「貴様は、クロノス!」
「覚えていてくれてうれしいよ。アイリス・ミドガル」
「何をしに来た!私たちを殺しに来たのか」
「客観的に見れば貴様らを助けてやったというのにな」
「なんだと」
「我としてもこの町を破壊されるのは困るからな。それにしても哀れだな。アイリス・ミドガル。学園襲撃事件で自身の騎士団の戦力を失い、今回のブシン祭ではジミナに手も足もできずに負けしまいにはテロを許しているのだからな」
「貴様が言うな!どれもこれも貴様らが引き起こしたんだろ!」
「本当に哀れだな。前にも言ったはずだ。敵を見誤るなと。む・・・・」
俺がアイリスと話している隙をついてベアトリクスが攻撃を仕掛けてきた。
「殺気が駄々洩れだぞ。それで奇襲のつもりか。滑稽だな。今は貴様と話すつもりはない。貴様には時が来たら話す故今は寝ていろ」
首をたたきベアトリクスを気絶させた。
「さて話の続きだ」
「黙れ!貴様と話すことなどない!」
「いいのか?今回の件でアイリス・ミドガルの信用は地に落ちている。もはや誰もお前を信頼しないだろうな。強さだけで築き上げてきた者が一瞬にして崩壊したのだからな」
「黙れ黙れ黙れ!」
「そんな力任せの攻撃通用すると思うか?」
簡単に剣を弾き飛ばし、体術で地面にたたきつける。少し力を籠めすぎたか地面が割れてしまった。そのままアイリスの上にまたがり行動を封じる。
「っっっ!!!離せ!」
「アイリス・ミドガル…貴様にチャンスをやる。我らシャドウガーデンに入れ」
「ふざけるな。誰がお前らみたいなテロ組織に!」
「くれてやる」
俺は書類をアイリスに投げ渡す。
「これには我らの敵、ディアボロス教団について書き記してある。貴様のことだまだすべてがシャドウガーデンの仕業だと思っているのだろ。これを見て判断するがいい。翌日、書類の書いてある場所で待っている。貴様がどう判断するかは自由だがこの王国にもはや貴様の居場所はないと思ったほうが賢明だぞ」
「話は終わったか。クロノス」
「ああ、おかげさまでな。それにしてもシャドウ、どうやら遊び足りないようだな。俺が付き合ってやろう」
「いいだろう」
俺とシャドウはお互いに剣を向け構える。
そして一つの雨粒の音が響き渡りそれが合図と言わんばかりにお互いが踏み出し剣を衝突させる。
「シャドウよ、この場で1年前の借りを返させてもらう!」
そう言いながらシャドウを蹴り飛ばす。この場ではアイリスとベアトリクスがいるからここでは巻き込んでしまう。しばらく寝てもらうつもりで気絶させたと思ったがベアトリクスは既に半覚醒状態になっていた。流石は武神といったところか。
俺もシャドウを追いかける状態で時計台を後にする。
「行くぞシャドウ、ザ・ワールド。時よ止まれい」
空中では加速できない故、シャドウの時間を止めている間に接近し、剣を振り下ろす。時の止まっている世界、本来なら何の抵抗もできないままシャドウは切られるはずだがスライムソードで受けきっている。
「やはりこのタイミングで時を止めたか。分かりやすかったぞ」
シャドウは当然かのように我が時の門に入門してきた。
「こちらとしても今の攻撃が通るとは微塵も考えていない」
やはりシャドウも空中で距離を詰めてくると考え動けるように対策をしていたようだ。
空中戦、時間にしてはほんの数秒なのだろうが実際には数分にまで感じる。空中では回避が難しいため剣で受けきるしかない。
体を切り裂くような剣筋、本来なら後ろに少し下がり最小の回避をしたのち反撃をするが空中では体を少しそらすくらいの回避しかできないそれでは完全に回避することなど不可能だ。だが、これはシャドウも同じである。
地面に着地する瞬間に再び時を動かす。先ほどまで静かだった空間に再び雨の音が聞こえ始める。
地上に降りるなり、馬車が走る隙間や馬車の上を転々としながら剣を交える。常人にはこの場で戦闘が起こっていると感じることすら不可能だろう。それほどまでにこの戦いは研ぎ澄まされている。
お互いの背後が工事現場になるとお互い一度距離を取り獲物を変える。
シャドウはバール、俺はスパナを取る。
『やはりこいつは手になじむ』
シャドウのバールをスパナの凹んでいるところで受け止めそれを軸に体を回転させシャドウの背後を取る。
そのままもう片方に持っているスパナでシャドウを殴るがバールで防がれる。
「チッ・・・・防がれたか」
「今のは少しヒヤッとしたぞ。確かにバールよりスパナの方が防御力は上だといえるだろう。だがリーチと手数はこちらが上だ」
確かにバールの方がスパナよりもリーチは長い。だから初手で決められなかった以上こちらが防戦一方になる。
シャドウはバールと巧みに操り攻撃を仕掛けてくる。バールの二刀流直接戦ったのは初めてだがこれほどまでに厄介とはな。二刀流は本来手数が増えるとされているが動きが単調になるというデメリットを含んでいる。しかし動きが単調になるというのはしっかりと脳の使い方を学べば克服できる。シャドウもそんなものはとっくに克服していた。
目の前に迫るバール、それをスパナで防ぐもそれと同時に反対からも迫ってくるスパナを凹みでガードする。少しでも位置を見誤ると防ぎきれずに俺に直撃する。そうなると俺でもかなりのダメージを負うのは間違いない。
防戦一方の状態、反撃をする機会はなかなか訪れない。
「どうした?そんなものか?」
シャドウはバールをつなげてリーチを伸ばしてくる。急にリーチが伸びたことに対応できず後ろに下がったのだが地面が滑りやすくなっていたため足を滑らせてしまった。
「クッ・・・・」
シャドウは俺のがら空きとなったボディにバールを叩き込もうとしてくる。
「やはりそう来たか」
「!?」
その発言を受けシャドウは悟ったようだ。これが誘いであることを。
俺はスパナについているダイヤル部分でバールを受け流すと同時にダイヤルを回し凹んでいる部分の隙間を小さくする。
「シャドウよ、確かにバールの方がスパナよりもリーチは上だ。しかし手数はスパナも負けていないぞ。今まではスパナ ディフェンスモードだったがこれからはスパナ アタックモードだ」
スパナの凹んでいる空間を短くしたことでお互いに連結させることが可能となり両剣になった。これがアタックモード。防御の手数は減るがリーチが伸び攻撃の手数が増えた。
「いくぞ」
まずいと思ったのかシャドウは一度距離を取ろうとしたがそれは許さない。接近しアタックモードとなったスパナで体を狙い左から攻撃するがバールによって防がれる。そんな物は予測済みなのですぐに体をひねり次は右からこれも防がれた。
さらに体をひねり次は上から叩きつけるように攻撃をする。流石に完全に堪え切れてはないようで姿勢がどんどん低くなる。今度は下から攻撃し完全に体制を崩したところに蹴りを入れる。
吹き飛んだシャドウを追いかけ、追いつくとシャドウは既に体制を立て直していてバールを連結させていた。
「なるほど。バール アタックモードといったところか」
「今までは一時的にリーチを伸ばしていただけだったがこれもありだな。いくぞ」
「来い!」
再びスパナとバールが衝突したが今までの負荷が重なり同時に砕けた。
「チッ・・・・ここからだというのに砕けたか」
再び武器をスライムソードに変えて戦う。先ほど同様街中を駆け回り次の舞台は川となった。
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