35Pです。
思いつきで書き始めました。
反響が良ければ書き続けようと思います。
よろしくお願いいたします。
「みこ知ってる!これ異世界転移だ。」
非公式のさくらみこ語録によると「みこ知ってるよ」知らないことを意味するが、珍しく本当にさくらみこは正しかった。知らない町並みの道のど真ん中でみこは立ちすくんでいる。思わず声に出して叫んだのは職業病だろう。
往来する人は日本のそれとは全く違う。獣人や亜人といわれる人種の人が歩いており、何よりみこ自身がさくらみこの格好をしている。
町を行き交う人達は突然叫びだしたみこちから少し距離を取って歩いている。
恥ずかしいにぇ。
ここは異世界だとして、これからどうしよう。わがんない。でも早く帰んないと35P達がみこの配信を待ってる。だが、みこにはどうしたらいいか分からない。ここにもうみこの知っている皆がいないと知ると急に心細くなってきた。このまま、もう皆には会えないのかな。
そう思った時、後ろから聞きなじんだよく通る声が聞こえる。
「え゛~。そこのあなた。町中で突然叫びだして、どうかしましたか?」
その声に振り返ると、大空警察の格好をしている大空スバルが立っていた。
「スバちゃん!!!良かったぁ。スバちゃんだ!スバちゃんも一緒だったんだね。みこ1人だと心細くて泣きそうだったよ。」
知らない場所で見知った顔を見つけたみこは安心してスバルに抱きつこうとするが、止められる。
「近づくな。大空警察のことは知っているようだが、私はお前のような奴は知らん!突然町中で訳の分からんことを騒ぎ出すし、怪しい奴め!ちょっと署まで同行して頂いきましょうか。」
「なんでだよー!!スバちゃん!みこのこと分からないの?」
「貴様のような不審者など知らん!」
この目は、マジな奴だ。このスバちゃんみこの知ってるスバちゃんじゃないんだ。
配信中に辛辣な突っ込みをする彼女だが、その目には仲間を思う優しい瞳をしていた。だが、この目はガチだ。ガチでみこのこと不審者だと思ってる。やはりもうみこの知っている皆はいないと知るとまた寂しくなってくる。
「そんなぁ、スバちゃん・・・。」
「くぅ。貴様、案外可愛いところがあるじゃ無いか。こっちが悪いことしている気になってくるが、ぐわっはっは。この大空警察を甘く見るな!急に可愛い子ぶっても見逃してあげないんだからな!」
「とりあえず。署まで来てもらいましょうか。話はそこで聞きます。」
「そんな。まだ、みこは悪いことしてないにぇ。」
「まだってなんだよ。まだって!貴様ぁ~。やはり何か悪いことをしようとしていたな!」
「悪いことしてもん。これかりゃも!」
「はぁ。分かりました。落ち着いて。犯罪とかしていないなら逮捕したりしないから、困っているなら署で話を聞くから。」
◇
大空警察まで来たみこちは、正直に異世界転移したことを大空スバル似に話した。この世界の大空スバルも優しく。みこの話をしっかりと聞いてくれた。
「はぁ。分かりました。」
スバちゃんはみこのこと分かってない見たいだけれど、やっぱりこの子はみこの知ってるスバちゃんだ。
大空警察に来て小一時間話したみこちがこころを開くには十分なほど、異世界のスバルはスバルに似ていた。そのせいもあって様々な不安や戸惑いを口にしたが、スバちゃんはしっかり受け止めてくれた。
「みこ。これからどうしたらいいのかな?」
そんなみこちの不安に、この世界の大空スバルは慈愛に満ちた笑顔で答える。
「とりあえず。病院行きましょうか。」
「みこのこと信じてなかったのかよ。みこの気持ち返せよ!くそがよぉぉ!!」
「あぁ!貴様!大人しくしていると思ったら、暴言罪で逮捕するぞ!」
「えぇ。ちょっと待つにぇ。先にひどいこと言ってきたのそっちじゃん。」
「うるさい。この私に逆らうというのか!」
「逆らうに決まってんだろ!頭がおかしいと思われて、病院送りされるのは、あんまりだにぇ!」