時を止める実力者になりたくて   作:Mr.不器用

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お久しぶりです。また頑張って投稿していこうと思います。


現実は辛いものだな

 あーすがすがしい気分だよ。まるで生まれ変わったかのような。この気分のまま早いとこお使いを終わらせて帰ろうか。

 

「お使いお使いランランラン♪ん?ニューじゃん何してるの」

 

「ク、クロノス様何かあったんですか?すごいご機嫌なので」

 

「いやーやりたかったことが二つもできたからなご機嫌にもなるさ」

 

 俺はニューと話しながら言われた材料を探している。こういうのは時間が命だからな。あんまりもたもたしてると外からなんかやられておいしいところを持って行かれる可能性もあるからな。

 

「クロノス様、報告が遅くなりましたがシャドウガーデンが学園の周囲に潜伏し待機しています」

 

「そうか。魔力の方はどうだ?」

 

 えーと、ミスリルのピンセットはどこだ?

 

「まったく扱えないわけではありませんが影響はかなり受けています。完全に動けるのは七陰の皆様だけかと」

 

「七陰は王都に何人いる?」

 

 次はー

 

「今はガンマ様だけとなっております。それでその何と言いますか・・・・」

 

「言いたいことはわかる。ガンマは戦闘に関してはあれだからな。大方ガンマが今指揮を執っている感じか」

 

「その通りです。ガンマ様の見立てだとこの状況も長くは続かないだろうと」

 

「俺も同じ意見だ。この状況はもうすぐ終わる。それまでは全員待機だ。この魔力阻害が切れシャドウの突入が合図だ。万が一魔力阻害が切れる前にことが始まった時は俺とシャドウで何とかする。いいな」

 

 よし、これで全部だ。早いとこもどるか

 

「かしこまりました」

 

♢♢♢♢

 

「おーい。持ってきたぞ」

 

「トキ君!ありがとうございます。これで最終調整に入れます」

 

 そこからしばらく時がたち

 

「できました!これで魔力を封じている強欲の瞳を制御できます」

 

「それで例の隠し通路は?」

 

『おー』

 

「やっぱり隠し通路の定番は本棚だよな」

 

「本棚もありだけど僕としては床下の階段とかもいいと思うんだよね」

 

「あーそれもあるな。今度作るか」

 

「いいね。手伝うよ」

 

 おっと、こんな話をしてる場合じゃない。

 

「お父さん無事だといいね」

 

 お、シドにしては気が利いた一言だな。

 

「ありがとうございます、シド君、トキ君」

 

「気にしなくていいよ。俺らは少し力を貸しただけさ。俺らにできるのはここまでだから、あとは頑張って。成功を祈ってるよ」

 

 そして、シェリーが階段を下っていくのを見届けた。

 

「さてと、トキ」

 

「ああ、分かってるとも」

 

『ここからが本番だ』

 

♢♢♢♢

 

 第三者視点

 

 シェリーがアーティファクトを完成させ強欲の瞳と合わさったことで魔力が解放され学園の生徒が反撃に出る。だが、敵の数は多く生徒は消耗するばかりだった。

 

 先陣を切った生徒会長、ローズも次第に魔力を消耗していき限界が近かった。自分はここまでかと悟ったその時

天井から一筋の光が舞い降りる。

 

「見事だ美しき剣をふるうものよ」

 

 天井から現れた、漆黒のロングコートを着た男はそう言うと刹那の間に周囲の敵を一掃した。その剣筋はとても美しく、それを見ていたローズは目を奪われていた。

 

「我が名はシャドウ。次はお前の番だぞ。我が相棒」

 

「ザ・ワールド」

 

 もう一人の男がそう言った瞬間、先ほどよりも多くの敵が消えた。この男の行動により目の前の敵が瞬時に消えたことで生徒たちは困惑した。瞬きをしてる間にこの講堂で打ち合っていた敵がいきなり消えたら誰だってそうなる。

 

