あと、アンケート結果を元に前々回の話を一部編集したのでよかったら見てみてください。
シャドウガーデンの存在が世に知られてから数日がたった。
今日はなぜかアレクシアに呼び出された。まあ別に珍しくもないのだが、シドと付き合ってからは1回も呼び出されてないのでかなり久しぶりではある。
「来たぞ。何の用だ?」
「うわさでもう聞いてると思うけれど、私、ポチと別れたの」
「ポチってシドのことか。確かにそのことは学校でもちらほら噂になっていたな。それを言いたかったのか?」
「違うわ。ゼノンが死んだことで私の婚約者がいなくなったの。だから以前よりも告白だとかお見合い話が多くなっていやなのよ」
「俺にどうしろって言うんだよ。今度は俺を恋人役にするのか?」
「その通りよ。あなたなら剣の腕もたつし、誰もこの婚約には口を出さないはずよ」
「なるほど。ま、アレクシアには本命がいるわけだしそれが叶うまでは付き合ってやる」
「これからよろしくね。トキ」
こうしてアレクシアとの恋人(仮)生活が始まった。ちなみにこの話を聞いたベータは寝込んでしまったらしい。
♢♢♢♢
昼休み、俺とシドとシドのモブ友達であるヒョロとジャガとともにご飯を食べている。
「シド君アレクシア王女と別れたって本当ですか!」
「うん。そうだよ」
「シド、どこまでやったんだよ」
「チュウとかはしたんですか!」
「だからしてないって。僕に聞くより今付き合ってるトキに聞きなよ」
ここで俺に振るのかよ。めんどくさ。アレクシアとは恋人(仮)でしかないんだ。だから実際にデートとかはしてもそれ以上の展開はないだろう。
「トキ君が今度付き合ってるんですか⁉」
「てことは順番的にトキが別れたら俺だな!」
「何言ってるんですか僕ですよ!」
「だといいな」
「それでトキはどこまでやったんだよ」
「なんもしてないって」
「お前らそろいもそろって奥手だな。ここは俺がいい店紹介してやるよ」
「ヒョロ君いいお店ってまさか!」
「ちげーよ。最近できたミツゴシだよ。この後行くぞ」
♢♢♢♢
ミツゴシに来たがやっぱりすごい並んでるな。
「あの、すみません。そこのお二人にアンケートのご協力をしていただきたいのですがよろしいでしょうか?」
「俺はいいぞ。シドもついてこい」
「あの俺たちは」
「お二人で大丈夫です」
早速、列を無視して店の中に案内される。
「アンケートは」
(黙ってついてこい)
(了解)
俺はシドに読唇術で伝える。
そして屋上にある一室に案内される。
「長らくご来店をお待ちしておりました。シャドウ様、クロノス様」
「へ―ここってガンマの店だったんだ」
「はい、主様方の陰の英知と時の英知を微力ながら再現いたしました」
ちなみに陰の英知、時の英知というのは俺らの前世の知識だ。シドが陰の英知だなんて教えるもんだから俺も真似して教えてみたくなって教えてみたのだ。
おや、どうやらガンマが階段を下りるようだ。なんかもう未来が読める。あ、やっぱり滑った。
「ザ・ワールド」
なんとなくガンマが転ぶ予感がしたので時を止める用意をしておいて正解だった。予感がしたといったが、別に予知能力があるわけではない。俺が今できるのは時間停止、時間遡行、時間加速の3つだけだ。知っての通りガンマは運動音痴だ。かつて俺とシドで頑張って少しはまともになったが今でも10回に1回くらいのペースでこける。最近会った時はこけてなかったからそろそろだと思ったのだが見事に的中した。
現在進行形で転びそうになっているガンマのところに行き支える。
「そして時は動き出す」
「あれ?転んでない?」
「ガンマ気を付けなよ」
「ク、クロノス様。ありがとうございます」
そして俺らは上に置かれている2つの椅子に腰を掛ける。
うーん。いつもは俺一人だったからなんか少し寂しかったがやっぱりシドと座るといいな!不満があるとすれば全員集合出ないことだ。全員集合して初めて組織って感じになるんだよな。ま、そのうちあるか。
「クロノスよ」
「ああ、分かっている」
何度も言うが俺はシャドウとしての考えについては理解ができる。だからこそ今やろうとしていることについてもわかる。
「お前たちよくやった」
「ゆえに褒美だ受け取るがいい」
俺とシドは天井に魔力を放ち魔力の雨が降り注ぐ。ちなみにシドの魔力の色は紫だが、俺の魔力の色は温度によって変わる。温度が高ければ高いほど赤くなっていくし逆に温度が低ければ青色になっていく。ここ最近暑さが目立つのでクーラー的な意味を込めて青色の魔力を放つ。
