英雄派(マジ) ちょっと変わったギャラハッドを添えて 作:静かなるモアイ
「よし、行くか!!」
3日後。曹操を筆頭とした英雄派(笑)はなんやかんやあって、ごじろくじプロダクションに内定した。
とは言え、内定した訳は保護観察に近いところも有るだろう。と言うのも、曹操達は「俺達、英雄の生まれ変わりor子孫だから讃えられたい!!人間ツェェェエってやりたーい!!」とやりたかった危険思想を持っていた。放置していたら、何をしでかすのか分からず……このままではテロを起こしていた可能性が非常に高い。
だが、ジーニアスきゅんが十種影法術の拡張術式+サブカルパワーで顕現させたボルメテウスホワイトドラゴン先輩の手でフルボッコにされた事を受けて、英雄(笑)は己の未熟さを知ったのだ。未熟さを知った曹操達は、ギャーさん達率いるごじろくじプロダクションに所属を決めた。
面接後聞いてみたが、どうやらごじろくじプロダクションには曹操達が殺そうとしていた亜人(吸血鬼や妖怪、エルフや小人などなど)も所属しており、なにより英雄(笑)の自称と違い……受肉サーヴァントとはいえ英雄(マジ)な英雄本人様がタレントとして所属しているのだ。そんな英雄(マジ)から英雄としてのなんたるかを学ぶのも良いだろう。
「久しぶりに新品のパンツを履いたが……やっぱり、風呂と綺麗な下着は良い文明だぁぁあ!!」
割り当てられた社員寮の自室で、曹操はそう叫ぶ。
実はと言うと、曹操達英雄派はぶっちゃけ金欠であった。お金はそこら辺の悪魔や堕天使をボコボコにして、殺して金を奪い取ればOKと思っており、野宿なんて当たり前、風呂に入らないなんて当たり前、下着を何日も変えないなんて当たり前の不潔な日々を過ごしていた。そんな日々も終わりを迎え、曹操は清潔なパンツの有り難さを認識し、高らかに叫んだのだ!!
「おい!!煩いぞ新人!!」
「はい!!失礼しました!!」
声が大きすぎたようだ。寮の部屋は防音が整っているが、それは配信部屋などであり、玄関の防音は限度がある。玄関で叫んだ曹操は余りの煩さに、隣人に怒られたのだった。
AM9時 曹操、時間ギリギリで出社する。ライバーなどのタレントの出社時間は配信時間の事もあり、スタジオ収録や会議がないときは自由だが……曹操はタレントにはまだ成っていない……それどころかスタッフに確定した訳ではない。
英雄派(笑)は社会経験は勿論のこと、義務教育を受けていない人々が多い。なので、先ずは契約社員待遇として働いて適正を見てから、スタッフになるのかタレントに成るのか分かれるのだ。
「諸君、お早う。それと……曹操だったな?お前はもう少し早く出社しろ。何があるか分からないから、時間に余裕をもって行動しろ」
「はい、申し訳ありません」
曹操が会議室に訪れると、英雄(笑)の仲間達、そしてホワイトボードの前には1人のアラサーが立っていた。
アラサーは円卓の騎士の1人であり、アルトリア・ペンドラゴンの義兄であり、円卓最強ギャラハッドの恩師 サー・ケイである。ツッコミマイスター(ギャラハッド曰く)の異名をもち……クラスはグランドツッコミである。
「いや、グランドツッコミってなんだよ!?どんなグランド!?ツッコミのグランドってなんだよ!!それで良いのか、抑止力!!」
「「「急にどうしたんですか!?」」」
ケイ、何処かに向けてツッコミを入れる。
「ごほん。他の者には挨拶をしたが、曹操は未だだったな。
俺はケイ、ごじろくじプロダクションの副社長をしている。ウチのバカ弟子……社長からお前達の教育を任された宜しく頼む」
ケイは副社長であり、VTuberネーム『ケイ先生』としても活躍している。登録者数は副社長業務もあり、30万人と少なめだ。
「君達の素性は社長から聞いた。その事を考え、君達には社会適合を含めた研修を受けてもらい、その後に適性検査、タレントコースに進むならレッスンを受けてVTuberになるなら……Vモデルが完成してからデビューとなる」
勿論、適正かんけいなくどうしてもVTuber目指すなら今日からレッスンだけど。ケイは最後にそう付け加えた。
「タレント志望ならレッスンだけですか?」
自称ジャンヌ・ダルク改めて本名ジャネットさんがそう質問する。レッスンもタレントにとっては立派な仕事であり、良いタレントに成るためには必要だろう。
「いや、君達が社会で生きていけるように研修は行う。そして、良くも悪くもVTuberやタレントはお金の有り難みが希薄に成る。それを防ぐためにも、空いた時間で協定を結んでいる飲食店、本社ビルの喫茶店や売店でアルバイトを行って働いてお金を稼ぐ大変さを知ってもらう。これは全タレントがやったぞ」
今のご時世、VTuberやYouTuber、そして古参からお茶の間を和ませる芸能人は売れれば一気にお金が入る……それも大金と言える莫大な富が。
スパチャ、収益、グッズ販売による印税、曲が売れればCDの売上やダウンロード代などなど沢山儲けられる。だが、それではお金の有り難みが薄くなってしまうのだ。それを防ぐためにも、ごじろくじでは協力関係の飲食店や本社ビルの喫茶店に売店でアルバイトを体験して、お金を稼ぐ大変さを知るのだ。
「それに、仮にデビューしても売れるまで時間がかかる場合もある。そんな人達の働ける場所提供でもあるからな。他に質問はあるか?」
「大丈夫です」
「じゃあ、初日の研修を始めるぞ」
そして曹操達の、人生をやり直すリライフが始まるのだった。
「アルちゃん、ちょっと駒王に行くわ。THE民間人をスカウトしたくてな、素人から人に夢を与える人に育てることをやってみたい」
「駒王ですか、R18の紙芝居のおじさんに天誅を下したとき、以来ですね」
ギャーさん、ツッコミドラゴンとの邂逅が迫る。
一方、ギャーさんとアルちゃんのお陰でおっぱい紙芝居と出会うことがなかった、おっぱいドラゴンに成るルートに進まなかった青年はと言うと……
「なに、公然の教室でアダルトビデオとエロ玩具並べてんじゃ、おんどりゃぁぁあ!!」
「「一誠!?ひでぶ!!」」
ツッコミに染まっていた。
次回、ツッコミは遅れてやってくる
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