 超スピードだとか催眠術なんてちゃちなものではなくここにいる全員がそれ以上の何かを味わった。何が起きたのかこの場の全員が考えていると最初に来た男が剣を掲げた。

 

「我らはシャドウガーデン」

 

 それに続くようこの男たちに続いて下りてきた黒装束たちが繰り返す。

 

『陰に潜み、陰を狩るもの』

 

 それを合図に黒装束たちが黒ずくめの男と戦い始めた。

 

「シャドウ様、クロノス様ご無事で何よりです。首謀者は学園に火を放ち逃亡しています」

 

 黒装束の一人がこの集団のリーダーだと思われる二人に報告する。

 

「愚かな、クロノスここは任せるぞ」

 

「了解だ。これは好機だからな一人残らず片づける」

 

「頼もしい限りだ」

 

♢♢♢♢

 

 首謀者はシドが片づけるだろう。いや、もう既に始まっているか。残党も一人残らず始末したから俺も最後の仕事をするか。

 

「シェリー・バーネットだな」

 

「あ、あなたは・・・・」

 

「我が名はクロノス。シャドウガーデンのナンバー2といったところか」

 

「なんですか。もうアーティファクトはありません。そこを退いてください!早くお父様を探しに行かなくては」

 

「お父様というのはルスラン・バーネット副学園長のことか」

 

「お父様を知ってるんですか?教えてください、お父様はどこにいるんですか!」

 

「いいだろう。案内してやる。ただし、お前はつらい真実を知ることになる。ここで引き返したほうがいいかもしれないぞ」

 

「それでもかまいません。もう嫌なんです。家族を失うのは」

 

「そうか。ならばついてくるがいい」

 

 俺はシェリーを火が放たれて燃える中副学園長室まで連れてきた。

 

「もう一度言う。この扉を開ければお前は真実を知ることになる。それはお前の人生を変えることになるほどのものだ。それを受け入れる覚悟はあるか」

 

「あります!」

 

「ならば止はしない。真実をその目に焼き付けるがいい」

 

 シェリーがドアを開けるとそこには血を流して倒れたルスラン・バーネット副学園長がいた。

 

「おとう、さま」

 

「シャドウよ、あとは任せておけ」

 

 シャドウは頷き何も言わず窓から消えていった。

 

「答えてください、お父様を殺したのはあなたたちですか」

 

 シェリーの目には悲しみ、憎しみ、戸惑いといった感情がみられる。

 

「そうだ」

 

「なんでですか。なんで!お父様は殺されなきゃいけなかったんですか」

 

「俺が貴様に見せたかった真実はこれではない。こいつが殺される理由こそが貴様が知る真実だ」

 

「・・・・その理由はなんですか」

 

 俺はあるものを取り出す。

 

「それは?」

 

「これは過去のやり取りを記録するアーティファクトでな。先ほどのシャドウとそいつのやり取りを記録してある」

 

『そんな恰好で何してるんですか?』

 

「これはシド君の声?」

 

「黙って聞け」

 

『ルスラン・バーネット副学園長・・・・』

 

 そして記録してあった部分全てが終了する。

 

「嘘です、嘘です。お父様がお母さまを殺しただなんて。そんなの嘘です!」

 

「すべて真実だ。こうして記録してある」

 

「これはあなたたちが捏造したものです!お父様がこんなことするはずがありません」

 

「真実を受け入れる覚悟はあるのではなかったのか。まぁいい。動かぬ証拠を見せてやる」

 

 俺は副学園長に近づいた。

 

「完全に砕けてるな」

 

「何をするつもりですか」

 

「この破片が何かお前ならわかるだろ」

 

 俺は副学園長の周辺に散らばっている破片を拾い上げシェリーに手渡した。

 

「これは・・・・強欲の瞳」

 

「そうだ。強欲の瞳はこの事件の主犯が持っていたものだ。それなのになぜこの男が持っている。主犯から取り上げたとでもいうか?それともシャドウがこれをわざわざおいていったとでもいうか?違うな。これこそがこいつが主犯だという動かぬ証拠だ」

