TSホビアニ転生:悪のTCG組織で実験体やってたけど、いつの間にか滅んだらしい 作:WhatSoon
視線を相手の場に向ける。
そこには笛を持ったゴブリンと、正気を失ったゴブリン……2体のクリーチャーが並んでいた。
>笛吹きゴブリン(1/1)
>血走ったゴブリン(1/1)
先攻1ターン目からの展開。
それに、種族サポートを活かした2体のクリーチャー展開。
場に残せば、次ターンに2ダメージを削り取られる。
たかが2ダメージ……だが、積み重なれば確実に致命傷となる。
……ここは、多少リソースを吐いても迎撃しなければならない。
「私は手札から
>ニーナ:手札6→4
>ニーナ:マナ1→3
────────────────
⓪黒曜の睡蓮
呪文カード
手札を1枚破棄する。
その後、マナを2つ生成する。
────────────────
『黒曜の睡蓮』は手札リソースをマナに変換するカード。
本来ならばそのターン中にプレイできないコストのカードも、マナ生成により早出しできる。
一見すると強力無比。
得しかないように見えるが、『
このカードをプレイし、マナを得たとしても……消費した手札を補充するために、マナを消費してドロー呪文を使えば。
結果として、このカードではアドバンテージを得られなかった事となる。
寧ろ2マナを得るために2枚消費しているのだから、損になる事の方が多い。
だが、それでも今は……除去を優先する。
「そして、私は手札から『屍喰いグール』を召喚」
>ニーナ:手札4→3
>ニーナ:マナ3→0
────────────────
③屍喰いグール
クリーチャー・カード
種族:テラー
召喚時:クリーチャー1体にXダメージ(Xはこのクリーチャーの攻撃力に等しい)。この効果でクリーチャーを破壊した場合、カードを1枚引く。
パワー1/タフネス3
────────────────
痩せこけたゾンビのようなクリーチャーが、私の場に現れた。
「そして、その召喚時効果、対象は『笛吹きゴブリン』。1ダメージを与える」
ゾンビの口が裂けて、血の弾丸が発射される。
そして、笛を持ったゴブリンを貫いた。
>笛吹きゴブリン(1/1)→(1/0)
直後、ゴブリンが砕け散った。
「みゃっ!?」
「『屍喰いグール』は自身の効果でクリーチャーを破壊した場合、カードを1枚引ける」
>ニーナ:手札3→4
消費した手札も気休め程度だが帰ってきた。
3枚消費して1枚補充だから、割には合わないが。
それでも1/3のクリーチャーが残る。
1/1のクリーチャーなら3体まで戦闘破壊できる。
少なくとも場に残っている『血走ったゴブリン』なら上から踏める。
「私はこれでターンを終了する」
「わ、私のターンです!カードを引いて1枚マナへ置きますぅ」
>エノン:ターン2
>エノン:手札4→4
>エノン:マナゾーン1→2
手札枚数は同一。
盤面はこちらが1/3、相手は1/1が1体。
状況的には有利だが──
「私は手札から『群れのゴブリン』を、召喚します!その効果で、1枚引きま、ます!」
>エノン:手札4→4
>エノン:マナ2→1
────────────────
①群れのゴブリン
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
召喚時:自分の場に種族「ゴブリン」クリーチャーが存在する場合、カードを1枚引く。
パワー1/タフネス1
────────────────
条件付きの
手札の消費なしで展開して来たか。
「更に手札から『ゴブリンの祭司』を召喚し、します!」
>エノン:手札4→3
>エノン:マナ1→0
場に薄汚れた祭服を着たゴブリンが現れた。
「『ゴブリンの祭司』の効果ですっ、場のゴブリンの数と同様のダメージを『屍喰いグール』に与えます!」
────────────────
①ゴブリンの祭司
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
召喚時:相手の場のクリーチャー1体にXダメージ(Xは自分の場の種族「ゴブリン」クリーチャーの数に等しい)
パワー1/タフネス1
────────────────
「っ……!」
相手の場にはゴブリンが……3体!