「私たちを救ってくださった命の光。シャドウ様とクロノス様から頂けるなんて身に余る光栄。今日という日を一生忘れません」
いつもガンマは大げさなところがあるな。魔力の光なんていわゆる温泉の療養効果みたいなもんだからな。余談だが、ガンマと初めてした時はもっとすごかったが。
「それでこの店けっこう稼いでる感じ?」
「はい。主要都市に店舗を展開し10億ゼニーほどでしたらすぐにでも運用可能です」
「じゅ、十億」
(ねえ、トキ聞いた?ガンマたち僕たちの知識を内緒で使って儲けてたんだよ。いくらこのセットを用意してくれたとはいえ、情報料くらいはもらっていっていいよね)
(アホか。お前なんて適当にそっれぽいこと言ってただけだろ。チョコなんてなんか苦い豆をどうのこうのしたら甘くなるってその程度だったぞ。そのあとあまりに可哀想だったから俺がその知識を付け加えてやったりしたが、ここまで再現できたのは彼女たちの力だ。それに俺は知ってたぞ。この店のこと)
(ま、まさか相棒まで裏切っているとは)
(人聞きが悪いこと言うな。これからこの店の物がタダでもらえると考えたら全然いいだろ)
(確かに)
「本日主様方が来訪された理由は察しております。例の事件についてですね」
「あ、ああ」
その件については話そうと思っていたのだが、やっぱりシドはわかってないな。
「王都に現れた人切り、漆黒の衣をまといシャドウガーデンの名をかたる愚者。捜査は続けていますが未だ犯人は捕らえられていませんですか必ず我らの手で仕留めて見せます」
「心当たりがある。少し探ってみる」
(え、お前分かったの?)
(これ絶対、アレクシアだよ)
(なぜそうなる)
(だって僕この前切られたし)
(ああ、そう)
どうせこいつのことだ何かいらんことでも言ってアレクシアの癇に障ったんだな。
(じゃ賭けようぜ。本当にアレクシアが犯人なら俺がハンバーガーおごってやる。逆に違ったらお前がおごれ)
(いいよ。じゃあ、僕が勝ったら一番高いセットにしてもらうから)
よし、これでハンバーガー一個ゲット。そもそもアレクシアが犯人なわけがないだろ。シャドウガーデンの名をかたる理由がそもそもない。そんなこと少し考えればわかることなのにな。あ、でもこいつディアボロス教団がいること知らないし仕方ないのか?
「こんな短時間で真相にたどり着くとは。いえ、英知をもってすれば当然のこと。入ってきなさい」
そしてガンマに呼ばれて1人の女性が入ってくる。
「その子はニュー入ってまだ日は浅いですがその実力はアルファ様も認めています。どうぞご自由にお使いください」
「よろしく、お願いします」
「用ができたら呼ぶ」
「それまで待機していろ」
「あ、そうだ僕たちチョコが欲しいんだけど」
「最高級の物を用意します。10割引きで」
チョコを受け取り次第俺はシドと別れて寮に戻ることにした。魔力感知でアレクシアが何者かと戦っているのが分かったため行こうかと思ったがシドの魔力反応も近くにあったので今回はシドに任せることにした。
<深夜>
「なんかいやな予感がする」
俺のこういう予感はたいていよく当たる。外の少し様子を見るため窓から外に出る。
外に出て回りを探索すること数分。すぐに嫌な予感の正体が分かった。
大通りに吊るされ『愚者の末路』とただ書かれた死体
「切リ離シタ宇宙」
これを周りの人間に見られるわけにはいかない。これに気づけたのが夜で本当によかった。もし気づかないまま朝日が昇っていたらかなりまずかった。またしても時間遡行を使う必要があるがそんな何時間も戻せるものではないので本当にやばかった。
それにしても
「やってくれたなニュー!」
ニューside
「ガンマ様、お呼びでしょうか」
「ええ」
部屋に入るとそこにはガンマ様だけでなく、アルファ様とベータ様もいらっしゃった。
「ニューあなたいったい何をしたの」
ベータ様から聞かれるが特に何かをしでかしたような記憶はない。
「特に何かをしたという記憶はありませんが」
「ニューよく聞きなさい」
ガンマ様の声がかなり震えている。ガンマ様の声を聴いて気づいたがベータ様の声もかすかに震えていた。
「クロノス様がお怒りよ」
「!?」
その言葉を聞いた瞬間に背筋が凍るかのような感覚が襲ってきた。瞬時に頭を回転させて自分の行動を振り返る。それでもクロノス様のお怒りをかうような行動は思い出せない。
