだったが、後ろに控える3人の内、黒いツインテールに猫耳の少女が前に出たのを見て視線をそちらに向ける。
「先輩でも真っ当に役に立つことがあったのね……アビドス高校1年、廃校対策委員会会計の黒見セリカよ、よろしく」
その次に前に出たのは、ボブカットに眼鏡をかけた尖った耳の少女と、明るい髪色の、朗らかな雰囲気の少女。
「セリカちゃん、そう言う事言わないの……先程は無線で失礼しました、アビドス高校1年、廃校対策委員会書記の奥空アヤネです。本日はありがとうございました」
「ふふ、でも支援が来たのは良い事ですよね? 連邦生徒会やソニドリちゃんなら出所もはっきりしてますし。
あ、私は廃校対策委員会、一般委員の十六夜ノノミです。本当ならもう1人いるんですけど……」
そこまで口にしてから、部屋の隅にあった無線機が電波を受信し、音声を垂れ流し始める。
『こちら連邦捜査部シャーレ所属、SRT特殊学園RABBIT小隊。アビドス高校、応答願います。あと20分ほどで到着予定。
そちらに既に先生が伺っていると思いますので、詳しい話はそちらに聞いていただければ――――――』
「あ、ミヤコちゃん達だ。アヤネちゃん、追加の物資を持ってきたから何処に置くか伝えてあげてもらえる?」
「は、はいっ!」
無線機に駆け出し応答するアヤネ。先生がその様子を微笑ましく見つめていると、視線を感じた。
ちらりと視線を向ければ、それはホシノから注がれているようだった。先程のゆるい雰囲気とは裏腹の、ひやりとした視線。
その視線に向き直ろうとした瞬間、その場にいる者達の耳に銃声が届いた。
「銃声!?」
「あいつら、性懲りもなく……っ!」
驚くノノミ、歯噛みするセリカ。銃を手に取り駆け出そうとするが、それを手で制する者がいた。ウリエだ。ウリエは窓の外を覗くと、
赤いヘルメットをかぶる生徒を先頭に黒いヘルメットをかぶった生徒達―――ヘルメット団と呼ばれる不良生徒たちだ―――が校門前に集まってきているのを確認すると、鼻で笑って先生に向き直る。
「……ウリエさん?」
「ちょっと、何で止めるのよ! 学校が危ないのよ!?」
「そう殺気立つこともねえ、って話だよ。なあ先生、あいつら、俺が
「そうだね、お願いできる? 私はここで見てるから。はい、ウリエちゃんの銃」
「いらねえ。あの10倍ならいざ知らず、あの程度の雑魚にゃあステゴロで十分。銃が撃ちたきゃ連中から分捕るさ」
そう言うとウリエは窓から飛び降り……すぐにその大きな黒翼を広げると何度か羽ばたいて校庭の中程へと降り立ち、ヘルメット団へと向かってゆく。
それを特に止めるでもなく見送った先生であったが、周囲からの刺すような視線に気づくと首を傾げる。
「……? みんなどうかした? ウリエちゃんなら心配いらないよ? あの子強いから」
「強いから、じゃないでしょ!? 幾ら強いったってあの数よ!? それに銃も持たないで出てって何ができるのよ!」
食ってかかるセリカをぽかん、と見つめていた先生だったが、一瞬の沈黙の後、レイと目を合わせるとああ、と手を叩く。
「そっか、ゲヘナは風紀委員が有名だから万魔殿の子の戦闘力は伝わってないのかな。ウリエちゃんは強いよ?