 

「・・・・そんな」

 

 シェリーはようやく全てが真実だと知り膝から崩れ落ちる。

 

「私は・・・・今までお母さまを殺した人をお父様だと慕って」

 

「何をしている!」

 

 シェリーは突然床に散らばっていたガラスの破片を持ち自分の首に充てる。

 

「お母さまが死んで一人になった私を引き取ってくれたのがお父様、でもそれはお母さまを殺した犯人であり私に強欲の瞳を完成させるためだった」

 

「そうだ。それは変えようのない真実だ」

 

「ずっと慕っていた人に裏切られた。私はこれから何を信じればいいんですか!もう何も信じられない。だからもうこうするしかないんです。こうすればこのつらい気持ちも終わる」

 

「それでいいのか。このまま何もせずに死んでも」

 

「私に・・・・どうしろって言うんですか。居場所ももうない私に」

 

「お前に選択肢をやろう。我らとともにきてそいつがおかしくなった原因でもあるディアボロス教団を共に壊滅させる道を歩むか。それとも何もぜずここで終わるか」

 

 シェリーはこの現実を受け入れる以前にそもそもショックで物事を考えることすらできていない。

 

「決めろ!シェリー・バーネット貴様はこんなとこで終わっていい人間じゃないはずだ」

 

 ようやくこの一言を受け、この現実と向き合い始めた。

 

「私は・・・・行きます!あなたたちと。もう嫌なんです。これ以上自分の知ってる人が死ぬのは。シド君もトキ君も失いたくない。だから私は戦います!」

 

「いいだろう。その言葉しかと聞き受けた。しかし、決断したのが友のためか」

 

「なにか、変でしたか?」

 

「いいや、一番死ぬことがなさそうな人物だからな」

 

「なんでですか」

 

「なんでってそんなのはクロノス、それは俺だからだ」

 

「トキ君!」

 

「いろいろ聞きたいことがあると思うが、話はあとだ。このままだと二人とも焼ける。脱出するぞ。しっかりつかまってろよ」

 

「ええ、ちょっといきなりそんな。心の準備が」

 

「いくぞ」

 

 俺はシェリーをお姫様抱っこして窓から飛び降りた。

 

「このまま、俺らのアジトに行く。いいな?」

 

「は、はい」

 

 それから、シェリーを抱えて王都を抜け、アジトのあるアレクサンドリアに向かった。道中疲れたのかすっかりと眠ってしまったシェリーを起こさないよう慎重に。

 

♢♢♢♢

 

「さてと、学校にテロリスト襲来イベントを祝してー」

 

『かんぱーい』

 

 俺とシドは乾杯し手に持っている飲み物を飲み干した。

 

「いやーよかった。今回のイベント!」

 

「非常に同意」

 

「まさか学校にテロリストが来るとはね。彼らの正体何だったんだろ。大きい盗賊かな」

 

「ま、そんなところだろ」

 

「それにしてもビックリしたよ。副学園長がボスなんてさ」

 

「俺は最初からなんか怪しいって思ってたけどな」

 

「そんなこと、終わった後ならいくらでもいえるさ」

 

「信じてないな―」

 

「あ、それよりさ僕が去った後どうなったの?」

 

「まぁいろいろあってシェリーも無事シャドウガーデンのメンバーに加わった。今はイータに預けてる」

 

「そうなんだ。これで科学者ポジが2人か―そのうち爆薬とかで派手な演出とかできそうだね」

 

「そんなことしたら陰じゃなくなるぞ。爆薬とかで派手にやるのは主人公だ」

 

「確かにそうだ」

 

「ま、何はともあれ無事に終わったんだ。今回の被害で学校もしばらく休みになるだろうし今日は思う存分飲み食いするぞー」

 

「おー」

 

 こうして、誰もが考えたことのあるテロリスト襲撃事件はこうして幕を閉じた。

七陰列伝や番外編みたいな話を入れるか?

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