つまり3ダメージ受ける!
ゴブリンの祭司が手を掲げると、火の玉が生み出された。
それは私の場に存在するグールに直撃した。
>屍喰いグール(1/3)→(1/0)
盤面の展開をしながら、クリーチャーの除去まで……拙い。
「そして私は『血走ったゴブリン』でちょ、直接攻撃しますっ!」
>血走ったゴブリン(1/1)
「くっ……」
>ニーナ:ライフ19→18
「それで、私はターンを終了します……」
ライフまで削られてしまった。
相手の場にはゴブリンが3体。
次ターンには3点……ダメージを受けてしまう。
「私のターン。カードを引いて、1枚マナへ」
>ニーナ:ターン2
>ニーナ:手札4→4
>ニーナ:マナゾーン1→2
……解決札はない。
軽量の
手札に視線を落とす。
────────────────
②怨嗟の刃
呪文カード
場のクリーチャー1体に3ダメージ。
この効果でクリーチャーを破壊した場合、相手プレイヤーに1ダメージ。
────────────────
2コスト払えば、相手の場のゴブリンを1体破壊できる。
だが、相手の場にはゴブリンが3体。
全てが1/1……影響は薄い。
根本的な解決にはならない。
ならば──
「私は手札から
>ニーナ:手札4→3
>ニーナ:マナ2→0
────────────────
②黒渦の引用
呪文カード
カードを4枚引く。
その後、手札を3枚、任意の順番でデッキの上に戻す。
────────────────
このカードは4枚のデッキトップを捲り、3枚デッキトップへ戻す手札交換カード。
手札は増えない。
だが、4枚引く……という事は、その4枚から状況に応じたカードを加えられるという事だ。
「私はカードを4枚引く」
>ニーナ:手札3→7
……来た。
この状況を解決できるカード!
「そして3枚、デッキに戻す」
>ニーナ:手札7→4
しかし、このターン、もう使用できるマナはない。
「私はこれでターンを終了」
次ターンへ繋げるしかない。
「わ、私のターンです!カードを引いて、1枚マナへ」
>エノン:ターン3
>エノン:手札3→3
>エノン:マナゾーン2→3
その性質上、序盤にリソースを吐き切る事が多い。
実際、エノンの手札は残り3枚。
ここを凌ぎ切れば、十分に勝ち目はある。
「わ、私は手札から『ゴブリンの統率者』を召喚します!」
>エノン:手札3→2
>エノン:マナ3→0
3マナのゴブリンカードか。
『
しかし、1コストを大量に入れて速攻するゴブリンデッキに、3コストは重い。
それでも、採用されている理由がある筈だ。
相応に強力な効果が。
「『ゴブリンの統率者』が場に存在する限り、わ、私のゴブリンさん達は全て、
────────────────
③ゴブリンの統率者
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
永続:自分の場の種族「ゴブリン」クリーチャーは全て、+1/+0の修正を受ける。
パワー2/タフネス2
────────────────
「……っ!」
恐れていたカードタイプ!
大量展開からの、全体強化!
