時を止める実力者になりたくて   作:Mr.不器用

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ついに物語は動き始める!

あれから2年がたち俺とシドは魔剣士学校に通うことになった。この2年間はアルファたち七陰がいなくなったため結構暇になった。こうして考えてみると俺は結構みんなのところに遊びに行っていたんだなってのを感じられた。

 

 暇つぶしがてらに時間停止の範囲や効果を長く継続させる訓練が多くなったり、新技の開発をしたりしていた。新技はシャドウガーデンの本拠地であるアレクサンドリアで開発を進めていた。これはアトミックに対抗するために開発している。シドとの戦いで俺は自分の火力不足を痛感した。なかなかいないとは思うが、止まった時の中を動いたりするやつが出てきた時俺はそれだけで自分の手札を一枚失うことになる。

 それにアブソリュート・ゼロも理論上はどんな攻撃も防げるがそれを維持できなくるほどの攻撃をされたらそれで終わりだ。

 このように今まではあまり攻撃に特化した技とは言えない気がするのでこれを機に考えているのだ。その間あって思いついたはいいのだが、なかなかの威力になることが想定されるのでいくら人気のない森とはいえ気軽には練習できない。アレクサンドリアなら見つかることはないし破壊してもイータが直してくれるので遠慮なくできる。

 

 他にはシドがあの一件以降定期的に戦おうなんて言ってくるからそれに付き合ったりしていた。それも時間停止を遠慮なく使える機会だしもちろんそれに喜んで乗っかった。戦績は俺の方が勝っている。シドも時間停止はできないとはいえ止まった世界で少しは動けるようになったみたいで俺の時間停止を妨害しようとしていろいろな策を練ってきている。俺が負けるときはたいてい時間停止を中断された時だ。たまにそれでも勝ったり、逆に時間停止をしても負けることもある。そしてこの戦いはかなり激しいので何度も地形を変えてしまった気がする。可能な範囲で治したりしているが、それでも限界はある。一応謝罪は心の中でしている。地図を書いた人ごめん。

 

 それで話を戻すが、俺とシドは今絶賛学校に通っている。この世界はこの年齢になってから初めて学校に行くので何とも学校というものに懐かしさを感じる。

 

 俺は期待の新人いわば特待生としてこの学園に入学したのでそれなりに待遇はいい。住んでいるところが結構豪華だったり学校から近いなどとかなり便利だ。シドはモブを演じ切ると言ってわざと手を抜いて一般生徒として通っている。寮も電車で移動しなきゃいけないようだしで大変そうではある。でもあいつのやりたいことも理解できる。モブだった奴がこいつこんなに強かったのか!みたいなシチュエーションは俺も好きだ。

 でも俺は別にモブにまでなりきる必要はないとは思う。俺とシドの実力はおそらくだが、世界でも5本の指には入るだろう。そんな強さのやつが学生というだけでインパクトは十分あるとは思う。

 

 そんなわけで特待生として学校に通っているわけだが、まぁいろいろある。

 

「トキ!今日も勝負よ!今日こそ勝って私の方が強いことを証明するんだから」

 

 まず1つ、超がつくほどのブラコンであるクレアだ。小さい時にシドの前で負かしたことをいまだに根に持っているのか毎日のようにして突っかかってくる。

 

「俺も忙しいんだ。少しはこっちの都合も考えろ。それに昨日も一昨日もやって負けたんだから少しは何で負けたか考えてから来いよ。そんなんじゃいつでも俺には勝てないぞ」

 

「なんですって!ちょっと逃げるき!」

 

 このまま相手にしているのもめんどくさいのでさっさと逃げる。クレアはブラコンなのと好戦的な性格直したら普通にかわいいんだけどな。ってことを前つぶやいていたら聞かれたらしく顔を赤くしたクレアに殴られた。痛かったが、正直可愛かった。初めてクレアの女の子らしいところを見たのかもしれない。

 

 俺はシドとは違って恋愛とかもしてみたいし充実した学校生活を送りたい。クレアを恋人として見れるかどうか一回試してみたが、無理だった。好戦的かブラコンのどちらかをなくすかしてくれたらいいのだがさすがに二つは癖がありすぎて無理だ。

 

♢♢♢♢

 

 ちょうどいい時間帯なのでアフタヌーンティーでもしようかとカフェに向かってる途中でまたもやある人物につかまる。

 

「こんなところにいたのトキ、私にこれから少し付き合ってくれる?」

 

