勇者に倒されて数百年後ぐらいに蘇るタイプの魔王(ロリ) 作:幽貰酢
『ふむふむ、分かって来たな。どうやら勇者の孫は、今学校とやらに通っているらしい』
《ですな。だとすると、その学校に侵入して孫と接触しなければいけませんが監視の者が……》
何か方法は無いのか?
《やっぱり学校に入学するのが一番だと思います。が、気を付けて下さい。今の魔王様は、かなり弱体化してます。戦闘になれば確実に負けます》
マジか。確かに子供の姿だが、そんなに弱い者か?一応魔族だし、そこら辺の人間には勝てるんじゃないか?
『そんなに弱いのか?俺』
《生後一日のスライムにも負けます》
そんなに?そんな弱いんだ。そんなんで、この世界を我が物にするとか言って虚しくなってきたな。大丈夫だろうか。
《取り敢えず、友好的にですな。喋り方も少女らしくした方が紛れ込めるかと》
成程、そうだな。ンンッ。
『こ、こんな感じか?』
《別に声まで変えなくても。ま、まぁ、良いんじゃないでしょうか。誰もこんな可憐な少女が魔王様だなんて疑いもしないと思います》
『そうかそうか』
『学校の手続きとかは、私がやりましょう。少し時間がかかると思いますので、少々お待ち下さい』
……どっか行ったな。にしても、どうするか。うーん、色々変わったし、適当に歩いてみるか。
『……いやぁ、何もかも違うな。前は俺の城以外、高い建物なんて無かったのにな』
凄えな、世界って。こんなに変わる物なんだな。
《お待たせしました。全てが変わっていて、中々順応するのが大変でしたがなんとか行きました。此方が、服です》
あれから一週間。ジィは俺の目の前に姿を現してそう言った。
《ええ、それは学校の制服と言う物です。まぁ正確に言えば、少し違うのですが》
『そう、なのか?』
《ええ、魔王様が学校生活をバレずに過ごす為に必要な物なので大切に扱って下さい。戦闘は避ける様にお願いしますよ。くれぐれも……》
『ああ、分かった分かった。戦闘はしないし、する気は無いから安心してくれ』
にしても、これアレだな。昔戦った神を祭り上げてた教会の奴らの服に似てるな、気のせいか。
『じゃ、明日から行くか。その学校に』
《そうですね、場所は後日案内するので、今日はお先に失礼致します》
学校か……。どんな所だろうな。学び屋的な物か?何を学ぶのか。この変わり果てた世界で学びたい事なんて沢山あるが、そんな事言ってられないな。
『あ、ど、どうも。真緒ヶ崎マオって言います。えーっと、勇者の孫さんは何処にいますか?』
「早く席に座りなさい!」
何故か怒られてしまった。勇者の孫を探してはいけなかったのか?でもそれをしなきゃいけないしな。この後、教師に何で怒られたか聞いたらもっと怒られた。
その理由を知ったのは、次の日の事だった。