その強化範囲によって──
>ゴブリンの統率者 (2/2)→(3/2)
>血走ったゴブリン(1/1)→(2/1)
>群れのゴブリン(1/1)→(2/1)
>ゴブリンの祭司 (1/1)→(2/1)
合計で3点分の打点強化になった。
つまり3コストで3ダメージを生み出したという事だ。
「私は場のゴブリンさんで、相手プレイヤーに攻撃!」
>血走ったゴブリン(2/1)
>群れのゴブリン(2/1)
>ゴブリンの祭司 (2/1)
「く、ぅっ……!」
>ニーナ:ライフ18→12
一気に6点も……。
「こ、これで私のターンを終了します」
ライフが大きく削られてしまった……だが。
「私のターン。カードを1枚引いて──
>ニーナ:ターン3
>ニーナ:手札4→5
手札に加えたのは、前ターン……『黒渦の引用』で仕込んでおいたカードだ。
「手札に加わった
「て、手札に加わったタイミングで……?」
困惑するのも当然だ。
デッキからカードを引き、マナゾーンにカードを置き、そしてプレイする……それが普通の流れ。
だが、この
「『黙示録』は手札に加わった瞬間、マナを支払わず、即座にプレイできる」
「え、えぇっ!?」
「そして、その効果。それは全てのクリーチャーに3ダメージを与える
>ニーナ:手札5→4
────────────────
⑥黙示録
高速呪文カード
祈祷(このカードが手札に加わった時、コストを支払わずにプレイしてよい)
場のクリーチャー全てに3ダメージ。
────────────────
場に雷が降り注ぐ。
そして、ゴブリン達に直撃し、粉砕する。
>血走ったゴブリン(2/1)→(2/0)
>群れのゴブリン(2/1)→(2/0)
>ゴブリンの祭司 (2/1)→(2/0)
>ゴブリンの統率者 (3/2)→(2/0)
「そ、そんなぁ……!?」
場は一掃され、更地となった。
『黙示録』は本来、6コストで3点の全体除去と質は良くない。
だが、この付属効果である『祈祷』が非常に強力だ。
デッキトップを操作して仕込むか、引いても捨てれば良い私のデッキとは相性が良い。
「そして、私は手札を1枚マナゾーンへ置く」
>ニーナ:手札4→3
>ニーナ:マナゾーン2→3
だが、ライフは12点しか残っていない。
十分削られてしまった。
ここから『速攻』クリーチャーや、
「…………ふむ」
なら、どうすべきか。
私は手札に目を落とす。
ドローを撃ち、手札を補充するか。
それとも……。
いや、ここは──
「私はこれでターンを終了する」
何もしない。
「えっ……あ、わ、私のターンです!カードを引いて、1枚マナへ置きます!」
>エノン:ターン4
>エノン:手札2→2
>エノン:マナゾーン3→4
困惑しているようだが、それでもターンは進む。
「……わ、私は手札から『ゴブリン・クイーン』を召喚します!」
>エノン:手札2→1
>エノン:マナ4→1
場に血に汚れたドレスを着た、肥満体のゴブリンが姿を現した。
────────────────
③ゴブリン・クイーン
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
召喚時:デッキの上からカードを3枚確認する。その中から種族「ゴブリン」クリーチャーを全て手札に加える。
パワー2/タフネス2
────────────────
バトルディスクで効果を確認し、目を細める。
3枚捲り、ゴブリンを加える効果。
……エノンのデッキは恐らく、ゴブリン統一だ。
つまり、このカードは3コストで2/2かつ3ドローという超強力なドローソースになるということ。
「その召喚時効果を──
「その瞬間、
>ニーナ:手札3→2
>ニーナ:マナ3→0
────────────────
③契約破棄
高速呪文カード
相手の発動したコスト3以下の呪文カード、またはクリーチャーの召喚1つを打ち消す。
────────────────
場に現れていたゴブリンが霧散する。
「え、そんなぁ……」
「手札補充はさせない」
どれだけ優秀なプレイヤーだろうと、手札を補充するにはロスが発生する。
高速で相手プレイヤーを削り切ろうとする彼女のデッキは、手札消費が激しい。
そこを突く。
彼女自身が理解しているデッキの弱点。
その弱点を克服するためのカード。
それを打ち消し、機能不全にする!
