梶尾「どうしてXIGのメカはコンテナ型なんだ?」   作:Mak

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お久しぶりです。
皆さんはプレミアムバンダイのウルトライドクロニクル XIGファイターは購入されました?

私は買いました。もちろんEX & SGセットと SS & SGセットの両方です。

あとはピースキャリも作ってくれると嬉しいのですが、万が一にも発売されることを祈り投稿します。




ピースキャリー①

「ピースキャリーの開発はエリアル・ベース建造の計画と同時に始まったそうです。エリアル・ベース建造が完全中立および公平性の確保のためとはいえ、この艦だけで地球全体を防衛するには課題があると分かっていたからです」

 

 

 

我夢はそう説明すると端末を操作し、モニターに地球儀のホログラフィックイメージを映し出す。

さらに端末を操作し、球体の2か所に点が浮かび上がるとその2つの点を結ぶように線が描かれ、我夢はそのうちの一つの点を指さしながら説明を続けた。

 

 

 

「現在、エリアル・ベースが駐留しているこの空域がここだと仮定し、もう一つの点が地球の真裏…つまりここから最も遠い地域になります。そしてこの二つの点を結ぶ線が理想的な最短航路となるわけですが、現在のファイターではこの最短航路をもってしても航行距離が足りません」

 

 

 

それはつまり、根源的破滅招来体がエリアル・ベースのいる場所から見て地球の真裏の国々に現れた場合、戦うことはおろか現場にすら辿り着けないことを意味した。*1

 

 

 

「エリアル・ベースを目的地付近まで移動させ、ファイターの航行距離を減らすことも可能ですが、それでは時間が掛り過ぎてしまい、手遅れになってしまう可能性があります。ファイターの航行距離を抑えつつ、エリアル・ベースの移動よりも早く戦力を輸送させる手段を模索した結果、参考となったのがパラサイト・ファイターという航空機です」

 

「ぱら…なんだって?」

 

 

 

聞きなれない単語に梶尾は思わず聞き返してしまう。

職業パイロットである以上、現行の戦闘機は勿論のこと民間機や過去の航空機についても熟知していると自負しているからこその反応であったが、梶尾がその存在を知らないのも無理はなかった。

 

 

 

「パラサイト・ファイター。直訳すると寄生戦闘機と呼ばれる小型戦闘機のことで、文字通り航行距離の長い大型航空機に取り付く形で運搬され、空中での発進を可能とした戦闘機のことです」

 

「聞いたことがないが?」

 

「梶尾さんが知らないも仕方がないと思います。50年以上前*2の実験機で、その開発中止になった…要は失敗した航空機ですから」

 

 

 

我夢が説明した通り、パラサイト・ファイターとは実在した実験機であり、実用には至らなかったマイナーな航空機である。

別名、親子戦闘機とも呼ばれ、親となる飛行船や大型爆撃機などに子となる小型の戦闘機を吊り下げ、または内部格納される形で航行距離を親に依存し、必要な時に子機を発進させ、再度格納し子機を運搬する手法を確立するために開発された実験機なのだ。

 

なぜこのような航空機が開発されたのか。

それは爆撃機などの大型航空機を護衛するには戦闘機などの小型航空機の護衛が必要となるのだが、遠くまで飛行できるが速度が遅く小回りの利かない大型機と小回りは利いて早く飛行できるが遠くまでは飛べない小型機では足並みが揃わないためである。

 

それはマラソン選手を護衛するためにチームハーキュリーズのメンバーが一緒にマラソンするようなものだ。

いくら叩き上げの軍人である彼らもマラソン選手と同等の距離を併走し、なおかつ護衛任務を果たさなければならないと考えれば如何に困難であり、それ以前にマラソン選手に置いてきぼりにされるのがオチなのは想像に難しくない。

 

 

ハーキュリーズや戦闘機などの護衛する側が対象を護衛するには如何にして道中の消耗を抑え、終始同行することが肝要となるのだ。

 

 

 

「そのパラサイト・ファイターがどんなものかは分かった。だがなぜ実績のある空中給油機による方式を選択しなかったんだ? ファイターの航行距離を延ばし、遠方の目的地にたどり着かせるためだけなら、そっちのほうが確実に思えるが?」

 

 

 

空中給油とは飛行中の航空機に他の航空機から給油を行う、現代では広く当たり前に使用されている方法である。

 

戦闘機の飛行予定コースに補給機を向かわせ、戦闘機への補給を行うことにより戦闘機の航行距離の延伸を可能としロスなく長距離飛行が可能となる。後述するがパラサイト・ファイターが廃れた原因の一つでもある。

 

 

梶尾が言及したように、現代の戦闘機はこの空中給油を行うことを前提に設計された機体が多く存在し、それに伴うパイロットの訓練も当然のように行われている。

 

命がけの仕事であるパイロットとしては実績と信頼性の高い方法を選択したいという至極当然の反応を梶尾が示すのは当然のことであった。

 

 

 

「それには二つ理由があります。まず、空中給油は綿密なフライトプランが予定されている場合にのみ可能な手段だからです。敵が何時何処へ現れるか分からない以上、僕たちXIGの出撃はスクランブルであることが殆どです。その時々の最適航路はエリアル・ベース所属の航空管制官があらゆる情報を基に決定することが出来るのですが、給油機の手配にはどうしても外部組織へのネゴシエーション・オーダー*3を挟む必要があり、確実に手配することが難しいと想定されました」

 

 

 

また我夢は説明を省略したが空中給油機は世界中に配備されている訳ではないためどうしても給油機での空中給油が受けにくいエリアも存在する。それはG.U.A.R.Dの地球防衛の理念に反する問題のため世界各国に給油機を配備する案も検討されたが給油機そのものに戦闘力は無いが軍用機に分類される機体である以上、軍拡の可能性を誤解させかねないとして断念した経緯もある。

 

根源的破滅招来体とそれに対抗するXIGの存在が公けとなった今となっては給油機の配備も可能となる可能性は高いが、我夢が次に述べるもう一つの理由がある以上、配備が議論されることはほぼないと言える。

 

 

 

「そしてもう一つ、これが空中給油を採用されなかった主な理由になるのですが、戦闘前のパイロットへ長距離飛行による負荷の軽減が計画段階で強く求められたからです」

 

*1
第三話参照。堤チーフがファイターの航続距離について言及している。エリアル・ベースの位置は不明だが、太平洋のどこかに駐留していたと仮定し、西進で大西洋までは飛べると思われる。実はとんでもない飛行距離である。

*2
ガイア世界の年代が放送当時と同じ1990年代と仮定した場合

*3
第三話参照。怪獣の映像情報を要求した際にG.U.A.R.Dヨーロッパの承諾が必要となる演出がある




いかがでしょうか。
今回は長くなりそうでしたので2,3回に分けてファイターの開発経緯とそれに伴うピースキャリーの開発経緯を書けたらいいなと思っております。

すでに文章から滲み出ている…かもしれませんが、ファイターとピースキャリーは2つで一つの存在だと考えております。

ぜひ共感いただけましたら高評価と感想はいいのでプレミアムバンダイのウルトライドクロニクル XIGファイターを購入していただき、これらが実際に搭載できるウルトライドクロニクル ピースキャリーをプレミアムバンダイの開発陣が作りたくなるよう声を上げていただけたらと思います。

それではまた
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