嗚呼、私は一体いつからこうしているのだろうか。
舞台は無縁塚のような場所。無造作に剣や槍が大量に地面に突き刺さっている光景からはきっとここで、激しい戦闘があった跡なのだろうと感じさせる。たが今はそんなことがあったのが遠い過去のことのように静まりかえっている。いや、もしかしたら実際に遠い遠い過去に起こったことなのかもしれない。
そんな広い空間の真ん中で、そこには異様な光景があった。
今でもすここここと弱く燃えている篝火に、一本の異様な剣、螺旋に曲がった剣が突き刺さっている。そこに一人の騎士が、まるで誰も使わなくなった洋館にずっと放置されている古時計のように鎮座していた。時折、篝火の様子を伺う騎士はどこか、ずっと誰かを待っているようにもみえる。いや、きっとそうなのだろう。使命に囚われた己を解き放ってくれる、そんな誰かをずっと…
パチパチ、と篝火が音を立てて燃えている。
ザッ、ザッ、広場に一つの足音が響く。
嗚呼、やっと…やっときてくれたのか。
篝火に鎮座していた騎士は久しぶりに立つのか、ゆっくりと重い腰を上げるように立ち上がる。
正面には一人の戦士が立っている。
戦士は両の手に持った大剣をこちらに掲げて、いつでも戦える姿勢をとった。
この日を、この時をどんなに待ち侘びたか、私は、この呪われた使命から解き放たれるのか…
騎士は篝火から螺旋の剣を引き抜く。
篝火が、パチ、パチと心地のいい音を立てる。それが、戦いの合図となった。
戦士は一瞬にして騎士との距離を詰めて、両手に持つ大剣「クレイモア」を振りかざし、騎士を断ち切らんと無駄のない凄まじい剣技をみせる。
それに対抗するべく騎士は手元に炎を出現させ、一気に発火させてみせた。呪術「大発火」である。あまりに凄まじい業火に戦士は確実にダメージを受けるが、持ち前の膂力で剣を振るってみせた。
その一撃は確実に騎士の左肩を斬り、騎士の兜のスリットから表情は見えないが、苦悶の声を微かに漏らす。だがすぐに騎士は右手にタリスマンを持ち、白いオーラを纏うエネルギー派を出し、戦士を後方へ吹っ飛ばす。戦士は全身に波動をくらい、口元からは血が溢れていた。その隙に騎士は螺旋の剣を握り直し、戦士へ追撃を試みるため急速に接近した。
戦士は苦しそうな顔をするが、どこか楽しげな雰囲気を纏っていた。彼は自分の大剣についた血を見て嬉しそうに口角をつりあげる。
血を流すものは殺せる。
これは戦士の今までの経験で一番信用できる情報であった。
どんな強敵も、
どんな怪物も、
どんな異形も、
どんな王でさえも血を流し、
殺してきた。
だから、今、戦士の目の前にいる騎士もきっと殺せるのであろう。そう感じた戦士は先ほどの騎士のように左手に炎を灯し、それを体に捩じ込んだ。体が内側から燃え上がり、全身を包む。戦士の心が燃えていた。文字通りの意味であるが、それ以上もそれ以下もない。見るからにさっきとはオーラが違う。全体的にステータスが上がっているようだ
騎士が戦士の元へ間を詰め、その螺旋の剣で戦士の首をはねようと剣を振ったとき、戦士はすんでで回避し、騎士を後ろから大剣で突き刺した。突き刺した剣は、騎士の横腹を貫き、戦士の体に吹き出た血がかかる。流石の騎士もこれには膝をつき剣を地面へと突き刺し、痛みに悶える。
大きな隙ができた
これを逃さない戦士はすぐさまトドメを刺すために剣を掲げる。
その時
チリーン
鈴の音がなる、これは召喚の際のサインだ。騎士の体の周りに黄金色の光が発生する。突然のことに騎士も、戦士も呆然とするが、戦士がハッと我に帰った時にはもう、遅すぎた。騎士の体はすでに半透明になっている。戦士が逃すまいと首をはねるために剣を振るうがその時には騎士は透明となり、戦士の剣は空を切った。後に残るのは、広い空間にいる一人の戦士と一本の螺旋の剣だけであった。
チリーン… チリーン
「火継ぎの王」が召喚されました
地面に魔法陣のような紋章が浮かび、そこから、一人の騎士が姿を現した。騎士が何が起こったのか分からず、とっさに辺りを見渡す。
そこには一面、白の世界が広がっていた。
「大発火」
呪術の火の戦技「発火」を強化した呪術
手元に強く大きい炎を発生させる
単純な呪術であり、それ故に威力も大きい
呪術とは憧憬と畏れを共に知ることであり
その威力は術者の理力と信仰、双方に依存する
いやぁ、やっぱり不安だぁ(精神崩壊)。私の精神状態と皆さんの評価で続きを書こうと思います。本当に駄作ですのでね、すみませんね。