それが私の狙いだ。
視線を上げる。
エノンは……怯えたような顔をしながらも、しかし戦意は喪失していなかった。
『どうすべきか』と考えている顔だ。
まだ諦めてはいない。
……やはり、凡百のカードバトラーではない。
確信する。
彼女はこの絶望的な不利状況も、確実に立て直してくる。
瞬間、エノンが私に視線を戻した。
「手札から『ゴブリンの屑拾い』を召喚します!」
>エノン:手札1→0
>エノン:マナ1→0
ついに手札が0枚となった。
これで毎ターンのマナ加速と、カードプレイが両立しない。
デッキトップでの勝負しか出来なくなる筈だ──
「『ゴブリンの屑拾い』の効果、で、私はマナゾーンからカードを1枚……手札に戻します」
>エノン:手札0→1
>エノン:マナゾーン4→3
────────────────
①ゴブリンの屑拾い
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
召喚時:自身のマナゾーンからカードを1枚、手札に戻す。
パワー1/タフネス1
────────────────
マナゾーンからカードを回収した……?
エノンのマナゾーンにはカードが4枚あった。
ただの1枚ドローに比べて、有用なカードが回収できた……と考えて良いだろう。
「それで、私はターンを終了します……」
「私のターン。カードを引いて、1枚マナへ」
>ニーナ:ターン4
>ニーナ:手札2→2
>ニーナ:マナゾーン3→4
打ち消しは通ったが、結局1/1のクリーチャーは1体場に出て来た。
さらに、マナゾーンから1枚……この状況に適したカードを手札に戻した。
だが、打ち消しカードは手札にない。
今、そして次ターン。
更に、その次ターンにドローするカードは分かっている。
『黒渦の引用』によってデッキトップへ戻した不要なカードだからだ。
だからこそ、エノンのデッキに有効なカードではないことを知っている。
エノンが手札に戻したカード。
それが一体何なのか。
……考えても、推測でしかない。
ならば、今の最適解は──
「私は手札から『不意打ち』を発動。『ゴブリンの屑拾い』に1ダメージ」
>ニーナ:手札2→1
>ニーナ:マナ4→2
────────────────
②不意打ち
高速呪文カード
このターン、ダメージを受けていないクリーチャー1体に1ダメージ。
その後、カードを1枚引く。
────────────────
ゴブリンが発火し、砕けた。
>ゴブリンの屑拾い(1/1)→(1/0)
「く、くぅ……っ」
「そして、私はカードを1枚引く」
>ニーナ:手札1→2
加わったカードを確認して──
「さらに手札から
>ニーナ:手札2→2
>ニーナ:マナ2→0
────────────────
②無謀な契約
呪文カード
手札を1枚破棄する。
その後、カードを2枚引く。
────────────────
これで固定されていたデッキトップは解消された。
強引に引き切っただけだが……それでも十分だ。
「これで私はターンを終了する」
長期戦になれば私が有利。
このまま反撃の芽を潰させて貰う。
「私のターンですっ。カードを引いて……マナには置きません」
>エノン:ターン5
>エノン:手札1→2
>エノン:マナゾーン3→3
マナへの設置をしない……か。
手札を温存したいのだろう。
「私は手札から『ゴブリンの霊術師』を召喚します!」
>エノン:手札2→1
>エノン:マナゾーン3→0
場に骨を身に纏ったゴブリンが現れた。
────────────────
③ゴブリンの霊術師
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン・ウィザード
召喚時:自身の墓場から、コストの総数が2以下になるように種族「ゴブリン」クリーチャーを場に戻す。
それらは種族「テラー」を持つ。
パワー1/タフネス1
────────────────
「そ、その効果により、墓場からコスト2になるようゴブリンさんを
1枚が3枚になるカード……!
「場に呼び戻すのは『血走ったゴブリン』と『ゴブリンの祭司』です!」
場に2体のゴブリンが蘇る。
しかし、不格好で不完全なゾンビのような姿だ。
「そのまま『速攻』を持つ『血走ったゴブリン』で相手プレイヤーに、こ、攻撃します!」
>血走ったゴブリン(1/1)
「っ……」
>ニーナ:ライフ12→11
ライフがまた、削られる。
それだけではない。
また場にゴブリンが3体……!