あの位の装備なら倍はいても素手でどうにかしちゃうからね。まあ万魔殿というか、ウリエちゃんが特別強いんだけど……」
「「「「え゛」」」」
「それにヘルメット団の5.56mm程度ならそよ風に当たった程度の認識ですからねウリエさん……
後頭部狙撃されても痛いどころか微動だにしませんし。何なんですかあの人……」
「「「「え゛!?」」」」
自慢げに話す先生と遠い目をして苦笑するレイに驚愕する対策委員会。そんな一同をよそに、眼下ではウリエとヘルメット団の戦いが始まろうとしていた。
「う、撃てーっ! とにかく撃ちまくって近づけるなーっ!」
「何でこんな所にあんなバケモノがいるんだよーっ!」
戦闘が開始して少し。戦況は絶望的だった。―――ヘルメット団にとって。
相手は1人。しかも銃すら持たない素手の、非武装の人間相手のはずなのに圧倒されている。
撃てば当たる。当然だ、相手は回避行動をとっていない。その上相手は大きな翼を有し身長も高く、縦横に広いためどこかしらには当たっている。
しかし効かない。当たっている。当たってはいるが、まるで効果が見られない。胴体に直撃したと思しき弾も鋼鉄に当たったかのようにひしゃげ、
耳や指先などの末端部に当たっていても何の痛痒もないようだった。あまつさえ顔面に命中しようとした弾を噛んで受け止め、そのまま噛み砕かれすらした。
基本的にキヴォトスの人間、特にヘイローを持つ生徒は非常に頑丈である。それは自覚的に、無自覚的にせよその身に宿す『神秘』と呼ばれる概念によるものであるのだが……
筋力や瞬発力に差がある様に、個々人の有する神秘の量もまた個人差が存在する。その点において、今この場にいる人間の中でウリエは群を抜いていた。
ヘルメット団の面々は様々な理由こそあるが、基本的に在籍していた学園からドロップアウトした、行ってしまえば落ちこぼれの集まりである。
しかしウリエはゲヘナでもトップ層に位置する人間であり、その生まれもブルーアーカイブ原作で屈指の性能を持つ聖園ミカとほぼ同等の神秘とフィジカルを有する双子の妹だ。
転生特典である写輪眼による超人的な動体視力もあるが、強大な神秘を有するが故の身体能力そのものが、ヘルメット団とでは獅子と鼠程にも違う。
即ち、個体としての純粋な性能差。それがウリエの自信の源であり、今ヘルメット団が見ている悪夢の正体でもあった。
「効かねえなあ! 兵隊集めてこの程度かよ!」*14
そして、悠々と歩いてきたウリエがついにヘルメット団の前衛と接敵する。即座にシールドを構えた
それでも持ちこたえた者が果敢にシールドバッシュを敢行するが、次の瞬間ウリエの右手が霞んだかと思えば、シールドを貫通した拳が鳩尾にめり込み、吐瀉物をまき散らしながら倒れ込む。
余りの光景に背を向けて逃げ出そうとすれば左腕が閃き、ここに歩いてくるまでに拾っていたのだろう、小石や銃弾をショットガンのように叩き込まれて吹き飛ぶ。
蹂躙と言うにも一方的すぎる状況に、当初はウリエの心配をしていた対策委員会の面々もすっかりドン引きしていた。
「あ、ウリエちゃん大分遊んでるな。まあ相手が大したことないから*15そんなもんかな」
「うへ……おじさん流石にドン引きだよ……」
先程の先生に向けた視線は何処へやら、ホシノは眼下の光景に頬を引きつらせて苦笑いを浮かべていた。
同時に、これが何時もの事なのだろう、とも。まるで
姿を見なくなって、もう1年は経つだろうか。どこで何をしているのだろう? あの人もまた自分を置いていったのか、横道にそれかけたホシノの意識が、ふと現実に引き戻される。先生が肩を叩いていたのだ。
「……え、あ、どしたの先生? あの子の援護入った方が良い?」
「いや、もう撤退ムードみたいだけど……まあ、あの子達、こっちで捕まえるけどいいかな? って」
「まあ、捕まえてもぶち込むとこないからいいけど……」
「オッケー、じゃあこっちで捕まえちゃうね。ウリエちゃん、そんなわけだから全員捕まえてね」
先生が
乱雑に蹂躙していたのが確実に無力化するような動きになり、首筋への手刀、顎先へのジャブ、鳩尾への痛烈な一撃で瞬く間に30人はいたヘルメット団を無力化していった。
一部は恐怖のあまり逃げ出そうともしたが、地面が割れる程の踏み込みで高速移動したウリエに行く手を塞がれ、武器を取り落としてへたり込む。
こうして、アビドス高校校門前での戦いは終わった。
「RABBIT小隊、現着しました……って、何やってるんですウリエ先輩」
「見ての通りヘルメット団ふん縛ってんだよ。ちょっと待て、今どかすから。あ、荷下ろししたらこいつら積むの手伝えよ」
途中で合流したアビドス高校の5人目、対策委員会の行動班長、砂狼シロコを連れてRABBIT小隊が到着した頃には、既にすべてが終わった頃だった。
まるで土嚢のように道路の左右に乱雑に積まれたヘルメット団の間を抜けて校庭に車を止め、ミヤコはアビドスの生徒達と一緒に荷下ろしを開始する。
荷受けを担当した
「おおよその事情は察しました。ですがまあ……慣れた方が良いですよ、アヤネ。
先生やレイを含め計6人、シャーレ最初期からの部員の方々は常識を超えてきますから」
「ど、努力します……でも、本当にありがとうございます。アビドスは本当に何もないところですけど……
私達にとっては、かけがえのない母校であり、故郷ですから」
「……ええ。お気持ちはお察しします。その点においては安心して良いと思いますよ?
