勇者に倒されて数百年後ぐらいに蘇るタイプの魔王(ロリ)   作:幽貰酢

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復活

 

あの頃は色々若かった気がする。調子に乗って、野心に溢れてて。全能感で自分に酔いまくってた。世界を俺のモノにするんだー!ってさ。

 

『その結果がコレよ』

 

勇者には負け、挙げ句の果てには封印されて目が覚めれば!何故か子供(ロリ)の姿になっていた。俺、男だったはずなんだがなぁ。おかしいなぁ?

 

《魔王様、目が覚めたのですね!》

 

『お、ジィか。良く俺が魔王だと分かったな』

 

《姿が変わろうと、魔王様がお待ちしていた野心や性格、魂はお変わりありません!》

 

ジィは全く変わってないな。……にしても何でそんな感じなのに、人類を裏切ったんだか。それが謎なんだよな。

 

《魔王様。余計な事を考えずに、今の話をしましょう》

 

そうだな、取り敢えず何で俺はこんな姿なのかって事が気になる。

 

《それは……覚えていらっしゃいませんか?》

 

いや、えっ?もしかして俺にある感じ?

 

《ええ、覚えていないのならお教えしましょう。魔王様がその姿なのは、以前予備の身体を子供の肉体しか残さなかったからですよ》

 

『あ、ああ!言われてみれば……。確かあの時と同じ肉体のコピーが時間掛かるって言われて、面倒だったからその場で受け取れる子供の肉体を受け取ったんだった』

 

《思い出された様で良かったです》

 

うわぁ、完全に俺のミスじゃん。あの時は敵無し!って感じだったからなぁ。どうしよ。

 

《魔王様は、これからどうしたいんですか?》

 

『そりゃあ決まってるだろ!もう一度この世界を侵略し俺のモノにする』

 

《ええ。ええ!あの方の為にも叶えましょう!その為なら、私も頑張ります故》

 

こうして俺達は新生魔王軍を作った。新生魔王軍は、再び世界を侵略する事を目標とした組織だ。その為には仲間が必要だ。そう思い立ち、俺は仲間を探す事にしたのだが……。

 

 

 

 

「魔王軍?ははっ、ガキのお遊びはよそでやりな。こっちは忙しいんだ」

 

「何、大丈夫?君」

 

「魔王軍、昔滅びたんじゃないの?そう聞いたよ」

 

「君か!最近、魔王軍を名乗って街の住人を誑かしている人物は」

 

他の奴らとは違う帽子を被った男がそう尋ねて来た。

 

『え、は。はい。いや、ああ!何せ、俺は……』

 

「そんな事は辞めて、お母さんの元へ帰りなさい。そんな事をしても何もならないぞ」

 

『何でだ?』

 

そう聞くと、ため息をつかれた。

 

「まずだ、君が言う魔王軍とやらに入ろうとする人がいない。何故なら今この世界には、魔物は存在しないからだ。もしかしたら我々の目を欺いてほんの少しいるかもしれないが、それも無駄だ」

 

『魔物がいない?』

 

「ああ、まずそこからか。魔物はいない。それに、いたとしても弱っているだろうから我々の相手では無い。もし、強い魔物が現れたとしても勇者の孫がいるからな」

 

 

 

 

 

『ジィ、何で教えてくれなかったんだ』

 

アレから俺らはそこから立ち去って、人目が少ない建物に入った。

 

《す、すみません。実は私も魔王様と同じく封印をされており、目覚めたのが数日前だったのです》

 

『そうだったのか、それは仕方が無いな。それを言って欲しかったけど、まぁそうも言ってられないな』

 

数百年も経てば、世界は変わるとは思ったがまるで別世界だ。建物は皆高く、道行く村人達はカラフルな恰好をしている。あの男だって武器を持っていた。

 

『……よし、ジィ。最初の目標を決めたぞ』

 

《何ですかな》

 

『最初の目標は、"勇者の孫を新生魔王軍に加入させる事"だ』

 

《はぁ!?》

 

 

 

 

 

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