次、全体強化を使われたら……ライフを守り切れる確証はない。
「わ、私はこれでターンを終了します」
「私のターン。カードを引いて……1枚マナへ」
>ニーナ:ターン5
>ニーナ:手札2→2
>ニーナ:マナゾーン4→5
マナ差はある。
だが、現在のライフと盤面の状況を考えれば安心はできない。
例え使えるマナに差があったとしても、私が強力なカードを撃つ前にライフを削り切れば意味がない。
そもそも、相手の場のゴブリンを警戒し、場に出す隙が作れない可能性もある。
「私は手札から『呪剣の騎士』を召喚する」
>ニーナ:手札2→1
>ニーナ:マナ5→0
場に血塗れの剣を持つ、騎士が現れた。
────────────────
⑤呪剣の騎士
クリーチャー・カード
種族:テラー・ナイト
防衛(「防衛」がフィールドに存在する場合、相手は防衛を持たないキャラクターに攻撃できない)
召喚時:カードを2枚引く。
その後、手札を1枚破棄する。
捨てたカードが種族「テラー」クリーチャーならば、このクリーチャーは+0/+2の修正を受ける。
パワー3/タフネス3
────────────────
「その召喚時効果により、私はカードを2枚引き、1枚捨てる」
>ニーナ:手札1→2
手札消費はない。
更に──
「私が捨てたのは『蠢く屍』。墓場から
場に醜悪な屍が蘇る。
────────────────
②蠢く屍
クリーチャー・カード
種族:テラー
このクリーチャーが手札/デッキから墓場に送られた時、再生する。
パワー2/タフネス1
────────────────
「更に種族『テラー』クリーチャーを破棄した事により、『呪剣の騎士』は
>呪剣の騎士 (3/3)→(3/5)
『呪剣の騎士』はキーワード能力『防衛』を持つ。
プレイヤーに対する攻撃を防げる。
その
「私はこれでターンを終了」
これで完全に蓋をできたか……?
「私のターン。カードを引いて……今回もマナに置きません」
>エノン:ターン6
>エノン:手札1→2
>エノン:マナゾーン3→3
いや、まだだ。
まだ、彼女は諦めていない。
私の首を噛みちぎろうとしている。
「わ、私は手札から『ゴブリン・ライダー』を召喚します!」
>エノン:手札2→1
>エノン:マナゾーン3→1
猪に乗ったゴブリンが姿を現した。
────────────────
②ゴブリン・ライダー
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン・ビースト
突撃(「突撃」を持つクリーチャーは、場に出たターンからクリーチャーに攻撃できる)
死亡時:自分の場に種族「ゴブリン」を持つ1/1のゴブリン・トークンを生成する。
パワー2/タフネス1
────────────────
「『ゴブリン・ライダー』は『突撃』を持ちます!そのまま、『呪剣の騎士』に攻撃します!」
「むっ……」
猪に騎乗したゴブリンが、騎士へと突撃し……返り討ちにあった。
>ゴブリン・ライダー(2/1)→(2/0)
>呪剣の騎士 (3/5)→(3/3)
「そして死亡時、場にゴブリン・トークンを生成します……」
猪から落馬……落猪したゴブリンが地面に転がった。
なるほど、後続は用意されたか。
しかしまだ、『呪剣の騎士』の
まだ耐えられ──
「追撃です!私の場のゴブリンさん、全員で『呪剣の騎士』へ攻撃します!」
>血走ったゴブリン(1/1)→ (1/0)
>ゴブリンの祭司 (1/1)→ (1/0)
>ゴブリンの霊術師 (1/1)→ (1/0)
「なっ」
>呪剣の騎士 (3/3)→(3/0)
ゴブリンが群がり、『呪剣の騎士』と相打ちになった。
自ら盤面の有利を捨てた……?
いや、大型の『防衛』持ちを場に残す事を危惧したのか。
場のゴブリンで当たらずに、私が
だが、『呪剣の騎士』は十分役に立った。
相手の場の残りは、1/1のゴブリントークンが1体だけだ。
「そして、私は手札の『黒鉄のゴブリン スライ』の効果によって……そのコストを破壊されたゴブリンさんの数だけ軽減します!」
いや、違う。
このゴブリン達の特攻は、後続の切り札を召喚するための布石!