あの先生は、正しく努力する人間を助けるためならあらゆる努力を惜しみません。私達SRTも、そんなあの人に救われたんですから」
ミヤコが微笑むと、応じるようにアヤネもまた微笑む。和やかな雰囲気の中荷下ろしは進んでいったが、ある瞬間その空気は先程以上に張り詰めるのだった。
「総員警戒ーっ! 不明戦力4! 戦車じゃねえ、巨大生物……いやまて銀色のレウス!? 希少種かよ!」
ウリエの写輪眼に映ったのは、キヴォトスでは初見の、しかし
刺々しい
しかしそれだけではない。その後ろには角の生えた馬のようなモンスター、キリン、角の生えたゴリラのようなモンスター、ラージャン。
先頭のリオレウスには誰かが乗っているように見え、無人らしいキリンとラージャンにも鞍が載っているように見える。
「キリンにラージャン……それに鞍。
「ウリエ先輩、攻撃許可を!」
「やめとけミヤコ、でも警戒は怠るんじゃねえ……ん? どうしたミユ」
裾を引っ張る感覚に目をやれば、そこには小柄な黒髪の生徒。RABBIT小隊の狙撃手、ミユがいた。
彼女のたどたどしい説明を聞けば、さらにその後ろから輸送機が飛んできているのだという。
「それで、その……輸送機に、ソニドリ先輩の……ハチドリグループのエンブレムが見えて……」
そこまで聞いて、ウリエは被っていた軍帽を脱ぐと苛立たし気に地面に叩きつけた。大体の事情を察したのだ。
「あんのクソ緑がよぉ! 報連相しろっつってんだろうがーっ!」
それを聞いていたアヤネは、セリカが中学時代あんな感じでソニドリ先輩に振り回されてキレ散らかしていたなあ、と思ったりしていたのだという。
「前が見えねえです」*18
「自業自得なんでノーコメントにしとくね……」
顔面が物理的に陥没しているのになぜかはっきり発音できているソニドリと、視線を逸らす先生。
あれから少し後。「モンスターハンター」のモンスターたちを引き連れてやってきたのは、アビドスの制服を着た白髪に赤眼の少女。その体躯は非常に小柄で、ホシノよりもさらに頭一つ分は低い。
その白髪は非常に長く、ぼさぼさである事も伴い、後ろから見るとギリースーツでも着ているかのようなモコモコとした毛玉に見えた。
少女はモンスターたちを校庭で待機させると、勝手知ったる顔で昇降口をくぐり、廃対策委員会が使っている部屋へと迷うことなく歩を進めていった。
それに慌てたのはアヤネとセリカだ。アビドスの制服を着ているとはいえ、
セリカが追ってその肩を掴もうとするが、それを制したのはホシノだった。その後ろではノノミが苦笑し、シロコが首を傾げている。
「ホシノ先輩!?」
「まーまーセリカちゃん落ち着いて。セリカちゃんは知らないだろうけどあの人もれっきとしたアビドスの生徒だよ。
セリカちゃん達が入った頃にはもういなかったから面識ないだろうけど。ノノミちゃんは会った事あるよね?」
「ええまあ……あまり話した事はないですけど。たしかシロコちゃんを拾う前ぐらいには姿を見なくなりましたけど……」
「ま、その辺は本人からゆっくり聞こうよ。ねえソニドリちゃん?」
水を向けられ、なぜか既に陥没した顔面が元通りになっていたソニドリが悪戯っぽく笑う。
件の生徒とソニドリの輸送機は同じ方向から来た。ならば2人には関係があるはず。ホシノはそう睨んでいた。
「ま、そうですね。さ、RABBIT小隊の皆さんも撤収済みですし、ちょっと込み入った話になりますからね。
先生もレイちゃんもウリエさんも、対策委員会の方々に続きましょう。多分、大体予想通りですよ」
そして、対策委員会が部室として使っている部屋には、対策委員会の五人、シャーレの四人、そして白髪の少女の10人がひしめき合う事となった。
その口火を切ったのはホシノ。窓際に立ち高低を眺める少女に向けて、ゆるりとした、しかしどこか突き刺さるような視線を向け口を開く。
「それじゃあ
その言葉に少女は振り返ると、ぺこりと一礼する。
「わかりました、ほしの。しらないかたもたくさんおりますしね。では、じこしょうかいを。わたしはあびどすこうこうさんねん――――――」
何処か舌足らずな語り口の少女はそこで一拍置くと、俯いて胸元に手をやり、自分に言い聞かせるように「だいじょうぶ」と呟き、改めて顔を上げる。
「および、あびどすこうこう
しゃーれのせんせい、そしてぶいんのかたがた、こんごともよろしくおねがいします」
そう言って、どこかそのまま消えてしまいそうな、儚げな微笑みを浮かべるのだった。
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962:写輪眼
誰だよ!?!?!?!?!?!!?