「その様子だと心当たりはないみたいね」
「っ・・・・申し訳ございません・・・・」
「ニュー、クロノス様があとで部屋に来るようにとおっしゃっていたわ」
「わ、分かりました」
「ニューよく聞きなさい。クロノスがあんなに怒りを見せたことをは私たちは知らない。だからあなたにどんな処分が下るかは私にもわからない。もし、クロノスがあなたを処分するというなら私たちがクロノスに説得してみる。もしもの時は呼びなさい。やれるだけやってみるわ」
「あ、ありがとうございます。アルファ様」
「ニュー早いとこ行きなさい」
♢♢♢♢
いま私はクロノス様のお部屋の前にいる。これから起こることの不安や恐怖でもうどうにかなりそうだった。心臓の鼓動がいつもよりも断然早く、話せと言われてもまともに話せる自信がない。手足も震えここに立っていることすら困難だ。
何度か深呼吸をして無理やりにでも落ち着ける。そして部屋をノックする。
「ク、クロノス様ニューです」
「入るがいい」
クロノス様に許可を頂いたので入室する。
クロノス様はベットの上で本を読んでいた。そしてクロノス様の姿を一目見た瞬間、部屋に入るまでに感じていた不安や恐怖がすべて消え今では安心感すら覚えている。このお方についていくことが何よりもの安心だと心の底から感じたのだ。そしていよいよクロノス様の口が開く。
「人は、誰しも未知なるものを恐れる。だからこそ人は未知なるものを知りたがる。ときにニューよすべての情報を知り尽くした強敵と実際に戦ってみると弱いが今はまだわからない未知なる敵どちらを恐れる」
「私は断然未知なる敵を恐れる。それがいくら弱かろうともな。ディアボロス教団の規模と数を答えてみろニュー」
一瞬にしてさっきまでの安らぎは消え部屋に入るまでと同じ恐怖がまた襲ってくる。
「も、申し訳ございません。まだ把握しきれておりません」
「そうだ。それに関しては私もわからない。私は恐れているのだ、未知であるディアボロス教団を。私とシャドウは世界でもかなりの強者だろう。だがしかしそれ以上の敵がいないとは断言できない。それに数が多ければいくら我らが強くとも対応することが難しい。ゆえに組織の拡大が必要不可欠なのだ」
「今回の事件、ディアボロス教団の作戦でシャドウガーデンを完全な悪役に仕立て上げようという算段だろう。それに関しては正直どうとでもなる。だが、ニュー貴様は何をした」
「大通りに死体を吊るし愚者の末路と書いてあった。これを見た一般市民はどう思う。シャドウガーデンがいよいよただの殺人集団と認識されてしまう。今後悪魔憑きを治療しシャドウガーデンに勧誘したところで殺人集団に入るだろうか?それとも恐怖で従え無理やりにでも入れるつもりか?」
ようやく私は自分がやってしまったことについて理解した。シャドウガーデン民衆からしたらただの殺人集団に仕立て上げ、シャドウガーデンの戦力の拡大を妨害していたのだ。おそらく死体はすでにクロノス様が回収してくれたのだろう。だが、もしクロノス様が処理してくださらなかったらクロノス様のおっしゃっていたことが起こりえる。
「申し訳ございませんでした!どのような処分でもいかようにも!」
そしてクロノス様がベットから立ち上がりこちらに向かってくる。アルファ様たちからは何かあったら呼べと言われていたが、私がしてしまったことはかなり大きい。私が償うにはもはや死しかない。
クロノス様が目の前にやってきていよいよ死を覚悟していたが、未だに痛みはやってこない。
「ニュー君のような人材を手放すのは実に惜しい。それにシャドウガーデンは私にとっての第二の家族。どうして家族を傷つける必要があるか」
クロノス様は私の頬に手を当てながらそう言った。
「人はだれしも過ちを犯すものだ。この私でさえも過ちを犯す。過ちを犯すたびに処分をしていてはきりがない。だが、君が今回やったことは大きい」
「わかっています」
「近頃、ディアボロス教団に動きがあるだろう。そこで君の力を存分に見せて欲しい。それが君に与える罰だ。やってくれるなニューよ」
「クロノス様の仰せのままに」
そう言った瞬間に私は度重なる感情の変化により体がついていけず意識を手放してしまった。
そして次に起きたときはクロノス様のベットで寝ておりダメと分かりつつも少しだけ堪能してからクロノス様の部屋を後にした。
よし、書きたいとこまで書けたし終わりにするか!
七陰列伝や番外編みたいな話を入れるか?
-
もちろん、入れる
-
いらん