「破壊されたゴブリンさんは4!よって、コストを4つ軽減して『黒鉄のゴブリン スライ』を召喚します!」
>エノン:手札1→0
>エノン:マナゾーン1→0
場に黒い鉄の鎧を身に纏ったゴブリンが飛び出した。
その手には大きな鎚を持っている。
即座に、バトルディスクで情報を確認する。
────────────────
⑤黒鉄のゴブリン スライ
レジェンド・クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
手札:このカードのコストは-Xされる(Xはこのターン中に破壊された、自分の種族「ゴブリン」クリーチャーの数に等しい)
召喚時:デッキの上からカードを3枚確認する。その中から種族「ゴブリン」クリーチャーを全て自分の場に出す。
パワー4/タフネス4
────────────────
レジェンド・クリーチャー!
コスト軽減効果持ちの……いや、そんな事よりも!
「『黒鉄のゴブリン スライ』の召喚時効果、です!デッキの上からカードを3枚捲り、その中からゴブリンさんを場に出します!」
強力な踏み倒し効果!
場に、ゴブリンが3体飛び出す。
「私は『血走ったゴブリン』と『ゴブリンの統率者』、『ゴブリン・キング』を場に出します!」
「……っ!」
全体強化効果持ちの『ゴブリンの統率者』まで出て来た。
その強化効果は召喚時ではない……効果によって呼び出されても適用されてしまう!
「『ゴブリンの統率者』の効果により、私の場のゴブリンさんは全て
────────────────
③ゴブリンの統率者
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
永続:自分の場の種族「ゴブリン」クリーチャーは全て、+1/+0の修正を受ける。
パワー2/タフネス2
────────────────
>ゴブリン・トークン(1/1)→ (2/1)
>黒鉄のゴブリン スライ(4/4)→ (5/4)
>血走ったゴブリン(1/1)→ (2/1)
>ゴブリンの統率者 (2/2)→(3/2)
>ゴブリン・キング (2/2)→ (3/2)
相手の場が、たった1枚のカードで強力な布陣に変わる!
「そして、『血走ったゴブリン』は『速攻』クリーチャーです!相手プレイヤーへ攻撃!」
>血走ったゴブリン(2/1)
「くっ……」
>ニーナ:ライフ11→9
ライフが半分以下になってしまった。
「そしてターンを終了……しますが、『ゴブリン・キング』のターン終了時効果が発動します!1/1のゴブリン・トークンを場に出します!」
────────────────
③ゴブリン・キング
クリーチャー・カード
種族:ゴブリン
召喚時とターン終了時:自分の場に種族「ゴブリン」を持つ1/1のゴブリン・トークンを生成する。
パワー2/タフネス2
────────────────
更に盤面は強力に……。
私の残りライフ9点を余裕で削りきれる総攻撃力だ。
「わ、私はこれでターンを終了……」
ターンが受け渡される。
「……私のターン」
>ニーナ:ターン6
指をデッキに乗せる。
今、私の手札に対処できるカードはない。
次のドロー次第で、この勝負は決まる。
「…………」
この勝負、本来ならば私が勝つ必要はない。
既にクラス対抗戦としては、私達Aクラスが勝っている。
だから、負けたって……誰も私を責めはしない。
失うものはない。
「……いや」
違う。
私のカードバトラーとしての誇りが失われる。
誰も責めなくとも、私が私を責めるだろう。
勝ちたい。
勝ちたい、勝ちたい!
私は!