 それが今、話しかけてきたアレクシア・ミドガル。この国の第二王女だ。正直クレアよりかは仲良くやっているとは思う。だが、今の「付き合ってくれる?」は疑問形で聞いているが俺に拒否権はない。例えるなら、部活動の顧問がお前やる気ないなら帰る?というようなものだ。疑問形で聞くが答えは一つしかない。だから俺はもともと一人で向かうはずだったカフェにアレクシアを連れて向かった。

 

「ねえ、トキちゃんと聞いてる?」

 

「聞いてはいる」

 

「じゃあ何の話をしてたか言ってみなさい」

 

「告白ばかりで困ってるってことだろ」

 

「ちゃんと聞いてるならいいわ。毎日毎日告白ばかりもういい加減鬱陶しいわよ」

 

 今の発言でわかる通り、俺は彼女の愚痴を聞かされている。普段は清楚なお嬢様って設定でふるまっているが本性はこれだ。なんで俺が愚痴に付き合わされているのかと言ったらまあいろいろあった。それについて少し話すか。

 

 入学して少し経った頃。

 

「やめ!両者剣をおさめろ」

 

 教官の掛け声とともに剣を鞘に納める。そして対戦相手に一礼していつもならそのまま去るのだが今回は少し違う。今回の相手、アレクシア・ミドガルというのだがなかなか俺が好きな剣の型だ。基本に忠実であり綺麗だ。

 

 俺の今いるクラスは王都ブシン流の1部という一番上のクラスだ。一番上のクラスというだけあって学生にしては強い部類に入る人たちがいる。彼らは変に自信があるので剣の型が自己流になっていることが多い。自己流が悪いと言っているわけではない。彼らは基本を無視しているからだ。どんなことでも基本をおろそかにするやつに明日はやってこない。

 

 その点彼女は基本がしっかりとできている。だが、まだ教科書をまねているに過ぎないから、そこに自分なりに動きやすいようにアレンジなど加えるとより強くなれると思う。だからこれからの期待を込めて勝算とアドバイスを送ることにした。

 

「俺は君の剣好きだよ。そしてもっと自分を出してみればさらに高みを目指せるはずだ」

 

 だが、それから予想外の反応が来たのだ。

 

「私はあなたの剣が嫌いよ。自分を見ているみたいで」

 

 と、睨まれながら言われてしまったのだ。何かまずいことを言ったのかと思い謝罪をしようとするが、何がまずかったのかが考えてみてもわからないのでできなかった。

 

 それからアレクシアに関する情報を学校で聞いて回ってみた。そしたら原因が分かった。彼女にはアイリス・ミドガルという姉がいるらしい。アイリスはいわゆる天才というやつで幼い時から剣の才能を発揮したという。

 

 だが、アレクシアには残念なことに剣の才能に恵まれることはなかった。それで天才の姉と比べられる毎日、そんな環境にいたんだ当然自分の剣に自信が持てなくなるだろう。それを俺は好きといったんだ。彼女からしたら皮肉以外の何物でもない。それに俺は授業を受けるときは基本的に対戦相手の動きを模倣しながら戦っている。つまりアレクシアからしたら、自分の合わせ鏡のような奴から言われたんだ。それは当然怒っても仕方がない。

 

 でも、基本ができていればそれを応用することさえできれば必ず高みに行けることを知ってほしい。だから、俺はこの前の謝罪を含めアレクシアを屋上に呼び出した。

 

「この前はすまなかった。君の気持も知らずに君の剣を好きと言ってしまったこと謝罪する」

 

 アレクシアは鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をしている。さすがに謝罪されるとは思っていなかったのだろう。

 

「別にいいわよ。話がそれだけならもう行くわね」

 

「待って、きみは今よりも強くなれる。それを知ってほしい」

 

「私が自分の剣を好きじゃないことを調べたのよね。ならわかるわよね。わたしはアイリス姉さまと比べられてきたことを。私がいくら努力しようがアイリス姉さまには届かないことも。凡人は所詮天才には届かない!」

 

 アレクシアは声をだんだんと荒げながら言う。だから俺はあの有名監督のセリフを借りる。

 

「あきらめたらそこで試合終了だぞ。それに君自身が自分の剣を好きにならなければ剣も気持ちには答えてくれない」

 

「そんな感情論でいけるわけないでしょ。どんなに努力をしてもアイリス姉さまにかなうことなんてなかったそれが現実よ!」

 

「どのくらい努力をした?天才と同じくらいの努力で追いつけると思うな。凡人だって自覚があるなら天才の何倍もの努力をしなきゃ天才には絶対に追いつくことはできない。でも逆に言えば天才の何倍もの努力をすれば必ず追いつけるということだ。見てな」

