★書籍発売★追放転生貴族とハズレゴーレムの異世界無双――隠し機能がチート過ぎ――え!?ゴーレムが倒した敵の経験値も俺に入るの!?   作:鏡銀鉢

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ゴーレムだけで探索させてみた

『近ッ!?』

 

 と、声を漏らしたのは、俺を除いたクラスの全員だった。

 

「授業では聞いていたけど、本当にボス部屋以外にもあるんだな」

「ボスとか素通りし放題だよな」

「試練になっていませんよ女神様」

 

 生徒たちの小声に、先生は眉間にしわを寄せた。

 

「あのですねぇ、そもそも、毎回ボス部屋を通らないといけないなら、十階層以下の常連である上級生は毎回十体以上のボスを倒さないといけませんし、目的地へ行くだけで放課後が終わってしまいます」

 

 言われてみればそれもそうだと、生徒たちは納得した。

 

「プロの冒険者たちも、例えば地下五〇階層へ行くなら四九体のボスを倒さないといけませんし、とてつもない距離を歩かないといけないでしょう。五〇階層のボスを倒せるだけの実力があるのに時間と体力の都合で試練を受けられない、そちらの方が問題です。女神様を侮辱してはいけませんよ」

 

 先生の苦言に、生徒たちは押し黙った。

 確かによく考えられている。

 

 いや、考えられ過ぎている。

 

 二〇〇〇年前に魔王と戦った女神の正体は異世界転生者では? と疑う俺としては、ダンジョンを作った神様の正体はダンジョン製作スキルを持つ転生者なのではないかと考えてしまう。

 

 魔王を倒した後、世界の人たちが自衛できるよう、レベルアップの場として世界中にダンジョンを作った。

 

 至極現代ゲーマー的な考えだと思う。

 

「とはいえ、世界にはボス部屋に行かないと下りられないダンジョンもありますがね。そうしたダンジョンは下層への移動だけで一苦労なので、世界的にも難易度が高いと言われています」

 

「そういえば先生、なんでダンジョンの地図の閲覧って二年生にならないとだめなんですか?」

「そっか、地図あったら階段の場所なんて一目でわかるよね。不親切だわ」

 

「それは下階層へ下りる階段の場所がわからないようにです。レベルの低い一年生が、好奇心から各階層の階段への最短ルートを通って深く潜り過ぎたら大変でしょう?」

 

 学園側も、それなりに考えているらしい。

 けど、非公開情報って神託スキルだとどうなるんだろうと、ちょっと気になる。

 

 ――イチゴー。このダンジョンの地図ってわかるか?

 

『わからなーい』

 

 メッセージウィンドウの表示に短く息を吐いた。

 どうやら、知識や資料として存在していても、一般公開されていないものは対象外らしい。

 

 地球のAIチャットも、あくまでネットの情報を下地にしている。

 一部の人しかアクセスできない非公開情報は教えてくれない。

 

『でもマッピングはできるよー』

 ――あーそうか。他でもないイチゴーたち自身が知っていればいいのか。

 

『ちかにおりたーい。だしてだしてー。あそぶー』

 ――いや、でも先生が地下に下りたら駄目って言っていたし。

 

『せいとじゃなくてゴーレムだもーん』

 ――う~ん、しょうがないなぁ。

 

 戦力として一人くらいは残しておこうと思うも、すぐに考え直した。

 

 ――まぁ、地下一階をクラスのみんなで回るなら、どうせこっちにいてもやることないしいいか。

 

 ストレージの中からチャット画面越しに甘えてくるイチゴーが可愛くて、つい負けてしまう。

 

 ぞろぞろと歩く集団の最後尾へこっそり下がってから、俺はストレージからイチゴーたちを出した。

 

「じゃあ地下に下りていいけど、無理はするなよ」

『はーい』

『ぎょい』

『わかったのだー』

『ヨンゴーをしんじるっす!』

『しゅっぱつなのです』

 

 イチゴーを先頭に、みんな短い脚でぽちょぽちょと走りながら階段の下に飛び降りた。

 

 階段を一段ずつ下りる足の長さなど、望むべくもないのだ。

 その中で一人、ヨンゴーが側転で一段ずつ下りていった。

 

 まるで噛み合った歯車のように、ヨンゴーの手と下半身が階段にマッチしている。

 それを真似して、他のみんなも同じように下りていった。

 

 ――ヨンゴー、ときどき賢いな。

 

 数秒後、俺のウィンドウに地下二階のマップが表示され始めた。

 

 最初は階段周辺しかなかった地図が、まるでゲーム画面のように伸びて広がっていく。

 

 未踏破エリアが埋まっていく様は、やっぱりゲームみたいでなんだか楽しい。

 

「皆さん、ホーンラビットが出ました。誰か試しに戦ってみてください」

「じゃあオレ、いきまーす。ファイアボール」

 

 先頭のほうでは、早くも戦闘が始まっていた。

 

 男子の握る杖からバスケットボール大の火球が放たれ、ホーンラビットを焼き尽くした。

 

「よっし。通路だと左右に逃げないぶん楽だな」

「おい、次はオレにやらせろよ」

「いやアタシよ」

 

 みんな、初めてのダンジョンにテンションが上がり気味だった。

 新しい魔獣が出るたび、我先にと争い、次々攻撃しては魔獣を倒していく。

 

 それと同時に、地下二階でゴーレムたちは無双状態だった。

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 ダンジョンと言えばなぜかHPとMPが全回復する場所とかありますよね。私はその周辺に入り浸ってレベル上げをするのが大好きでした。

 テイルズオフファンタジア序盤でレベルを30ぐらいにしてから過去編に行きました。だけど武器が弱いせいかステータスがすごいのになぜか無双できませんでした。

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