「カードを1枚、引く……!」
>ニーナ:手札2→3
ビリビリと肌が痺れる。
緊張感から、喉も乾く。
手札に加わったカードを確認する。
「……手札を1枚、マナへ置く」
>ニーナ:手札3→2
>ニーナ:マナゾーン5→6
心が、高鳴る。
「……ふ、ふふ」
笑みが溢れる。
ミユには感謝しなければならない。
クラス対抗戦の代表に誘ってくれた、彼女には。
この白熱した真剣勝負を用意してくれた、彼女には──
「私は手札から
>ニーナ:手札2→1
>ニーナ:マナ6→3
場に骨で組まれた鏡が現れた。
「そして、『呪願の鏡』の起動効果を発動!自身を破壊し、マナを3つ支払い……デッキの上からカードを3枚捲る!」
>ニーナ:マナ3→0
鏡が砕けて、3つの虚像が生まれる。
「その効果。支払ったマナの数だけカードを捲り……その中から、最大マナ以下のコストを持つ
────────────────
③呪願の鏡
オーナメント・カード
起動効果:マナをX支払い、このカードを破壊する。
その後、デッキの上からX枚確認し、その中から自身のマナゾーンの枚数以下の呪文カードを発動する。
(Xはプレイヤーが任意に指定できる)
────────────────
「えっ……!?」
そう、完全な運。
私にはもう、これしか手段が残されていなかった。
ここで有意義なカードを加えなければ負けるだろう。
カードゲームとは、運のゲームと言われている。
だが、実際には戦略、読み合い、構築……ありとあらゆる実力が絡み合う。
しかし、それでも。
極限まで実力をぶつけ合った後。
全てを出し尽くした後。
そこでようやく、初めて……運が絡む。
「まずは……1枚目」
カードを捲る。
───────────────
⑥陵墓のタイタン
クリーチャー・カード
種族:テラー
パワー4/タフネス4
────────────────
くっ、クリーチャーか。
『呪願の鏡』の踏み倒し対象は
「そして、2枚目」
更にカードを捲る。
────────────────
④不浄なる再生
高速呪文カード
このターン中破壊されたクリーチャー1体を、そのプレイヤーの場に戻す。
────────────────
このターン破壊されたクリーチャーは居ない。
このカードは無意味……。
視線を上げる。
エノンは緊張した表情を浮かべている。
3枚中、2枚がハズレだったというのに……それでも。
私が逆転する可能性があると、彼女は信じているのだ。
……私は心を奮い立たせる。
再び、指をデッキに乗せる。
「3枚目」
カードを……捲る。
引いた、カードは。
その、カードは。
「私は『滅びの光』を発動!手札を全て捨て、場の全てのクリーチャーを破壊する!」
>ニーナ:手札1→0
────────────────
⑤滅びの光
呪文カード
手札を全て破棄する。
場の全てのクリーチャーを破壊する。
────────────────
「ええぇっ!?」
私は賭けに勝った。
頭上に黒い太陽が現れる。
そこから、光が解き放たれた。
場のゴブリン達に直撃する。
容赦なく、私の場すら巻き込んで。
一瞬で骨となり、灰となる。
太陽が渦巻き、破壊した痕跡すら飲み込んでいく。
そして──
全てを破壊した。
それらが再生できない程に。
「……あ、あわわ」
これで場は空っぽ。
お互いに手札は0枚。
「これで互いに何もなくなった」
ここからは。
互いにデッキトップをぶつけ合う。
己のデッキを信じて、自身の引き運を活用して……戦うだけだ。
だが、相手は
しかも、小型クリーチャーを搭載したウィニー。
対して、私のデッキはコントロール。
大型クリーチャーや、強力な呪文を多数搭載したハイランダー。
私が有利、なのは言うまでもない。
だが、それを口にはしない。
そんな無粋なことはしない。
観客達も緊張感を感じ取っているのか、押し黙っている。
「……ふふ」
「っ……!」
喧騒は遠く。
まるで、この場には私と彼女しか居ないかのように。
緊迫した空気が満ちる。
「私はこれでターンを終了」
さぁ、勝負だ。
カードバトル要素を
-
増やした方がいい
-
このままでいい
-
減らして欲しい
-
(アンケート結果だけ見たい)