 

 俺は剣を抜き仮想の敵を作り戦う。アレクシアにもこれが伝わることを祈りながらやる。もちろん本気は出していないが少しは力を開放している。

 

「これは・・・・凡人の剣」

 

 どうやら伝わってるようだ。

 

「凡人だろうと極めればここまではいける」

 

「私もあなたみたいになれるのかしら」

 

「相当な努力がいるぞ。常に先にいる自分をイメージしながら自分を信じてやるんだ。そうすれば結果はついてくる。でも今の君にここまで努力をする覚悟はあるか?」

 

「上等よ!やってやるわ!」

 

 これを機にアレクシアとかかわっていくことが多くなっていった。特訓なんかに付き合うときもあったりしてアレクシアは俺の前ではネコを被らなくなり自分を出すようになった。そして自分の素をさらけ出せるようになったからなのか愚痴などに付き合わされることが多くなった。しかも強制的に。

 

 そして時は戻りカフェ

 

「ねぇ聞いてるのかしら?」

 

「痛い痛い!耳を引っ張るな!」

 

 ぽけーと横を向いて考えてたらアレクシアから耳を思いっきり引っ張られた。ここで嘘をついたら剣で切りかかってきそうなので正直に言う。

 

「すみません。今回は聞いてませんでした」

 

「素直でよろしい。もう一度言うけど告白されないようにすればどうしたらいいかよ」

 

「普通に恋人作ればいいでしょ。そもそもアレクシアには婚約者がいるんだしそれじゃダメなの?」

 

「あいつは嫌よ。なんかいけ好かないから」

 

「さいですか」

 

「恋人を作るって言ってもなかなか難しいわ」

 

「あんだけ告白されてるんだから1人くらいいい人いるでしょ」

 

「数が多いだけでまともなやつはいないわ。でも今、気になってる人はいるの」

 

「なんか意外だな。その人にアプローチしてみればいいじゃん。あ、やべもうこんな時間だ。もう行くわ」

 

 このあと少し用事があるのでテーブルにアレクシアの分の代金も置いてカフェを出る。用事というのは他でもないシドの告白を見届けるためだ。その告白相手が誰なのかと言ったら目の前にいるアレクシアだ。俺が拘束しててはシドが告白できないので急いで出る必要があった。

 

 なんでシドが告白することになったのかというとヒョロとジャガ(シドが見つけてきたモブ友達)と賭けをして負けたらアレクシアに告白するらしい。それでシドはわざと負けた。モブたるものネームドに告白して無残にフラれるものとか言ってたな。

 

 そんなわけで俺はカフェから出た後シドの告白予定地に身をひそめる。せっかくなんだ無残にフラれる姿を見てやろう。

 

♢♢♢♢

 

アレクシアsid

 

 アレクシアは今機嫌が悪い。なぜ機嫌が悪いのかと言ったらこれもあのトキ・サダメのせいだ。

 

 アレクシアはトキのおかげで自分の剣を好きになれたし、まだアイリスほどでないなしろ実力は前と比べてはるかに伸びてきている。そんな自分のコンプレックスを無くしてくれた上に特訓に付き合ってくれるトキのことが気になっていた。もちろん異性として。

 

 そしてさっきトキに今気になっている人がいると言ったところ意外とだけ言われそのまま用事があると言って帰ってしまった。普通少しは興味持って誰かと聞かれるかと思ったのに少しも興味を見せなかった。

 

 プライドが他の人より少し高いアレクシアからしたら到底許せることではなかった。何とかしてトキに一矢報いたいそう思って歩いているとシド・カゲノーというなんともさえない男子に呼び出された。また告白なのかと頭を悩ませていたがなぜだかシド・カゲノーという男子には少し見覚えがあった。どこで見たのかと考えていたらトキとよく一緒にいるやつだった。本来なら断るところだが、トキに少しでも嫉妬させるためにあえて告白を受けることにした。

 

「ア、ア、ア・・・・・・アレクシアおうにょ」

 

「す、好きです・・・・・・!」

 

「ぼ,ぼ、僕と付き合ってくぁさい・・・・・・?」

 

 シド・カゲノーの告白が終わったので返事をする。

 

「よろしくお願いします」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 突然茂みから出てきたトキには驚いたが丁度良かった。明日伝えるつもりだったがそれが早まっただけだ。それよりもトキの驚いた顔を見て内心でうまくいったとほほ笑んだ。

七陰列伝や番外編みたいな話を入れるか?

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