転生者なんだろうが誰だよこいつ!?!?!?!?
[配信中]
963:名無しの転生者
アイエエェェェ!? 生徒会長!? 生徒会長ナンデ!?!?!?!?!
964:囚人キング
うわぁ……本当に誰なんだいこの子……アビドス高校、生徒会長はもう死んでるはずなんだけど……
その死んだらしい生徒会長でもないよこの子
965:実力派センセイ
あ、やっぱそうなんだ。ウリエちゃんが本当に『誰!?』みたいな顔してたから原作キャラじゃないんだね
まあ、モンハンのモンスター連れてる時点でそうだとは思ってたけど……
966:にゃんこ大線路
あぁ……メインストーリーが……メインストーリーが壊れる音がする……
967:墓守の狩人
……何かどっかで見た事あるような、ないような……知ってる誰かに似てるような気がするのよねえ。誰だったかしら
968:オール・フォー・オール
いやあ地獄絵図ですね! 秘密にしてた甲斐がありました!
ちなみに会長は掲示板に繋がってないので何も知りませんよ! ブルアカ知識も全くないそうです!
やっぱ知識ばらばらの複数転生は面白いことになりますね! 顔面陥没させられた甲斐があるってもんです!
969:写輪眼
こんのクソ緑がよぉ!? もう何回か顔面凹ましてやろうか!?
970:オール・フォー・オール
かまいませんよ! 個性「超再生」で秒で治りますし「オーバークロック」「瞬発力」×4ぐらいならウリエさんのパンチも避けられますしね!
即死でないならだいたいなんとかなります!
971:名無しの転生者
開き直ってんじゃねーですよこのお馬鹿!?
どっとはらい。
そんなわけで8話でした。ついに7人目登場。元々七人目登場予定はあったけど所属とか特典とかで大分悩んでいたりしました。最終的な決め手はあにまんの某モンハン×ブルアカスレ。
挿絵を追加しようとしたら機能がまだ死んでるっぽいので次回以降に……
挿絵、だいたい立ち絵とかFAを乗せる時に使ってるんですが、載せた回とかは何か印付けた方が良いですかね?
一応立ち絵の類は0話のキャラ紹介に順次載せるつもりではいますが。
■解説
・にゃんこ
なんかコラボガチャが特殊仕様だったことが判明した転生者。
装備系を着ればある程度の戦闘・自衛ができるようにはなった。なお当人の戦闘センスは修レベル。
レイガストの使い方は先生に習っている。
・写輪眼
数少ないバトル描写で無双した転生者。
純粋なパワーと神秘の強さではミカに若干劣るが、技巧においてミカを上回るので総合的には互角ぐらい。
・クソ緑
割と反省の色がない上に大分秘密が多い転生者。
今回の件でもお叱り受ける予定だったけどウリエの全力パンチで物理的に顔面陥没したのでなしになった。
脳内個性の意思たちと雑談しながら脳内AFOに嫌がらせをするのがカイザーに嫌がらせすることに次ぐらいに好き。
・謎の生徒会長
謎多き転生者。まだ掲示板にはつながっていない。
モンハンストーリーズ系が特典と思しい、留年疑惑のあるアビドス3年生。
身長125cm。