★書籍発売★追放転生貴族とハズレゴーレムの異世界無双――隠し機能がチート過ぎ――え!?ゴーレムが倒した敵の経験値も俺に入るの!?   作:鏡銀鉢

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まるで放置ゲーじゃないですか

 そうして二限目、三限目と授業は進み、迎えた昼休み。

 

 食堂で安いパンとサラダを食べながら、俺はリザルト画面と各種ウィンドウを眺めていた。

 

 俺のレベルは六から九に上がっていた。

 今、イチゴーたちはオンラインゲームのプレイヤーよろしく、五人で森の雑魚魔獣たちを狩りまくっている。

 

 その経験値の全てが、俺一人に集約されているのだから、レベルが上がるのも当然だろう。

 

 もちろん、魔獣の死体や薬草、木の実などの素材回収量も五倍だ。

 

 授業が終わるたび、ウィンドウを開くたびに増えていく素材を目にすると、本当に放置ゲームをしている気分だった。

 

 ――すごいな。

 

 ボキャ貧だけど、それしか言えない。

 素材の量に、ただただ圧倒された。

 

 行商人を軽く超える在庫を、次々森で頑張っているゴーレムたちに配合していく。

 ただし、一体のゴーレムにつき同じ素材を使える個数には限度がある。

 

 ホーンラビットのツノを配合すると速力が上がる。

 でも、イチゴー一体に一〇〇個使うことはできない。

 

 五人全部のゴーレムに素材を上限まで配合しても、まだ素材は大量に残っている。

 もしも俺が錬金術師なら、この素材で様々な魔法アイテムを錬成して有効活用できる。

 

 けど、俺が持っていても無用の長物だ。

 ストレージに入れたモノは劣化しないけど、このまま寝かせておくよりも、どこかで買い取ってもらったほうがいいだろう。

 

 そう思った矢先、新しいリザルト画面が開いた。

 

 五体で協力したのだろう。ブラックハウンドという、中堅程度の魔獣の死体と経験値が加算された。

 

 ――ブラックハウンドの牙、爪、毛皮は、全部イチゴーに配合するか。

 

 ゲーム的思考でいけば、全体的に強くするよりも、ある程度主力になるユニットがいたほうがいい。

 

 レア素材は、イチゴーに集中させることにする。

 が、そこでリザルト画面からファンファーレが鳴った。

 

 

『レベルが10になったことで新しいスキルが開放されました』

『再構築スキル:材料とレベルに応じてイチゴーがどんな形状のモノ、道具でも生成してくれます』

 

 

 ――それってまさか、3Dプリンタ!?

 

 前世の記憶を思い出して、軽く興奮した。

 

 生前は父さんの会社で作った家庭用小型3Dプリンタで、ネット上から二次元キャラのモデリングデータをダウンロードして、フィギュアを作りまくった。

 

 何日もかけて塗装して、俺の机の上は、理想の美少女フィギュアが勢ぞろいだった。

 

 それは置いといて、だ。

 

 ここはファンタジー世界。

 素材に応じて何でも生成できるということは、魔法の力を持った道具、魔法アイテムを作れる可能性が高い。

 

 ようは、異世界転生でおなじみの勝ち確チートの錬金スキルだ。

 これが使えれば異世界転生あるあるの制作無双ができるかもしれない。

 

 現代商品を作って現代知識無双。

 チート商品を売買して経済無双。

 

 そうしたらそれを手柄に貴族に戻れる可能性は高い。

 期待は否応なく高まった。

 

 ――いや待て落ち着け。ここで一度クールダウンだ。期待が大きいとぬか喜びした時のショックも大きいからな。

 

 まず大事なのは、再構築スキルの性能を試すことだ。

 これでもしも、とんだ勘違いの肩透かしスキルだったら目も当てられない。

 何にせよ、これで俺のやることは決まった。

 

 まず、再構築スキルを使えるようになる素材を探す。そして、再構築スキルの性能テストだ。

 

 ――それにしても、ゴーレムにチャットに3Dプリンタって、自律型ゴーレム生成スキルっていうか、これ、ITスキルじゃないか?

 

 次の授業は実技なので、イチゴーたちに一度帰ってくるよう指示を出してから、俺は紅茶をすすった。

 

   ◆

 

 昼食後の午後。

 俺らは授業で、また校舎裏の森に来ていた。

 ただし、昨日とは違い、他のクラスの生徒とも一緒だ。

 

「よし、それでは各自、仮チームを組むように。それと、できるだけ前とは違う相手を選びなさい」

 

 なんて先生から言われても、俺は最初から傍観モードだった。

 どうせ俺と組みたがる奴なんていない。

 

 と、出発の時間までだらだらと周囲を眺めていると、俺の視界にメッセージウィンドウが表示された。

 

 直後、森のほうからイチゴーたちが姿を現した。

 

『ただいまー』

「おかえりみんな」

 

 俺が五人をストレージにしまうと、黄色い悲鳴が聞こえてきた。

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